小さな北国街道の宿場町の今庄は、北陸トンネルができるまでは国鉄の拠点だったところでもありました。この今庄駅では職員や連結作業を待つ乗客の胃を満たすため、蕎麦屋が繁盛したとのこと。今ではすっかり寂れてしまったこの駅では、当時を偲ぶ名残はないが、もともと蕎麦が名産のこの地のこと、町内に蕎麦屋が生き残っています。
今庄駅から歩いて10分ぐらいのところにこのお店はあります。ここで名物のおろし蕎麦(600円)を食べてみることにしました。越前焼の小さいお椀に、福井産の玄そばを使った二八蕎麦。おろしとツユがぶっかけてある歯ざわりのいい蕎麦で、大根の風味が爽やか。塩味の勝るツユは直球、食感で食う蕎麦ですね。ただ、量はかなり奥ゆかしいのでお替りしました。
このお店、もともとはカメラマンだった先代が50代半ばのときから始めたとのこと。店内には写真作品とともに、全国を巡って集めたミニ提灯が飾ってあって、独特の空間を形成しています。いい雰囲気ですね。
- 営業時間:10:45~19:30 、12月~3月は 11:00~19:00
- 定休日:木曜、第2第4金曜
- 場所:JR北陸本線・今庄駅