新京成線八柱駅に着き、会場の松戸森のホール21に向かって歩いていると、ちょうど昼の部を見終えた人達が歩いてきました。赤Tを着た人もいます。いつもより多く感じるのは気のせい?
初日のラストに突然発表された久住小春卒業。みんながどういうテンションで今日会場に向かい、どう盛り上がってきたのか、とても気になるところでしたが、皆さん満足げな表情。うつむいて暗く歩いている人はいません。
それを見た私は二点確信しました。「コンサート自体は面白い内容」、「小春も楽しくステージで弾けている」のだと。きら☆レボファイナルコンサートをお涙頂戴公演にはしなかった小春です。きっと最終日も含めて、笑顔でツアーを乗り切るに違いありません。
そんなモーニング娘。の今回のツアータイトルは~ナインスマイル~。
会場までの道、会場前、会場内、あちこちに学生風のファンが増えた印象。特に女の子が以前より増えている。℃-uteに比べれば数は少ないが、モーニング娘。も新しいファン層の広がりが見えてきたのかもしれない。良い事です。
最近のモーニング娘。コンサートは、以前のような声やジャンプによる応援スタイルではなく、フリコピする人が増えたという噂をあちこちで聞いていました。
フリコピしている人は以前からいたので別に気になりませんが、フリコピ率が高くなっているのなら嫌だなという思いがありました。正直、フリコピだらけの会場の雰囲気は苦手です。アイドルコンサートは、やはりメンバーに声援を送ったりしながら、明るく楽しみたいというのが個人的なコンサート観戦スタイル。人によって好みのスタイルは違うのは当然ですが、明るく楽しく激しくな会場だったモーニング娘。コンサートの雰囲気は変わらないでほしい。そう願っていました。
しかし、いざコンサートが始まると、思っていたよりはフリコピは多くない感じ。よく見ると、前の方の席はフリコピ率高めでしたが、私のいた二階はそれほど多くなく、全体的に見てもコールなどで声は出ていた印象でした。とりあえず一安心。
メンバーは力み過ぎず、普段通りなステージングでした。特に、時の人である久住小春ちゃんは、いつも通りのヒマワリスマイル全開なノビノビステージ。
コンサート序盤に行われた卒業挨拶でも堂々とした挨拶を見せ、卒業についての説明で豪快に噛んだ愛ちゃんとは対照的でした(苦笑)。
メンバー全員が、小春卒業のニュースの影響で湿っぽい雰囲気なステージにはしたくない!と思っている事は伝わってきました。特にガキさんは終始高いテンションで引っ張り、ツアータイトル通りスマイル全開。歌にも気合いが感じられ、サブリーダーとしてコンサートを明るく盛り上げたいという気持ちは、観ているこちらに強く伝わってきました。
小春がいなくなるモーニング娘。に対して、今後の不安を感じたりしてほしくない。そんな決意が強く現れたステージングでした。
コンサートそのものは、ここ三年間のツアーの集大成と言える内容。おそらく意識的に入れたと思われる各コンサートツアーのオープニング曲やタイトル曲。
レインボー7ツアーのオープニング曲「.HOW DO YOU LIKE JAPAN?」で、℃-uteが前座を務め、夏に卒業を控えるコンコンとマコへの声援がこだましたさいたまスーパーアリーナを思い出す。
「踊れ!モーニングカレー」の盛り上がった武道館も脳裏に浮かぶ。
「元気+」を聴くと、白サイリウムに包まれ卒業していったよっすぃ~を思い出す。
「ボンキュ!ボンキュ!BOMB GIRL 」は美勇伝が一緒にコンサートをやった事を懐かしんでみる。
ホール公演が主戦場となった三年間の思い出を詰め込み、その思い出をプレイバックさせるために季節感を無視してでも春の曲を歌ったりもする。今回のセットリストは一見、懐古主義な選曲。
しかし、それは未来に向かうために、過去を振り返るベスト盤なコンサートなのだと、アンコールラストに歌われた「LOVEマシーン」で気づきました。新しめの曲中心で構成された今回のセットリストで、この曲だけは昔の曲。これは、ひとつの時代の終わりを意味する。そういう風に受け止めました。
どうやら、モーニング娘。は久住小春ちゃん卒業とともに、新しい時代に突入するのではないか?
9人娘。に慣れ、ずっと前からこの9人だったような気分にさえなっている人が少なくない筈の、モーニング娘。の現在。
もっとこの9人のまとまったパフォーマンスを見ていたい。そんな声も多い中、一つの流れに区切りをつけるようなコンサート内容に、ほんの少しの未来を見たような気分です。
~次回、コンサートの内容編。ネタバレ多数。要注意~