湯の町・別府の繁華街、流川から流川通りをまっすぐに進むと、いきなり急斜面の山裾となって終端します。この終端こそ「ラクテンチ」のエントランス。この奥、立石山中腹に昭和4年に開園した遊園地があります。
「ラクテンチ」に行くにはこのエントランスからケーブルカー(別府ラクテンチケーブル線)で登っていきます。このケーブルカーがすごい、ドリーム号とメモリー号と名付けられたネコのイヌの着ぐるみを纏った車両です。
このケーブルカーがすごい、ドリーム号とメモリー号と名付けられたネコのイヌのケーブルカー、このキッチュな装飾だけでなく、路線距離こそ0.3kmと短いが、この区間の最急勾配が558‰という、屈指の急こう配を一気に登っていくんですね。
ケーブルカーを降りたらそこは別府市内を一望できる山上にある遊園地。それほど広くない園地に各種の乗り物やミニ動物園が集まっています。
ここの名物は1着の的中者には景品が贈られるというアヒルの競争。なんとも脱力やないですか。
遊園地には不可欠のジェットコースターもあるが、急角度の降下や宙返りなどあるはずもなく、小学生低学年でも乗れるまったり系です。
目玉は日本でひとつしかないという二重式観覧車。それでなくても山の上なのに、さら上に持ち上げられ、最高地点で標高約240mにもなるという。これは絶景です。
あと、忘れてはいけない山上の谷間に架かる吊橋を渡ったところにある真新しい建物、ここには入場料さえ払えば誰でも無料で温泉に浸かれる「絶景の湯」があります。
こんな時代に乗り遅れた遊園地のこと、入園者の減少による経営不振から2008年11月 にいったんは休園したが、2009年7月に営業再開。現在はそのノスタルジックな魅力を活かして、徐々に入園者を取り戻しているようです。
別府市がこのラクテンチをモチーフに遊園地が温泉になあるという架空の動画を作成し、YouTubeで公開されて話題になったのも記憶に新しいところです。
昔懐かし、昭和の香りの残る別府の老舗遊園地「ラクテンチ」。有名なキャラクターや、スリル・迫力といったものが皆無ではあるが、世代に亘ってほのぼのと楽しむことのできる、今や貴重な遊園地であることは間違いありません。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます