「10番 高校3年」
というアナウンスの後、伴奏者さんと共に娘が出てきました。
今回の伴奏者さんは、初めてお願いする方で、K先生が紹介してくださいました。
同じ大学の4年生で、伴奏が上手なことで有名な学生さんです。
2日に渡って合わせ練習をしてくださいましたが、
「的確な指示もしてくれるし、安心して弾ける!」
と娘も喜んでいました。
左の袖から出てきた娘ですが、
ん?だいぶ左寄りで歩を止めました。
そして、その位置でヴァイオリンを構え始めました。
え?ちょっと待って?!
そこじゃないよ、もっと真中まで来なきゃ。
皆さん、真中で堂々と弾いていたよ。
コンクール初参加なのがバレバレすぎる。
あー、チューニングも始めてしまった。
どうしようか。
出てきたときに、私の存在は確認できたみたいだから、
合図を送ろうか?
「もっとこっち!」って手振りと口の動きでわかるだろうか?
集中し始めているから気付かないかも。
合図に気付いたとしても、何のことかわからず、かえって混乱させちゃうかも。
うーん、迷う。
娘の立ち位置がかなり変なのは、誰の目にも明らか。
が、やめておこう。
無駄に気を散らすようなことをするのはやめよう。
準備が整ったようです。
伴奏者さんとアイコンタクトをして、
ピアノの強い音で始まりました。
そして、娘、入りました。
特徴的な最初のフレーズ。
よし!決まった!
ここで躓いたら、たぶんアウト。
このフレーズ、これでもかこれでもかと5回も出てくるのです。
しかも難しい。
このフレーズだけでどれだけ悩んだことか。
あまりに娘がこのフレーズに悩み苦しむので、
実際娘が弾くこの部分はどうにもかっこ悪かったので、
ここを非常にかっこ良く弾くヴァイオリニストの演奏を50回は聴いて、
画像と共に研究した私です。
まあ、娘の努力が実り、かなりかっこ良く弾けるようになったように思います。
この曲は、常に技巧が入るので、ホッとできる場所がなく、
最初から最後まで娘は緊張を強いられ、指はひたすら激しく動き続ける。
私も固唾を呑んで見守りました。
最後、怒涛のように襲い掛かってくる技巧の嵐も、
何とか凌ぎ、踏みとどまり、決壊することなく上手くまとめました。
はぁぁぁぁぁ、終わった。
なかなか良かったんじゃないか?
他の皆さんのレベルの高さに圧倒されて、
娘の今の実力じゃ全然無理なんじゃないかと正直思い始めていましたが、
悪くないんじゃないか?
娘の演奏後、あと1人を残していましたが、
娘に会うため、ホールを出ました。
しばらくして楽屋から出てきた娘の表情は、微妙。
「あんまり上手く弾けなかった。」
え?そんなことないと思うけど?
立派にお仕事してくださった伴奏者さんにお礼を言って、
その場でお別れ。
結果は午後1時40分に出るので、
お昼ごはんを食べに出かけました。
すでに「その4」なのにまだ終わらなかった。
もう少しお付き合いください。
明日に続きます。
久々の中華@梅蘭
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