第1問

二上先生の攻めが始まります。
A 65同銀 B 68飛 C 97角
第2問

かなり攻撃的です。
A 33歩成 B 66銀 C 75同角
第3問

ここは軽い手筋です。
A 96歩 B 62歩 C 76桂
第4問

攻防の手がありました。
A 39角 B 99香 C 58桂
第5問

この手が成立していました。
A 78銀 B 33桂成 C 33桂不成
20190328今日の一手
1月12日の名南将棋大会から、SさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
桂と金(歩)の交換で馬VS馬と金の作り合いです。ほぼ損得なしと見て良いでしょう。
玉の堅さは(相手の駒を考えずに)同程度ですが、先手の穴熊が深いです。
先手の攻め駒は53馬と持ち駒金銀銀で4枚。
後手の攻め駒は今のところ持ち駒金1枚ですが、48と など使えば増えていきます。
総合すれば先手有利か優勢です。
☆ 大局観として
金銀2枚の穴熊ですが遠さが生きています。67馬57と56桂がまだ攻め駒と呼べないくらいです。66馬~48と~39と でも詰めろではないので5手すきくらいでしょう。駒を渡して4手すきになるかもしれませんが、何か指して3手すきになるような攻めを続ければよいです。切れない攻め方はどれでしょうか。
何度も出てきますが寄せのセオリーの順番で考えていきます。王手は早過ぎますし、41金をねらうのも難しそう、52銀が目標です。
△ 実戦は52馬でした。
これが一番早く52銀を攻める手です。52同飛に53銀72飛
後手の飛車の逃げ方が近すぎる気がしますが、61銀82飛52金31金42銀66角
という進行です。この図の先手は61銀が攻め駒とは呼べないので金銀3枚の攻めです。後手は48と~39と と攻めるのがわかりやすいです。後手玉に端から逃げ出されて混戦となり、後手Tさんの勝ちに終わりました。
先手の工夫としては61銀ではなく42銀打
42同金同銀成同玉22金52歩
金銀3枚の攻めでも左右挟撃を目指し、いざとなれば桂香を取れるのですが、まだ寄せきったという感じではありません。形勢不明くらいです。
△ 52銀を取るには2手かかりますが、62金と打てば
飛車当たりですから強く攻めています。(飛車を1手で攻めているというべきかも。)53銀同歩成62飛同と
清算されると と金が離れて行くのが気がかりですが、攻め駒は62と を入れなくても飛を含む4枚になっています。93角(82飛を防いだ)が攻防で、52銀31金61飛48と
この寄せ合いはどちらの勝ちでしょうか?43銀不成同玉31飛成39と(詰めろ)同銀同角成38金48銀
先手玉は詰めろ、後手玉は詰みません。しかし角を入手できるので攻防の手段がありそう、後手玉も安全ではないので形勢不明です。
△ 62銀は
変な感じですが、52馬同金53歩成を見ています。これも2手かけて52銀を取ろうというわけです。利点はありまして、53銀同歩成62飛同と93角の順は、52銀31金41金
持ち駒に金があるのでこの41金が厳しいのです。
しかし62飛が必然ではないので取らずに93角
の時にどうしたものか。61銀不成~72銀不成では48と同金同桂成~38金
で寄せ合い負けです。
93角の時に38金打とか工夫するのでしょうが、はっきりしません。
○ 64歩と打ってみると
歩を使う筋はこれくらいです。64歩~63歩成~52と で3手かけて52銀を取るとみるか、2手で72飛を取るとみるか。(53銀同歩成64歩でも同じですが)64同歩63銀
今度は63銀53馬を両方とられる変化にはなりません。もちろん63同銀同馬~53歩成は歓迎です。53銀同歩成76飛52銀打
攻め駒は十分にあるので銀を打つ方がより確実です。31金43銀不成22玉42と
小駒だけでも4枚で寄せていくことができます。
後手が76飛ではなく82飛ならば最後のところが42銀打
ですが、金を取れるので4枚の攻めのままです。
△ 26馬と逃げるのが普通の手です。
26馬~53歩成~52と 3手かけて52銀を取ろうというわけです。途中でほかの駒に当たらないので速度は下がりますが、リスクは小さいです。66馬53歩成48と
寄せ合いは後手のほうが速そうですから67歩57馬46銀47馬57金
受けることになります。39と47金29と同玉34桂
52と26桂41と69角42金22玉
というのが進行例です。69角が結構厳しい寄せですが、36角か36銀と受けてまだまだ。
× 35馬のほうが13に利きがあるので攻めが強いわけですが44金
を打たれそうです。馬を切るのでは自信なし。36馬76飛53銀
という進行は馬を攻めに使えていないので攻めが細いです。後手は51歩が有効な受けになります。
× 75馬は
飛車を切られるので悪くなるでしょう。
△ 他には38金打
は悪い手ではありません。攻撃力が下がるので、この後にと金を作る攻め(64歩同歩63銀)が必要です。
△ 16歩も
後手玉が端に逃げた時には働くし、先手玉への詰めろが少しかかりにくくなるという面もあります。
☆ まとめ
まだ後手の攻めが速くはないので、筋の良い攻め方はどれか、という問題でした。
先手Mさんのように穴熊専門になると、筋の悪い手が良い場合も多くなる(不思議ですが)ので、切れない攻めはどれか?という方が良いかもしれません。
筋の悪い攻め≒重い攻め≒確実な攻め
筋の良い攻め≒軽い攻め≒受けやすい攻め
が成り立つかもしれません。例外もあります。
小駒3枚で一方から攻めるのは失敗でしょう。小駒4枚ならばなんとかなります。小駒3枚でも上から押さえつけるとか、左右挟撃ならばうまくいくことが多いです。
この場合は馬を逃げて53歩成を目指すのが筋の良い攻め方ですが、後手としては受けやすいかもしれません。
62金は有力ですが、清算されると と金が離れて行くのが気になります。
64歩同歩63銀と工夫すると清算されることはなく、確実に攻めることができます。