ベートーベンの交響曲第9番、第4楽章は独唱と合唱が加わる。
歌詞にはシラーの詩『歓喜に寄す』が用いられ、その主題は『歓喜の歌』と呼ばれます。
ベートーベンが第九を作曲したのは、1822年~1824年で、ベートーベンが52歳から54歳の間だということです。
日本での初演は、1924年、大正13年11月、東京音楽学校奏楽堂で指揮はドイツ人のグスターフ・クローン氏、演奏は同校の関係者でした。
このシラーの詩が素敵です。
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おお、友よ
この調べではない
もっと快い、喜びに満ちた調べに声を合わせよう。
歓喜よ、美しい神々の火花よ、天上の楽園の乙女よ。
われら情熱に溢れ、崇高な、あなたの聖所に足を踏み入れる。
あなたの奇しき力は時の流れが厳しく切り離したものを、再び結び合わせ、あなたの柔らかい翼のとどまるところ、すべての人々は兄弟となる。
大いなることに成功し、一人の友の友となり、
優しき女性を得た人は、歓喜の声に唱和せよ。
そうだ、この地上で、ただひとつの魂しか自分のものと呼ぶことができない者も。
そして、それをできなかった人は、この集いから泣きながら立ち去れ。
あらゆるものは、自然の乳房から歓喜を飲み、
すべての善人も、すべての悪人も、薔薇の小径をたどる。
自然はわたしたちに接吻と葡萄酒と、死の試練を受けた一人の友を与えた。
虫けらにも快楽が与えられ、天使ケルビムが神のみまえに立つ。
太陽が大空の広壮な平地を飛翔するように、喜ばしく、
兄弟よ、君たちの道を走れ、勝利に向かう勇士のように楽しく。
抱き合え、幾百万の人々よ
この接吻を全世界に
兄弟よ
星空の上に
愛する父なるかみが住んでいるに違いない。
君たちはひれ伏すか、幾百万の人々よ。
創造主を予感するか世界よ。
星空のかなたに創造主を求めよ。
星星の上に、創造主がすんでいるに違いない。

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