のほほんとしててもいいですか

ソプラノ歌手 佐藤容子のブログです。よろしくお願いいたします!

元気もらいました

2008-04-28 | 『毎日のこと』


今日は友達が歌唱指導をしているミュージカルの見学をして来ました★★

出演者たちは輝いていて、こちらも元気になります★


帰りに赤坂で天ぷらを食べました★

筍や、たらの芽が春らしくておいしかったです★★




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創作『思い出からのメモ』

2008-04-26 | 『創作・短いお話』










雨あがりの街は、洗われたようにすっきりした空気だった。





手持ちぶさたになった傘を軽く回しながら、駅に向かった。





今朝は目玉焼きの形が少しよかったから機嫌がよかった。




歩きながら鼻歌を歌った。




ふと気付くと石塀の上に茶色の子犬がいて、こっちに向かって小さなメモを差し出した。




不思議な感じはしたけど、手が引き寄せられるようにして伸びた。




メモには 『東原公園で待ってる。思い出より。』 と、書いてあった。




なんかおかしくて少し笑いながら顔をあげると、もう子犬はいなかった。




東原公園は幼稚園時代に遊んだ公園だ。




引越してからかなり経つから最近は行っていない。




今日は大学に行く日だ。




地下鉄の階段を小走りに降りると、勢いよく改札を通り抜けた。




突然目の前に緑が広がって、そこは東原公園だった。





びっくりした…、朝から変わったことが続く日だ。





ふと気付くと、足元に緑のゴムボールと言った感じのフワフワしたものがあった。





『僕は思い出です。今日はありがとう。』 緑のフワフワは言った。




少し気持ちを落ち着けてから口を開いた。




『はじめまして。どんな御用かしら。わたし、今日は学校があるの』




すると、思い出は言った。




『僕は今日消えます。だからその前にお礼が言いたかった。』




『お礼?なぜ私に?』





思い出は言った。



『ずっと僕を覚えていてくれて、大切にしてくれて、ありがとう。』





思い出にお礼を言われることがあるなんて考えたこともなかったから、びっくりした。





『うん。思い出は大切よ。いつも私を励ましてくれたし、楽しくしてくれた。こちらこそありがとう。』





思い出は今日消えてしまうらしい。





でもすてきなお別れができたから悲しくならないと思った。





学校は遅刻だけど、いい日だった。



《おわり》








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今日は

2008-04-24 | 『コンサート』





今日は黄色のドレスでした

朝、着てみたら肩がゆるかったので、裁縫して直しました。

直しているときは、まあ女らしいわ、と、思ったものでした。

歌っていると、ぶちっ、と耳元で音がして、左肩の縫製が取れたようでした。

しばらくすると、右の肩も同じような音がしました。

音楽と関係ないところでダメージを受けました(笑)








帰りのエビチリ、おいしかった。

今日に限って、えびより、ちり?いいねえ、と思いました。

あんかけやきそばのうずらたまごは、最初に食べる派です。


●木は朝、公園で。


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創作『7匹のねこ』

2008-04-24 | 『創作・短いお話』








遊んでばかりの7匹の猫は、今日も一緒だった。




この日重大な秘密を聞き付けて来たのは、みんなから『あか』と呼ばれている猫だ。





あかはみんなに言った。




『満月の夜、イワシ7匹の骨を月にかざすと、その時に唱えた願い事が一つ叶う。』




7匹の猫は1猫1匹、イワシの骨探しを担当して、力を合わせることになった。




とうとう待ちに待った満月の夜が来た。





イワシの骨は満月の夜に探し出されたものでなければならなかった。




この日のために周到な計画が立てられていた。





7匹の猫は異様な緊張と熱気に包まれていた。




満月が真上にと場所を変えた頃、あちらからこちらから、ポツポツと7匹の猫が戻って来た。





みんなそれぞれの手にイワシの骨を握りしめていた。




あかは言った。




『すばらしい!イワシ7匹の骨が集まった!』



『さぁ、願い事を考えよう』





あかはなかまの顔を覗き込むようにして見回した。




『ぼくの願いは今夜イワシの骨を見つけることだった』


一匹の猫が言った。



『ぼくも』



『わたしも』




みんなが口々にそう言った。


願い事は叶ってしまっていた。




この日を迎えるまで、とても充実していて楽しかった。



なかまと何度も会議を開き、議論を戦せて作戦を立てた。




あかは思いついた。




『そうだ、新しい宿題をもらおう』





子猫小学校の頃は宿題は嫌だった気がする。




でも新しい宿題が出たら、またみんなで力を合わせて解決したいと思った。




みんなも賛成した。





7匹の猫は『宿題をください』という願い事を唱えるために、月に一番近い丘に向かった。




《おわり》








〇猫が1匹多かった(笑)


○木の写真は、朝公園で。







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創作『くじらとこども』

2008-04-22 | 『創作・短いお話』








くじらが岸に着くと、6人のこどもたちは次々とくじらの背中に乗り込みました。






今日はくじらと約束していました。




『もうひとつの地球』に行く約束です。




くじらは真っ白い水しぶきを派手に立てると、海の底深く深く潜って行きました。





海の底は静かで、耳がツーンとしました。




ただ、くじらが海底を突き進む轟音だけがあたりに響きました。





3日と8時間くらいは経ったでしょうか、目の前に真っ白い大理石の扉が立ちはだかりました。




くじらは言いました。


『みんな、着いたよ。もうひとつの地球の入口だよ。』


『さぁ、入ろう』




すると、こどもたちは足踏みをして喜び、くじらの背中で小踊りしました。




ところが、その後ろで3人のこどもたちがメソメソ泣いてうずくまっていました。





くじらは言いました。


『どうしたの?』





こどもたちは答えました。




『もうひとつの地球なんて、こわい』


『もうひとつの地球なんて、あるわけない』


『いままでの地球でいいよ』





結局、3人のこどもは『もうひとつの地球』の中に入って行き、3人のこどもは海の中を泳いで帰って行きました。





6人のこどもたちは、それなりに楽しい人生でした。




でも帰って行った3人はいつも言っていました。





『もうひとつの地球に行けば、もっといい人生だったかもなあ』





《おわり》









★飛行機雲の写真は、今日の帰り道、地下鉄を降りた時に撮りました。
商店街の真上にくっきり見えました。


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