とうとうミレニアムの最終章です。本当はミレニアム6まであるのですが、私はミレニアム6を最初に読んだのでミレニアム5で最後まで読んだことになります。今まで疑問に思っていたことが解き明かされてとても面白かったです。リスベットは前作の罪により刑務所に収監されています。イスラム教のファリアが刑務所で暴行を受けていました。弱い立場の女性を守るためリスベットが奮闘します。解説にも「ーイスラム原理主義による女性の抑圧といった現代的なトピックを巧みに物語に取り込むー」と書いてあります。女性差別と双子の遺伝子研究が題材になっています。MZAが一卵性双生児のことでDZAが二卵性双生児のことだそうです。双生児を別々の環境で育てたらどうなるのかという研究のために、わざと違う環境で育てられ実験に使われました。人権無視の研究です。リスベットも一卵性双生児で小さい頃から監視されていました。妹カミラはとても美しく誰にでもすぐに好かれます。ミラーツィンと言ってお互いの鏡像みたいになります。例えば、左利きと右利き、つむじが左回りと右回り、心臓の位置までたまに違うことがあるそうです。もう1組の男性の一卵性双生児、ダンとレオも違う環境で育てられました。1人はピアノの名手、1人はギターの名手です。お互いの存在を知らなかった時でも、コード進行が同じで、とても合わせやすくて気持ちの良い演奏ができるそうです。双子の兄弟が出会ってどうなるのかとても面白かったです。それとびっくりしたことがありました。欧米では日本より性差別や社会的不平等がないと思っていました。公の場ではタブーとなっていますが、家々の閉ざされた扉の奥では今でも性差別があるそうです。「リスベットが己の自由と権利を取り戻すプロセスが『ミレニアム』のメインストーリー」と書いてありました。なぜリスベットがこのような苦境に立たされたのか、なぜリスベットは理不尽な目に合っている女性の味方なのか、謎が解けていきました。
2024-2-23(金) 図書館資料 請求番号:B/949.8/ミー5ー1,ミー5-2
それとも自分がいじめられるから、それのうっぷん晴らしに自分より弱いと思われる女性をいじめるのか。
それが主な理由だったりすると、いじめというか差別そのものをなくさないと女性差別もなくなりませんね。
それはそうと天満宮のお祭りですか。きれいな花が咲いていましたね。赤がきれいです。
イスラム国での男女差別、特にアフガニスタンの女性は小学校教育だけでいいみたいな話はどこからでてくるのでしょうか。
偏狭な宗教観なのでしょうか。今どきあり得ないと思ってしまいますが。
わかっていても中々解決しないものなのですね。
フランスでは家庭内で70%(?)ぐらいが性差別があるそうです。
意外でした。公ではとても進んているように見えます。
本当に差別がなくなるのは難しい問題ですね。