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この映画はいわゆる東映の十八番であって常に観客を動員してきてた痛快明朗なスターシスで東映の番線を埋めてきていプログラムピクチャー東映明朗時代劇に陰りが見えて
さらに映画観覧人口にも陰りが見えて各社そろって映画が斜陽産業といわれ始め
東映時代劇調の勧善懲悪の時代劇がTVで気軽に見られるようになっていった中で
東映京都が破れかぶれでスターシステムが損なわれないシノプシスで集団抗争時代劇を作り
それがスマッシュヒットして一時時期って言っても任侠映画のプログラムピクチャーにとって変わられるつなぎ的な役割を東映東京撮影所ではギャング映画を、京都撮影所では集団抗争時代劇で繋いでた時代がありましてギャングも集団時代劇も根っこはある意味同じであるようで
そう言った作品は大御所と若手のスターで作られていわゆる善悪の問題を通り越してて組織と組織の存亡をかけて使命を果たすためには仕掛ける方も仕掛けられる方も組織の人間は誰もが捨て石に徹するって言う不文律の元に作られていたものの
最終的には今までの大御所なり若手のスター俳優が最後に目的を果たすって言う作品でして
三〜四年作られていたのじゃないかなまぁ平成の時代にも「十三人の刺客」という集団抗争時代劇がリメイクされていましたが
そんな集団抗争時代劇の一本として任侠映画「総長賭博」がなんと三島由紀夫に絶賛されたり、日本映画を変えたって言われてる「仁義なき戦い」全作品の脚本を書いた笠原和夫氏がそんな存在になる以前に集団抗争時代劇の脚本を一本書いていたのがこの「十一人の賊軍」という作品でしたが
なんと結末が暗すぎると当時の京都撮影所長岡田茂から却下され映画化されずに捨てられたのがこの作品で
原本は残ってないもののプロットだけが笠原さんのとこに残っていたので池上純哉が脚本にして白石和彌が監督して出来上がったのがこの作品
したがって構想時代劇といわれる作品に一本の笠原作品も存在してない
まぁ笠原和夫原案ということで当時の作品とちょっと時代に迎合する様に作り替えられてはいるものの
それなりに笠原和夫らしい作品として東映さんが蘇らせてくれたのは嬉しい限りです
が東映さんがどうしてこうなったのかはわかりませんが二次使用のDVDリリースは実は3月14に予定されているんですが
なんとレンタルでは1ヶ月も早くリリースされたということで
一応はセル購入予定ですが見たいものは早い方が良いということでレンタルしてきての早速視聴
なんとも2時間35分もの尺の映画でしたがあっという間の映画でした
千原せいじさんが賊軍の一人で破壊坊主の役で出演されていたのね
賊軍の一人に女がいて演じているのが鞘師里保
私は一時期ハロヲタしてましたがモー娘。に鞘師里保が加入する前にヲタカツやめていたもんだから鞘師里保という存在自体はしってはいるんですがその実態を見たのはこの映画がお初だった
まぁ集団抗争時代劇っていうことで誰が主役っていうことはないものの
笠原作品ということもあって
舞台である幕末の官軍と佐幕派との争いに巻き込まれたくない新発田藩の実態を描いた作品で
佐幕派の羽越同盟と官軍との駆け引きに巻き込まれたくない新発田藩の家老の阿部サダヲの謀略に捨て駒としていわゆる罪人十人とその監督藩士数人が官軍の侵攻を止めるために砦に篭って羽越同盟の旗幟のもとで官軍を新発田領内に入れないように戦うだけの映画
彼らに思想もなんもあるわけではなく自らの命をなんとか守るために一人また一人と戦死していくだけ
新発田藩としては罪人の釣り餌として役目が終われば無罪放免って言う事ですが
実は捨て駒であり用済みは消すのが常でっていうのが映画でも常套手段
まぁ罪人10人でタイトルと数が合わねえって最後に帳尻が合うようになっていたのね、ここいら泣かせるシノプシスだよね
集団時代劇っていうことで新発田藩家老の阿部サダヲの映画でもあったのね
2024年製作、日本映画、「十一人の賊軍」製作委員会作品(幹事会社東映)、東映配給
笠原和夫原案、池上純哉脚本、白石和彌監督作品
出演:山田孝之、仲野太賀、尾上右近、鞘師里保、佐久本宝、千原せいじ、岡山天音、松浦祐也、一ノ瀬颯、小柳亮太、本山力、野村周平、田中俊介、松尾諭、音尾琢真、柴崎楓雅、佐藤五郎、吉沢悠、駿河太郎、松角洋平、浅香航大、佐野和真、安藤ヒロキオ、佐野岳、ナダル、木竜麻生、長井恵里、西田尚美、玉木宏、阿部サダヲ
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