森見登美彦作「夜は短し歩けよ乙女」を読みました。森見登美彦さんの本はこれで3冊目です。この本も私の期待通り、妄想につぐ妄想で可笑しくて一気に読みました。本の中には、真実が書かれていても嘘っぽかったりしますが、この本は妄想でありえないことが書かれていても内容は真実だと感じました。京大生が一杯出てきて、私の知っている京都の名前、木屋町・高瀬川・先斗町・出町柳・京大の時計台・百万遍・下賀茂神社・河原町などが出てきて、とても身近に感じられます。閨房調査団・詭弁論部・韋駄天コタツ・風雲偏屈城・パンツ総番長・学園祭事務局長など面白い団体や個性的な人物が登場します。小説の構成は主人公(黒髪の乙女の先輩)と黒髪の乙女が自分の目線で交互に、一節ずつ書いてあります。ひところ流行った江国香織さんと辻仁成さんが書かれた小説「冷静と情熱のあいだ」が一冊にまとまったような構成です。また4章に分かれています。、1章「夜は短し歩けよ乙女」春、木屋町が舞台。2章「深海魚たち」夏の下賀茂神社の古本市が舞台、3章「御都合主義者かく語りき」秋、京大学園祭が舞台、4章「魔風邪恋風邪」冬、風邪の流行。黒髪の後姿にかけては世界的権威をもって自ら任ずると書かれている通り、主人公はいつも遠巻きに彼女を見守っています。こうして1年がかりで恋が育っていきます。最後の先輩の言葉「人事を尽くして天命をまて」、黒髪の乙女の最後の言葉は「こうして出逢ったのも何かのご縁」でした。面白くてちょっと切なくて、なさそうでありそうな妄想文学でした。
この小説が漫画になったそうです。電子ブックで読めます。こちらです。
お気に入り度:★★★★★ 図書館資料 請求番号:913/モリ
最近忙しくてバテ気味で、大好きな音楽を聴く余裕もないんですけど、漫画になってるなら読んでみようかなぁ。
Seraさんは最近お元気にされていますか?
これから暑い日が続きますので、お体に気をつけてくださいね。
バテないようにしてね。汗を流すのは気持ちがいいのでは?
漫画からドラマ化されたり小説になったりすることは
良く聞きますが、小説が漫画になるなんてちょっと珍しい
ですね。それぐらいマンガチックなのかな?!
MORRIEさん、お互いに暑い夏も元気に過ごしましょう。
ありがとうございます。