歴史ある古い街並みを誇るとともに、奥飛騨温泉郷や北アルプスの玄関口として多くの観光客を集める高山。JR高山駅の真正面の駅前中央通りを高山の観光スポット、上・下三之町方面へふた筋目のところを右に曲がってすぐ、一見、民芸居酒屋風の造りのカレー屋さんです。探さなくてもここら辺に来ればもう匂いが漂っていてすぐに分かりますね。
店内は、カウンター席が4席と、小さいちゃぶ台が配されたこ上がりが6席、奥に別室のテーブル席があって、合わせて20席ぐらいの小さなお店です。訪れた時には幸いこ上がりの席が空いていたので、そちらに案内されました。
注文は「弱尊牛スジカレー」(1,000円)と、相方は「キノコカレー」(900円)です。最初にサラダが運ばれてきました。レタスとミズナのまさしくグリーンサラダ。瑞々しい野菜に甘酸っぱいドレッシングが掛かっています。
やや待った後にカレーが運ばれてきました。先ず見た目に驚かされますね。ライスの上にクリームの混ざった黒褐色のカレーソース。そこに天の川が流れるようにゴマが掛かっています。傍らにはニンジンのグラッセ、フライドポテト、インゲン。そしてこれは高山らしいですね…福神漬とともに赤カブ漬けが添えられています。
まずはカレーを一口…うっ?甘い!!野菜や、おそらく果物も入っているのかな?舌の奥で感じる思ってもいなかった甘さが、目くらましの意外性を表出しています。これはかなりの個性ですね。そしてその後、スパイス感が現れてきます。ただしかし、このスパイスの香味は店外まで漂っていたほどのものではなく、かなり控え目。スジ肉は実にやわらかく煮込まれていて、口にとろける。特に記載はないが、これは飛騨牛なんでしょうかね?
相方のキノコカレーは、これも飛騨名産の茸がたっぷり入っている。カレーのベースは同じなのでこちらも甘口だが、茸の優しい風味と相俟って実にマイルドな口当たりです。いずれのカレーも、シンフォニーのような重層的な構造を持つ味わいで、「足し算」で構築されていると思います。重厚ではあるが、「キレ」に欠けるかな?好みは分かれると思うが、相方はかなり気に入ってはりました。お店のスタッフの方も実にフレンドリーで居心地のいい空間になっています。高山を訪れたときに寄ってみたいお店がまた増えました。
- 営業時間:11:30~14:45、17:30~21:30
- 定休日:木曜
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