明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

安くてウマくて映えるカレー 西国分寺『すぷーん』

2021年05月26日 | カレー、ハヤシ
本題に入る前に、まずはお礼から。
ちょっと前に、立川駅から徒歩60分圏内の飲食店を紹介したとき、「西国分寺の某店が開いてなかった」と書いたのだが、
先日、そのお店の常連と思われる、親切な読者の方からメッセージが寄せられ、
中休みがあること、18時~20時は入店できること、おススメ料理などの情報を提供していただいた。
メッセージを送ってくれた「名無しさん」、どうもありがとうございます。今後も拙ブログをよろしくお願いします。

実は、10日ほど前に再訪問したところ、またもや「準備中」でシャッターが下りており、※ちなみに、時間は18時10分(泣)


縁がなかった…とあきらめていたのだが、改めて再々訪してみることにする。

せっかく来たのに入店できず、半ベソかいていた私を迎え入れてくれたのは、
前回と同様、西国分寺駅至近にあるカレーのお店『すぷーん』
カウンター席のみの小さなお店だが、営業中はひっきりなしに、お客さんがやって来る繁盛店である。
なお、お店の看板は「すぷ~ん」だが、系列の国分寺店のHPは「すぷーん」なので、このブログでも「ー」表記にする。

初めて入ったのは10年以上前。いつも行列ができていたので気になり、ある日、自分も並んでみることに。
価格は想像以上に安く、けれども店員さんの接客はしっかりしており、味も本格的で実にウマかった。
どれだけ安いかといえば、こちらの基本のカレー「プレーン」は、今どきなんと440円!


カレーチェーン『ココイチ』の514円、以前紹介した神保町『仙臺(せんだい)』の500円よりも、さらに安い。

濃厚なカレーソースは、辛さよりコクを感じ、色も黄色ではなく、ビーフシチューのような茶褐色。
あえてジャンル分けすれば欧風タイプで、じっくり煮込まれて溶け込んでしまったのか、具は見受けられず。
つまり、「プレーン」カレーは本当にプレーンなので(笑)、頼んでいる客は見たことない。
安価とはいえ、こちらのお店は金欠学生や金欠オヤジ(私だ)風の客は少なく、女性客の割合が多い。
その理由のひとつと思われるのが、クリームで描かれるリーフアートだ。
ちなみに「リーフアート」とは、国分寺店HPで見た呼称。そんな言葉があること自体、私は知らなかった。
女性客のほとんどが、商品をスマホで撮影している。いわゆる「映える」ってヤツだね。
あのとき紹介した「カツ(とんロース)+玉子」カレー810円にも、ちゃんとリーフアートが描かれている。


横アングルはこちら。ロースカツは、ちゃんと厚みがある立派なタイプだ。


石川産「みつひかり」を使用した、ご飯の量は推定220グラム。300グラムのココイチより少量で、これも女性受けしそうだ。
卓上には福神漬けや唐辛子の粉末などが置いてあり、私は写真の「七味にんにく」を愛用する。


ニンニクは当然ながら、洋風のカレーなのに、和風の七味が意外と合うのが面白い。
カツ玉子カレーを食べた数日後、某店に再度振られたときに食べたのが、日替わりの限定カレー。
価格は790円で、商品名は「チーズインハンバーグ、目玉焼き乗せ」カレーだったかな。


ご飯、ハンバーグ、目玉焼きの順に盛りつけられており、上記画像では、ハンバーグが見えないではないか。
さらに、途中でとろ~りチーズ&とろ~り黄身ちゃんの2ショットを撮ろうとしたら、
先に黄身がとろけてしまい、チーズは固形のまま、という全然映えない画像を撮ってしまった。


普段、食べロガーの投稿をバカにしている私だが、撮影は明らかにあいつらの方が達者だ。チクショ~。

ここで、さっきから何度かHPを参照し、名前も出している、国分寺店で食べた分も紹介したい。
すぷーんさんは、かつては三鷹にもあったのだが、現在は西国分寺と国分寺の2店だけのようだ。
国分寺店は「プレーン」がなく、トッピングも西国分寺店と異なり、ちょっと値が張るが、
店内はテーブル席もあって広いし、酒類などドリンクのメニューも豊富で、ゆっくりくつろげる。
画像は、2年前に食べた「ソーセージ&ゆでたまご」カレー+「牛肉コロッケ」850円。


コロッケは、この日サービス価格だった記憶がある。あと、たった今思い出したんだけど、
国分寺店のご飯は黄色い=サフランライスを使用していた。食べかけの汚い画像で申しわけない。

※途中でカイエンペッパーかけた

最後に、西国分寺店で、もっとも映えると思われる商品を紹介。
さっき載せたメニュー表は、お店の外に貼ってあるテイクアウト用で、店内限定(たぶん)のメニューもある。
ひとつが「サーロインステーキ」1200円で、もうひとつが、私が食べた「具だくさん」1100円だ。
ネーミングに偽りのない、トッピング満載のヤンチャな盛り付けで、
具材が多く、ご飯が足りなくなると思ったので、推定1.5倍の大盛ライス+60円で注文。
最初にトッピングを書いておくと、エビフライ2本、コロッケ、ソーセージ、唐揚げ、ゆで玉子、あとは野菜の素揚げとして、
サツマイモ2、ナス、ブロッコリー、人参、カボチャ、ズッキーニ、じゃがいも、しめじ、緑・赤のピーマン各2。
野菜は記憶違いがあるかもしれないが、とにかく具だくさんなのはわかってもらえたであろう。
たくさんの揚げ物を、店員さんが順番に盛り付け、最後にリーフアートを描き、完成したのがこちら!


実物は本当に壮観だったんだけど、このヘタクソな写真では、伝わらないよね。ああもったいない。
参考として、こちらは横アングルの表、


そしてこちらが、横アングルの裏。


食べてる途中で、「唐揚げが見当たらない!」とあわてて探索したところ、
中央の揚げ物群の下に埋まっていた。唐揚げというよりナゲットみたいな形状だね。

※毎度毎度、ピンボケ失礼

野菜嫌い(←頼むなよ)の私だが、個々の素揚げはおいしく食べられた。カレーとの相性も良かったし。
あと、今回改めて気づいたけど、すぷーんのコロッケはウマい。これで60円は反則である。
行列のできない店だったら、まずはコロッケだけ3個注文し、生ビール2杯飲んでから、カレーで締めたいよ。
※現在は当然、酒類の販売は休止中
ちなみに、私が初めてここで食べたメニューも、下記の「コロッケ」だった。


もう10年以上前にガラケーで撮ったので、画質の悪さはカンベン。現在でも500円と破格だが、当時はもっと安かったはず。

「具だくさん」カレーにハナシを戻すと、
オカズが多く、食べるのに時間がかかったため、途中でスパイスが効いてきたのか、額から汗が出てきた。
発汗は身体にいいと聞くし、野菜もたくさん食べたので、ヘルシーな夕食となったようだ…カロリーはさておき。

以上、安くてウマくて映える、多摩地区屈指の名店『すぷーん』さんのカレーを紹介してきた。
私みたいなおっさんが、「映える」なんて若者言葉(?)を使うのは、最後まで抵抗があったが(苦笑)。
コロナ禍の今も、こちらには連日、大勢の客が押し寄せているし、テイクアウトの客も多い。
機会があったら、皆さんもぜひ、ここのカレーを味わっていただきたい。

最後の最後に、すぷーんさんの近所の店舗に貼ってあった、休業のお知らせを掲載。


書いた方の言葉を借りれば、「飲食店が悪いと言われて」1年以上経過したが、いまだに確固たる証拠は示されていない。
そんな現状に、不満を抱いている飲食店関係者は多いはず。もちろん、客側の私だって不満タラタラである。
いかんな、本来なら「打倒コロナ」で、みんなが一致団結しなければならないはずなのに…。



カレーハウス すぷーん
東京都国分寺市西恋ケ窪2-6-3
JR西国分寺駅から徒歩約20秒
営業時間 現在は11時~14時、17時半~20時
定休日 現在は土日
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名峰がルーツの優良店 所沢『早池峰亭』

2021年05月21日 | 中華食堂
今から30年ほど前、私がまだ中央競馬の熱心なファンだった頃、ハヤチネという牝馬がいた。
主に活躍したのは900万下条件。今でいう1000万下…じゃなくて、2勝クラスっていうのか。
当時でも珍しいカタカナ4文字の馬名と、直線一気の追込みという競走スタイルが印象に残り、
GⅠなどの大レースには無縁だったものの、私を含む一部マニアが注目した、名脇役であった。
レースでは毎回、道中最後方をトボトボと追走しながら、直線に入ると急にエンジンがかかり、
外から一気に差脚を伸ばし、ライバルたちを次々と抜き去り、ゴールへ駆け抜ける。
ただし、すでに3頭ほどが先にゴールしており(笑)、掲示板には乗るも勝利には至らず。当然、馬券もハズレである。
追い込むも届かず4~5着という競走を繰り返した彼女は、結局900万下を卒業できぬまま引退。
産駒にも恵まれず、競馬史に名を残すことはできなかったが、私にとってハヤチネはそれでも、
同期のオグリキャップやスーパークリークといった、当時の名馬たちと同様、忘れられぬ競走馬である。

ハヤチネという馬名の由来は、日本百名山にも選ばれている、岩手県の早池峰山だと最近気づいた。
この早池峰山近辺で生まれた方が営んでいるのが、今回のテーマである、所沢の中華食堂『早池峰亭』だ。


お店は、プロぺ通りを突っ切り、ちょっと進んだ先にあり、創業は1972(昭和47)年だから、来年で50周年になる。
最近は更新されていないがHPもあり、「ハヤチネ」と店名をカタカナ表記している。店主もあの馬のファンだったのかな?
私がこの店を知ったのは、だいぶ前に紹介した、鈴木隆祐さんの著書「愛しの街場中華」にて。


尊敬する鈴木先生が絶賛していたので、数年前のある日、友人と『百味』で飲んだあとに寄ってみた。
店内はカウンター席やテーブル席の他、中華飯店らしい円卓もある。床も卓上もべたつくことなく、清潔であった。
従業員はベテランの男性が3人。頑固職人風の見た目に反し、どの方も温和な応対をしてくれたのも気に入った。

ドリンク類はビール、焼酎類、日本酒に紹興酒と、中華食堂ではおなじみのラインナップ。
料理メニューはやはり、昭和の時代から続いているだけあって、麺類、ご飯類、一品料理に日替わりと、実に豊富。
まずは瓶ビール570円(現在の価格、以下同)を注文すると、お通しとして、ワカメの酢の物が出てきた。


手の込んだ一品で、飲み客を歓迎しているのが伝わってくる、いいお通しである。
注文したのは、どちらも手作りの「ギョウザ」440円に「シュウマイ」440円、日替わりの「玉子とホーレン草炒め」単品。
単品価格は不明だが、定食だと820円なので、「ライス」280円抜きで540円くらいと推測。
まずは玉子とホーレン草炒めが登場。『餃子の王将』が期間限定で出す、「ポパイ」という料理に似ているね。


ホーレン草と玉子の相性もさることながら、豚肉と玉ねぎの歯応えがいい。さすがは約50年続く中華食堂だ。
続いては横に長い、珍しい形状のギョウザが登場。均一の焼き色がイイネ!


その直後、千切りキャベツが添えられた、シュウマイも蒸し上がった。


この焼売が、なかなかのビッグサイズで、大きさが伝わるよう横アングル画像も載せたが…それでもわかりづらいか。


餃子のアンは、野菜多めで旨味もしっかりついており、醤油などの調味料がなくても美味しい。
一方の焼売は、しっかり練り込んだと思われる豚肉が、ジューシィかつ甘口で、ありがちな肉臭さなど微塵もなし。
双方ともウマかったし、ビールのツマミにも最適であったが、わずかな差だけど焼売に軍配を上げたい。
「餃子の大将」を自称し、餃子を愛してやまない私だが、早池峰亭さんの焼売には感激させられた

その後はちょっと間隔が空き、またまた『百味』だか『くるま』で飲んだ帰りに、友人と再訪。
この日は「ウーロンハイ」450円を1杯と、おつまみとして黒板の日替わりメニューから、


「青椒肉絲(牛肉ピーマン炒め)」の単品、推定590円をオーダー。お通しは「冷奴」であった。


しばらくして、青椒肉絲がやってきた。まさに(牛肉ピーマン炒め)というメニューの記載通りの一品だ。


竹の子は入ってないが、これがハヤチネ式(←個人的に、カタカナ表記の方が好き)なのだろう。
味付けが濃厚で、もう1杯ウーハイを飲みたくなったが、すでに結構飲んでいたので我慢し、シメの食事に。
友人は彼の好物である、熱々あんかけが乗る醤油ベースの「広東メン」760円、


私は、メニューブックで“当店自慢”とオススメしていた、塩味ベースの「五目そば」760円を選択。


実際の商品はこちら。見本の写真と同様、なかなかの具だくさんである。


各種野菜などの具材から旨味が溶け出し、やや濁った塩味のスープが、飲んだカラダにジワジワと浸透する。
あと、自家製と思われるハヤチネ・チャーシューが、思わず撮影しちゃうほどウマい。※なのにヘタな写真で失礼


友人からひと口もらった広東メンもウマかったし、なにを食べてもハズレのないお店である。
結局、他の店で飲み食いしたあとだったのに、スープまで全部飲み干してしまった。

それからいろいろあり、東京では3度目の緊急事態宣言が発令され、
埼玉でもまん延防止ナンタラで、さいたま市や川越市、そして所沢市などでは、酒類の販売中止が要請された。
この時期、私用(飲酒ではない)で所沢に来たので、3度目の訪問をさせてもらった。
ハヤチネさんも、普段は店頭に置いてある「紹興酒」など酒メニューの看板を出さず、ノンアル営業に徹していた。
久々に入店したら、いつもと同じベテラン職人がふたり。もうひとりは出前かな?
そう、ハヤチネさんは昔ながらの中華屋さんなので、近隣に出前もしているのである。立川市は…さすがにムリか。
相変わらず、客席の床やテーブルは清掃が行き届いており、厨房内の壁やダクトも、ピカピカに磨かれていた。
来店客は減っているのだろうが、きちんと手抜きなく、迎え入れる体制を整えている。これぞプロだ

この日、私が注文したのは、前回気になったチャーシューが主体の料理「チャーシュー丼」820円と、
餃子と焼売が満足できたので、同じく点心メニューの「ワンタン」490円。
ほぼ同時に両者が到着。ワンタンは、真っ黒な醤油スープの中に、計10個の雲吞が泳いでいる。


すべて肉が詰まっており、しかも「ワンタンメンの麺抜き」なので、ちゃんとメンマまで入っている。


ご飯類のお供に、そして酒のツマミにもなる、いいメニューであった。
チャーシュー丼の付け合わせは、お新香とスープの代用品(ワンタンを頼んだので)の野菜サラダ。


ラーメン用の丼にご飯をよそり、刻み海苔を乗せ、その上にチャーシュー5枚。
シンプルな構成だが、先述したようにチャーシュー自体がウマいし、タレが浸みこんだメシが、これまた絶品。
白菜漬けとサラダ、さらに途中で飲むワンタンの醤油スープも、いい口直しになる。
しかも、ワンタンを半分以上食べ終えたところで、メンマだけでなくチャーシューも入っていたことを発見!


終盤のボーナス(?)に気分が良くなり、今回もご飯もスープも残さず食べ切ってしまった。
初めてシラフで食べたが、ハヤチネ料理は、やっぱりウマかったよ。

冒頭で触れた競走馬のハヤチネは、追い込んでも届かぬ、ひと息足りないレースばかりであったが、
所沢の中華食堂ハヤチネは、濃すぎず薄すぎず、ちょうどいい塩梅の料理ばかりである。
味だけでなく、接客面も衛生面も問題ない。末永く続いてほしい貴重な中華食堂である。
脇役だったハヤチネ号を、こうして30年たっても覚えている人間がいるように、
早池峰亭さんは、近隣住民を中心に、未来永劫語り継がれるのは間違いない。

追記1 今回のブログタイトル、当初は「直線一気の追込み」だったが、早池峰亭さんと重ならないので変更
追記2 競走馬のハヤチネについても、そのうち書かせていただく→書きました



早池峰亭
埼玉県所沢市東町7-4
西武線所沢駅より徒歩約8分 
営業時間 11時~22時 現在は20時閉店
定休日 水曜
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つけ麺発祥のお店を久々に訪問 『中野大勝軒』

2021年05月17日 | ラーメン、つけ麺など
私が熱心に応援している母校野球部が、一昨日行われた春季関東大会の初戦で、大量失点で敗退
その直後なので実にタイミングが悪いが、今回のテーマは大勝軒である。
以前、『大王ラーメン』のときに触れたが、「つけ麺」という名称は『つけ麺大王』が元祖らしいが、
つけ麺自体を最初に販売したのは、大勝軒の中野店というのがラーメン史では定説となっている。
発案者は、のちに中野店から独立し、東池袋店を大繁盛させた山岸一雄さんで、商品名は「もりそば」だったらしい。
現在は「つけそば」を商品名としている、こちらの『中野大勝軒』こそ、私が初めて食べた大勝軒であった。

このブログでも過去には、閉店した『鍋横大勝軒』や、昨年末にオープンした『立川大勝軒』
さらには、大塚の大勝軒で修業した店主が、自宅を改装した店舗で営む、西国立『日の出屋』などを紹介してきた。
そういえば、中野店にはもう何年も行ってないな、と気付き、久々に足を運んでみたのが今年の1月。


2軒隣には、『武道家』の中野店があり、店内から漂う豚骨臭に引き寄せられそうになったが、なんとか我慢(笑)。
おそらく20年以上ぶりの訪問となる中野大勝軒。券売機には見知らぬメニューも多々。
その中でも、「ビールセット」1050円というのが気になった。550円のビール+おつまみかな?
店員さんに内容をたずねたところ、「つけ麺とビールのセット」であった。珍しい組み合わせである。
せっかくなのでそのセットと、「餃子3個」280円の食券を購入してみた。
なお、こちらの餃子は、3個だと1個あたり280÷3=93.3円だが、5個だと460円なので、1個あたり92円と安くなる。
多い方が少しだけ(本当に少しだが)お得になる、こういう値段設定は、個人的には好感が持てる。

まずはびんビール中と、お通しのメンマがやってきた。


立川大勝軒の時にも書いたけど、鍋横大勝軒のお通し(無料)を超える店は、居酒屋を含めてもなかなかないね。



数分後、大きめサイズの餃子が、「Taishoken」の文字が入ったお皿で提供された。


初めて食べたけど、中野大勝軒の餃子はなかなかウマい! 5個にすればよかった。
ビールをほぼ飲み終わる、ちょうどいいタイミングで「つけそば」(単価は600円)がやってきた。


そういえば、私が初入店した頃は、いかにも職人風の高齢男性ふたりで営業していたが、
彼らはもう引退したのか、この日はバイト風の若い外国人店員が、ひとりで回していた。
無論、彼が作ったつけそばは、かつて食べた記憶とほぼ合致する、文句のない商品であった。
冷水で締められ、ほど良いツヤを放つ、自家製の中太麺に、


丼で提供される、酸味と甘味を感じる醤油ベースのつけダレ。


具材は、味が浸みたメンマと、短冊切りされたチャーシュー。どれも大勝軒ならでの逸品だ。


タレは濃すぎず、麺も太すぎず多すぎず。懐かしいタイプだけれど、今でもおいしいつけ麺だよ。
麺をほぼ食べ終わる頃、先述の店員さんが、割り用スープを持ってきてくれた。今回もいいタイミングだ。


同時に、卓上に揚げ玉が置いてあったのに気づき、スープに入れてみることに。


味の感想は…「揚げ玉は合わない」であった。入れておいて文句いうのは失礼だな。

中野大勝軒さんは、老舗では珍しくHPがある(ただし、ここ数年は更新が途絶えている)。そこではお店の歴史とともに、
「現在でも変わらない~(中略)~手が届くお客様との至近距離」を特徴として挙げている。
実際、カウンター席と厨房との距離が近く、遮る仕切りも低い。というか、下記のように仕切りがない席もある。


カウンターの向こう、厨房内にはスープの入った鍋が置かれている。マヌケな客が、水やビールをこぼさないか心配だ。
幸い、私は何もこぼさず(←大人なんだから当然か)、無事に食べ終えることができた。
繰り返しになるけど、元祖つけそば、なかなかウマかったよ
次回は「ラーメン」を食べてみよう…と思った途端に、緊急事態宣言が発令された。

宣言明けの3月某日、中野大勝軒に待望の再訪。
普通のラーメンを食べるつもりが、さっきも書いたように、券売機に表示された未知のメニュー、
「とんこつラーメン」720円がどうも気になってしまい、そちらを選択。
豚骨スープを別に作っているのかと期待したが、残念ながら、冷蔵庫から取り出したベージュ色の液体、
要するに、業務用っぽいタレを丼に投入し、いつものスープを注ぐ手法であった。


上記画像、右側のは他の客が注文した「ラーメン」で、左側の丼が、私が注文した「とんこつ」。
完成したのがこちら。見た目は確かに豚骨ラーメン風である。


ひと口めは、大勝軒ならではの魚介風味が広がるのだが、あとから豚骨モドキの不自然な味が追っかけてくる。
さっき紹介したHPには、「業界に先駆け、化学調味料はいっさい使わなくなった」と記してあったけど、
明らかに化学調味料が入っている、業務用のタレを加えたら意味ないでしょ(苦笑)。
まあ、大勝軒で豚骨味を頼む私が悪いのだが。次回こそは普通のラーメンを食べようと決意。

そしてつい最近、今年3度目となる中野大勝軒訪問。ラーメン+餃子5個を頼むつもりだったが、
餃子、ワンタン、ついでに酒類も、すべて品切れを示す×表示が点灯。これは残念。
もうひとつ残念だったのが、ラーメンが650円に値上げされていたこと。前回は600円だったのに!
ちなみに、ここで初めて食べたときは(まだ20世紀)、ラーメン480円だった。650円なら、今でも安い方だよね。
完成したのがこちら。チャーシュー、メンマ、海苔、ネギという王道の具材。個人的にはナルトも欲しいが。


大勝軒なので、当然量も多く、丼も普通の店より大きめ。


丼の底のタレがしっかり混ざるよう、よ~くかき混ぜてから「いただきます」。
そもそも、中野大勝軒のラーメンを欲した理由は、立川大勝軒のラーメンが、妙に薄口だったからで。
つけそばの元祖の店で、本来の味を確認するつもりだったのだが…中野店も薄い!
スープだけ飲むと、しっかりとした魚介醬油味なのだが、麺を食べると、どうも薄口になる。
トシをとると、味を濃く感じてしまうケースが多いはずだが、私の場合は逆なのか。
念のため、退店後に別の店でチャーハンを食べたところ、メチャクチャしょっぱかったので、味覚障害ではないようだ。
もっとも、中野店の推しは「つけそば」のようだし、私のおススメもつけそば+餃子にしておく。
残念ながら、つけそばもラーメンと同様、つい最近650円に値上げした模様(お持ち帰りも同額)。

券売機で見かけた、未食の「こってりつけそば」650円や「水餃子」トッピング220円も気になるので、
中野店には今後も通わせていただく。少なくとも、20年後ということはないはずだ(笑)。
【大勝軒巡りシリーズ】(←シリーズ化したのか?)、次回は本店扱いとなっている、代々木上原店に行ってみようかな。



中野大勝軒
東京都中野区中野3-33-13
JR中野駅から徒歩約2分 地下鉄新中野駅からは推定徒歩約12分
営業時間 10時半~21時(HPより) ※現在は20時閉店です
定休日 水曜、年末年始ほか
※代々木上原大勝軒は、改装のため現在休業中 
※追記 代々木上原大勝軒は、そのまま閉店となった模様
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5月9日は、日本選手権競輪・決勝戦!

2021年05月08日 | ギャンブル
たまには、本業である(?)競輪について書いてみる。
興味ない方には、チンプンカンプンかもしれないが、どうかお許しを。

現在、東京都の京王閣競輪場にて、「日本選手権競輪」という大レースが開催されている。
年に6度ある競輪のGⅠ競走の中では、もっとも歴史があり賞金も高い大会である。
戦いは6日間にわたって繰り広げられ、5日目の本日が準決勝、最終日の明日、決勝戦が行われる。

過去には何万人もの観客を集めた大会だが、今の時勢ではそれもはばかられる。
“1日に入場できるのは、抽選で当たった5千人を上限”と決定されたのが、確か3月の中旬。
どうせ当たらねえだろう、と思いつつも抽選に応募し、すっかり忘れていた4月21日、京王閣から封筒が届いた。
歓喜のあまり、ハサミも使わず、封筒を手で引き裂いたところ(←原始人か)、
中には「当選のお知らせ」を記したお手紙と、入場許可証が入っていた!
 
※上の方に亀裂アリ(苦笑)



地元で行われる大レースを、生観戦できる権利を得たことは素直に嬉しいし、
そもそも、私のムダに長い人生において、このような抽選に当たったこと自体が少ないため、
許可証が届いたときは、本当に嬉しかった。京王閣よ、どうもありがとう!
ただ、上限5千人のはずなのに、私の周囲の競輪ファンたちも、結構当選している。
入場者数なんて、いくらでもごまかせるし、ファンサービスのため、全員当選させたのでは…?
いずれにしても、京王閣のためにも開催中はせっせと通い、車券をジャンジャン買って、売上に貢献するぞ。
…と誓ったのもつかの間、東京では3度目となる、緊急事態宣言の発令が決定。
京王閣と同じ東京にある、立川競輪場は、早々と入場禁止と日本選手権の場外発売中止を発表。
中央競馬のウインズにあたる、場外車券販売場のラピスタ新橋も、同様の措置を取った。
さらに宣言の出ていない埼玉の大宮と西武園、神奈川の川崎なども続き、
そして、当選の封筒が届いてから5日後の4月26日、主催者の京王閣競輪場も「無観客開催」を発表。
楽しみにしていた、私を含む5千人(もっといる?)の競輪ファンを落胆させた。

数日後、またまた京王閣から、入場不可を詫びる手紙が届いた。郵送代もバカにならないだろうに。
まだ入場料なども払っていない、ただの応募者たちに、こんなお手紙は不要だと思うのだが、
なんせ競輪ファンってのは、ロクデナシだからね。このようなお知らせがなかったら、
大会当日に現場へ押しかけ「無観客開催? そんなの聞いてねえ。いいから中に入れろ」と騒ぎ出し、
「オレは北海道から来たんだ。入れねえなら交通費をよこせ(※九州、四国などのバージョンもあり)」などと、
近所に住んでいるくせに多額の交通費を要求する、理不尽な輩が現れるかも…それは30年以上前のことか。
あの頃の競輪客は、世の動向なんて関知しない輩ばかりで、コロナ騒動にも気づかなかったかもしれない(苦笑)。
私も、どちらかといえば、そのような旧世代に属するファンなので、金銭の請求まではしないけど、
競輪場の入口に押しかけ、「中に入れてくれ~車券も売ってくれ~」と、お願いしたい欲求はある。
無論、私を当選させてくれた、恩義ある京王閣に、迷惑をかけるような行為はしないけどね。

さっき「抽選に当たったこと自体が少ない」と書いたように、私のクジ運はよろしくないが、
数少ない例外がもうひとつ。「滝澤正光選手のサイン色紙」も当たったことがある。
滝澤というのは、競輪ファンなら知らない者はいない偉大な選手で、現役時代は多くのタイトルを獲得。
勝負の世界では珍しく、人間的にも素晴らしい方で、現在は競輪選手養成所の所長を務めている。
プロ野球でいえば、同じく千葉出身の長嶋茂雄さんレベルの大スターである。
こちらがその色紙。「夢」の一文字が、実に趣がある。


こちらの色紙は、もう20年くらい前に、とあるプレゼント企画で当たったものなのだが、
その企画主こそが、これまた京王閣競輪場だったのである。京王閣よ、本当にありがとう!
感謝しておいて言うのもナンだけど…このサイン、本当に滝澤本人が書いたのかな?
全日本プロレスでは、テリー・ファンクのサイン色紙は、別の誰かが書いていたそうではないか(笑)。
テリーは左利きなのに、サインの文字は明らかに、右利きの人間によるものだったらしい。
練習熱心でご多忙だった滝澤選手が、千葉競輪ならまだしも、東京の競輪場のためにサインを書くかなあ…
おっと、またもやよからぬ疑いをかけてしまい、同志の京王閣に申しわけない。
勝手に同志にされては迷惑だろうが、私が京王閣に親近感を抱いているのは事実なので、許してほしい。

今年の日本選手権競輪も、明日がいよいよ最終日。
現場の京王閣だけでなく、近隣の競輪場などでも販売を中止しているし、
先述した旧世代のアナログファンゆえ、いまだ電話・ネット投票もできない私だが、
売上に貢献すべく、なんとしてでも車券を購入してやるぜ!

ここまでの文章は、公営ギャンブル専門誌・『週間レース』誌上で連載している、
本家「日が沈む前に飲む酒はウマい」の第162回(5/5発売分)と、ほぼ同内容である。
どちらも読んでくれた奇特な方のためにも、書き下ろしというか新規部分として、
明日の決勝戦の見解を、以降で記していくことにする。

5月9日 京王閣競輪 第11R 日本選手権競輪決勝戦
1 平原康多  87埼玉
2 郡司浩平  99神奈川
3 松浦悠士  98広島 
4 武藤龍生  98埼玉
5 浅井康太  90三重   
6 松岡健介  87兵庫
7 清水裕友  105山口
8 眞杉匠   113栃木
9 佐藤慎太郎 78福島 

並び予想⑧14-⑦2-①9-⑤-⑥

過去のグランプリ予想と同様に、1→白、2→黒、3→赤…と、車番とユニフォームを同色に表記したため、
1の白文字が白い背景と重なり、見えなくなっているのはご愛敬。

大レースの常連6名と、売り出し中の新鋭に、場違いなふたり(失礼)の組み合わせとなった決勝戦。
ラインは関東3車、中国コンビ、郡司に佐藤、単騎両者の変則五分戦。
人気は中国コンビの番手松浦か、それとも関東二段駆けの平原か。郡司もそこそこ支持を集めそうだ。

3車の比較で、軽視したいのが郡司。GⅠ全日本選抜競輪など、今年はホーム川崎で2回優勝しているが、
深谷知広や松井宏佑ら、南関の目標がいない他場所の決勝では、コロコロ負けている
ラインの先頭で、後位は義理のない佐藤。人気の割には危なっかしいし、買うのはやめておく。
平原は、初日のゴール後落車が気がかり。4日たったけど「落車の痛みは日ごとに増す」というし。
また、2月の高松記念決勝では、今回と同じ眞杉の番手から発進するも、最後は松浦にキッチリ交わされた。
別線の飛びつきもあるかもしれないし、グランプリでは3年連続で買っているが、今回は控えようかと。
残る松浦は、自転車競技組を除けば、現在もっとも強いと思われる選手。
今回の大会を目標に、数ヶ月前から調整してきたらしいし、盟友・清水が先導するのも魅力。
なにより、ここまで3走して➋➋③と、1度も勝ってないのがまたいい

他の6人では、眞杉はさすがに、決勝戦では引き出し役で終わるだろう。
松岡は「松浦君の後ろも考えたけど単騎」とのことだが、素直に松浦マーク主張ならば、2着で買ったのに。
武藤は明らかに格下で、準決勝も前の落車に恵まれた印象だが、こういう幸運な選手が3着に来ちゃうのが競輪。
車単の4-1も、穴場で後ろに並んでいるヤツに見られないよう(見られたら素人だと思わるので)こっそり買っておきたい。
佐藤は、2走目が浅井、3走目が松浦、明日は郡司と、連日他地区の選手をマーク。昔の俵信之みたいだな。
郡司が不発でも、勝負処では内からスルスルと伸びてきそうで怖い。
浅井は、郡司以上に目標不在だとたいしたことない選手、というのが最近の印象。
しかし、図々しさは天下一品(←ホメ言葉)なので、松浦後位に収まっていそうで要注意。
清水は、松浦の前を走ったときは、ほぼ大敗しているし、眞杉を叩くのは容易ではないだろうが、
2年前の松戸ダービー決勝では、松浦を連れて渾身の捲りを放ち、あわやの準優勝。
あのときよりは松浦も成長しているが、それは清水も同じ。穴なら彼のアタマかも。

以上、明日の競輪の大レースについて、グダグダと語ってきた。
今年の日本選手権競輪、前夜の時点で出した結論は、私の◎は3番松浦! 
以下、○浅井、×清水、△平原で、▲佐藤、注が武藤。好配当の松浦-武藤は、絶対に買う。
無論、当日の流れやオッズ、自身の懐具合(笑)で、予想を変える可能性もじゅうぶん。
「カネがねえから、ダメ元で武藤から全通り…」とならないよう、前半のレースで儲けなくては。


追記 3から買ったけど、2だけやめました。微差で1着3着2着とは…(嘆)。
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ビフテキ290円の激安酒場 立川『ビーフキッチンスタンド』

2021年05月06日 | 居酒屋・バー
2回目の緊急事態宣言のときにやっていた、時勢を意識した企画【近所の飲食店を巡る】シリーズ。
近所と言いつつ「徒歩60分圏内」と定めたため、昭島や豊田などまで行くこともあったが(詳細はこちら)、
もちろん、地元立川でも飲食はしており、その中のひとつが、今回紹介する『ビーフキッチンスタンド』
とあるラーメンブログでその存在を知り、駅近くにある店舗の近くまで様子を見に行ったところ、
ビフテキ290円のオレンジ文字に心を奪われ、入店を決意。なお価格はすべて外税、以下同。

卓上メニューに目を通すと、ビフテキだけでなく、ハンバーグやチキンソテーなども380円と安い。
どうやら、お酒は大半が290~500円くらいだが、おつまみはどれも100~480円と、立ち飲み屋と同等の価格設定。
あとで調べたところ、ビーフキッチンスタンドは、激安ビフテキなど多彩な料理をお手頃価格で提供するバルで、
都内や横浜に数店舗あるが、東京の西地区は立川が初出店とのこと。
立川のチェーン店は、ダメ店員がいる場合が多く(※該当例多数)、なるべく入らないようにしているが、
こちらのお店は、若い女性店員3名が、私語を控えてマジメに働いていた…ように見えたよ。

ただでさえ安いこちらのお店には、さらにお得な「ちょい飲みプラン」まである。


プランAは肉料理+サイド2品+ドリンク、プランBは料理1品にドリンク2杯で、どちらも1000円。
上記のお得なプランは、開店から19時までのハッピーアワーのみ注文可。
私の訪問時は、酒は19時ラストオーダー・20時閉店の時期で、結果的に全時間帯ハッピーアワーであった。
ドリンクは一部の高価格メニューを除く中から選択。選べる料理のメニューはこちら。


毎度のことながら、撮影に失敗してゴメン。ちゃんと確認したい人は、食べログなどを見てくれ(←無責任)。
私はAを選択し、「名物ビフテキ」、「トリカラ&カニコロ」、「チーズふっくら玉子焼き」に、
「ホッピーセット・白」の組み合わせをオーダー。これで1000円はお得すぎるだろう。

最初に白ホッピーセット350円(通常価格、こちらも以下同)、その直後にビフテキ290円が到着。


鉄板は小さめサイズで、お肉の量は50グラム。まあ290円だからね。
焼き立てなので、ジュウジュウとイイ音を立てているが、私は猫舌かつレアが苦手なので、少々放置。
しばらくしてから、卓上のナイフとフォークを駆使してお肉を刻み、ステーキソースをかけ実食。
味の方は…時間は経過したけど相変わらずレアで、しかも硬かったので、あまり気に入らず。
そもそも私、ステーキは好きじゃなかった。お店の方、名物料理に難癖つけてゴメン。
それでも酒は進み、ホッピーの中210円を注文した頃、トリカラ&カニコロ199円が揚がる。


やや焦げ気味の鶏唐揚げと、カニ爪入りクリームコロッケの組み合わせ。味はごくフツーだった。
最後に、時間をかけて調理された、チーズふっくら玉子焼き290円が完成。


ドーム型の玉子焼きに、青海苔とチーズがかかり、中にはたっぷりのお出汁が。


味もよく手間もかかるのに、単価299円とは驚き。申しわけないのでウーロンハイ399円をお替わり。
なお、料理は3品とも小皿だったのだが、テーブルはかなり狭く、置き場所に困ったことを報告しておく。

さて、最初の方で、「このお店を知ったのはラーメンブログ」と書いたのを覚えていただろうか。
こちらのお店では、新宿などに数店舗ある人気店『すごい煮干しラーメン凪』のラーメンが食べられるのだ。


私がこちらを訪問したのも、実はこのラーメンが目的だったりする。
注文したのは、定番の「すごい煮干しラーメン」780円と、「マキシマムTKG」290円。
スープはお店で仕込んだものではなく、1人前ずつパックに封入されたものを湯煎、麺も凪と同じもの。
具材は玉ねぎ、ほうれん草、煮干し、そして焼豚の代わりにビーフキッチンスタンドのローストビーフを入れて完成。


スープをすすってみると、煮干しのコクと旨味が存分に詰まっており、ポタージュのように濃厚!
麺は、凪特製の太縮れ麺に、以前紹介した『ひもかわ桐生』のうどんのような、幅が広い麺も混ざる。


すごい煮干しスープと個性的な麺との相性は抜群で、刻み玉ねぎもシャキシャキとした歯応えがいい。
久々に食べた凪のラーメンは、相変わらずウマかった。重厚なのにくどくないからね。
立川には、煮干しラーメンのお店がいくつかあるけど、ここの「凪ラーメン」が一番だと思う。

「マキシマムこいたまご使用」との説明書きがあった、マキシマムTKGはこちら。


生玉子、肉味噌、おかか、青ネギで構成。調味料ナシでイケるが、煮干しスープを少し垂らしてみた。

※ローストビーフも加えてみた

「マキシマム濃い」のかは定かではないが、実際の黄身は、この画像よりもオレンジ色であった。
玉子の色はエサによって変わるので、色の濃さと味の濃さは関係ないそうだが、黄身の味もよかったよ。
嬉しかったのが、食事中に店員さんが持ってきてくれた、上蓋のない瓶のような容器で提供されたお冷や。


こちらから要求しないのにお水を持ってきてくれるとは、立川のチェーン店では珍しい。
お会計も安く済んだし、メニューも豊富だし、凪ラーメンも食べられるし、接客も悪くない。
退店時には早くも、再訪時に頼むプランAの組み合わせを考えていた私であった。

2度目の訪問時はカウンター席に案内された。この日は女性2に男性1の構成。
今回もプランAを注文し、ドリンクは前回と同じ白ホッピーセットに、
フードは「オールビーフハンバーグステーキ」「大山鶏のアヒージョ」「クリームパンケーキ(ベリー)」を選択。
女性店員に「パンケーキはチョコとベリー、どちらになさいますか?」とたずねられたのが恥ずかしかった。
最初に来たのが大山鶏のアヒージョ199円。大山鶏使用でこの価格は安すぎるのでは?


ちゃんと火が通っているので、レアが苦手(苦笑)な私も大丈夫。ホッピーともよく合うね。
続いては、私の大好きなハンバーグ380円がやってきた。オールビーフなのに安い。


ナイフで切ったら、中から肉汁がドバっと出てきた。ああ、もったいない(←貧乏くせえ)!


ハンバーグはなかなか美味しかった。看板商品のビフテキよりも気に入ったよ。
+100円でチーズや目玉焼きも乗せられるらしい。次回は絶対にそうしよう。
パンケーキは「最後にしますか?」と聞かれたのを、「イヤ、すぐに焼いちゃってください」とお願いしたのだが、
なかなか出てこない。前回の玉子焼きと同じく、じっくり焼いているようだ。
その間にホッピーの中と、18時まではサービス価格の「かち割りワイン」199円(通常399円)も頼んでしまった。


ワインを飲み始めたところで、待望のクリームパンケーキ・ベリー380円が到着。


上記画像より、こっちの方がパンケーキっぽいな。バニラアイスと甘酸っぱいベリーもいい働きをしていたよ。


ハンバーグにパンケーキと、子供みたいな注文をする中年男を、店員さんたちは気味悪いと思っただろうね。
シメにはやっぱり凪ラーメン。今回は「味玉」と「コーン」(どちらも100円)をトッピング。


コーン好きの私だが、甘味が煮干しの苦みと合わず、はっきりいって失敗だった。
しかし、「マキシマムこいたまご」で作った(違ってたりして)味玉は、さすがにウマく、
この日はカメラも、黄身の夕陽のようなオレンジ色を、しっかりとらえてくれた。


卓上には、さっきも書いたステーキソースの他、塩コショウやケチャップなど、各種調味料が置いてある。


そこで、以前同じ立川の『くぼ鷹』(残念ながら閉店)でも試した、煮干しスープ+マヨネーズもやってみた。


ラーメンとマヨネーズは、意外と合うのが面白い。身体には悪いが、スープを全部飲み干してしまった。
なお、この煮干しラーメンだけの注文も可能なようで、実際、酒を飲まずにラーメンだけ食べて帰る客もいた。

ハンバーグもアヒージョもウマかったし、おつまみはどれも、ひとり飲みにちょうどよい量。
立ち飲み屋みたいに気軽に利用できるビーフキッチンスタンドは、0次会や3次会にも最適。
早く、23時半閉店の通常営業に戻らないかなあ…という願いに反し、3度目の緊急事態宣言が発令。
酒がダメなら、メシだけでも食べてお金を落とそうと思い、昨夜訪問してみたところ、
入口シャッターに「5月11日まで休業」の貼り紙があった。ああやっぱり。
11日までなのか、延長するのか、そもそも意味があるのかなど、いろいろと不確かな緊急事態宣言だが、
ビーフキッチンスタンドさんが営業を再開したら、ぜひみなさんも足を運んでみてほしい。
私も、次回のAプランの組み合わせを考えながら、再開を待ちわびることにしよう。



ビーフキッチンスタンド立川店
東京都立川市曙町2-14-33
JR立川駅から徒歩約1分
営業時間 基本は11時半~15時、16時半~23時 土日は中休みなし ※時勢により随時変更 
定休日 基本はなしだが、現在休業中
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名店の隣もやっぱり名店 一橋学園『むぎきり』

2021年05月02日 | そば、うどん
自家製チャーシューが抜群にウマく、月イチでお持ち帰りを購入している、一橋学園の『なにや』さん。


自宅で楽しむだけでなく、お土産に持参しても喜ばれること間違いなし。 


購入後は、お店でそのまま食事したり、近所の『うどんや 武』さんで食べることもあるが、
以前から気になっていたのが、店舗のすぐ隣にある『むぎきり』というお店。
なにやさんとは、店主同士が兄弟なのだが、こちらは手打ちうどんのお店。
毎回、店の前に行列ができていたり、完売で早じまいしていたりと、なかなか入店する機会に恵まれず。
今年ようやく、初訪問することができたが、店内はやはり混雑していた。

少し待ってから、テーブル席に案内される。最近は夜の営業をやめ、メニューも少し絞った模様。


上記以外にも、日替わりメニューや春巻などもある。私はまず、「ビール」550円と「春巻」480円を注文。
厨房では店主らしき男性が、うどんの打ち・茹で・調理などを担当。結構若い方なので、二代目だろう。
運ばれてきたビール中瓶を飲んでいると、春巻が揚がった。


中身は当然熱々ではあるが、片栗粉使用のドロッとしたタイプではないため、口内ヤケドの心配がない。


丁寧に作られているのがわかる一品で、蕎麦前ならぬ「うどん前」に最適であった。
シメのうどんは、「天ぷら」(エビ1本と野菜)1400円を、温かい(かけ)で注文。
この日、周囲の客のほとんどが「野菜天」(野菜5品)950円の冷やし(もり)を頼んでいた。
野菜嫌いの私としては、エビちゃんくらいは居てもらわないとさみしいので。
私が座った席の前には、お運び用の「木製お盆」が並んでいた。老舗っぽくていいね。


そのお盆に乗せられた、お目当ての「天ぷら」うどんが到着。


写真を撮っていたら、厨房のおばちゃんが「反対よ」と、ホール担当のおばちゃんに指示を出し、
そのおばちゃんがやってきて、「さっき左右反対に置いちゃった。ごめんねえ」と、お盆の左右を入れ替える。


私の場合、あとでうどん単品と天ぷら盛り合わせを、それぞれ単独で撮影するので、


左右逆でも気にしないのだが、お店側としては、正しい配置で撮影してほしいのだろう。


いずれにしても、「ちょっとアンタ、左右逆じゃないのよ!」などと、無知な私を叱ることなく、
「反対でごめんねえ」と、やんわりと指摘してくれた、店員さんの真心に感謝したい。
ところで、配膳作法では、うどんが左側でもいい気がするのだが…手前じゃなかったからかな?

肝心の味だが、うどんは平べったい形状で、ちゃんとコシがあるのになめらか。のど越しも最高。


武蔵野でも讃岐でもないが、私の好みに合ったうどんで、とにかくウマい!
しかもこのうどん、丼内にたっぷり入っており、食べ切るのに時間を要した。
東日本らしい濃口ツユとも好相性で、このうどんなら「もり」も、絶対にウマいはずだ。

天ぷらは、ししとう2本、大葉、レンコン、かぼちゃ、舞茸にメインの海老。「野菜天」+海老という構成か。
海老自体もなかなか大きく、ご覧のように、丼には収まり切らないレベル。


この海老天なら、野菜天より450円高いだけの価値があるよ…と納得しながらメニューを再確認したところ、
「天ぷら~~1400円から」の「から」の文字に気付いた。


愛想ヨシのおばちゃんやマジメそうな店主が、ぼったくるとは思えず、心配はしていなかったが、
その下の「特天ぷら 大エビ2本と野菜 2000円から」というメニューも気になる。
私が食べた海老天もじゅうぶん「大エビ」なのに、暫定600円プラスということは、さらにデカくなるのか。
次回は特天ぷら…イヤ、まずは冷たいもりうどんだろう、と再訪を誓いお会計。
わざわざ店主が厨房から出て、お会計をしてくれたので、「とても美味しいうどんでした」と告げて退散。
あ、「天ぷら」うどんのお代は、メニュー表示とおり1400円だったよ(笑)。

店を出ると、入口ドアに「本日売り切れ」を知らせる看板が出ていた。


時刻は12時45分。11時30分開店なので、営業時間は1時間15分。次回はもっと早く来よう。
それにしても、『なにや』さんという名店の隣に、もうひとつ名店があるとは驚きだ。
この近隣に住んでる方が、本当にうらやましいよ。

有言実行、前回より早めに訪問したが、相変わらずお店は大繁盛。
入口付近の待ち客用イスに座っていると、店主が厨房から店外に出て、「売り切れ」看板を出した。
時刻は12時15分。この日は45分で売り切れか!
今回の注文は「つけめん(温肉汁)」800円に、「温泉たまご」120円をトッピング。
先に玉子ちゃんがやってきた。柚子らしき柑橘類の欠片がちょこんと乗っている。


数分後、切り立て、茹で立て、締め立てのうどんが、温かい肉汁と一緒に登場。


冷水で締められたうどんは、大きな器にたっぷりと盛られている。


相変わらず踊るような歯触りとのど越しで、量は多いけどスルスルと胃に収まっていく。
かけのツユと同様、濃口醤油ベースのつけ汁には、野菜やシイタケ、そしてお肉の旨味が溶け出していた。

※温玉も仲間入り

写真はないが、玉子をうどんに絡めたりして、ペロリとたいらげ「ごちそうさまです」。
この日は、前回のおばちゃんより若い女性店員(店主の奥様?)が接客担当だったのだが、
私の会計時だけ、またまた厨房から店主が出てきた。食い逃げされないよう警戒しているのか(泣)。
「今日もおいしかったです」と話しかけ、最近のだいたいの売り切れ時間をたずねたところ、
「今日みたいに早い日ばかりではないですが、仕込みを抑えているので…」と、店主自身も不本意な様子。
品切れや早期売り切れは、客にとっては残念だが、食材ロスを出すわけにもいかないからね。
むぎきりさんだけでなく、コロナ禍のせいで客入りが読めず、仕込み量に苦労しているお店は多い。

3度目の訪問時は、13時を過ぎていたが運よく入店できた。店主が語ったように、日によって差があるようだ。
ただし、その後すぐに売り切れ看板が出され、結果的に私がその日最後の客となった。
お目当ての「カレーうどん」が売り切れていたので、「もり」600円の大盛+200円をオーダー。


ウマいから喰えるだろう、と楽観視していたが、いざ目の当たりにすると、ちょっとピンチと思わせる麺の量。


前回よりもデカい、すり鉢状の器に、例の絶品うどんがビッシリ詰まっている。
冷たいつけ汁は、小麦の甘味を感じるうどんと対照的な濃い出汁。こちらも、やや大きめの容器なので食べやすい。
しっかり味わいたいのだが、満腹中枢が働く前に、一気に啜っていくしかない。
ウマい、おいしい、絶品、最高…と心の中で称賛しつつ食べ進めたが、なかなか減らない。


上記画像は、半分以上食べた状態なのだが、水切りザルなどの上げ底がないのを、わかってもらえたであろうか。
ここからラストスパートをかけ、最後の1本まで余すことなく食べ切る。
満腹感を満足感が大幅に上回る、素晴らしいランチであった。帰路、歩くのがツラかったが(苦笑)。
会計時、またまた店主に「大盛は普通の倍くらいありますか?」とたずねたら、
「倍…まではいかないです」とのこと。「それでも多くて大変でした」と返答したら、
「他のお店が少ないんですよ」と、誇らしげに断言。
やや食が細くなったが、今でも大食漢かつ熱血漢(?)を自負する私としては、こういうお店は大好きだ。
美味しいうどんを腹イッパイ啜りたくなったら、第一候補はむぎきりさんだな。
問題は、最速で45分という短すぎる営業時間だ…。

先日、東京では3度目となる緊急事態宣言が発令された。本日5月2日、なにやさんに買い物に行き、
ついでに隣の様子も確認したら、臨時休業となっていた。


コロナが収束すれば、むぎきりさんも仕込みを増やし、夜営業も再開してくれるだろうし、
いつかは、なにやさんとのハシゴ酒&ハシゴ麺にも挑戦したいよ。
いずれにしても、隣り合ったこの2軒とは、末永いお付き合いになりそうだ。



むぎきり
東京都小平市学園西町1-26-26
西武多摩湖線一橋学園駅から徒歩約2分 JRなら新小平駅から徒歩約18分
営業時間 11時半~14時半、17時~19時半 
5月11日まで休業、その後もしばらくは昼営業のみだと思われます
定休日 木、ほか不定休あり 売り切れ店じまいあり
※昼の繁忙時は、電話には出ない模様

※隣の『なにや』さんも、当分は11時半~14時と、昼のみ営業です
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