第1問
ねらいは入玉です。
A 24歩 B 13桂 C 36歩
第2問
わかりやすく上部を開拓します。
A 16歩 B 36歩 C 37桂不成
第3問
点数を取りに行きます。
A 63香 B 74銀打 C 81歩
ここからは先手番塚田先生の手を考えます。
第4問
42銀にはねらいがあります。
A 54飛成 B 52飛成 C 55角
第5問
これで後手玉が寄っている(はずでした)。
A 14桂 B 33竜 C 44桂
20190308今日の一手
12月22日の名南将棋大会から、MさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
飛銀(歩2)と角桂の交換で少し先手の駒損です。
玉の堅さは同程度です。
先手の攻め駒は55角85桂と持ち駒桂で3枚。43角を加えるかどうか。
後手の攻め駒は持ち駒飛銀で2枚。
総合すれば互角です。終盤なので駒の損得を軽く見れば先手もちです。
寄せ合いとしてみれば、後手玉は36歩が詰めろの2手すき、先手玉は85銀~76銀でも詰めろにはなりませんから4手すき以上です。先手番なので先手優勢です。
☆ 大局観として
寄せ合いの速度計算をしてみると2手は(先手番なので3手)ちがいますから先手優勢でした。後手の穴熊を攻略できそうな(穴熊はかなり崩れました)手の流れです。
気が付かずに駒得を図る、先手玉を固める、というのも悪くはありません。
寄せを考えるならば寄せのセオリー
厳しい手から考える
小さな駒から使う
に従います。
○ 36銀を取ってみると
82銀からぴったり詰むのです。85銀(詰めろ逃れ)同金76桂97玉
先手玉にとん死筋はありません。
後手の受けは73歩くらいですが
74歩同歩73銀
詰めろではなくても構いませんから簡単です。(73銀ではなく86桂は詰めろ、72金寄73銀でも同じようなものです。)
△ 実戦は73桂打でした。
36歩~82銀の王手よりも、73桂打は1手速いというわけですが、72玉(82玉や91玉は61桂成がある)に36歩ではちょっと失敗です。57飛
と催促されました。ここで61銀同金引同桂成55飛成71成桂同飛
ならばなんとか寄せられそう(73歩同銀61金)で
61銀82玉だと
72歩同金寄同銀成同金11角成
というくらい。
どうせなら何もしないで11角成か
というのはどれも先手有利か優勢です。
実戦では61桂成でした。
55飛成と取られたら、73歩同銀71成桂同飛73桂成同金
飛桂歩3と金銀の交換で駒損、後手玉は薄くなったけれど攻めにくくなりました。52角成61銀では難局だと思います。
さて実戦では61桂成を同金寄
と取ってもらえたので、91角成で事なきを得たはずでした。52金上
の時に馬取りなのをうっかりして、32銀91飛で敗勢です。52同角成か73銀から寄せてしまえば先手Jさんの勝ちに終わったでしょう。
× 他の手を見てみます。72歩は2手かけて王手というか、71金をねらった手ですが、72同金寄
まだ持ち歩があれば73歩で十分ですが、歩切れなので失敗です。
○ 74桂は
62金をねらった手です。72金寄は73歩がぴったり。57飛を打たれても62桂成55飛成71成桂同飛73歩
85銀72金同飛同歩成同玉85金76桂98玉
駒を渡しましたが先手玉は詰まず、後手玉は詰めろなので先手優勢です。
○ 74歩は2手かけて小さい駒で62金をねらう手です。
72歩は73桂打
後手の72玉を消していますから、82玉か91玉に61桂成で成功です。
57飛を打たれたら
角が逃げても良いのですが、73歩成55飛成62と同金74桂72金62金
厳しく迫ることができます。62同金同桂成46竜は55角の攻防手を見た手ですが21角成
で詰めろですから先手の勝ち筋です。
△ 94歩はずいぶんのんびりしている感じがしますが、3手かけて91香をねらった手です。
94同歩の利かしは得か損かはよくわかりません。ただ後手が手抜いたらどうなるかを調べると、57飛は11角成と逃げておくとして、85銀同銀76桂77玉(端をついたので97玉と逃げにくくなった)57飛67桂54銀
強く受けられた時にまずい感じはします。93歩成55銀92と72玉73歩
これは先手勝ちですね。94歩は悪い手ではないようですが、危険だし効果はよくわかりません。
△ あとは11角成も良い手ですし
△ 77歩を打っておいても
後の76桂を消しているので悪くはありません。54銀ならば22角成43銀31馬
十分に対応できています。
☆ まとめ
寄せのセオリー(理論)としてまとめていますが、「小さな駒から使う」には駒損しないということが含まれています。
駒得しながら寄せていけば切れることがないはずです。(例外は入玉される時くらいですが、これは攻め駒の数が減っています。)
問題図で36銀を取って詰めろならば申し分ないです。11角成では攻め駒の数は変わらないので、寄せとしては甘いです。
74桂~62桂成とか、74歩~73歩成~72と とか、小さな駒で大きな駒を取れると、自分の攻撃力が上がり、相手の守備力が下がります。
悪い攻め方の代表は、攻め駒2枚を使って守りの駒1枚を取る場合です。二枚換えの駒損をしたとみることもできるでしょう。
大きな駒を使って小さな駒を取るとき(1対1の交換)は慎重に考えねばなりません。ここでは55角を取らせている間に寄せてしまおうと判断する時です。