自称「餃子の大将」として、今も昔も、餃子店のチェックを欠かさないわたくし。
6年ほど前、府中本町の駅近くに、知る人ぞ知る餃子店があると知り、足を運んでみた。
お店の名前は『大一』。競馬場の反対側、駅西口の小さな商店街の中にある。
訪問したのは土曜日の昼。場所柄か、店内は競馬ファンらしき酩酊オヤジが多数。
空いてる席に座らせていただき、瓶ビールと餃子を注文。
ビールは中瓶で当時500円、餃子は350円。お通しのキャベツはサービスだ。
餃子は、大きさこそ普通だが、7個で350円は、個人店では安い部類だろう。
ファサードに「手作り餃子」と記してあるように、野菜主体で家庭的な味わいの餃子であった。
私以外の客は全員顔見知りらしく、頭ごなしに会話をされて、ちょっと居心地悪かったので、追加はせずに退店。
当時は月火が定休日で、競馬客が来ない平日に、改めて再訪するつもりだったのだが、その後、コロナ禍に突入し大一さんは閉店。
ラーメンなども食べてみたかったし、なによりもう一度、餃子をツマミにじっくり飲みたかったので、残念であった。
昨日、今回掲載してきた画像3枚を、削除する直前にふと思い立ち、「府中本町 大一」でネット検索してみたら、
大一さんはなんと、娘さんが同じ場所で営業再開していたではないか!
週末限定営業なので、土曜日はちょうど開いており、日本シリーズも中止になったことだし、6年ぶり2度目の訪問をすべく府中本町へ。
雨が降っていたので撮影はしなかったが、真っ赤なファサードと「手作り餃子」の文字は、以前と変わらず。
18時頃の訪問で、先客は常連らしき男性ひとり客と、競馬帰りなのかは不明だが、ややガラの悪い3名客。
先代夫婦に代わってお店を切り盛りしていたのは、娘さん夫婦とおふたりの愛娘、つまり先代のお孫さんにあたる若い女性の3名。
娘さん=奥さんは調理担当で厨房におり、旦那さんは接客と調理補助。お孫さんは当初、客席で休憩していたが、混雑してきたため配膳担当に。
壁の黒板メニューから、まずはキリン瓶ビールを注文。下記画像では550円になっているが、11月から600円になった模様。
酒のアテには、お店自慢の「餃子」350円と、「おつまみチャーシュー」380円を選択。
料理は他にも、日替わりかつ自家製と思われる「筑前煮」や、「姫たら2本」など珍しいものもある。
先代の頃は、街中華だったそうだが(私の訪問時はメニューをだいぶ絞っていた)、現在は居酒屋寄りに業態変更したようだ。
まずはキリンラガーの中瓶、続けてチャーシューが登場。
生野菜が添えられた厚切りチャーシューは、ほどよい塩分を感じるバラ肉が4枚で、餃子が焼けるのを待つのに最適。
数分後に餃子が完成。5個に減ったが、350円と価格を維持しているのは嬉しい。
6年ぶりに食べてみると、まずはニラの風味を感じるが、続けて肉の旨味が押し寄せる。
不自然な甘みや肉汁を含まない、業務用とは一線を画す、手作りならではの味わいだ。
ふたつに割って中身を撮影。見栄えが良くないのは私の責任だ。
味付けはしっかりしているので、醤油は不要。私は白胡椒と、チャーシューに付いてきたマヨネーズ少々を使った。
ビールを飲み終わったので、「白ホッピーセット」500円に変えて、さらに「水餃子」400円を追加。
焼酎の「ナカ」200円はそこそこ入っており、300円のソト1本に対し、ナカ3でちょうど釣り合う量であった。
しばらくすると、透明なスープに入った水餃子が運ばれてきた。
1人前4個で、餃子自体はおそらく焼いたものと同じ。卓上には醤油、酢、七味などがあるが、
※胡椒は他テーブルに移動中
前回は使用しなかった、ラー油代わりに置いてある(?)、壺に入った辛口タレを使ってみることに。
辛口タレとの相性も悪くはないが、水餃子が浸っていた透明なスープには、しっかり魚介風味が付いており、そのままでもウマい!
このスープで酒が飲めると思い、ホッピーを飲み終えたところで「ウーロンハイ」400円を追加。
さらに、余ってしまった辛口タレを使うべく、「白モツ串煮込み」180円を1本、ついでに好物の「マカロニサラダ」300円も追加。
まずは、ガラスの容器に入ったマカサラが登場。こちらも自家製らしく、人参、ウインナーなども入る。
続いて、ネギが振りかかった串モツがやってくる。ギャンブル場では恒例のツマミである。
この串モツが、昔懐かしいというか、ホルモン独特の匂いがする。なので辛口タレだけでなく七味も付ける。
府中競馬場近くには、屋台の飲み屋が数軒あり、現在もそうなのかは不明だが、そこで提供していた煮込みも臭みがあった。
好みは別れるだろうが、これぞ府中らしい「鉄火場の味」で、焼酎もススムので私は嫌いではない。
串モツとマカサラで飲んでいた頃、来店したお客さんが私の隣席に座った。
彼は常連らしく、焼酎ボトルをキープしていたのだが、そのボトルは「宝焼酎」の360ml。このサイズでキープできるのは珍しい。
常連限定のサービスではなく、私も注文可能らしいので、私もそのボトルと、割り用の「ウーロン茶」200円を追加。
ボトル価格は900円なので、ナカ4.5杯分だが、360mlならこっちの方がお得だろう。
しばらくすると、配膳担当のお孫さんが、焼酎とウーロン茶を持ってきてくれたのだが、ご覧のとおりウーロン茶が多い!
「これで200円?」と驚いた私に、お孫さんがうなずく。グラスや氷はもらえなかったが(笑)、さっき頼んだウーハイのグラスを使うので問題なし。
そういえばさっき、「ガラ悪い3名客がいる」と記したが、こいつらは注文の際に「ナカ追加あ!」などと偉そうに叫んでいたのだが、
接客担当がお孫さんに代わった途端、少し大人しくなった気がする。若い女性の力は偉大だ。
だいぶ飲み食いしてきたが、せっかくなので以前から気になっていた、シメの「ラーメン」650円をいただくことに。
即席ラーメンや、スーパーで売っている生ラーメンを出す居酒屋もあるが、昔中華屋さんだった大一さんは、ラーメンにも手抜きなし。
やや小さめの丼だが、麺もスープも、そして具材もみっちり入っており、物足りなさは感じない。
麺は、東京の醤油ラーメンではおなじみ、やや縮れた中細麺。
具材は、さっき食べたバラチャーシューに、味玉半分、モヤシ、メンマ、ネギなど。
水餃子のスープで感じた魚介風味は、あまり感じなかったが、その理由はスープに含まれる茶色い粒々か。
焦がしor揚げたネギだと思うが、イヤな苦みがなく、ほのかに甘味を感じる。他にない醤油ラーメンで満足できた。
ボトルを飲み干してもよかったのだが、その前にビール中瓶、ホッピーと中3杯にウーハイも1杯飲んでいたので、無理せず自重。
旦那さんに「キープか持ち帰りか」たずねられ、少なくて申しわけないがキープを選択。
マジックペンを渡され、身体のデカさに反し小心者のため、ボトルに細字で、名字と日付を書き入れたところ、
旦那さんがマジックで文字をなぞり、太字にしてくれた。お手数かけてすみません。
ついでなので旦那さんに、久々に来店したことを告げるとともに、「よくぞお店を復活してくれました…」と感謝を伝える。
週末限定営業ということは、ご夫婦は普段、他の仕事もしているだろうし、再開は簡単なことではなかったはず。
私が座った席のそばには、先代夫婦がお店に出ていた頃に撮った写真が掲示してある。
両隣の大柄な人物を私は知らないが、写真のフチに「FC TOKYO」と印字されているので、サッカー選手なのかな。
さらにもう一枚、昭和時代に撮影されたと思われる、モノクロ写真もある。
「大一」と記された提灯が下がった店頭の前で、先代女将さんと思われる女性と子供たちが写っている、微笑ましい写真である。
旦那さんによると、奥さんは写っておらず、中央のお子さんは、奥さんのお姉さんらしい。他のふたりは近所のお子さんかな?
この写真を見て、「歴史あるお店を継いでくださり、本当にありがとうございます」と、さらに感謝の気持ちが強まった。
最近、府中で飲む機会が多いので、ここ大一さんも昼飲みなどで、今後も利用させていただくつもりだ。
少ないけれど、焼酎ボトルもキープしてあるしね(笑)。無論、次回は2本目を入れる予定。
大一
東京都府中市本町2-20-83
JR府中本町駅から徒歩約1分、京王線の府中駅や、分倍河原駅からも徒歩圏内
営業時間 金17~20時くらい、土日12時~20時くらい
定休日 月~木、金曜の昼
6年ほど前、府中本町の駅近くに、知る人ぞ知る餃子店があると知り、足を運んでみた。
お店の名前は『大一』。競馬場の反対側、駅西口の小さな商店街の中にある。
訪問したのは土曜日の昼。場所柄か、店内は競馬ファンらしき酩酊オヤジが多数。
空いてる席に座らせていただき、瓶ビールと餃子を注文。
ビールは中瓶で当時500円、餃子は350円。お通しのキャベツはサービスだ。
餃子は、大きさこそ普通だが、7個で350円は、個人店では安い部類だろう。
ファサードに「手作り餃子」と記してあるように、野菜主体で家庭的な味わいの餃子であった。
私以外の客は全員顔見知りらしく、頭ごなしに会話をされて、ちょっと居心地悪かったので、追加はせずに退店。
当時は月火が定休日で、競馬客が来ない平日に、改めて再訪するつもりだったのだが、その後、コロナ禍に突入し大一さんは閉店。
ラーメンなども食べてみたかったし、なによりもう一度、餃子をツマミにじっくり飲みたかったので、残念であった。
昨日、今回掲載してきた画像3枚を、削除する直前にふと思い立ち、「府中本町 大一」でネット検索してみたら、
大一さんはなんと、娘さんが同じ場所で営業再開していたではないか!
週末限定営業なので、土曜日はちょうど開いており、日本シリーズも中止になったことだし、6年ぶり2度目の訪問をすべく府中本町へ。
雨が降っていたので撮影はしなかったが、真っ赤なファサードと「手作り餃子」の文字は、以前と変わらず。
18時頃の訪問で、先客は常連らしき男性ひとり客と、競馬帰りなのかは不明だが、ややガラの悪い3名客。
先代夫婦に代わってお店を切り盛りしていたのは、娘さん夫婦とおふたりの愛娘、つまり先代のお孫さんにあたる若い女性の3名。
娘さん=奥さんは調理担当で厨房におり、旦那さんは接客と調理補助。お孫さんは当初、客席で休憩していたが、混雑してきたため配膳担当に。
壁の黒板メニューから、まずはキリン瓶ビールを注文。下記画像では550円になっているが、11月から600円になった模様。
酒のアテには、お店自慢の「餃子」350円と、「おつまみチャーシュー」380円を選択。
料理は他にも、日替わりかつ自家製と思われる「筑前煮」や、「姫たら2本」など珍しいものもある。
先代の頃は、街中華だったそうだが(私の訪問時はメニューをだいぶ絞っていた)、現在は居酒屋寄りに業態変更したようだ。
まずはキリンラガーの中瓶、続けてチャーシューが登場。
生野菜が添えられた厚切りチャーシューは、ほどよい塩分を感じるバラ肉が4枚で、餃子が焼けるのを待つのに最適。
数分後に餃子が完成。5個に減ったが、350円と価格を維持しているのは嬉しい。
6年ぶりに食べてみると、まずはニラの風味を感じるが、続けて肉の旨味が押し寄せる。
不自然な甘みや肉汁を含まない、業務用とは一線を画す、手作りならではの味わいだ。
ふたつに割って中身を撮影。見栄えが良くないのは私の責任だ。
味付けはしっかりしているので、醤油は不要。私は白胡椒と、チャーシューに付いてきたマヨネーズ少々を使った。
ビールを飲み終わったので、「白ホッピーセット」500円に変えて、さらに「水餃子」400円を追加。
焼酎の「ナカ」200円はそこそこ入っており、300円のソト1本に対し、ナカ3でちょうど釣り合う量であった。
しばらくすると、透明なスープに入った水餃子が運ばれてきた。
1人前4個で、餃子自体はおそらく焼いたものと同じ。卓上には醤油、酢、七味などがあるが、
※胡椒は他テーブルに移動中
前回は使用しなかった、ラー油代わりに置いてある(?)、壺に入った辛口タレを使ってみることに。
辛口タレとの相性も悪くはないが、水餃子が浸っていた透明なスープには、しっかり魚介風味が付いており、そのままでもウマい!
このスープで酒が飲めると思い、ホッピーを飲み終えたところで「ウーロンハイ」400円を追加。
さらに、余ってしまった辛口タレを使うべく、「白モツ串煮込み」180円を1本、ついでに好物の「マカロニサラダ」300円も追加。
まずは、ガラスの容器に入ったマカサラが登場。こちらも自家製らしく、人参、ウインナーなども入る。
続いて、ネギが振りかかった串モツがやってくる。ギャンブル場では恒例のツマミである。
この串モツが、昔懐かしいというか、ホルモン独特の匂いがする。なので辛口タレだけでなく七味も付ける。
府中競馬場近くには、屋台の飲み屋が数軒あり、現在もそうなのかは不明だが、そこで提供していた煮込みも臭みがあった。
好みは別れるだろうが、これぞ府中らしい「鉄火場の味」で、焼酎もススムので私は嫌いではない。
串モツとマカサラで飲んでいた頃、来店したお客さんが私の隣席に座った。
彼は常連らしく、焼酎ボトルをキープしていたのだが、そのボトルは「宝焼酎」の360ml。このサイズでキープできるのは珍しい。
常連限定のサービスではなく、私も注文可能らしいので、私もそのボトルと、割り用の「ウーロン茶」200円を追加。
ボトル価格は900円なので、ナカ4.5杯分だが、360mlならこっちの方がお得だろう。
しばらくすると、配膳担当のお孫さんが、焼酎とウーロン茶を持ってきてくれたのだが、ご覧のとおりウーロン茶が多い!
「これで200円?」と驚いた私に、お孫さんがうなずく。グラスや氷はもらえなかったが(笑)、さっき頼んだウーハイのグラスを使うので問題なし。
そういえばさっき、「ガラ悪い3名客がいる」と記したが、こいつらは注文の際に「ナカ追加あ!」などと偉そうに叫んでいたのだが、
接客担当がお孫さんに代わった途端、少し大人しくなった気がする。若い女性の力は偉大だ。
だいぶ飲み食いしてきたが、せっかくなので以前から気になっていた、シメの「ラーメン」650円をいただくことに。
即席ラーメンや、スーパーで売っている生ラーメンを出す居酒屋もあるが、昔中華屋さんだった大一さんは、ラーメンにも手抜きなし。
やや小さめの丼だが、麺もスープも、そして具材もみっちり入っており、物足りなさは感じない。
麺は、東京の醤油ラーメンではおなじみ、やや縮れた中細麺。
具材は、さっき食べたバラチャーシューに、味玉半分、モヤシ、メンマ、ネギなど。
水餃子のスープで感じた魚介風味は、あまり感じなかったが、その理由はスープに含まれる茶色い粒々か。
焦がしor揚げたネギだと思うが、イヤな苦みがなく、ほのかに甘味を感じる。他にない醤油ラーメンで満足できた。
ボトルを飲み干してもよかったのだが、その前にビール中瓶、ホッピーと中3杯にウーハイも1杯飲んでいたので、無理せず自重。
旦那さんに「キープか持ち帰りか」たずねられ、少なくて申しわけないがキープを選択。
マジックペンを渡され、身体のデカさに反し小心者のため、ボトルに細字で、名字と日付を書き入れたところ、
旦那さんがマジックで文字をなぞり、太字にしてくれた。お手数かけてすみません。
ついでなので旦那さんに、久々に来店したことを告げるとともに、「よくぞお店を復活してくれました…」と感謝を伝える。
週末限定営業ということは、ご夫婦は普段、他の仕事もしているだろうし、再開は簡単なことではなかったはず。
私が座った席のそばには、先代夫婦がお店に出ていた頃に撮った写真が掲示してある。
両隣の大柄な人物を私は知らないが、写真のフチに「FC TOKYO」と印字されているので、サッカー選手なのかな。
さらにもう一枚、昭和時代に撮影されたと思われる、モノクロ写真もある。
「大一」と記された提灯が下がった店頭の前で、先代女将さんと思われる女性と子供たちが写っている、微笑ましい写真である。
旦那さんによると、奥さんは写っておらず、中央のお子さんは、奥さんのお姉さんらしい。他のふたりは近所のお子さんかな?
この写真を見て、「歴史あるお店を継いでくださり、本当にありがとうございます」と、さらに感謝の気持ちが強まった。
最近、府中で飲む機会が多いので、ここ大一さんも昼飲みなどで、今後も利用させていただくつもりだ。
少ないけれど、焼酎ボトルもキープしてあるしね(笑)。無論、次回は2本目を入れる予定。
大一
東京都府中市本町2-20-83
JR府中本町駅から徒歩約1分、京王線の府中駅や、分倍河原駅からも徒歩圏内
営業時間 金17~20時くらい、土日12時~20時くらい
定休日 月~木、金曜の昼