明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

血潮湧き立つ準々決勝! -日大三高野球部2023-

2023年07月24日 | 高校野球
高校野球の西東京大会が開幕したのは、前回高校野球ブログをアップした当日の7月8日。
そのとき末尾で記したように、我が母校日大三の初戦は、6日後の14日。
対戦相手は国士舘。私の見解では、西東京ノーシード校では最強のチームである。

三高の夏大会初戦といえば、秋春の都大会の実績からも、勝って当然の相手と対戦することが多い。
ファンである私の場合、球場では久々に会う常連観戦者たちと「今年も始まりましたね」などと挨拶を交わし、
互いが観た練習試合の情報などを交換しながら、全国制覇への夢を語る、ゆる~い雰囲気で迎えるのが常であった。
だが、今年の初戦は21世紀では最強、つまり三高にとっては最悪の相手。
自分が出場するわけでもないのに、試合2日前くらいから、私は異常に緊張してしまい、
前夜はなかなか寝付かれず、朝も目覚ましナシで飛び起きる始末であった。

試合が行われる八王子球場には、普段より早く到着。ノック練習も見ていたはずだが、あまり覚えていない。


試合後、三木新監督は「緊張してノックをうまく打てなかった」と語っていたらしいが、私は気付かなかった。
数分後に始まる、試合への不安が大きく、悶々としていたのであろう。
何人かの常連と挨拶はしたが、お互い言葉数は少なめ。その後、国士舘ファンの知人に会ったときは、
「なんで2番(くじ)引いたんですか!?」と、ついつい理不尽な抗議をぶつけてしまった(笑)。
第一シードで1番くじの日大三に対し、国士舘が2番くじを引いた瞬間、抽選会場ではどよめきが起きたらしい。

苦戦を覚悟した一戦だったが、心強い援軍が、私の前方に着席しているのを発見。
日刊スポーツの評論家に就任した、日大三高前監督の小倉全由さんである。

※囲みの中の人物が小倉さん

小倉さんの目の前で、無様な試合は許されないはず。勝ってくれ三高!
とまあ、試合前は不安で仕方なかった一戦だが、結果は周知のとおり。


7月14日 3回戦 対国士舘 (八王子球場)
三20365→16
国00200→2  ※5回コールド


どちらのチームも予想していなかったと思われる、5回コールドの圧勝。
一昨年秋、日大三が国学院久我山に3-14で負けた試合と、似たようなケースだ。
国士舘は大会前、コロナ感染者が出たそうだし、背番号4の選手も、腕に包帯らしきモノを巻き、不出場だった。
チーム状態が万全ならば、こんなに差は付かなかったはず。くじ運も含めツキがなかった。

とはいえ、三高の戦いぶりも素晴らしかった。特に15安打を放った打撃陣は文句なし。
ほとんどのヒットが当たり損ねではなく、しっかり捉えた低いゴロやライナーで、フライアウトも少なめ。
中でも、タイムリーを3本打った佐々木が、この日のMVPだろう。
選手の弱点などは明かさないのが拙ブログのポリシーだが、ここだけのハナシ、普段の佐々木はチャンスに弱い(笑)。
そんな彼の活躍が嬉しく、試合中は滅多に写真を撮らない私だが、ほぼ勝敗が決した5回表には、塁上の佐々木を撮影。


毎度のことながら、表情がわからない低レベルな画像でスマン。
とりあえず、オレの緊張はムダだった(苦笑)、初戦の快勝であった。

2戦目は都立立川高校との対戦。私の地元にある、近隣地区の秀才が揃う伝統校だ。
ただし、勉強はともかく、野球は当然三高の方が優秀で、危なげなくコールド勝ち。


7月17日 4回戦 対都立立川 (八王子球場)
立000000→0
三314101×→10  ※6回コールド


地元の高校に申しわけないが、これで三高は対都立校170連勝を達成。

八王子球場での最終戦となる、3戦目の相手は拓大一高。
5回戦からはスコアボードに、出場選手の名前と、球速が表示される。
ただし、球速は拓大一の投手はほぼ110km台、三高もMAXが132km(安田)と、他球場より10kmほど遅かった。
書き忘れていたが、三高は初戦が背番号1のエース安田の先発・完投。
2戦目は17番畠山、19番伊藤、18番高坂の継投。この3人は、7月の帝京との練習試合でも登板し、打たれまくっていた。
そして拓大一戦が、背番号11の谷亀、同10の増田、最後はエース安田の継投。

三高打線は、90~110(実際は100~120?)km台の緩急に苦しみながらも、6回表終了時に6-1とリード。
この時点で私は、「勝負あり」と判断し、その後の試合展開の記憶が、あまりない。
理由は次の準々決勝、言い換えれば東海大菅生戦のことで、頭が一杯になっていたからである。

私にとって菅生は、西東京最大の強敵として、国士舘以上に意識していたチームだ。
相手は当然、エースの日當が先発だろう。夏大会の登板機会は少なく、体調面に問題はなさそう。
昨秋は、池内の2ランによる2点しか奪えなかった、三高打線が攻略できるのか。
また、秋はたまたま3点に抑えたが、安田の投球が菅生打線に通用するのか…などと悩んでいるうちに、
悪送球と後逸のダブルエラーなとで拓大一に2点差に詰められ、「準々決勝どころじゃねえや」と我に返ったのが8回表。
その後はリリーフの安田が踏ん張り、最終回には自らタイムリーも放ち、逃げ切った。


7月20日 5回戦 対拓大一 (八王子球場)
三012003001→7
拓000100300→4


この勝利により日大三は、あえて最大フォントで記すが↓
西東京大会23年連続ベスト8進出が決定。
21世紀では全国で唯一、三高だけの快挙のはずだが、どのマスコミもこの偉業を報じないのはなぜだ。

予想外の接戦であったが、楽勝続きで菅生戦を迎えるよりは、選手の気持ちが引き締まってよかったかも。


上記画像の整列を終え、三高ベンチに戻ってくる選手たちに、「菅生なんかに絶対負けるなよ!」と檄を飛ばす。
菅生「なんか」とは、無礼な表現かもしれないが、暴力的指導で教え子を退部・退学に追い込んだ監督を、
なんだかんだ理由を付けて、すぐに復帰させるようなチームは、侮蔑・罵倒して当然である。
退学になった生徒、つまり被害者側は転校先の野球部では、規定により1年間、公式戦には出られない。
彼の高校2年時の出場機会を奪った、加害者側の指導者が即復帰できるのは、どう考えてもおかしい。

私の正論(暴論?)はさておき、三高にとって菅生は、昨秋大会で敗れた、倒さねばならない敵であることには変わらない。
三高の選手も気合が入っているだろうし、部外者の私も、これから準々決勝までの3日間、
国士舘戦以上に緊張しそう…というか、すでに緊張し始めたので、試合後は西八王子『かなえ』で昼から一杯。

※生ビール&アジフライの「ワンコインセット」500円

酩酊し、気を紛らわせてから帰宅した私を待っていたのは、「東海大菅生5回戦敗退」のニュース。
国士舘のときもそうだったけど、オレの緊張はなんだったんだ(苦笑)!

舞台を神宮球場に移し、迎えた準々決勝。相手は、菅生をタイブレークで破った駒大高だ。
「菅生じゃないなら、どこが相手でも楽勝だろ」と油断していた私と同様、
選手も気を抜いていた…とは思えないが、変則フォームの相手投手から、打撃陣が凡打の山を築く。
佐々木のソロ本塁打で先制も、中盤に安田がストレートを捉えられ、1-2と逆転を許す。
この日の安田は、自己最速(らしい)の143kmを記録するなど、調子自体は悪くなかった。
安田は140km台の速球を度々投じており、やはり八王子球場のスピード表示は、おかしかったようだ。

8回裏、私が一番頼りにしている打者、古賀が三塁打を放ち、池内の犠牲フライで同点に追いつく。
だが、古賀は9回裏の好機では内野ゴロに倒れ、同点のまま延長10回、タイブレークに突入。
無死一、二塁から始まる変則的ルールだが、駒大高はすでに2度経験し、これで3戦連続らしい。
延長戦を行なってからPK合戦になるサッカーのように、高校野球も12回くらいまでは、普通の延長戦にしてほしい。

10回表、駒大は二死二、三塁のチャンスで、打者が痛烈なライナーを弾き返すも、
三高のショート森山がジャンプし、グラブの先でボールをつかみ捕るファインプレイで無得点。
1年秋からレギュラーだった森山だが、「よくやった」と称賛するのは、これが初めて(失礼)。
その裏、三高は先頭の池内が死球で、無死満塁となり、ここからは打順はクリーンアップ。
逆転された6回以降、終始血圧上がりっぱなしの私だったが、ようやく勝利を確信し、
絶好機で打席に向かう、キャプテン二宮を撮影。変な写真ばっかりですまんね。


撮影後、「二宮~! なんでもいいから頼む!」と激励。この場合の「なんでもいい」とは、
ヒットはもちろん、外野への犠牲フライや、前進守備の野手でも間に合わないゴロでもOKという意味だったのだが、
二宮は浅い外野フライで、走者そのまま(溜息)。気持ちを切り替え、次打者の岡村に「決めてくれ!」と再度の激励。
岡村は期待に反し、キャッチャーフライも、相手捕手が落球。
これだけチャンスをもらって無得点だったら、次の回に絶対にやられる…。
気付けば普段の菅生戦と同様、ヘタすりゃそれ以上に緊迫した試合になっているではないか!
結局、岡村は平凡なファーストゴロに倒れるも、一塁手のバックホームが悪送球となり、幸運なサヨナラ勝ち。

7月23日 準々決勝 対駒大高 (神宮球場)
駒000002000 0→2
三010000010 1×→3  ※延長10回タイブレーク



試合後の整列。惜敗に涙する、駒大高の選手もいた。


ベスト8以降では恒例となった、勝利チームの整列&校歌演奏。


校歌を聞きながら、一緒に観戦していた友人に対し、私は何度も「勝ててよかった…」とつぶやいた。
「菅生の分まで」とは絶対に思わなかっただろうが、「駒大の分まで、残りの試合も勝たねばならぬ!」と、
母校のさらなる奮闘を願わずにはいられない、血潮湧き立つ一戦であった。駒大高、侮ってすまなかった!

以上、日大三の準々決勝までの道のりを、私の(どーでもいい)心情も交えながら、簡単に振り返った。
菅生の脱落で甲子園は確定かと思いきや、駒大との苦戦を目の当たりにしたことで、自信が揺らいできた。
今後は、どこが相手でも最後まで気を緩めず、そして劣勢でもあきらめず、精一杯の声援と拍手を送ろうと誓った。

最後に、球場入口で販売している、今大会の「出場校選手名簿」の表3に載っていた、
昨年大会の西東京優勝チーム、つまり日大三の胴上げ画像を撮影・転載する。


監督は代わったが、上記画像のようなシーンを、今年も拝むことができるのを信じ、本稿の締めとする。

※次回高校野球ブログ「ああ、栄冠は三高に輝く(仮称)」につづく
※※8月1日追記 ブログ書きました→「ああ、栄冠は三高に輝く(正式タイトル)」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第105回高校野球西東京大会開幕! -日大三高野球部2023-

2023年07月08日 | 高校野球
本日7月8日、第105回全国高等学校野球選手権記念大会・ 西東京大会(←正式名称)が開幕。
現世代のチームにとっては最後かつ最大の舞台ゆえ、選手だけでなく応援する側も、もっとも気合が入る大会である。
私なんぞは毎年、周囲がウンザリするほどの気合を込めて、母校野球部を応援している。
勝ったときは、狂喜乱舞し浴びるほど酒を飲み、負けたときは、余命宣告を受けたかのごとく落ち込む。
いずれにしても、仕事が手に付かなくて困ってしまう…あ、私は元々、たいして働いてなかった。
前回の高校野球ブログで触れたように、西東京大会の組み合わせは、すでに決定している。
転記はメンドくさいので、確認したい方はここをクリックして、東京都高野連HPのトーナメント表を見てほしい。

夏大会のシード権は、春の都大会でベスト16に進出したチームに与えられる。今年は珍しく、東西とも8校ずつ。
西東京の場合は、成績最上位=ベスト4に進出した、日大三と早稲田実業の2校が第一シード。
同様に、ベスト8の桜美林、聖パウロ学園、創価が第二シードで、同ベスト16の東海大菅生、八王子、早大学院が第三シードだ。
昨年に続く第一シードの我が母校、勇猛果敢・質実剛健・OB優秀な日大三は、
くじ引きの結果、トーナメント表左側の一番上の位置を確保。番号も1番なので、なんだか縁起もいい。
問題は、ベスト8での対戦が予想されるシード校。説明は省くが、今年の場合、第三シードの3校のいずれかになる。
その1/3の確率で決まったのが東海大菅生。よりによって、一番避けたかったチームである。

秋季都大会を制し、春の選抜甲子園でベスト8に進出した菅生は、秋の準決勝で敗れた三高にとって、
一番マークすべき強敵だし、絶対に倒さねばならない相手だが、準々決勝での対戦は早すぎる。
向こう側のブロックで苦戦しまくり、エース日當の疲労がピークになりそうな決勝で対戦、というのが理想だった。
昨夏も決勝で対戦し、今年も西東京の2トップに君臨する(※私の見解)両校のうち、どちらかがベスト8で消えるのは惜しい。
1番を引いたとはいえ、キャプテンの二宮め、相変わらずくじ運が悪いなあ…。
菅生との対戦が濃厚な準々決勝へは、3回勝てば進出となる。
三高は現在、西東京大会22年連続ベスト8進出中なので、今年もぜひ更新したいところ。

ここまで文字ばかりなので、ブレイクタイムということで、画像を掲載。
春大会を振り返った前回、載せるスペースがなかった、日大三-東京成徳大高戦の試合後挨拶。


東京成徳大高は、東東京の第三シードから、初の甲子園出場を目指す。

三高を含む、今夏の西東京シード校8チームと、実力的には見劣らないノーシード校もいくつかある。
たとえば、秋大会は優勝した菅生と、延長12回の死闘を繰り広げ1-2で惜敗、春大会も、実績校の創価と2-3の僅差だった、
国士舘は特に侮れない、赤字表記で警戒すべき相手だ。秋春に試合を観戦したが、守備が固い好チームである。
春大会では、ほとんどの選手の背番号と守備位置が不一致だったので、固定されたら、さらにまとまるはずだ。
そんな、ノーシード校の中でもっともマークしていた国士舘は、初戦は都立五商と対戦。
おそらく国士舘が勝つだろうが、その場合、次戦の相手は第一シードの日大三になる!
この組み合わせを見た瞬間、失神しそうになったよ。二宮め、ひどいくじを引きやがって…
イヤ、悪いのは国士舘の選手だ。なんで2番(くじ)引いちゃったんだよ!
さっき、2トップのどちらかがベスト8で消えるのは惜しい、と書いたが、
三高と国士舘のどちらかが、3回戦=ベスト64でいきなり消えるのは、もっともったいない!
初戦の相手が国士舘で、ベスト8が東海大菅生(どちらも推測)。21世紀の夏大会では、過去最悪のくじになってしまった。
※7月9日追記 国士舘が都立五商を17-0で破り、日大三との対戦が正式決定

ここで写真2枚目。母校グラウンドで練習試合を観戦した帰りに撮影した、学校出てすぐの坂道に咲いていたあじさい。


どの駅からも遠く、最後の坂道を上るのもかったるい三高キャンパスだが、周囲の自然環境には恵まれている。

ここからは、今年の西東京大会の展望を記しておく。
秋の時点では、国士舘1-2菅生、三高2-3菅生で、菅生が2勝しているが、3校の力量差は少ないといえる。
さらに、夏の第二シード桜美林も、秋は三高相手に延長10回で2-3の接戦と、ほぼ互角。
この秋4強のうち、春は国士舘が早々と脱落し、菅生も甲子園の疲れがあったのか、ベスト16で敗退。
代わって、早実と創価が実績を残し、暫定6強となったため、予想がかなり難しい。

春大会は、準決勝で三高を破った関東一と、同じく早実に勝った帝京が決勝戦で激突し、帝京が優勝。
その春大会2トップに対し、三高は本番で負けた関東一に、練習試合では快勝。帝京とは2戦して2引き分け。
つまり、三高も東京最上位クラスと評価してもいいはず。
最初の引き分けについては、このときに語っている。
2度目の引き分けは、昨日7月7日、三高グラウンドで行われた、大会突入前最後の練習試合。
日刊スポーツで結果を報じていたので、公式情報と判断し(厳密には、試合内容は非公式情報だが)、以下に詳細をつづる。

帝京とは過去にも、開会式直前の平日に練習試合を組んでおり、帝京ナインが三高に来るのは、だいたい15時頃。
なので今年も、試合開始は15時半くらいと予想し、三高グラウンドに14時50分に到着したら、
すでに帝京野球部のバスが駐車場に! あわててグラウンドに向かうと、


やはり試合が始まっており、4回表に突入していた。


上記画像は(一応)撮影禁止エリアの外からズームで撮影したため、わかりづらいが、日大三4-3帝京。
その後、二死一、三塁から古賀のフェンス直撃(?)タイムリー三塁打が、3ラン本塁打に判定が変わり、7-3。
4回裏、帝京5番打者がソロ本塁打で反撃。7-4
5回表、帝京はエース高橋に交代も、針金が内角の速球に詰まることなく、ライトへソロ本塁打をぶちこみ8-4。
秘密兵器として秋から期待していた、あの針金が、夏大会を前に覚醒か!?
三高エース安田は4回で降板、5回からは継投で繋ぐも、6回に四番のソロと七番の3ランで、8-8に追いつかれる。
7回裏、谷亀が四球などで満塁となり、不運な内野安打で失点、8-9と逆転される。
代わった増田も、ワイルドピッチでさらに失点。8-10となってしまった。
帝京の高橋から、針金以外は誰も出塁できなかった三高打線。
9回表、先頭の増田がようやく二塁強襲ヒットを放ち、好走塁で二塁に進む。最終回、投手増田に代打が出なかったのに驚く。
彼の打撃がいいのか、ロクな代打が残っていなかったのか…あ、裏に投げるピッチャーがいなかったからか。
続く古賀がタイムリー三塁打で9-10。彼にはこの夏、昨年チームの藤巻のような、切り込み隊長役を期待している。
次の池内が初球を強振。レフトへの大きな犠牲フライで、10-10の同点に追いつく。
一死無走者から、キャプテン二宮がライト前ヒット。その後、帝京のワイルドピッチで一気に三塁へ。
一死三塁と逆転のチャンスで、帝京はエース高橋に代わり、右サイド投手の坂下を投入。
四番の岡村は浅いライトフライ、五番佐々木が三振で逆転ならず。好リリーフの坂下、ガッツポーズ。
9回裏は、サードゴロを二宮が捕れずショート内野安打。一死後、二宮がエラーを喫し一、二塁に。
連続拙守に私がイラつき、二宮自身も「やべえ…」と冷や汗をかき始めた(推測)直後、
次打者がショートゴロ併殺に倒れ9回裏終了。延長はなく、そのまま10-10の引き分け

※試合終了直後、ズームで盗撮

3月末の練習試合は、小倉全由監督の最後の試合ということで、帝京側が遠慮していたように見えたが、
大会前最後の練習試合となる昨日は、帝京もやる気満々で、三高の投手を挑発するようなヤジも飛ばしていた。
三高も相手に触発されたのか、ベンチからは普段の練習試合より声が出ていたし、最終回の粘りは見事であった。
内野陣の守備には不満が残ったが、T192の大器・針金のスタメン確保は好材料。
別の日の練習試合でも、全国の強豪相手にガンガン打っているらしいので、夏大会の最注目選手として挙げておく。
攻撃も守りも課題は残るし、小倉監督の不在も不安だが、それでも私は、日大三を西東京の優勝候補筆頭に指名する。

昨年と同様、今夏の西東京大会も、競輪予想風に印を付けた。
◎日大三 ○桜美林 ×東海大菅生 △国士舘 「注」都小平

本来なら○は菅生だが、準々決勝で三高と当たってしまうので、決勝の相手となりそうなチームとして、桜美林を対抗格に。
昨夏ベスト8の主力が残っているし、くじ運も比較的恵まれた印象。トーナメント右側では、最有力と判断した。
菅生と国士舘、さらに三高の3校は、互いに意識しあっているだろうが、準決勝で創価らに足元をすくわれないよう注意だ。
昨夏ベスト4に進出した、都立富士森のような大穴候補には、春大会で国士舘相手に善戦した、都立小平を推奨。
三高と同様、第一シードの早実は、巨人軍のジャンパイアと同様、ワセパイアがあるのが不愉快だし、 ※事実です
にわかファンが多く、勝ち上がると球場が混むので、初戦の日本学園か次戦の都立日野あたりに、とっとと負けてほしい。

さっき、開会式で昨年優勝旗を返還する、二宮主将の画像がネットに投稿されていたので、さっそく拝借。


日刊スポーツさん、いつもありがとうございます…掲載許可はもらってないけど。

初戦から苦戦が予想され、血圧が上下する日々になりそうだが、この夏も、母校日大三には、連日熱い声援を送る予定だ。
私も死なない程度に応援を頑張るので、三高野球部も勝利を目指し、最後まであきらめず頑張ってほしい。
三高だけでなく、毎年書いているけど→頑張れ、全国の高校球児たち!
ただし、これも毎年書いているが、三高との対戦時はあまり頑張らないでいいぞ(苦笑)。特に国士舘と菅生な。

※日大三の初戦は、14日金曜10時から、八王子球場にて行われる予定
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新体制で臨んだ、春の都大会を振り返る -日大三高野球部2023-

2023年06月20日 | 高校野球
先週の土曜、夏の高校野球・東西東京大会の抽選が行われ、組み合わせが決定。
本日20日には、開始時間と使用球場も確定。今年もまた、甲子園出場をかけた、熱き戦いが繰り広げられる。
我が母校・日大三は第一シードで、トーナメントの左上の位置に入ったものの…語尾を濁す理由は文末で。

夏大会の展望を語る前に、今春の都大会での戦いぶりについて、ごく簡単に振り返ってみる。
小倉全由監督が勇退し、三木有造新監督・白窪秀史助監督・中島健人部長の新体制で臨む公式戦。
三木(前部長)と白窪(前コーチ、ヘッド格)は内部昇格、中島は08年度チームの主将で、今年から三高スタッフに。

シードの日大三は2回戦から登場し、相手は都立青山。春大会の試合はすべて八王子球場。
例年より開花が早かったため、八王子球場の桜は、満開時期を過ぎていた。


春季東京都大会2回戦 日大三11-1都青山 ※5回コールド


相手には悪いが、試合前の練習を見た時点で、圧勝が予想できた。
本来ならば20-0で勝たねばならぬ実力差はあり、特に2回表の失点にはガッカリした。
卓球の場合、1ゲーム11点マッチで10-0で勝っている側は、相手にわざと1点を与える、謎の配慮があるそうだが、
三高野球部もその配慮をしたのか。ちなみにエラーなどのミスはなく、きっちりタイムリーを打たれていた(苦笑)。

スポーツ報知サイトに、初戦突破した三木新監督の談話が載っていたので転記。
「緊張しましたね。でもそんなに変わらずにできたかな(中略)
小倉が土台をしっかり作ってくれていますので、それを続けていきながら、継続しながら。
小倉が本当にいい伝統、歴史を残してくれているんで。自分はそれをつないでいこうかなと思っています」


21世紀以降は、会社組織に属しておらず、ビジネスマナーは詳しくない私だが、
【他社の人間に対しては、目上だろうが社長だろうが、敬称を略す】ことぐらいは知っている。
上記三木監督の場合も、言葉遣いは間違っていないのだろうが、
“小倉”と2度も呼び捨てしていることは、前監督の支持者として、どうもシャクにさわる。
ちなみに三木さんは以前から、我々ファンには敬語を使わない。こっちは敬語で話しかけているのに、である。
個々の主義・方針もあるだろうし、部外者と一定の距離を作ることも否定はしないが、
私のような風貌の冴えない人間からも、声を掛けられた際は決して無視をせず、わざわざ脱帽し、
「(応援)ありがとうございます」と敬語で返答してくれていた、前監督と比較してしまうと、やはり不満が残る。
なお、念のため調べてみたら、週刊ベースボールオンラインの記事も呼び捨てだったが、
日刊スポーツの同記事では「小倉さん」と表記されていた。日刊が気を遣い、敬称を付けたと思われる。

3回戦は、初戦の4日後であったが、バックスクリーン奥の桜は、だいぶ散ってしまっていた。


スコアボードが写っていたので、結果を記載。
春季東京都大会3回戦 日大三6-1実践学園


相手がエラーを3個しているし、コールドで終わらせてほしかった。
なお、この勝利でベスト16に進出したことで、夏大会のシード権を獲得した。

4回戦は、対戦相手と予想していた国学院久我山を、15-8で破った共栄学園との試合。
実績校から大量得点を奪っている、侮れない相手だったが、試合前に部員の大半がインフルエンザに感染。
結果は大勝となったが、相手が万全な状態ならば、もっと点差は詰まっていたのではないか。
春季東京都大会4回戦 日大三14-2共栄学園 ※7回コールド


準々決勝の相手は、秋大会ベスト16の佼成学園と、同ベスト8の日体大荏原を破った、東京成徳大高。
次は同ベスト4の三高を撃破…とはいかないのが、我が母校の伝統の力。
春季東京都大会準々決勝 日大三9-3東京成徳大高


2回までに7点を奪ったのに、相手に付き合うように、9回までやってしまった。
これまでの試合もそうだったが、常にセーフティリードを保っているため、淡々とプレイをしている印象。
たとえ優勢であっても、守備陣やベンチがもっと声を出し、気合の入った試合を見せてほしいのだが。

迎えた準決勝は、日大三-関東一、帝京-早稲田実業という好カードとなり、早朝から客が殺到。
試合開始30分前に入場した私は、いつものバックネット裏に空席がなく、外野の芝生席で観戦するハメに。


関東一との試合では、結構微妙なストライク判定もあったが、この位置からは判断できぬ。
しかも、途中から私のすぐ背後の通路で、第2試合に出場する早実の連中が、準備運動を始めた。
ダッシュのついでに、アンチ早実の私を蹴とばすかもしれないので(←しねえよ)、再度内野席へ移動し、通路から観戦した。
試合は、それまでの試合のように、淡々と試合は進み、3点ビハインドで最終回へ。
代打佐々木のあわや2ラン、と思われた大飛球もあったが、結局無得点で試合終了。


春季都大会準決勝 対関東一戦
三000010000→1
関01000120×→4


ベスト4敗退となり、上位2チームに与えられる、春季関東大会の出場権を逃した。
今年は神奈川開催なので、横浜スタジアムでの試合だったら、帰りに桜木町の『三陽』に寄るつもりだったのに。

※6年前のお店外観。現在もさほど変化はない模様

関東大会や三陽はさておき、春大会の三高について、以下で感想を述べる。

春先の練習試合でも感じていたが、昨秋からの成長はあまり見受けられず。
秋は試合出場がなかった新戦力では、左腕の谷亀和希が公式登板戦を果たし、9イニングで1失点と、まずまずの内容。
17年チームのエース・櫻井周斗級(現ベイスターズ)との噂もあったが、残念ながら、彼の域までは達しておらず。
とはいえ、まだ2年生なので今後の伸びしろには期待できる。なお、彼の同学年のベンチ入りは、秋の時点で4人いたが、
春は谷亀と畠山将豪のふたりだけに。夏が終わり、3年生が抜けたらキツいぞ。

エース安田虎汰郎は、球威が増したように見えたが、球速は2キロくらいしか速くなっていない。
現状はMAX137程度、制球力があるので大崩れはしないが、強豪校に通用するかは疑問。
背番号10の増田竜輝をもっと使ってほしいのだが、昨秋からの安田偏重主義は変わらず。
打線は、先頭打者の古賀也真人は、春大会序盤はヒットを連発も、後半は尻すぼみ。
秋の東海大菅生戦で2ランを放った、池内仁海は11打席連続出塁など今春も好調。
完全にレギュラーの座をつかみ、主将の二宮士とともに、高打率でチームを牽引した。
ただ、他の打者は好不調にムラがあり、打順やスタメンも、毎試合のように変わる。
私が最も注目していた、身長190超の針金侑良も、春はほとんど出番がなし。
ついでに、三木監督の采配も、小倉監督時代からの変化は特になし。まあ、長年一緒にやってきたからね。

新戦力の台頭はなくても、ベスト4まで勝ち上がったのだから、実力はあるのだろう。
私が気になるのは、何度も繰り返したように、淡々とこなしているように見えるプレイスタイル
声が出ていないせいか、どことなく余裕を感じるというか、貪欲に勝ちに行こうという姿勢が見受けられない。
そういえば準決勝では、ピッチャーフライを打ち上げた直後、打席から出ずに打球を見上げている選手がいた。
フライでもゴロでも、明らかにアウトだろうと、フェアゾーンに打球が飛んだら一塁へ走らなくちゃダメだ。
案の定、バックネット裏のおっさん客に「走れよ!」と怒られていた。春大会の時期は、球場での声出しはNGなのだが。
投げる、打つ、守る、走る、はある程度できているし、伝統の強さもある。足りないのは、声、気迫、熱量か。
大黒摩季さんの歌じゃないけど、三高球児よ、もっともっと熱くなれ!

冒頭で書いたように、夏大会の組み合わせは決定している。こちらをクリックすれば、高野連HPのトーナメント表に飛ぶ。
昨年の秋から、二宮主将のクジ運の悪さを指摘したきたが、今夏はよりによって、21世紀では最悪のクジである。
組み合わせも含め、西東京大会の展望については、開幕前にまた改めて語りたい。
近日中に三高の練習試合を観戦する予定なので、今回は触れられなかった、新戦力を紹介できる…かも。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小倉監督最後のユニフォーム姿 -日大三高野球部2023-

2023年04月27日 | 高校野球
前回の高校野球ブログ、「小倉監督最後のノック」の続編にあたる今回。
ノックは3月22日だったが、私はその数日前にも、小倉全由監督のユニフォーム姿を目に焼き付けるべく、
母校グラウンドで行われた、練習試合の観戦に出かけている。

3月某日、いつものようにJR淵野辺駅から、徒歩で向かおうとした私の目の前に、一台のタクシーが停車。
降りてきたのはなんと、スーツ姿の小倉監督ではないか。グラウンドではなく、なぜ駅前に!?
少しだけお話しさせていただいたところ、小倉さんは今から出張に行くそうで、
「(今日の練習)試合は、(次期監督の三木さんなど)みんなに任せてあります」とのこと。
愚問だとはわかっていたが、「監督、本当に辞めちゃうんですか?」とたずねたところ、
少し困ったような表情をしながら、「…今まで応援ありがとうございます」と応えてくださったので、
私もあわてて、「イヤイヤこちらこそ、たくさんの素晴らしい思い出を、ありがとうございました」と、返答し最敬礼。
そのまま小倉監督は早歩きで、駅に向かっていった。急いでいたのをジャマをした形になり、申しわけなく思う。
結局この日は、残念ながら監督のユニフォーム姿は拝めなかったが、
任侠風スーツ姿(失礼)の小倉さんに、挨拶ができたので光栄である。 ※添付画像はイメージ

※Amazonのサイトより拝借

一応、その後は当初の予定どおり、母校まで足を運び(徒歩約45分)、練習試合を観戦。
このとき記したように、拙ブログは昨年から、三高野球部やマスコミが未発表の情報は掲載しない方針に変えたので、
相手や試合内容については明かせない。とはいえ、少しだけ書かせていただくと、
○相手は群馬の強豪 ○三高は通常と同様、投手が打席に立ち、相手校はDH制を採用
○ダブルヘッダーで実施され、第一試合は6-3で三高の勝利、第二試合は観ないで帰ったため不明
○第一試合終了後は昼食休憩。相手校父兄の休憩場所として、三高の学食を開放したのだが、
「グラウンドから遠い」だの「メンドくせえ」だの不満タラタラ。やっぱり群馬県民はガラが悪い(←偏見)。
最後のは余計だろうが、あまりのヒドさに書かずにいられなかった。しかも、発言主はほぼ母親だったし。
ちょっと前に、何かの間違いで全国制覇したからって、現在の父兄までデカい面するんじゃねえよ。

それから数日後の3月12日、古豪・松山商の120周年記念試合に招待され、三高野球部は愛媛県へ。
要するに練習試合なのだが、地元の愛媛朝日テレビが取材に訪れ、その様子をYouTubeで公開。 ※動画はこちら
第一試合は日大三9-3松山商、控え選手主体の第二試合も日大三6-2松山商と、三高が連勝。
小倉監督の試合前ノックや、勇退を直前に控えてのインタビュー、
さらに松山商OBで、「奇跡のバックホーム」で有名な矢野勝嗣さんによる始球式など、見どころの多い動画であった。

私は観ていないが、帰京後も三高は練習試合をこなし、全国の強豪相手に勝ったり負けたり。
そして迎えた3月31日。小倉全由の監督生活最終日に組まれたのが、関東一時代からのライバルである、帝京との練習試合。
小倉さんの最後のユニフォーム姿を見届けるべく、私も当然、母校グラウンドへ駆けつけた。
「最後のノック」が行われた3月22日には、下記のようにまだ咲いていなかった桜も、


9日後にはこのようにほぼ満開に。同じアングルの写真じゃなくてゴメン。


坂を下っていき、「日大三高入口」にたどり着くと、今度は上り坂が待っている。
しんどい坂だけど、このときに歩いた百草園前の急坂と比べたら、だいぶ楽である。


坂の上には我が母校のキャンパスがあり、校舎入口を横目にさらに進むと、


日大三高野球部の専用グラウンドが見えてくるが、ここからは「撮影禁止エリア」になる。


試合開始予定は10時。30分ほど前に到着したら、平日の午前中なのに、明らかに普段の練習試合より観客が多い。
私を含む、多くのファンが見守る中、小倉監督がユニフォーム姿で登場し、練習試合が始まった。
ただし、小倉さんは指揮を三木新監督に任せたのか、ベンチの脇の方に立っており、
しかも、関係者と思われる来訪者が来るたびに、ベンチ裏へ出向き挨拶を交わす。試合に集中させてあげたかったよ。

試合の方は、マスコミも報じていたように、3-3の引き分け
勇退するとはいえ、ただの練習試合にマスコミ各社が駆けつけるのは、小倉さんだけであろう。
試合経過は、初回に帝京が2点を先制し、5回に三高が池内の2ランで追いつく。
8回表に帝京が1点勝ち越すと、その裏に三高が佐々木のホームランで再び同点。
その後、一死満塁のチャンスを迎え、打席にピッチャーの安田が入る。
三木新監督から「さあ安田~ここはじっくり行くぞ~」と大声で指示が飛ぶ。自軍ながら「じっくり行く」が怪しいな、
と思ったら案の定、3球目にスクイズを敢行するも、小フライになり失敗。この回は結局1点どまり。
スクイズ失敗よりも、小倉さんはやらなかった口三味線(故意ではないかもしれんが)の方が、個人的にはガッカリさせられた。
三高は最終回にもチャンスを作ったが、最後の打者が三振を喫し、3-3のまま試合終了。

三高のエース安田が最終回まで完投したのに対し、帝京は惜しげなく4人のピッチャーを投入。
10時試合開始のこの日も、ダブルヘッダーだと認識していたので、帝京は次の試合、誰が投げるのか心配になったが、
試合終了後すぐに、両チームが集合し記念撮影が始まったため、1試合しかやらないことが判明。
あくまで私の感想だが、帝京は「小倉さんの最後の試合だし…」と、あまり勝利に執着していないように見えたが、
三高は相手の忖度を拒否し、引き分けてみせた(?)。選手たちに「勝たねば!」という重圧もあったのかな。
とにかく、小倉全由監督の最後の試合が終わった。負けなくてよかったよ。

試合終了後の記念撮影では、小倉監督が目標にしていた、帝京の前監督である前田三夫さんも登場。
東京の高校野球を長年牽引してきた、名将同士の2ショットも実現。今回もまた、日刊スポーツから画像を拝借。

(C)日刊スポーツ

「前田さんがわざわざ他校に足を運ぶのは、小倉さんだけじゃないですか」という私の意見に、
観戦仲間のひとりが、「前田さんを相手するのも小倉さんくらいだよ」だって。それは言うたらアカン(笑)。
記念撮影後は、小倉監督最後の胴上げ。さっきから述べているように、グラウンド内は撮影禁止なので、
私は遠慮したのだが、周囲の三高ファンだけでなく、帝京の父兄まで撮影している。
ならば私も…とあわててシャッターを押すも、時すでに遅く、さらに撮影者の腕も悪く、胴上げ終了後の瞬間しか撮れず。


撮影終了後も、何人かの関係者がベンチ裏に行き、小倉さんに挨拶したあと、記念撮影をお願いしていた。
終始立ちっぱなしで、小倉さんも疲れているはずだが、笑顔で撮影に応じている。
なので、図々しいのは百も承知だが、私も知人の野球部OBの威厳を借りて、ベンチ裏へ。
小倉さんに挨拶し、記念撮影をお願いしたその瞬間、いろんな思い出が一気に甦ったのか、
恥ずかしながらが涙がブワッと込み上げてきた。せっかくの記念撮影なのに!
泣き顔では失礼なので「ちょ、ちょっとすみません」とお詫びしながら目元を拭くが、自分の意思では涙は止まらぬ。
結局、歯を食いしばって涙をこらえたため、睨んだような表情での写真となってしまった。

※一応、スーツ着用で行きました

小倉監督、あのときはお待たせしてしまい、誠に申し訳ございませんでした!
ちなみに、カメラのシャッターを押してくれたのは、高校野球好き芸人のいけだてつやさん。

※人力舎HPより拝借

いけださん、あのときは撮影していただき、本当にありがとうございました!

関係者及び部外者(私)との撮影や歓談を済ませ、小倉監督は合宿所へ戻っていき、我々もグラウンドをあとにすることに。
試合終了時のスコアボードがまだ残っていたので、撮らせていただいた。


帰りは当然、さっき上った学校前の坂を下ることになる。
来るときは気付かなかった、散った花びらによる「桜ロード」を目にして、ちょっと感傷的になってしまった。


卒業式のある学生時代ならまだしも、まさかこのトシになって、桜を見てさみしくなるとはねえ。

この日、どこの馬の骨ともわからぬ男と撮影をしていただいた、小倉さんに感謝の気持ちを込めて、
監督が最後に率いた、二宮主将の現チームには、ヤジを飛ばさないことを決意。
「そもそも、普通の高校野球観戦者はヤジなんて飛ばさねえよ」という正論はさておき、
夏の大会までは、観戦時は罵倒することなく、チームには声援のみを送ろうと思っている。
まあ、相手校のアンフェアなプレイや、審判の疑惑の判定などは、今までどおり容赦なくヤジるけどね(←やめとけ)。

4月に入ると、春季東京都大会が開幕。
シード校など有力校の敗退も見られる中、第三シードの日大三は順調に勝ち上がり、ベスト4に進出。
今週土曜日に行われる、準決勝の相手は関東一。小倉前監督が初めて監督を務めた高校である。
両チームの対戦を、小倉さんも楽しみにしていることだろう。当日は私も八王子球場で、精一杯拍手と声援を送る予定だ。
準決勝の勝利、そして春季都大会制覇を目指し、ガンバレ三高!

最後に、前回の高校野球ブログでも記したし、淵野辺駅でも記念撮影のときにも、ご本人にお伝えしたが、あえてもう一度。
小倉全由さん、長年にわたる教員及び指導者生活、本当にお疲れさまでした。
日大三高の校訓である、「明・正・強」を体現するような野球部の活躍には、
高校時代帰宅部で、野球部とは無関係の私も、何度となく励まされてきました。
血潮湧き立つ、たくさんの素晴らしい思い出を、ありがとうございました。


次回高校野球ブログは、春季都大会について書く予定。三高の優勝報告ができるといいのだが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小倉監督最後のノック -日大三高野球部2023-

2023年04月03日 | 高校野球
山梨学院の初優勝で幕を閉じた、今年のセンバツ高校野球。
関東・東京7校目には、予想どおり二松学舎大附が選出され、日大三は次点。二松め、初戦であっさり負けやがって…。
三高落選が報じられた数日後、追い打ちをかけるかのように、昨年から何度も噂が流れていた、
小倉全由監督が3月末で勇退することが、ついに発表されてしまった。

(C)日刊スポーツ

前回の高校野球ブログ文末にて、「望み薄かもしれないが、近日中に小倉監督が、続投宣言するのを強く願っている」と記した。
「望み薄かも」と書いた理由は、昨秋の都大会の時点で、観客席にいた三高関係者に近い人物が漏らした情報から、
小倉監督の退任が決定事項であることを、すでに知っていたからである。

さっきの画像を提供してくれた(というか、私が勝手に拝借した)日刊スポーツや、各マスコミの記事によると、
「ヒジ・ヒザが悪く、ノックが思うように打てない」「今後は妻や家族との時間を大切にしたい」「もう完全燃焼した」
などといった小倉監督の発言が、退任を決意した理由として紹介されていた。
それらの言葉に偽りはないだろうが、へそ曲がりかつロクデナシで、妄想癖もある私としては、
「監督は本当に自分の意志で身を引くのだろうか…?」と、つい疑ってしまう。
下衆の勘繰りかもしれない私の疑念は、別の機会に再考察するつもりだが、今はとりあえず、
勇退に水を差すような文言は避け、感謝の言葉を送りたい。小倉監督、長い間お疲れさまでした。

発表から数日後、とあるルートからマル秘情報がもたらされた。要点を記載すると、
「22日は小倉監督最後の練習日で、15時から最後のノック。吹奏楽部・ダンス部がスタンドから応援。OBも参加OK」
OBも参加OKとのことなので、3月22日はWBC決勝をTV観戦したあと、すぐに三高グラウンドへ。
淵野辺駅からは徒歩で母校へ向かう。なお、この日は東京管区気象台が「桜満開」を発表。
日大三高がある町田市のソメイヨシノは、九分咲きといった印象だが、


小倉さんの最後の練習を華やかに彩るべく、桜たちも奮闘したようだ。
三高入口前の坂を下っていくと、まだ14時前なのに、早くも吹奏楽部とダンス部の応援が聞こえてきた。


あわててグラウンドに向かったところ、応援は別の場所から聞こえており、直前練習だったことが判明。
後述するが、ダンス部=チアガールの声援は、初めて耳にするコールであった。

グラウンド到着後、知人を通じて衝撃の事実が伝えられる。なんと、この日の練習は基本非公開で、
参加OKのOBは野球部のみで、他者はNGだったらしい!
一般生徒や吹奏楽部の父兄、さらには野球部の父兄すらも見学を許されなかった練習に、
知らなかったとはいえ、部外者の私が立ち会ってしまったことは、正直申しわけなく思う。
不満を抱く父兄の方もいるだろうが、私の小倉監督への敬意に免じて、どうかカンベン願いたい。
いろいろ悩んだが、せっかくなので、この目で見た【小倉監督最後のノック】を、以下でリポートする。
現時点で、マスコミが発表している記事では、触れていない部分を紹介したつもりだ。

グラウンドではすでに、現役部員が練習しており、ノックはコーチが担当。
14時30分頃には、吹奏楽部がバックネット裏に整列し、数分後にはダンス部も合流。
普段の試合開始前に行なう、「ロッキーのテーマ」や爆風スランプ「ランナー」などの演奏を開始。
曲に合わせ、ダンス部が「オ・グ・ラ」コールを連呼。どちらも、公式戦以外で聴くのは初めてだ。
14時50分頃、第一次(?)練習が終了。部員がトンボがけを行ない、グラウンドをならす。
その頃、一塁側ベンチ付近には、大勢の元部員=OBがスタンバイ。
平日の昼間にもかかわらず、師匠の最後の練習を見届けるべく、かつての愛弟子たちが来校したのだ。
そのうちの何人かはノックを受けるべく、彼らが現在所属するチーム(草野球含む?)のユニフォームに着替えた。
日刊スポーツの記事によると、「142人のOBが集結し、そのうち25人がノックを受けた」そうだ。

15時になり、小倉監督がグラウンドに登場。すぐに元部員やマスコミ陣が取り囲む。
グラウンド内の撮影は禁止なのだが、OBたちは遠慮なくスマホで撮影しているので、
私もこの日は特別、ということにしていただき、グラウンド脇の金網越しから写真を撮らせてもらった。
ただし、いかんせんアングルも撮影者の技術もよくないため、ノック開始前、小倉監督と愛弟子との対話シーンも、

(C)日刊スポーツ

私が撮ると、こんな画像になってしまう。申しわけない。


OBが内外野の各ポジションに位置取り、現役生がバックアップ。世代を超えた小倉チルドレンに対し、いよいよノックが始まる。

普段の試合前練習では、三木部長がノックを担当しているが、三木さん不在の際は小倉監督が打つこともある。
そのときの打球と比較すると、この日のボールは、詰まった当たりのようにやさしめ。
無論、小倉監督が急激に衰えたのではなく、守る側の技量に配慮したからである。
往時は全員、鋭い打球にも決して怯まぬ三高健児だったはずだが、この日集まったOBの何人かは、
準備運動のキャッチボールなどを見る限り、本気のノックを受けるのは危険に感じた。
最後の練習でケガ人が出るような事態は、小倉さんも避けたいだろうからね。
実際、ゆる~いゴロでも捕球できないシーンも何度か見かけたが、そのたびに監督は、
「しっかりしろー!」などと叱咤し、言われた側も「もう1本お願いします!」と返答していたが、双方とも表情は穏やか。
最初に載せた、日刊スポーツ画像を再掲するが、


かつてのノックでは、鬼の形相で対峙していたと思われる監督と生徒が、この日は互いに笑顔を見せていた。
私も、小倉監督最後のノックを画像で残したかったのだが、こんな写真しか撮れず…。




守備側の名誉のために書いておくが、ボールに慣れてきた後半の打球は、そこそこ速かったよ。

その、守備側の元部員は、往年の名選手ばかりだと思うが、私自身は誰が誰だかほとんどわからず。
卒業後、数年経過しているのも理由だが、私はそもそも、球場バックネット裏での観戦が多いため、選手の顔を見ていない。
この日集ったOB陣は、わかる人にはたまらない豪華メンバーなのだろうが、それを伝えられないのが無念だ。
その中で、判明した数少ない選手が、2001年夏の全国制覇メンバーの一員であった、都築克幸さん。
なぜわかったかといえば、監督がノックの際、「都築いくぞー」と名前を呼んでくれたので。
さっきの日刊スポーツ写真を再掲するが、中央の両肩オレンジの方が、都築さんである。


卒業から20年以上たっているが、今でもスリムな体型を維持しているのはさすが。
この日はサードでノックを受けていたが、現役時代は1番セカンドで大活躍し、卒業後は中日ドラゴンズに入団。
個人的に三高史上最高のセカンドだと思っている、都築さんのプレイが見られたのは光栄であった。

内野ノックが終わり、続いては外野ノック。「レフトいくぞー」の気合とともに放たれた打球は…ショートあたりで落下。
「どうしたー」「届いてねえぞー」などといった、外野陣からのヤジに対し、小倉監督は、
「最近、外野には打ってねえからしょうがねえだろー!」と、苦笑いしながら素直に告白し、球場内が笑いに包まれる。
確かに、小倉さんがノックを担当した21年秋都大会の二松学舎大附戦でも、外野へのノックは白窪コーチに交代していた。

そんな小倉さんを後押ししたのが、バックネット裏の吹奏楽部&ダンス部だ。
普段は選手に使用する応援テーマに合わせ、ダンス部が「かっとばせーオグラ!」と監督の名前を叫ぶ。
初めて耳にする打者・小倉へのコールに、この練習が特別なものであることを、改めて実感させられる。
あとで関係者に聞いたのだが、この日の応援は、吹奏楽部及びダンス部顧問からの指示ではなく、
部員たちが自ら、「小倉さんのために、ぜひやらせてほしい」と志願したらしい。ええハナシや…(涙)。
一般生徒からも愛された小倉監督の打球は、徐々に距離を伸ばしていき、最後はしっかり外野まで到達した。

この日、喝采を浴びていたひとりが、センターを守っていたぽっちゃり体型のOB。
打球になかなか追いつけず、監督からも「タクジー、しっかりしろー!」と、何度か発破をかけられていた。
ようやくボールを捕り、渾身の力でバックホーム。捕手のミットに送球が収まると、場内から拍手が起こった。
彼はおそらく、春の選抜で準優勝した、2010年度チームの平岩拓路さんだと思われる。
現役時代は主に一番センターを務め、スリムで俊足だった平岩さんも、年月を経て大幅に増量したようだが、
それでも、OB142名のうちノックを受ける25名に立候補(?)し、懸命に白球を追うその姿勢には、心を打たれた。
小倉さんと同様、教え子たちも根っからの野球バカが揃っているんだろうね。

15時39分、ノックが終了し、元部員たちが声を揃えて小倉監督に挨拶。
トンボがけのあと、内野陣のみだったが現役部員が再度守備位置につき、監督最後のノックを受ける。
小倉さんも「これが正真正銘の最後」とばかりに、OBへの打球よりも鋭いゴロを放つ。
最後を締めたのはやはり主将。サードを守る二宮に速いゴロが3球放たれたが、軽快な動きですべて好捕。
ノックを終えると、監督はバックネット裏に歩み寄り、吹奏楽部&ダンス部に「みんな、今日はありがとうな!」と挨拶。
16時ちょうど、小倉全由監督の最後の練習が終わった。

その後、OBや一般生徒から監督への花束贈呈があり、グラウンドで日大三の校歌を斉唱。私が撮った画像しかなくてスマン。


公式戦の応援席では、初回、7回、試合終了後と計3回、校歌を斉唱し、応援団長が一礼したのち、
「フレー フレー さ・ん・こう~」と、大声でエールを送り、周囲も「フレッフレッ三高」と続く。
この日の校歌斉唱後もエールを送ったのだが、掛け声は当然、「フレー フレー お・ぐ・らあ~」だ。
応援団長に続けて、その場にいたほぼ全員が、「フレッフレッ小倉、フレッフレッ小倉ー!」と、去り行く監督にエール。

その後は、マスコミ(日刊スポーツ?)の先導により、新旧野球部員が整列し、記念撮影。
二宮主将の「小倉監督ー!」の掛け声に、周囲が「ありがとうございましたー!!」と応えた瞬間にシャッター。
私の見学位置からでは、こんな画像しか撮れなかったが、そのうちどこかのマスコミが、正面写真を公開するはず。


最後は、OBが小倉さんを胴上げ。私は撮影に失敗したが、日刊スポーツの画像があった。

(C)日刊スポーツ

最後まで和やかなムードで湿っぽい雰囲気にならない、明朗快活な小倉監督らしい、最終練習であった。
この日、グラウンドで泣いていたのは、たぶん私だけではないか(恥)。

最初の方で告白したように妄想癖のある私は、
…最後のノックでは、二宮は感極まり、「監督、涙でボールが見えません!」と泣きながら訴え、
「バカ野郎、主将のお前がしっかりしないでどうする!?」と怒鳴る、小倉監督の目からも涙があふれ、
「二宮!」「監督!」と叫ぶ周囲の部員・関係者も、全員がもらい泣き…

なんてシーンを、往路のJR横浜線車内で妄想し、ひとり泣いていたりして(←完全な不審者)。

そんな、涙もろい私が、さらに大泣きしてしまったのが、3月31日の帝京との練習試合であった。
次回高校野球ブログ・「小倉監督最後のユニフォーム姿」につづく。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

選抜出場より大事なもの -日大三高野球部2023-

2023年01月24日 | 高校野球
もうだいぶ前から準備はしていたけど、なかなか書く気にならなかった今回の記事。
21年の5回コールド負けなど、秋季都大会での三高野球部には何度か落胆させられてきたが、
昨年の準決勝敗退は、いろいろな意味で過去最大級のショックであった。

準々決勝までの勝ち上がりは、前回の高校野球ブログで簡単に振り返っている。
迎えた準決勝当日。第一試合は二松学舎大附-帝京という、東東京の強豪同士の対決となり、8-3で二松学舎が勝利。


後述するが、帝京に快勝した二松学舎の実力は疑う余地はなく、東京第二代表の資格はじゅうぶん。
続く第二試合は、日大三-東海大菅生と、今度は西東京対決。好カードゆえ外野席にも客が入る。


06年夏、ハンカチ王子を擁する早実と日大三の決勝戦で、確か23年ぶりに外野席を開放したのだが、
近年はコロナで密を避ける意味合いもあるが、秋大会でも外野席を開放するほど、高校野球人気が定着したのは喜ばしいことだ。

菅生は日當、三高は安田と、予想どおり両チームのエースが先発。
昨年度は秋、春、夏と3度対戦し、すべて三高が勝利。日當はその3試合すべてに登板しており、公式戦4度目の対決。
打倒三高に燃えていそうな日當に対し、三高はおそらく、たいした対策は練っていないはず(笑)。
試合前の小倉全由監督も、「いざとなったらオレが代打で打ってやるからよ」と言わんばかりに(ウソ)素振り。


ただし、打順が変更され、普段5番の佐々木が1番になり、1番の森山が7番に。
そして、前の試合で殊勲打を放ち、新1番候補と予想していた池内が、5番に抜擢された。
その池内は初回、二死一、二塁のチャンスに凡退も、3回には二死二塁からツーランを放ち、期待に応えた。
以前も書いたが、私は観戦中、応援に集中するため、ほとんど撮影はしないのだが、
池内のホームインの場面だけは珍しくシャッターを押した。結局、試合中の撮影はこの1枚だけであった。


菅生エースの日當は、ピンチになるとギアを上げるのは、準々決勝の国士舘戦と一緒。
この試合も、三高はヒットを10本放ったが、好機にあと1本が出ず、長打も池内の一発だけ。
私が見逃していなければ、MAXが145kmで、終始140km台の速球を投じる日當に対し、
三高エース安田は、この日のMAXは134kmで、平均球速は130km前後。正直、よく3点に抑えたものである。
今、失点数に触れてしまったので、ここで結果を先に記してしまおう。


秋季東京都大会準決勝 日大三2-3東海大菅生

スコアボードの安打数を見てもらえばわかるが、序盤は菅生打線に押されまくり。
5回以降は安田が踏ん張り、8回も簡単に二死を取ったのだが、3人目の7番打者に四球を与える。
下位打線とはいえ、一瞬イヤな予感がしたが、珍しくその予感が当たり、その後連打を浴びて逆転される。
レフトからのバックホームが、きわどいタイミングだったのも悔しい。
一方の三高は、5回に続き、8回裏も無死一、二塁のチャンスをつかむも、どちらもバント失敗があり無得点。
9回裏も、2番古賀のこの日4本目のヒットもあり、一死一、二塁とチャンスを作り、3番二宮に打順が回る。
観戦中の声出し禁止で激励もできず、祈るような気持ちでグラウンドを凝視する私が目にしたのは、
ショート横への痛烈な打球と、それを好捕し、すかさず二塁から一塁へと転送される白球。
そして、歓喜に沸く菅生ナインと対照的に、一塁ベース上で突っ伏した二宮の姿であった。

敗戦後は、すぐに球場をあとにすることの多い私だが、この日は妙な胸騒ぎがしたため、
試合後の整列を終え、ベンチに戻ってくる選手たちの様子をうかがうため、観客席の最前列に向かうと、
最後の打者となった二宮を含め、何人もの選手が泣き崩れている
1年間の集大成となる、夏大会の敗戦時ではよく見かける光景だが、秋大会では珍しいのではないか。
「週刊ベースボール」の岡本朋祐記者も、同様の感想をリポート記事に綴っている。

試合中だけでなく、試合後も大声を出すのはご法度だろうが、嗚咽し続ける選手たちに対し、
「泣くな三高!」と叫ばずにはいられなかった。とはいえ、私自身も半泣き状態だったのだが。
前年の5回コールド敗退時は、試合途中で心が折れ、無気力なプレイがいくつか見受けられたが、
この日は全員、最後まで諦めず精一杯戦い抜いたのだ
落ち込むことなく前を向き、来春、そして夏大会でのリベンジを目指し、努力すればいいではないか。

やがて、小倉監督が取材を受けるため、選手たちより先に、専用通路を退場していく。
知人らしき何人かの方が声をかけると、監督はいつものように「ああどうも」などと返答している。
私も、赤の他人の分際ながら、「監督、夏はお願いします」と声をかけたところ、
一瞬目が合ったが、監督は何も言わずに去って行く。小倉さんに無視されたのは、この日が初めてである。

以前書いたかもしれないが、私は常連観戦者とはいえ、野球部OBや父兄など、いわゆる関係者の知り合いは皆無である。
元々、試合にしか興味がないため、卒業生の進路や新入生の出身チームなども、あまり気にしたことはない。
ましてや、監督人事なんてまったく興味がなく、小倉さんが永久にやればいいとさえ思っている。
ところが最近、65歳になった小倉監督について、定年と同時に監督退任か否かと報じる記事が増加。
秋大会でも相変わらず、三高関連の記事では、監督の去就についての記述は絶えることがない。
さっきの週刊ベースボールの記事でも、「選手たちが大泣きしていたのは、小倉さんとの最後の試合になるからでは?」
といいたげな論調であった。文中で小倉監督は今後について、「どうなるのか、見ていてください」と語った模様。
夏の甲子園で敗れた直後は、「今後も指導は続けていく」と表明したのに、数ヶ月でニュアンスが変わっている。

繰り返すが、私は三高野球部とは無関係だし、高校生だった頃も監督は赴任しておらず、
「小倉先生」の授業を受けたこともないため、監督がどのような人物なのかは、正直わかっていないかもしれない。
ただ、私の知る限りでは、小倉監督は嘘をつかない、真っすぐな方である
嘘をつかない方だからこそ、記者の質問には「見ていてください」と返答し、
試合直後の「夏はお願いします」という私の嘆願にも、無言を貫いたのだと思う。
私自身は、監督はいつものように、「ハイ、(夏は)頑張ります」と返答してくれると期待していた。
どこの馬の骨かもわからない、私のような輩にも嘘をつかない、小倉監督はまさに真実一路の男である。
去就について悩んでいたとしたら、私の発言は、きわめて無神経かつ無礼であった。猛省するしかない。

90年を超える、長い歴史を誇る日大三高野球部ではあるが、史上最大の功労者は、
2度の全国制覇をもたらし、日大三を全国区の名門校にのし上げた、小倉全由さんなのは間違いない。
そんな御方が去就に悩み、言明を避けている(ように見える)現在の状況は、異常ではないのか。
やや失礼な表現ではあるが、小倉さんは他に類を見ない「高校野球バカ」であるし、
私が希望しているように、何歳になっても現場からは離れない、つまり監督を辞める気はないはずである。
小倉監督が、自らの意志で退任なさるのならば、なにも文句はないが、
「見ていてください」の発言からは、明らかに他者からの干渉が感じられる。
三高関係者の何者かが、小倉さんから監督の座を奪おうとしているのでは…と思えてならない。
どこかの暴力監督(あえて触れない)じゃあるまいし、小倉さんのナニが気にくわないのか、実に不可解である。

3月の教師定年と同時に、野球部監督も退任との噂もあるが、そうなると、先日の準決勝が小倉監督最後の采配になる。
去年のコールド負けよりも、ショックだった理由はそれである。
選抜大会に推薦されれば、甲子園で監督の勇姿が拝めるものの、都大会ベスト4では、さすがに苦しい。
決勝戦では、東海大菅生が二松学舎大附を8-2で破り優勝
以降では、今春の選抜甲子園大会の出場校を予想してみる。

記念大会の今回は、出場枠が関東5に東京1、さらにどちらかから1校、推薦される。
関東大会優勝の山梨学院(山梨)に、準優勝の専大松戸(千葉)
ベスト4進出の慶応(神奈川)健大高崎(群馬)、さらに東京Vの東海大菅生の5校は確定。
残る2校は、関東大会のベスト8で接戦だった作新学院(栃木)が有望で、
残る1校を、関東ベスト8の横浜(神奈川)と、東京準優勝の二松学舎
そして、東京ベスト4ながら菅生と接戦を演じた、清廉潔白・OB優秀な日大三も、一応候補になる…はず。

横浜は過去に、ベスト8でコールド負けしたのに選出されたというゴリ押し(?)があるので、今回は遠慮してもらう。
ネットやマスコミの意見では、7校目は横浜が有望視されているが、私は横浜より東京のどちらかを推すけどねえ。
二松学舎は、昨年は決勝戦で1点差の惜敗で選出されているが、今年の決勝は6点差負け。
これが7点差=コールド負けに該当する点差ならば、さらに印象が悪かったはず。菅生め、後半は流しやがって。
その点、日大三は菅生と1点差。二松よりは上との判断ができるが、ベスト4敗退は痛い。
昨年の東海地区で、ベスト4の大垣日大を選出して揉めたので、高野連も懲りたはず。
決勝こそ完敗した二松だが、準決勝では強豪・帝京相手に快勝するなど、やはり実力はある。
一方の三高は、準々決勝の桜美林戦で苦戦したのがマイナス。圧勝していれば、評価も違ったはずだ。
なにより二松には、主砲の片井などプロ注目の選手がいるが、今年の三高は、そのような選手は不在。
無念ではあるが、拙ブログでは、7校目は二松学舎と予想する。
出場校の発表は、今週金曜27日。わずかな望みを抱きつつ、ネット中継を眺めることにしよう。

昨秋の三高のメンバーは、前年チームからのスタメン選手はおらず、準レギュラーもピッチャーの安田と、代打の二宮くらい。
公式戦の経験が少ないメンバーで、よくも都大会ベスト4にまで進出したものである。夏は期待できるはずなのだが…
小倉監督、どうか夏までよろしくお願いします!
同意してくれる方は多いと思うが、監督の続投は、選抜出場よりも大事である。
望み薄かもしれないが、近日中に小倉監督が、続投宣言するのを強く願っている。


追記 
無理を承知で書くけど、菅生は監督が謹慎中なのだから、選抜には小倉さんが代理監督で参加するのはどうかね? 
実現したら、三高ファンの私も、菅生を応援するため甲子園に行くぞ。まあ、実現しないだろうけど。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今年の新チームも秋大会ベスト4進出 -日大三高野球部2023-

2022年11月10日 | 高校野球
11月になり、高校野球シーズンもまもなく終了となる。1年が経つのは早い。
東京都の場合、9月から新チームの公式戦=秋季大会の予選が始まる。
約250校を64組に分け、各組でトーナメント戦を実施し、勝ち抜いたチームが本大会に進出となる。
基本は各組4校だが、総参加チームが256以下だと、いくつかの組は、3校によるトーナメントとなる。
今秋の日大三はその組に該当し、しかも1回戦は免除で、他の2校が試合をし、その勝者と決勝戦を行なう。
前回の高校野球ブログで記したように、新チームの主将は二宮。ひとつ勝っただけで予選突破とは、いいクジ引いたな。

対戦相手は都立富士森に決定。よりによって、今夏の西東京準決勝で対戦した、あの富士森である。
数年前にも、夏の東東京Vの二松学舎と、同じく西東京Vの東海大菅生が、秋予選でいきなり激突したことがあったが、
今年も、優勝校とベスト4校が予選で当たってしまうとは。二宮め、あまりいいクジではないぞ(苦笑)。
日大三高グラウンドで行われたこの一戦、観戦不可だったので試合内容や出場選手は不明。
3年生が抜けた新チーム同士の再戦も、一応三高が勝った模様。これで対都立の連勝を(たぶん)168に伸ばした。
ブロック予選 決勝 日大三6-2都立富士森

本大会に進出した、三高の初戦の相手は豊島学院。予選では、数年前に甲子園に出た、成立学園に圧勝している。
多少の不安を抱えながら、八王子球場に向かった私だが、新チームは例年どおりの圧勝。
秋季東京都大会1回戦 日大三11-1豊島学院 ※6回コールド


身体の大きい選手が多く、豪快なホームランを期待したのだが、長打は詰まった当たりのレフト線二塁打1本のみ。
単打を繋いで得点を重ねるのも、守っている相手にとってはイヤだろうけど、
この日のヒットはわずか7本(スコアボードには、最後の1本が含まれていない)。「猛打爆発!」とはいかなかった。
試合後、グラウンドのトンボ掛けに励む三高ナインを撮影。この画像ではわかりづらいが、みんな身体がデカい。


この試合のスタメンを記載しておく。左から打順、守備位置、名前、背番号。
1 ショート   森山太陽   6
2 セカンド   古賀也真人  4
3 サード    二宮士    5
4 ファースト  岡村颯大   7
5 ライト    佐々木純太郎 9
6 レフト    針金侑良   3
7 センター   髙村大輔   16
8 キャッチャー 大賀一徹   2
9 ピッチャー  安田虎汰郎  1


全員が2年生で、1、3、8番が右打ちで、あとは全員左打ち。1年生は4名がベンチ入りしたのみ。
途中で、針金に代わって池内仁海がセンターに入り、髙村はレフトへ。6回裏には安田の代打に芳賀祐太を起用。
ブルペンでは、秘密兵器と噂される、1年生左腕の谷亀和希がピッチング練習をしており、
7回表から登板の予定だったが、芳賀のタイムリーヒットで10点差となり、コールドで試合終了。
谷亀の投球を観られなかったため、ヒットが出た瞬間、「あ~あ」と嘆いた観戦仲間もいた。芳賀に失礼だね(笑)。

2戦目の相手は、1回戦で拓大一に14-2と圧勝し、予選2試合でも20点を奪った、強力打線の明大中野八王子。
予想どおり、初球から積極的にバットを振り、鋭い打球を打ち返し、三高先発の安田を苦しめる。
相手のエラーで先制するも、その後逆転されるなど、序盤は明らかに明八ペース。
5回裏に4-2と再逆転し、迎えた7回裏、三高の打順は四番岡村から。
外野の芝生エリアでは、三高のあとの第二試合に出場する東海大菅生ナインが、試合経過を眺めながら準備運動中。
「今年の三高、たいしたコトねえな」などとあざ笑っている(推測、でも当たっていそう)彼らのすぐ近くに、
岡村が挨拶代わりのソロホームランを放り込んでみせた。さすがは三高の主砲である。
この一撃が導火線となり、その後は打線が奮起し、8回コールド勝ち。
秋季東京都大会2回戦 日大三10-3明大中野八王子 ※8回コールド


3戦目の相手は、プロ注目の長身投手・篠崎を擁する実績校の修徳。二宮め、全然クジ運よくないな(苦笑)。
ただ、二宮はこの試合で活躍。4回に相手エラーで先制のホームを踏むと、
5回にはランナーを三塁に置いて、左中間フェンス直撃の弾丸ライナーを放つ。
打球が外野を転がるのを見た二宮は、二塁を蹴り、さらに三塁でも走るスピードを緩めず。
「ああっ、バカバカやめとけ…」という私の心配は杞憂に終わり、楽々とホームを駆け抜けた。
「やめとけ」という発言は私の判断ミスゆえ、取り消しさせていただく(←「バカバカ」も取り消せ)。
ランニングホームランだけでなく、最終回にもタイムリーを放つなど、この日の二宮はバカ当たり。
背番号10ながら実質エースの篠崎が攻略されて消沈したのか、修徳は打線も元気がなく、6-1で快勝。
秋季東京都大会3回戦 日大三6-1修徳


こちらは、この日のヒーロー二宮の画像。彼は守備に就く際、グラウンドに一礼しているようだ。


4戦目、ベスト8の相手は桜美林。今夏も対戦し、スクイズ失敗、四球、エラーなどで桜美林が自滅したが、
先発で好投した吉田と、ホームランを打った森口が残っており、これまだ侮れず。二宮め…以下同文。
序盤に2点を先制され、夏のリベンジに燃える吉田投手を捉えられず、前半戦は完全な相手ペース。
6回と7回に1点ずつ返し追いついたが、同点のまま9回裏へ。三高の先発安田も好投したが、さすがに疲労が心配。
案の定、先頭打者に出塁を許したが、この直後、三高にビッグプレイが飛び出す!

桜美林の次打者は当然、バントの構え。ランナー二進を防ぐべく、安田の投球と同時にファースト岡村がダッシュ。
相手のバントは小飛球となり、岡村が難なくキャッチ。走者動けず一死一塁となった。
これのどこがビッグプレイかといえば、ファーストのバントシフト成功である。
私が母校野球部を応援するようになったのは2001年以降だが、三高内野陣は基本、バント守備で無理をしない。
バントをさせないよう、ボール球を投じてカウントを悪くしたり、前進守備からの二塁封殺なども試みず、
「どうぞどうぞ」とばかりにストライクを投じ、バントをさせて確実にアウトをひとつもらう。
無論、簡単なフライならばピッチャーかキャッチャーが捕るが、前進したファーストが捕るのは初めて見た。
マスコミは、その後の二死一塁からのセンター池内のファインプレイ(後逸ならサヨナラ負け)は称賛したが、
岡村の前進守備からの捕球は、「ごく普通のプレイ」扱いされてしまった模様。
確かによく見るシーンだけど、三高にとっては、21世紀初となる(はず)ビッグプレイなのに…。
延長10回表、ビッグプレイの岡村は凡退も、ファインプレイの池内がタイムリーを放ち逆転。
10回裏も安田が投げ切り、3-2で町田対決を制した。
秋季東京都大会準々決勝 日大三3-2桜美林
9回終了時のスコアボードは撮ったが、試合終了時の撮影をうっかり忘れていた…。


ただし、試合終了後の両チーム挨拶と、


ベスト8以降は実施される、勝利チームの場内校歌演奏、


そして、この日のヒーロー池内…ではなく、個人的ヒーロー岡村のトンボ掛けの様子は撮影した。


続く第二試合は、東海大菅生と国士舘という、これまた今夏の西東京準決勝の再戦。
勝ったチームが、次の準決勝で三高と当たるため、偵察のため(?)私も引き続き観戦。
こちらも、互いに譲らず延長戦となり、12回表に勝ち越した菅生が、2-1で辛勝。

※第二試合は、ちゃんと終了時のスコアを撮影

ただ、国士舘の内野守備陣はレベルが高く、三高なら内野安打になりそうな打球も、確実にアウトにしていた。
双方の試合を観た方の大半が、「第二試合の方がレベルが高く、準決勝は菅生が三高に勝つ」と思ったのではないか。
正直、私自身もそんな気がする…イヤイヤ、高校野球はやってみなけりゃわからんよ!
昨年秋の準決勝だって、三高が国学院久我山に5回コールドで負けるなんて、誰も予想していなかっただろうし(苦笑)。

菅生のエース日當は、昨年も三高戦に3度登板しているが、荒れ球が減り、球威も増した様子。
ピンチになるとギアを上げ、投球と同時に「おりゃー!」だのと声を出し、相手打者をにらみつける。
最近の三高にはいない、実に憎たらしい、私好みの選手である。
最上級生になりエースの自覚が出てきた印象で、前チームが3連敗した三高に、並々ならぬ闘志を燃やしてきそうだ。
こんなブログ、どうせ読んでいないだろうけど、三高野球部のために日當攻略のヒントを記しておく。
○日當が叫び声を出したときは、球種はほぼストレート、そしてボール球になる
声に威圧されることなく、冷静に見逃してほしい。あ、ストライクになったらゴメン。
菅生打線は、昨年ほどの迫力はないようだが、それは三高もお互い様である(苦笑)。
三高の新エース安田の球が、どこまで通用するのか。

ここまで本大会を4試合戦ったが、三高は全試合安田が完投しており、他は誰も登板していない。
昨年の矢後和也のように、エースとして一本立ちさせるつもりなのだろう。
剛速球や鋭い変化球があるわけではなく、菅生もしっかり対策を練っていそうで、不安の方が大きい。
ただ、試合後に彼と会話する機会があった観戦仲間によると、「安田はすごくいいヤツ」らしい。
何人かの観客に話しかけられても、終始丁寧に受け答えしていたそうで、「いい意味でエースらしくない」とか。
菅生の日當なんか、話しかけても無視しそうだもんな(←勝手な想像)。
ただ、「いいヤツ」が勝てるとは限らないのが勝負の世界。安田よ、もっと図太くなれ!

三高打線は、6番レフトの針金が、毎試合、1~2打席で交代させられている。守備や体調に不安があるのだろうか。
準々決勝では、相手先発が左腕だったこともあり、スタメンを池内に譲り、最後まで出番がなかった。
池内は殊勲打を放ったし、髙村の調子もいいため、針金は今後も出番がないかもしれない。
ただ、身長190とチーム一の長身で、パワーもありそうな彼は、日當攻略に欠かせない打者のような気がする。
小倉監督は、繋がらない打線を嘆き、次戦での打順組み換えを予告していたが、
針金のスタメン復帰の可能性もありそう。できれば3打席ほどチャンスを与えてあげたいものだが。

投手は、おそらく安田が先発するのだろうが、今年の春大会で、左下手投げの佐藤起也を抜擢したように、
準決勝でいきなり、1年生左腕の谷亀を先発に起用してみるのはどうか。
ベイスターズ(現在は育成契約)の櫻井周斗のようなタイプと聞いたが、本当ならば秘密兵器として最適なんだけど。

来春の選抜甲子園は出場枠が増え、関東・東京は7(通常は6)。東京から2校選抜の可能性が高そう。
準決勝を突破すれば、決勝戦でボロ負けしない限り、甲子園は当確かと思われる。
明後日の菅生戦は、なんとしても勝利し、小倉監督にもう一度、甲子園での勝利を味わっていただきたい。
針金ら打撃陣の覚醒と、安田ら投手陣の奮闘を願う。頑張れ三高!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歓喜感激の西東京制覇 -日大三高野球部2022-完結編

2022年09月30日 | 高校野球
前回の高校野球ブログの文末で予告したように、今回は2022年度チームの完結編として、
7月31日に行われた西東京大会の決勝戦、日大三vs東海大菅生をリポートする。
すでに約2ヶ月経過しており、記憶が薄れていたプレイもあったが、
「2022年夏 日大三 東海大菅生」でネット検索すると、当日の動画がいくつかヒットする。
おかげで、試合の流れを再確認でき、観戦時には気づかなかった発見もあった。便利な世の中になったものだ。

3年ぶりに、入場制限なしで開催された決勝戦。当日の神宮球場には、外野までギッシリ客がいてビックリ。


なんだよ、準々決勝や準決勝には来なかったくせに…あ、平日だから当然か。
日曜日で晴天にも恵まれた西東京決勝は、前日の東東京決勝よりも客が入っていた。

ここからは、試合経過を綴っていく。先攻は日大三で、後攻が東海大菅生。
過去の大会では、後攻めを選ぶことの多い三高だが、今年は甲子園も含め、7試合中6試合で先攻だった。
いつものとおり、観戦中は応援に集中し、撮影は一切しないので、しばらく文字が続くがカンベンしてほしい。
さっき触れた、試合中に動画を撮っている方はスゴイと思う。私だったら、興奮してカメラを放り投げてしまうよ(笑)。

1回表 菅生の先発はエース鈴木泰。今大会好調の藤巻が、初球をいきなり二塁打に。
盛り上がる三高側スタンドに対し、「ハンカチ王子(斎藤佑樹)のときも、先頭の荒木郁也が三塁打を打ったなあ…」と、
21世紀の夏大会決勝で、三高が唯一敗れた、2006年の早実戦を思い出してしまう、弱気な私。
暴投で無死三塁のチャンスを作るも、後続凡退で無得点に終わり、余計に落ち込んでしまった。

1回裏 三高の先発も背番号1の松藤。菅生戦は初登板だ。
先頭打者の平凡なゴロを、ショート金澤が悪送球し、無死二塁→バントで一死三塁のピンチ。
内野ゴロで三塁走者がアウトになり二死一塁となったが、暴投とタイムリーで1点を奪われてしまう。三0-1菅
タイムリーとなった三遊間への打球、富塚はせめて前にこぼし、二塁走者を生還させないでほしかった。
大観衆による緊張があったのか、この日の三高内野陣は、終始グダグダであった。

2回表 村上と寒川が四球で二死一、二塁も、松藤三振で無得点。

2回裏 松藤が2三振を含む三者凡退に抑える。

3回表 初回に続き先頭の藤巻がヒットで出塁も、大川がバント2球連続失敗後の三振&藤巻盗塁死の併殺で無得点。
 
3回裏 ヒット、四球、ヒットで一死満塁のピンチを、三振、ショートゴロで切り抜ける。

4回表 金澤、村上連続ヒットで一死一、二塁も、川崎のいい当たりがショート真正面に飛び、惜しい併殺。

4回裏 無死からの三連打で追加点。三0-2菅
なおもバントで一死二、三塁→二死満塁とピンチが続くも、菅生の主将福原が初球キャッチャーフライで難を逃れる。
そのフライは両手で頭上ではなく、片手で胸元という危なっかしい捕り方。落としていたら…と考えるとゾッとする。

5回表 四球の寒川を松藤が送り一死二塁。ここで菅生、当たっている藤巻を申告敬遠。まだ中盤、しかも2点リードで!? 
後続が凡退したので、作戦的には成功ではあるが、エース鈴木のプライドが傷ついたのではないか。

5回裏 暑さと疲労からか、タイム中に松藤がマウンド上にしゃがみこむ。試合中では珍しいシーンだ。
私の隣席にいた、小倉監督より年長のOBは「けしからん!」とご立腹。この回は三者凡退に抑えた松藤だが、スタミナが心配。
5回が終了し、グラウンド整備で中断。拙ブログも文字が続いたので、ここで画像を挿入。
このとき明かさなかった、7月に三高グラウンドで行われた、享栄(愛知)との練習試合のスコアボード。


遠くからズームでこっそり撮ったもので画像はヒドイが、結果は享栄7-5三高であった。
この試合、内野陣は計5つのエラー。慣れ親しんだグラウンド、しかも夏大会直前にそりゃねえだろ。
5回コールドで負けた秋の久我山戦、打線が沈黙した春の早大学院戦、そしてこの享栄戦を生観戦したため、
今年のチームはどうしても強いとは思えず、決勝戦も正直、勝てる気がしなかった。

閑話休題、再び菅生戦の試合経過を。
6回表 試合再開直後、先頭の浅倉が二塁打、金澤死球、村上送りバントで一死二、三塁。
ここで川崎が、ファーストの横を抜けるタイムリーを放ち、同点となる。三2-2菅
川崎は享栄との練習試合で、満塁走者一掃のタイムリー二塁打を放っている。
夏の大会、チャンスに打った印象のなかった川崎だが、「いつかはやってくれる」と信じていたぞ。

ところで、打者が出塁した場合、塁上でタイムを申告し、手袋や脚のレガースなどをはずし、ベンチから来た控え部員に渡す。
この日の受け取り役は、背番号16の二宮だったが、このイニングの彼は、ランナーが出るたびに、
両手でガッツポーズを作り、ピョンピョンと飛び跳ねながら、塁上の打者へ駆け寄っていた。子供かよ(笑)。
次打者の寒川もヒットで続き、一死一、三塁とチャンスは続き、二宮が喜び跳ねる中、松藤に打順が回る。
代打かと思いきや、そのまま打席に立ち、3球目にスクイズ! しかも成功!
悪送球の間に一塁走者の寒川も一気に生還。三高、奇跡のスクイズで逆転。 三4-2菅
「奇跡のスクイズ」と、オーバーな表現をした理由はズバリ、21世紀の三高は、
勝敗のカギを握る大事な場面で、スクイズを成功させたことがなかったから、である。
小倉監督はそもそも、スクイズのサインは滅多に出さないのだが、
夏の甲子園では3度試み、3度とも失敗。普段やってないのに、大舞台でできるワケがない。
東京都の大会では、あと1点取ればコールド、の場面で2度成功させた記憶があるが、
失礼ながら相手は格下だし、たとえスクイズを失敗しても、点差から勝利はほぼ確定している。
とにかく、甲子園出場をかけた決勝戦で、同点の場面でスクイズを敢行し、成功させたのは快挙である。
また、その後の悪送球で、一塁走者の寒川まで生還したのは、嬉しい誤算だった。
というかあれは、三塁ストップと決めつけた、菅生守備陣の怠慢だろう。
この4点目は、普段三高がやりがちな守備のミスが菅生に出て、菅生がよくやる好走塁を、三高がやり返したことになる。
なおも、一死一塁の場面で、次打者の藤巻は、簡単に初球を打ちセカンドゴロ。一塁はセーフで走者が入れ替わる結果に。
藤巻のゴロは、一塁走者の松藤を休ませるために、あえて打ったような…それは考え過ぎか。

6回裏 先頭打者がセンターへ強烈なライナーを放つも、大川が背走しながらキャッチ。
一見好プレイだが、打った瞬間、前進した大川の判断ミスであり、三高得意の偽装ファインプレイである(苦笑)。
無論、この打球が抜けていたら、菅生が息を吹き返す可能性があり、貴重なアウトであった。
その後、松藤は明らかなボールを連発し、捕手からの返球もこぼす始末。四球を出すと、ベンチに向かって左手を挙げた。
4年前、中村奎太投手が試合中に腕をつり、同様の合図をベンチに送り、降板したことがあった。
同様の「代えてください」の意思表示かと思いきや、投手交代は告げられない。
マウンドに来た捕手との会話中、再びしゃがみ込む松藤。私の目には疲労困憊に映ったが、そのまま続投。
結局、後続を断ったが、あの左手の合図は「心配するな」の意味だったのだろうか。

7回表 3番からの好打順も、早々と二死。5番金澤も2球で追い込まれたが、しぶとくライト前に運んだ。
相手に流れが行きかねない、クリーンアップ三者凡退の危機を逃れ、安堵していたところ、
6番村上が、打った瞬間に入るとわかるツーランホームラン! 三6-2菅
先述の享栄戦で、村上は相手エース藤本からホームランを打っており、
夏大会の5試合では長打が見られなかったが、川崎と同様、いつかやってくれる、と期待していた。
勝利を手繰り寄せる一発に胸が熱くなったが、グッと歯を食いしばりガマン。泣くのはまだ早い(笑)。

7回裏 2番からの好打順も三者凡退。松藤、球威は落ちていたが、菅生打線が捉えられず。

8回表 菅生は11番の日當に投手交代。一死から藤巻が三塁打を放つも、後続倒れ無得点。
藤巻はこの日、4打数3安打。唯一のアウトは、さっき書いた「走者交代狙い」(?)のゴロだ。
一方、2番大川と3番富塚は、揃って5打数ノーヒット。4番浅倉も5打数1安打。さすがは菅生、主軸は封じていた。

8回裏 この回も淡泊な攻めで三者凡退。三高はどうやら、最後まで松藤に託す模様。
あと、ぜひ動画で確認してほしいのだが、この日の三高内野陣は、まともな一塁送球はごくわずか。
ワンバウンドしたり、高かったり低かったり、フワっとした山なりボールだったり(苦笑)。
初回以外は逸らさず捕球した、一塁手浅倉の好守備も勝因のひとつだ。

9回表 二死から村上ヒットも無得点。この日の村上は、本塁打を含む3安打に、四球、バントと大活躍。
三高はとうとう、最終回まで三者凡退がなく、相手にいい流れを渡さなかった

9回裏 一塁手は浅倉から元気者・二宮に交代。先頭打者のファーストゴロを、軽快な脚運びで捌く。
二死からヒットを打たれるも、最後はレフトフライを藤巻がつかみ、試合終了。
日大三、4年ぶりの西東京制覇!


7月31日 西東京大会決勝 対東海大菅生 (神宮球場)
三000004200→6
菅100100000→2


ここからは、画像を掲載していく。まずは優勝が決まり、マウンドに集まった三高メンバーたち。


試合後の両チーム挨拶。双方とも、嗚咽している選手がいた。


試合後の小倉監督インタビューと、


場内ビジョンに映し出された、寒川キャプテンのインタビュー。


音響が悪く、観客席にいた我々には、話した内容がサッパリ聞こえなかったが、
小倉監督が喜んでいたのと、寒川が感極まっているのはじゅうぶん伝わった。

その後は、お偉いさんのかったるいハナシ(当然撮影せず)や表彰式があり、


ベンチ入りメンバーの記念撮影。


そして、待望の小倉監督胴上げシーン…は撮影に失敗したので、


以前載せた、スポーツ報知からの「スクショで拝借」画像を再掲する。
  (C)スポーツ報知

三高の勝因については、さっきの試合リポートで赤字にした、
三者凡退がなくプレッシャーを与え続けたこと、普段やらないスクイズを成功させたことの他、
主軸の不振を補った下位打線の活躍や、松藤の粘り強い投球と、彼に託した小倉采配が挙げられる。
実際、安田や佐藤に交代していたら、逆転されていたかもしれない。小倉さんの我慢強さが功を奏した。

一方の菅生は、スクイズ後の無駄な4点目や、逆転されたあとの淡泊な攻めなど、らしくないプレイが目立った。
プロ注目の選手を擁し、練習試合とはいえ大阪桐蔭を破るなど、総合力は西東京ナンバー1だったはずだが、
失策や拙攻が目立ち、劣勢になるとそのまま巻き返せない、「三高の負けパターン」みたいな試合運びであった。

結論としては、三高の勝利は小倉野球の勝利だったといえる。
この日、球場にいた方ならおわかりだと思うが、観客の大半は三高寄りであった。
6回の攻撃では、球場全体が三高をあと押しし、逆転を喜んでいる雰囲気があった。
劣勢のチームに対する、判官びいきが巻き起こす大声援は、甲子園でもたまに見かけるが、
あのような瞬間最大風速に乗っかるようなものではなく、個々の観客が、純粋に三高を応援しているように感じられた。
三高には、話題になるような人気選手は不在だし、いくら菅生が強いとはいえ、三高だって同情されるほど弱くはない。
場内の観客が、自然に応援したくなるチームが日大三だったわけで、その理由は「小倉監督」しかないだろう。

全国には多くの野球強豪校があり、名将と呼ばれる監督も多数存在するが、
勝った時は朗らかに笑い、負けた時は選手と一緒に泣きじゃくる、そんな名将は小倉さんだけである。
そんな監督を慕うファンが、三高関係者以外にも大勢いるのを証明したのが、あの日の神宮球場であった。
試合終盤、菅生に覇気がなかったのは、場内のムードも影響したのかもしれない。
繰り返しになるが、今年の西東京大会は、小倉野球の勝利であった。

最後に、どうしても書いておきたかった、動画で発見したシーンを追記。
試合終了の瞬間、あふれる涙…ではなく、汗を拭くためタオルで顔を覆っていたので、直後の場面は見逃していた。
なので、マウンドに選手が集結する場面を、ネットの動画で再確認してみた。
この動画は、ぜひ皆さんにも観ていただきたい。「日大三 菅生 9回裏」で検索すればヒットするはず。

マウンドにもっとも早く到着した野手はやはり、常に元気ハツラツの一塁手・二宮。
松藤に駆け寄り、試合中のようにジャンプ…したのもつかの間、何かに気付き、画面の外へ走り出す。
駆けつける控えメンバーとすれ違い、向かったのは自軍のベンチ。
再び画面に現れた二宮は、足を引きずるように歩く背番号3の選手に右肩を貸し、仲間の元へ向かう。
マウンド上で二宮が見たのは、脚の負傷の影響か、ベンチから飛び出す際、足を引きずっていた浅倉の姿であり、
彼はそんな先輩と喜びを分かち合うべく、ベンチへ戻り肩を貸して、一緒に歓喜の輪へ戻ったのだ。
さっきの画像を拡大。背番号16の二宮が、右脇の浅倉の背中を押し、輪の中央に誘導している。


二宮…お前いいヤツだなあ…
この動画を視聴したとき、優勝した瞬間より泣いた。恥ずかしながら、この駄文を綴っている今も、思い出し泣きしている。
そんな「いいヤツ」二宮が、新チームのキャプテンに選出されたらしい。
彼が主将ならば、素晴らしいチームになるのは間違いないし、私も例年以上に期待している。
間もなく、秋季都大会の本戦が始まる。栄冠を目指し、頑張れ二宮、頑張れ三高!

※「日大三高野球部2023」につづく
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

甲子園の聖光学院戦を振り返る -日大三高野球部2022-

2022年09月16日 | 高校野球
9月も中旬を迎え、すでに新チームが発足しているのにもかかわらず、
いまだに、前チームの西東京大会・準決勝以降の試合について、執筆を終えていない拙ブログ。
今回は、結果的に2022年度チームの最終試合となった、甲子園の1回戦、日大三対聖光学院戦をリポート。
順番的におかしいのは重々承知だが、西東京大会の決勝戦は、後日改めてお送りする。
昔から、苦手なモノは先に食べて、美味しいモノを取っておくタイプだったのでね。

甲子園に出場する母校を応援すべく、スケジュールを調整し、関西までの切符と宿、入場券を確保した…のはこのときに書いた。
雨天順延で入場券をムダにすることもなく、当初の予定どおり、試合は大会4日目の8月9日に行われることに。


日大三は第二試合だが、ちょっと早めに入場し、第一試合の三重対横浜も観戦。
私が買ったチケットは、「中央指定席」4200円。ちなみに、座席の位置は選べなかった。
バックネット裏中央とはいえ、私の座席は三塁側のベンチ裏付近。三高は一塁側ベンチなのに…。
 ※画像は三重と横浜の試合

聖光学院ベンチの裏で、声援を送るのは気が引けるし、そもそも、時勢により高校野球は声出し応援が禁止されている。
なのでこの日の私は、ほとんど声を発することなく、拍手のみを送り続けた。
ついでにいえば、私の隣に座ったジジイが、ずーーーっとひとり言をブツブツつぶやいており、
しかもそれが、三高を応援する発言だったため、仲間だと思われたくないので、なおさら声を出せなかった。
ところで、「ひとり言」って、いつから公共の場でOKになったの!? 気持ち悪いので私は絶対に認めたくないが。
指定席だから逃げられねえし、甲子園の座席はやはり、以前の全席自由に戻してほしいね。

座席の位置及び周囲環境に恵まれず、日差しに身を焦がされ(一塁側は暑くない)、不快な感情に包まれる中、
第一試合が終わり、我が日大三高野球部の面々がグラウンドに姿を現す。
ノック風景は撮影したが、試合中は応援に集中するため、カメラを手にすることはなく、


試合開始前、ベンチを出て相手チームと対峙する場面を撮ったあとは、


試合終了時の両チーム挨拶まで、画像がないのはいつもと一緒。


以下では試合内容について、イニングごとに簡単に振り返ってみる。
先攻が日大三で、後攻が聖光学院。先発投手は三高が背番号1の松藤、聖光は背番号10の左腕小林剛。
赤字は、私がこの試合のポイントかなあ、と感じた部分である。

1回表 先頭の藤巻がヒットで出塁し、浅倉がタイムリー2塁打を放ち先制。 三1-0聖
西東京予選では6割超の打率を記録した藤巻。そんな高打率の一番打者は、全国制覇した2001年の都築克幸(元中日)以来か。
1回裏 こちらも先頭打者ヒットで一死二塁の好機を作るも、松藤が後続を抑える。
2回表 初回と同様、ヒットとバントで一死二塁のチャンスを作るも無得点。八番に下がった大川、惜しいライトライナー。
2回裏 三者連続内野ゴロで凡退。内野守備陣の動きは、西東京決勝よりだいぶマシ。
3回表 二死から富塚が二塁打を放つも、浅倉倒れ無得点。富塚、単打性の当たりで二塁へ向かう好走塁。
3回裏 三者凡退。ここまでは明らかに三高ペース。
4回表 ヒットと野選、バントで一死二、三塁。内野ゴロを聖光バックホームもセーフ。私にはアウトに見えたが。三2-0聖
次打者松藤がピッチャーライナーで、走者戻れず併殺。それでも、相手の2度の野選により幸運な追加点。
4回裏 一死二塁から暴投で三進した走者が、内野ゴロの間に生還。ややもったいない失点だ。三2-1聖
5回表 一死三塁で、聖光は背番号1の右腕佐山に投手交代。富塚が外野フライを放ちタッチアップも、ホーム寸前でアウト。
返球はよかったし、4回表のセーフとの相殺かもしれないが、捕手の位置取りも怪しく(走塁妨害?)、セーフに見えた。
5回裏 三振、盗塁死のダブルプレイで二死無走者も、二塁打→ツーランで逆転される。三2-3聖
ホームランの高中は、前の打席でもいい当たりの二塁打を打っており、もっと警戒すべきだったか。
6回表 二死から村上が二塁打を放つも、川崎センターフライで無得点。
6回裏 三者凡退。松藤、ここまで被安打7も四死球はゼロ。
7回表 一死から松藤の代打二宮が二塁打。藤巻もヒットで続いたが、二宮は三塁どまり。一死ゆえ無理しないのもわかるが…。
次打者の寒川は惜しいファーストライナー、富塚も凡退しチャンスを逃す。これで、一死三塁での無得点は3度目
7回裏 三高は左サイドの佐藤が登板。二死一、三塁のピンチで二年生右腕の安田に交代し、後続を断つ。
8回表 毎回、二塁に走者を送っていた三高だが、この回は初の三者凡退。
8回裏 四番三好がホームランで2点差に。甘い球を見逃さぬ、打った瞬間にスタンドインとわかる一発であった。三2-4聖
安易にストライクを投じた配球で、表の攻撃も含め、今年のチームの欠点である雑な面が出てしまった
9回表 二死から二宮がヒットを放ち、この日3安打の藤巻に繋ぐ。だが、相手エース佐山の変化球を打ち損じファーストゴロ。
私がこの日、初めて叫んだ「つっこめえぇ!!」の声もむなしく、藤巻は一塁に滑り込むもアウト。
試合終了を告げるサイレンが鳴り響き、2022年度チームの戦いも終わった。


甲子園球場 第104回全国高校野球選手権大会
1回戦 対聖光学院(福島)

三100100000→2
聖00012001X→4


帰京後、複数の知人に、「まさか初戦で敗退するとは思わなかった」と告げられたが、
そのたびに私は、「イヤイヤ、甲子園に出られただけで満足ですよ」と返答した。
ちょっとハナシが逸れるが、集英社のwebサイト「スポルティーバ」の記事によると、
大阪桐蔭の西谷監督は今年の自チームについて、「歴代13番目くらい」と評したらしい。
無論、謙遜もあるだろうし、春の選抜で優勝したチームに対する、「慢心するな」という戒めの意味も含まれたはず。
この発言を参考に、僭越ながら私も、今年の日大三は、歴代で何番目くらいか考えてみた。
私が球場で観戦するようになった、2001年以降の全22チームの比較では…今年の大阪桐蔭と同様、13番目くらいではないか。
三高の21世紀最強チームについては、また別の機会で語ってみたいが、
失礼ながら2022年度チームは、それほど強くはなかったが、持てる力を出し切った、というのが私の感想だ。

忘れてはいけないのが、相手の聖光学院が強かったこと。
三高のあとも、横浜、敦賀気比、九州学院といった有力校を撃破し、ベスト4まで進出したし、
甲子園で全国制覇を遂げた仙台育英が2回戦で敗れた、6月の東北大会でも優勝している。
そんな強豪に、途中までリードを奪っての惜敗なら、胸を張っていいのではないかね。
ただ…勝てない試合ではなかったのでは…? という疑念が残っているのも事実だ。
ヒット数は互角だし、お家芸(?)の間抜けなエラーもなく、序盤は明らかに三高ペースだった。
一死三塁など、何度かつかんだチャンスで、確実に追加点を奪っていれば、その後の展開も変わっていたはず。
あと、逆転ツーランを放った高中は、あれが高校生活初の本塁打だったらしい。なにも三高戦で打たなくても…(涙)。

試合終了直後、聖光学院の校歌が流れる中、整列している三高メンバーを撮影。


泣いている選手も見受けられるが、私もいたたまれなくなり、すぐに球場を出た。
球場外には、歴代の甲子園大会のトーナメント表や、新聞記事などが展示されている一角がある。


以前も撮った記憶があるが、今回もつい、第93回大会=2011年大会のコーナーを撮影してしまった。


優勝 日大三(西東京)
上記の文字を刻んだコーナーを、別の箇所にも設置すべく、後輩たちには頑張ってほしい。

お土産を購入し、4年前の夏と同様、近くの『大力食堂』で一杯やり、甲子園球場に別れを告げる。
そういえば、球場外観の撮影を忘れていたので、駅のホームからあわてて撮影。


こんな写真しか撮れなかったが、どうせ、近いうちにまた来るからいいよ。理想は来年の春。
入場料は高いし、試合中はクソ暑いし、自分の応援しているチームは負けるしと(あと、隣席のジジイがウザかった)、
不満を挙げたらキリがないが、やっぱり甲子園球場はいい。観戦に来た甲斐があったよ。
甲子園での高校野球開催を否定するヤツらには、この良さがわからないんだろうな。
球児たちが望んでいる限り、夏の甲子園は続けてほしいと強く願う、完全肯定派の私であった。

次回の高校野球ブログはいよいよ(←というか遅い)、「日大三高野球部2022」完結編。乞うご期待!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

甲子園の入場券、雨天順延でパアになる!?

2022年08月05日 | 高校野球
高校野球西東京大会・決勝戦は、我が母校日大三が、東海大菅生を6-2で破り優勝。
4年ぶり18回目の全国高等学校野球選手権大会、通称「夏の甲子園」出場が決定


日大三高バンザーイ!!
 ※スポーツ報知の画像を、スクショでかっぱらいました

試合の詳細については、後日改めて語らせてもらうが、ひと言で表せば「小倉野球の勝利」だろうね。
あと、「OBが優秀」なのも勝因のひとつかな、ムフフフ。自称優秀なOBの私、今年もろくに仕事せず、全試合生観戦しました。
甲子園初戦は、大会4日目の8月9日第二試合、相手は福島代表の聖光学院に決まった。
10年前も初戦で対戦し、1-2で惜敗した相手なので、ぜひリベンジしたいところ。
生観戦すべく、すぐに関西出張の準備に取り掛かる。まずは仕事を調整し空き時間を作る…のは簡単(苦笑)。
交通は鉄道を利用。往路は鈍行で行くことにして(復路は新幹線)、金券ショップで青春18きっぷを入手。
宿泊は大阪のハイソな街・西成区のホテルを予約。ツインルームなのに4000円、しかも2泊できる(驚)。
ツインルームで1泊2000円は、さすがに安すぎて不安。どうか、赤の他人と一緒でないことを祈る(笑)。
肝心の甲子園の入場券、今年は前売り・指定席のみなので、すぐに大会4日目の入場券を確保はしたが、入金はまだ。

雨天順延になった準々決勝の入場券の扱いについて、前回ブログでは東京都高野連への不満を少々述べたが、
甲子園の入場券は、それに輪をかけてヒドイ。以下で、その理由を述べていく。

理由その1 とにかく値段が高い

4年前、私は甲子園に2度足を運んだ(1回戦の折尾愛真戦と、準決勝の金足農戦)のだが、
それまで無料だった外野席が500円、600円のアルプス席が800円、1500円の内野自由席が2000円、
2000円のバックネット裏中央席が指定席になり、2800円と、それぞれ値上げした。
それから4年後の今年は、すべて指定席になり、値段もさらに上昇。左から2017年まで→2018年→今年の額となるが、
外野   無料→500円→1000円 
アルプス 600円→800円→1400円
内野   1500円→2000円→3700円
中央   2000円→2800円→4200円 値上げの幅がえげつない!


昨年、一昨年とコロナ禍で、無観客開催やら中止やらで、入場券収入がなかったとはいえ、
それまでは、早実清宮たちのお陰で入場者が激増し、高野連の予算は何億円もあったはず。
そういえば、昨年はクラウドファンディングとかで、1億円の寄付金を募ったらしいけど、
13%(約1300万円)しか集まらなかったそうだな。理由はたぶん、見返りの商品がショボかったことと、
企画した朝日新聞が、手数料として全体額から20%搾取するのが嫌われたのだろう。
見返りの商品が、「お礼の手紙」と「サイトに寄付者の名前が載る」だけじゃ、魅力ないよな。
49代表の名前が印刷されたタオルとか、特別入場券、あるいは割引券とか出せないモンかねえ。
あと、手数料が20%、実際は税込22%(さらに上乗せ!)かかるのも不可解。結局、286万円ほど中抜きしたわけだ。
2年間の入場料不足と、クラウドファンディングの失敗(←自業自得)のツケを、今年の観戦者が払うことになる。

理由その2 全席指定はアカン

確かに、以前のように全席自由だと、いい席を確保しようと大勢の人間が開門前から集まる。
長時間、集団が待機して「密状態」になるのは、コロナ対策面でよろしくないし、熱中症の危険性もある。
ただ、高校野球は一日最大4試合行われる。たとえば、三高が試合する予定の4日目、
第一試合の三重-横浜戦だけを観て帰ってしまう、三重県民・神奈川県民は多いはず。
私だって、第二試合の三高戦が終わったら、すぐに球場を出て、近くの『大力食堂』で一杯やる予定だし。
以前は、前半で帰った客がいれば、空いた席を係員が確認し、再発売していた。
極端なハナシ、4試合ある日はひとつの席を、4人の客が利用していたケースもあるはず。
だが、指定席だと空席があっても、帰ったから空いたのか、まだ来ていないのかわかりづらい。
なので、すでに帰った客の分の席は再発売されることなく、空席のまま。
帰る客の券を回収し、その席を再発売すればいいのだが、どうせ高野連はやらない。※今大会、再入場は不可
当初、予定のなかった当日券が、急遽発売されることになったが、売るのは外野席のみ
日によっては、外野席は超満員だが、テレビ中継に映るバックネット裏は空席だらけ、の可能性もある。

理由その3 ダフ屋や転売屋が張り切る

2の「全席指定はアカン」と重なるが、一日に4人が利用していた席に、今年はひとりしか座ることができない。
なのでファンは、前売り券を入手せざるを得ないが、望んだ席が買えない場合も多い。
今回のような全席指定は、ダフ屋・転売屋にとって格好の稼ぎ場である。
すでに某サイトでは、定価より高い入場券がいくつか売られているが、今後さらに増えるはずだ。
朝日新聞のチケット販売サイト「あさチケ」では、
入場券をめぐってはネットオークション、転売サイトなどで販売価格を上回る価格で取引されている事例が数多く見られます。
(中略)主催者としては、 多くの方々に妥当な価格で観戦していただき、選手たちを応援してもらいたいと考えています。

と注意喚起しているが、「数多く見られます」のならば、なぜ対処しない!?
犯罪行為など見逃さず、「定価以上の販売は禁止、発見次第、その券を無効にします」と、断固たる対応をすべきであろう。
4年前、球場の外で知人を待っていた私に、「チケットあるで」と声をかけてきたダフ屋がいたが、
あいつは今頃、稼ぎ時を間近に控え、張り切っていることだろう。腹立たしいな。
とはいえ、彼のように逮捕のリスクを背負いながらも現場に出ている、昔ながらの本職(?)よりも、
部屋でスマホを操作するだけの転売屋は、もっと不愉快だ。オレオレ詐欺の受け子みたいに、罪の意識がないのか。
以前も書いたが、高野連は入場料を値上げした分、ダフ屋・転売屋対策も考慮・実行すべし!
私のようなロクデナシはともかく、故郷のチームが甲子園に出るのを、毎年楽しみにしているお年寄りのような、
善良なファンもいることを考慮し、健全な大会運営を心掛けてほしい。

理由その4 順延しても券の取り換えナシ

一番の問題がこれ。たとえば、前日8日の試合が雨天中止となり、9日にズレたとしよう。
当然、9日の三高の試合は翌10日になるが、8月9日のチケットは、当日のみ有効
三高目当てに買ったのに、10日の試合は観られないし、払い戻しも交換も不可
最初の方で、「チケットは確保したが入金はまだ」と書いた、最大の理由でもある。
さっき触れた、あさチケで予約した切符の入金期限は、今夜8月5日の23時まで。
その時間を過ぎると予約は無効となり、しかも、「決済は試合の4日前まで」というルールがあるようで、
今日を過ぎると、9日の入場券の購入自体が不可能になる。※すでに8日より前の試合は、買えなくなっている
クレジット決済なら直前まで可能らしいが、私は使用できるカードを持っていない(泣)。
私が確保したのは、中央席4200円。システム利用料220円、発券手数料が110円で計4530円。
1泊2000円の宿に泊まる、金欠の私にはムダにできない額であるが…。
高野連のサイトでは「入場券」について、「当初予定の試合と異なる試合になることがあります。」と、
シレっと記載しているが、もっと目立つように大々的に断っておくべき事柄だろうよ。

私が知る限り、今回の【チケット当日のみ、取り換え不可】問題について、苦言を呈したマスコミは皆無。
あいつらは結局、「報道関係者」として入場できるし、高野連にニラまれるのがイヤなんだろうな。
大会中、一度くらいは雨天中止があるし、順延による予定変更はあるはず。
せっかく甲子園まで来たのに、目当てのチームを応援できない、気の毒なファンが出るのは間違いない。

気になる甲子園球場付近の天気だが、いろんな予報サイトがあり、それぞれ見解が異なるのが不思議。
以下、私のパソコンの検索で出てきた順に並べてある。
なお、%の数値は降水確率で、「ヤフー天気」だけ西宮市で、他は甲子園球場の予報。                           
「のち」とか「一時」などの表記の一部は、私が勝手に追加したものもある。

日本気象協会   6日 雨のち曇 60% 7日 雨のち曇 50% 8日 曇    40% 9日 曇    40%
東進ドットコム  6日 雨のち曇 50% 7日 雨のち晴 40% 8日 晴のち雨 90% 9日 晴のち曇 60%
ウェザーニュース 6日 曇のち晴 60% 7日 曇のち晴 20% 8日 曇時々晴 30% 9日 曇時々晴 30%
ヤフー天気    6日 曇のち晴 40% 7日 晴時々曇 30% 8日 曇時々晴 20% 9日 曇時々晴 10%
お天気ナビゲータ 6日 曇一時雨 30% 7日 晴一時曇 10% 8日 曇のち晴 20% 9日 晴一時曇 10%

6日と7日は、雨予報で降水確率も高いが、おそらく小雨ゆえ、中止になることはないはず。
仮にゲリラ降雨に見舞われても、数分待機すれば、阪神園芸がなんとかしてくれるはず。
8日は、「東進ドットコム」だけ異様に雨確率が高いが、ここって予備校のサイトなのに、なぜ天気予報を? 
2番目にヒットしたということは、利用者が多い=信用度が高いってことなのかな。
当日9日も、上ふたつは高確率だが、下の3つはそうでもない。
私が普段閲覧しているのはヤフー天気で、連日降水確率が低いものの、
残念ながら、東京の天気予報をしょっちゅうハズしているので、あまり信用できない。
現在、これを執筆しているのが19時45分。入金期限まであと約3時間。ムムム…。

最後に、最近は高校野球のハナシばかりで、飲食店について触れていないので、ちょっとだけ紹介。
関西出張のとき、毎回立ち寄っているのが、京都の『からふね屋珈琲店』三条本店
喫茶店は滅多に入らず、コーヒーに興味のない私だが、こちらは愉快なパフェがいくつかあってね。


下記は「からあげパフェ」。文字どおりパフェに鶏唐揚げを盛りつけたもので、現在900円。


感想は、「パフェもウマいし、唐揚げもウマい。ただ、一緒に食べなきゃもっとウマい」。まあ当然である(笑)。
その後も、いろいろなパフェを試しているので、こちらのお店も別の機会に、改めて紹介したい。 ※しました→からふね屋
甲子園に入場できるかは未定だが、からふね屋には絶対行く。今回は「アメリカンドッグパフェ」に挑戦だ!

最後に、たとえ生観戦できなくても、母校の勝利を願う私の気持ちに変わりはない。
雨が降ろうと、試合予定日が変わろうと、勝利を目指し全力を尽くせ、三高野球部!

※追記 結局、入金・購入してしまった。


あとは4日目まで、順調に大会が進むのを祈るしかない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする