アルバトロスから8月2日にリリースされた日本公開作品
これがいつもレンタル中でこの作品が今月中にレンタルできるかできないかで今月のレンタル作品の枯渇が決定してしまった作品でしたが、なんとか今月中にレンタルすることができましたので今月の枯渇に関しては解消されたと言ってもいいかも
しかし二時間二十分実に重たい気分で見ていた作品でしたよねぇ
原題か邦題かが分かりませんが「理想郷」とはうまいことつけた邦題ですねぇ
実に皮肉が聞いてるしある意味真実であり完膚なきまでのパラドックスでもあって的を射た邦題でもある
スペインの過疎化した山間の田舎の村
ここに退職後の理想の生活を見出したフランス人老夫婦が2年前に土地家屋を買い求め永住してきて老夫婦の自給自足のスローライフを始めた
まさに老後の理想的なセカンドライフであるから
古民家を修理して民宿化して観光客に田舎の自然を満喫してもらえることでこの村の活性化にもつながるというのがこの夫婦の理想の生き方だったのだが
こんな腐った村になんと風力発電の風車を立てるお話が舞い込み
村人は土地を売り払い一時金を得ることで一抹の希望を見出すもののこのフランス人夫婦の反対によって彼らの一縷の希望が潰え去る
ここからこの夫婦と隣人とのいさかいがはじまり
そうなんですよね理想郷としてここに終の住処を求めた人と
未来も希望も何もないただただ貧乏に明け暮れて暮らす村人にはこの一時金がある意味希望の光なわけで
それさえも奪った老夫婦に対して隣人は嫌がらせを始める
この嫌がらせがだんだんエスカレートしていくことで
なんとフランス人の旦那さんはついに殺されてしまう
死体も出ずに一人で行方不明になった旦那さんの行方を毎日何時間か探した地点に印をつけて探し回る奥さんの毅然とした生き方を後半の一時間の尺を使って
そう、なんとこの映画二部構成になってて
前半は旦那さんが主役で、後半は奥さんが一人毅然とした態度でその生き様を見せるという作品。
警察の態度もあんまりはっきりと描かずに
つまり御近所トラブルの民事不介入みたいな曖昧さで描くので
見てるこっちのイライラもつのるものの
しっかり隣人兄弟が旦那さんの命を取るとこまでをも描いておいて
そこに危機を感じていた旦那さんが急遽この殺人を
隠したビデオがとらえていたという
それが最後にものを言うのかと思うがそれももう何年んもしぜんに晒されて役にも立たないもどかしさとか
こっちにもイライラが募る映画でしたねぇ
実際に起きた事件を基に作られた作品だったのね
スローライフにこだわる人生はあくまで第二の人生なんだよね
そしてこの村から一生抜けられない村人の人生もまた一生なんだよね
どっちが正しいのか正しくないのかは見た人に委ねる作品
そんな映画だったかな
あまりにも重たい映画すぎた
2022年製作、スペイン・フランス合作映画
ロドリゴ・ソロゴイェン共同脚本・監督作品
出演:ドゥニ・メノーシェ、マリナ・フォイス/ルイス・サエラ、ディエゴ・アニード、マリー・コロン
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