温泉の源泉数・湧出量ともに日本一を誇る大分県は、「おんせん県」と自称するほど温泉を大切にしている地域です。この「おんせん県」の代表的な温園地は別府温泉であることは間違いありません。
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一口に別府温泉というものの、市内にはおのおの泉質や雰囲気を異にした温泉が数百もあり、大まかに8箇所の温泉郷として分類し、これらを総称して別府八湯と呼んでいます。
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この中で、急傾斜の地熱地帯に石垣が築かれて湯の花小屋が建ち並ぶ明礬温泉と、貸間旅館が建ち並び、いまだに湯治の雰囲気を残し、随所から湯けむりの立ち上る景観は、「別府の湯けむり・温泉地景観」の名称で国の重要文化的景観として選定されています。
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別府市街と明礬温泉との中間ぐらいのところに位置する鉄輪温泉は、別府温泉などと同様、単純泉、食塩泉、炭酸鉄泉など多彩な泉質の温泉が湧き出しています。この鉄輪の風物といえるのが点在する貸間旅館です。湯治客はここの湯に浸かるとともに、温泉の蒸気を利用した「地獄釜」で自炊しながら逗留します。
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この温泉街の中心部に、手軽に地獄釜を利用できる地獄蒸し工房もあり、食材を持ち込みむことも、ここで購入することもできます。その傍らに無料で利用できる足湯…ならぬ足蒸し風呂があり、観光客が思い思いに足を突っ込んでいます。
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この鉄輪周辺には海地獄、鬼石坊主地獄、山地獄、鬼山地獄、白池地獄など、多くの地獄があって、別府観光の目玉になっています。坊主地獄では温泉の噴気とともに自然の泥を噴出させています。これは温泉というよりミニ火山、地球の営みを少しだけ感じることができます。
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今はもう閉鎖されてしまったが、この坊主のごとく湧き出す泥を活かした泥湯もありました。マニアの間では結構有名なところだったんですが、さすがに老朽化は否めませんでした。また、もちろんここにも共同浴場があり、強力な浴感を味わうことができます。
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別府市街からバスで20分ぐらい、明礬温泉は、別府市街から少し離れた伽藍岳の中腹標高400mの所にある温泉です。ここには小規模な旅館街とともに、湯の花小屋が建ち並び、その湯の花製造技術は、国の重要無形民俗文化財に指定されているとのこと。
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別府八湯の中で、ここだけ異質のひなびた雰囲気を持ち、泉質も特徴的で、酸性硫化水素泉、緑ばん泉で、コロイド硫黄を含んで白濁した温泉が多くなっています。
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ここには大規模なホテルはなく中小の旅館が10軒足らず。その中に別府市営の共同湯があるとともに、日帰りの入浴施設に力を入れてる旅館もあります。中には入浴できる「地獄」があり、そこでは美肌効果の高い『ドロ湯』が味わえます。
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高級旅館やら湯治宿、地元の共同湯やらキワモノ温泉、地獄、芝居小屋、秘宝館…なんともカオスな情緒を味わえるのが別府八湯の魅力といえるでしょう。