獅子風蓮のつぶやきブログ

日記風に、日々感じたこと、思ったことを不定期につぶやいていきます。

池田大作の死~佐藤優氏の寄稿(その2)

2023-12-14 01:22:19 | 佐藤優

d-マガジンで、池田氏死去にともなう特集記事を読みました。
引用します。


AERA 12月4日号

池田大作の死と創価学会の今後
佐藤優(作家・元外務省主任分析官)特別寄稿

創価学会名誉会長の池田大作氏の訃報が伝えられた。その影響について、著書に『池田大作研究』がある作家・元外務省主任分析官の佐藤優さんが本誌に特別寄稿した。

(つづきです)
社会的影響力は維持

さらに沖縄の公明党は、辺野古新基地建設に反対の姿勢をとっているのみならず、在沖米海兵隊の海外移転を主張している。それは沖縄の創価学会が、平和について沖縄の民衆の視座で考え、行動している現実を反映している。東京の公明党本部とは異なる方針をとっている沖縄の公明党の活動が容認されているのも、他の政党とは異なる生命尊重、人間主義という創価学会と共通の価値観で公明党が動いていることを示す証左だ。
池田氏亡き後の創価学会が分裂するとか、教勢が著しく衰えると主張する有識者は、創価学会の内在的論理に無知か、自らの主観的願望を投影しているに過ぎない。創価学会は強靭で、その組織力や社会的影響力は維持されると筆者は見ている。世界宗教の特徴は正典(キャノン)を持つことだ。正典とは、宗教教団が公式に認めている、教義の規準や信仰生活の規範となるテキストのことだ。正典については、一旦、確定したらその後、変更がない閉じたテキスト体系であることが必須だ。キリスト教の「旧新約聖書」、イスラム教の「コーラン」も閉じている。しかも標準的な人でも努力すれば読了可能な量に抑える必要がある。それによってランダムアクセスが可能になり、信徒が共通の土俵を持つことが出来るからだ。
キリスト教との類比で考えると、新約聖書の役割を池田氏の小説『人間革命』と『新・人間革命』が果たしている。この2作品は創価学会において「精神の正史」であり「信心の教科書」と位置付けられている。創価学会は、日蓮を「末法の御本仏」すなわち釈尊ではなく、日蓮を基点にすることで救済が得られると考える。従って、御書(日蓮遺文集)は救済の根拠を示す重要テキストになる。創価学会は独自編集の御書(池田大作監修『日蓮大聖人御書全集』)を2021年に刊行した。御書が キリスト教における旧約聖書の役割を果たしている。


混乱は生じない

カリスマ的指導者が逝去した後の教団分裂を避けるためには、正典を策定しておくことが不可欠であると池田氏はかなり早い時点から認識していたと筆者は見ている。11月18日、池田博正氏は談話で、母・池田香峯子氏の「(主人は)10年以上前に『この後は 妙法に説かれる不老不死のままに永遠に指揮を執る』と語りつつ、幸いすべてを託してバトンタッチできましたので安祥としていました」という発言を紹介している。永遠の指揮は、正典があることによって可能になる。このような体制を創価学会は既に整えているので、今後、混乱が生じることはないと筆者は見ている。(寄稿)


●池田大作氏の歩み 名称・肩書は当時

1928年 1月 東京都で出生
47年 8月 創価学会に入会
57年 7月 参院補選をめぐる公職選挙法違反の疑いで逮捕され、のちに無罪判決
60年 5月 創価学会第3代会長に就任
64年11月 公明党を結党
70年 5月 公明党と創価学会の政教分離を表明
74年 9月 ソ連のコスイギン首相と会談
    12月 中国の周恩来首相と会談
75年 1月 創価学会インタナショナル(SGI)会長に就任
79年 4月 創価学会会長を辞任し、名誉会長に
 91年11月 創価学会とSGIが日蓮正宗から破門される
 92年 4月 ゴルバチョフ旧ソ連大統領と会談
 93年   オウム真理教のメンバーが創価学会の施設にサリンを噴霧
2008年 5月  中国の胡錦濤国家主席と会談
 22年 4月  韓国立恵北大学から名誉教育学博士号を授与される。
      海外の大学などからの名誉学術称号が通算400に
 23年 1月 ウクライナ危機の早期終結を求める緊急提言を公表
※朝日新聞から


解説
沖縄の公明党は、辺野古新基地建設に反対の姿勢をとっているのみならず、在沖米海兵隊の海外移転を主張している。それは沖縄の創価学会が、平和について沖縄の民衆の視座で考え、行動している現実を反映している。東京の公明党本部とは異なる方針をとっている沖縄の公明党の活動が容認されているのも、他の政党とは異なる生命尊重、人間主義という創価学会と共通の価値観で公明党が動いていることを示す証左だ。

この言い方もおかしいですね。
沖縄の公明党は、辺野古新基地建設に反対の姿勢をとっていたのは確かです。
しかし、2018年の県知事選挙に際して、公明党本部は自民党の推す佐喜眞候補を応援する指示を出しました。
それに反対する公明党議員は処分されたのではなかったでしょうか。
せめて自主投票にすべきでした。

結果は、皆さんもご存知のように、デニー候補が当選したわけです。
公明党本部が、現場の意見を無視した結果、創価学会・公明党の団結力を見せつけられないというお粗末な結果でした。
「東京の公明党本部とは異なる方針をとっている沖縄の公明党の活動が容認されている」というのは、事実誤認でしょう。
現実には、創価学会本部と公明党本部の方針に従わない会員は、査問の対象になり、除名の可能性もあります。
恐ろしい恐怖政治がまかり通っているのです。
「他の政党とは異なる生命尊重、人間主義」と正反対の現状があるのです。


永遠の指揮は、正典があることによって可能になる。このような体制を創価学会は既に整えているので、今後、混乱が生じることはないと筆者は見ている。

佐藤氏は、部外者で、創価学会側の公式発表されたテキストをもとに分析を行っているので、こんな非現実的な結論が出ても訂正することなくそのまま寄稿します。
もし、予想に反して、創価学会に混乱が生じ、創価学会・公明党が衰退したとしても、それは正しいデータを公表してこなかった創価学会側に非があると、佐藤氏は言い訳ができるわけです。

獅子風蓮



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