明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

噂の「ちゃん系」はやっぱりウマかった! 高円寺『ともちんラーメン』

2025年01月22日 | ラーメン、つけ麺など
今から数年前、ネット記事や他人のブログなどで、「ちゃん系」と呼ばれるラーメン店があることを知った。
元祖は、神田の『ちえちゃんラーメン』らしいが、その後は別の場所で、『えっちゃん~』『ひろちゃん~』などと、
提供しているラーメンやメニュー構成はほぼ同じだが、人名というか店名が異なるお店が続々誕生。
この、「○ちゃん+ラーメン」という組み合わせの屋号が、ちゃん系とカテゴライズされる理由らしい。

どのお店も人気があり、関連店はどんどん増え、【ちゃんのれん組合】も発足したが、組合HPを見たところ、店舗の大半は23区内。
私が住む立川市から一番近いのが、高円寺の『ともちんラーメン』。ちゃんではなく「ちん」だが、れっきとした組合加盟店だ。
昨年秋頃、飲んだ帰りに初訪問し、ちゃん系ラーメンを味わってきた。


右側のノレンには、「ともちん」の文字があるが、目立つのはやはり、真っ赤な看板に記された「中華そば」と「もり中華」の文字。
中央の○珍は、店名のともちんを表していると思われるが、どこのお店も、赤い看板と、中華そば&もり中華の文字は共通のようだ。

提供しているラーメンについては、ちゃんのれん組合のXに、下記の投稿があった。


たっぷりスープ、切り立てチャーシュー、中太平打ち多加水麺が特徴のようで、ネットでは「喜多方風」という意見もあった。

続いて、メニューを紹介。店頭の券売機では、まず「初めて」か「2回目以降」かを問われるが、


どちらのボタンを押しても、下記画面に変わる、入店後も、店員さんの対応に変化はなかった。


メニューは、看板に記載された「中華そば」「もり中華」に、「チャーシュー麺」の3種の他、
かけラーメンに該当する「中華そば(ねぎのみ)」や、「上」「特上」「大盛」、あとは「瓶ビール」にトッピング類と、少数精鋭である。
初回は、基本の中華そば850円の食券を購入してから入店。店内はカウンター席のみで、私が着席し満席になった。
先述した「チャーシュー切り立て」に従い、接客担当の店員さんは手が空くたびに、まな板の上でチャーシューを切っていた。


数分後、麺とスープにチャーシューが盛られて、中華そばが提供された。


横アングルがこちら。スープは本当に「縁までなみなみ」で、下の受け皿に少しこぼれている。


さっき掲載した、ちゃんのれん組合のX投稿には、「ラーメンライスの最高峰」と記されてあったが、
ともちんラーメンさんではライスは無料。しかも「おかわりできます」&「おいしい国産米」だ。


ライス希望者は、券売機の下にある白い札を、食券と一緒に渡すのがルールだが、店員さんに直接注文しても対応してくれる。


まずは、あふれそうなスープをレンゲでひと口。薬味のネギが好相性な、しょっぱウマい醤油ベースの清湯スープだ。
続いて麺を啜ると、平打ちの多加水というか、柔らかいピロピロ麺という、私の好きなタイプ。


大小サイズは様々だが、たっぷり入ったチャーシューは、醤油の旨味が凝縮されており、抜群に美味しい。
何度も書いているが、チャーシューは醤油で煮込むのが正義であり、低温調理が主流にならないことを祈る。
チャーシューは、出来立てで温かい状態のものを、切り立てで提供するのが、こちらのお店の規則のようだ。
メンマは、細く茶色いのが数本入っていたが、味の感想は特にナシ。
チャーシューをライスに乗せ、さらにスープやネギも加え、ズズズっとお茶漬けのようにかきこんだら、


「最初よりやや少なめで」とお願いし、2杯目のライスお替わり。


卓上には上記のように、きゅうりのカッパ漬けと、「ンモーッHOT」と記された、私は未使用の辛そうな調味料、
そして、酢、コショウ、唐辛子、刻みニンニクなども用意されている。


コショウとニンニクを入れてみたが、個人的には、ともちんの清湯醤油スープに、ニンニクは不要な印象。


麺と具材、2杯目のライスは当然食べ切り、スープを少しだけ残し「ごちそうさまでした」。
初めてのちゃん系ラーメンだったが、噂どおりのウマさに大満足であった。

既述したように、事前情報では喜多方風と聞いていたが、私自身は、有名チェーン店の『坂内』よりも満足度が高かった。
以前も書いたが、漫画「美味しんぼ」のカキ対決と同様、洗練よりも興奮を求める私には、
ともちんの方が味が濃く、スープもチャーシューも多く、ワイルドな仕上がりで好みなのだ。
そもそも、お替わりOKのご飯付きで850円は、今の時代では破格だろう。しかも、つい最近まで750円だったようだし。

数日後には2度目の訪問を果たし、もうひとつの看板商品である、もり中華1000円をオーダー。


つけスープには、中華そばと同様の具材に、スライスされた茹で玉子と茹でモヤシが加わる。


スープは熱々だが、私の苦手な酸味はなく、中華そばをそのまま、スープと麺に分けたような印象。
例のピロピロ平打ち麺は、茹で後に冷水で締められたことで、さらに舌触りが良くなった。


玉子が半熟ではなく、昔懐かしい完熟なのは、ちゃん系独自の狙いがあるのだろう。


当然のように、今回も無料ライスをいただいている。このミニチャーシュー丼は、私にしてはいいデキ。


今回もハシが止まらず、スープ以外は一気に食べ切った。もり中華もウマい!

ちゃん系ラーメンは、『すごい煮干しラーメン凪』の凪グループが関係しているらしいが、凪のHPには、ちゃん系については触れていない。
凪は、屋号のように煮干しラーメンが有名で支店も多く、居酒屋『ビーフキッチンスタンド』立川店にも、ラーメンを卸していた。

※立川店で食べた「すごい煮干しラーメン」。最近訪問してないので、現在も提供しているかは不明

凪はかつて、立川にも店舗があったが、当時は豚骨ラーメンのお店で、味も良く私も何度か通った。
豚骨ラーメンも煮干しラーメンも美味しく、近年は喜多方というか、ちゃん系ラーメンで話題を集めている。
このように、3種の異なる味で人気を博した凪グループって、実はすごいラーメン店なのでは?
「今頃気付いたのかよ!」と凪ファンに怒られそうなので、この話題はもうおしまい。

ともちんさんにハナシを戻すが、3度目の訪問では、券売機には表示されていない「中華そばの塩味」を注文。
裏メニューなのかもしれないが、中華そばの食券を渡すときに、「塩味で」と伝えれば作ってもらえる。価格は同じ850円。
出てきた塩ラーメンがこちら。スープの色が透明に近いが、塩分はさほど変わらなかった。


今回は「生卵」100円も追加。ライスを付けるのは毎度おなじみ。


この日は、チャーシューを数えてみたところ、全部で13枚。もはやチャーシューメンである。
溶いた生玉子に、すき焼きのようにチャーシューを絡めたり、


永福町系大勝軒で覚えた、麺を付けてから啜ってみたりしたのち、


それらをライスに乗せて、まとめて食べていく。麺が黄色く染まっているのにお気づきだろうか。


と、玉子やライスを楽しんでいるうちに、ラーメンスープの色が、変化しているではないか。


透明だったスープが、画像右奥、退店した客が残した中華そばのスープと、ほぼ同じ色になっている。 
おそらく、チャーシューを煮た醤油ダレが、時間の経過とともにスープに溶け込んだのだろう。
1杯で2種の味を楽しめる、画期的なラーメンかもしれない。まあ実際は、味の変化はそれほどなく、終始しょっぱかった(笑)。
まあ、濃い味が好きな私には、美味しく食べられるレベルだったし、そろそろライスをお替わり…と思いきや、
店員さんたちが閉店準備を始めている。時刻は22時過ぎ。あわてて近くの男性店員に閉店時間をたずねたら、
「22時ですけど、ゆっくりしていってください。ご飯のお替わりも遠慮なく」と、笑顔で返答してくれた。
「あ、そうすか。じゃあライスをもう1杯…」とお願いするほど、私も図々しくない。
すぐにスープ以外をたいらげ、「ごちそうさまです、遅くまですみません!」と謝罪してからお店を出た。

私が帰ったあとも、何人かの客が残っていたし、明らかに、22時過ぎに入店したと思われる客もいたが、
ともちんさんは、平日は22時閉店らしいので、訪問の際はお店の厚意に甘えず、時間は厳守するように!
無論、閉店時間を知らずに入店し、結果的に時間オーバーしてしまった、私自身も反省している。
それにしても、閉店時間が過ぎていてもなお、笑顔でご飯のお替わりを薦めてくれるなんて、素晴らしい店員さんである。
彼のお陰で、ますますこちらのお店のファンになった。

最近は、ちゃん系とは無関係のくせに、似たような外観で似たような商品を提供する、パクリ店も登場しているようだが、
私は、ちゃんのれん組合以外のお店に行くつもりはないし、今後しばらくは、ともちんさんのお世話になると思う。
そういえば、お店に設置されている名刺の裏には、系列店が記載されていたので、最後にその画像を掲載。


高円寺店の開業は2021年らしいが、既に支店が8つもあるとは、人気あるんだねえ。



高円寺 ともちんラーメン
東京都杉並区高円寺北2-21-4
JR高円寺駅北口から徒歩約3分
営業時間 月~金 10時~22時、金は朝5時まで、土日8時~朝5時、日は21時まで
定休日 基本無休だが、たまに休業日や中休みがある
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悔しいけれどお前に夢中 府中本町『だるま一家』

2024年12月24日 | ラーメン、つけ麺など
タイトルに、西城秀樹さんの名曲「ギャランドゥ」の歌詞をわざわざ使った、府中本町のラーメン店『だるま一家』
「悔しいけれど~」の理由は後述するが、下記画像は、先月ここで紹介した、基本の「だるまラーメン」850円。


白濁スープにチャーシュー、木耳、青ネギが乗る、福岡スタイルの豚骨ラーメンであり、茨城の本店は『博多長浜ラーメン だるま一家』と名乗っている。
本店があるということは、府中店は分店扱いで、大阪や栃木にも店舗がある模様だが、九州の有名店『だるま』とは無関係の様子。
また、お店HPのフランチャイズ募集コーナーでは、「通常4時間程かかる仕込みも約1時間で完了」と説明。
府中店の壁には、スープを仕込んでいる鉢巻き職人の画像(だるま一家グループのオーナー?)が掲示してあるが、


1時間でスープが完成するわけがないので、本店か工場で炊いたものを、府中店に送っているのだろう。

こちらは麺類メニューだが、スープ作りの人件費やガス代が不要な割には、ラーメンは850円~と決して安くはない。


有名店だるまの名をパクり(?)、まだ4軒とはいえ全国に店を展開する資本系で、スープは自店で炊かないのに値段はやや割高と、
失礼ながら訪問前の印象は、世にはびこるインチキ家系チェーンと同様、私が嫌うタイプのお店であった。
それでも、人生何度目かの豚骨ラーメンブームを迎えていた私は、府中に用事があった帰り、誘惑に負けて寄ってしまった。

注文したのは、さっき画像を載せただるまラーメン。この系統では珍しく、券売機ではなく口頭で店員さんに告げる。
冒頭の画像を再度見てもらいたいが、こちらの豚骨スープは、牛乳でも混ぜたかのような、不自然な白濁色。
怪しみながら、レンゲでスープを啜ってみると……意外とイケるではないか。
福岡ラーメンの麺は白っぽい印象があるが、こちらは薄茶色。撮影者の腕が悪く、わかりづらくてゴメン。


色の理由は、小麦の殻を半分含んだ、オリジナルの半粒粉の博多麺だから、と店内貼紙で解説してある。


例の妙に白いスープも、国産豚100%使用の無添加だって。
麺とスープも、さらにチャーシューもしっかり作られており、結構気に入ったので「半替玉」100円を追加。
資本系などと否定的な感情を抱いていたが、テイスト自体は私好みであったため、
数日後、用事のついでではなく、だるま一家さんへの再訪を目当てに、再び府中本町へ。

2度目の訪問では、ピリ辛ひき肉入りの「赤だるまラーメン」950円と、
選べるミニ丼セット350円から、「チャーシューごはん」愛好家なので「炙りチャーシュー丼」を選択。
ほぼ同時にふたつの商品が到着。こちらが炙りチャーシュー丼で、平日17時までは300円で、明太子やモツの丼もある。


赤だるまラーメンは、前回のだるまラーメンに、別皿のピリ辛ひき肉を添えて提供された。


ひき肉を白いスープに溶かすとオレンジ色になり、ちょうどいいピリ辛風味になる。


一部をチャーシュー丼にも加えてみた(右端)。


チャー丼は、青ネギの乱雑な盛り付けは不満だが、肉の量や風味はなかなかいい。
一方、例のミルキーな豚骨スープは、日によって仕上がりにブレがあるのか、先日とは味が違う。
ただし、デキが悪かったのではなく、むしろ今回の方が旨味が強く感じる。要する前回よりウマいのだ。
バカ舌の私が気に入ったのだから、本当に「無添加」なのかは疑わしいが、とにかく素晴らしいスープである。
なので当然のように、チャー丼にも注いで一気にかきこみ、


麺もすぐに食べ終えたので、当然「替玉」120円を追加。これまでは「普通」か「やわめ」だったが、珍しく「バリかた」をチョイス。


私は柔らかい麺が好みだが、ここの半粒粉博多麺は、歯応えのある硬めの方がおススメかも。

ところで、今回ブログの商品画像は、店内照明の影響なのか、実際の色とは異なっている。
たとえば、赤ラーメンはピリ辛ひき肉の影響で、下記画像よりもオレンジ色が濃いのである。

※2玉目にはおろしニンニクも投入

他の商品も、実際とはビジュアルが異なるかもしれないが、味の良さは保証する。

スープは少し残したが、麺は食べ切り「ごちそうさまです」。最初の訪問時より、ますます気に入ってしまった。
私が過去に食べた、福岡スタイルのラーメンとはちょっと違う気がするし、ギャランドゥの歌詞のように「夢中」というほどではないが、
だるま一家さんのラーメンは、悔しいけれどウマい、と認めざるを得ない。

つい最近、今度は飲んでからラーメンで締めることに。まずは「瓶ビール」600円を注文。
出てきたのはサッポロラガーの中瓶で、ドリンクメニューも一緒に撮影。


おつまみメニューはこちら。サイズは中と小があり、中が600円で小が400円。


私のオーダーは、初訪問時から気になっていた「上モツ煮」と、「若鶏の唐揚げ」に「プリプリ海老の水餃子」をすべて小で。
最初に来たのが上モツ煮。野菜が入らずホルモンとネギだけという、私の好きなタイプ。


以前絶賛した、千歳烏山『世田谷餃子』の煮込みと見た目は似ているが、味はだるま一家さんの方が濃厚に感じた。
「柔らかいモツを仕入れて店内仕込み」(※府中店ではないかもしれないが)とのことだが、商品名に偽りのない上等な煮込みである。
卓上の七味とニンニクを入れたら、さらにウマさ増し増し。小ではなく中にするべきだった。


瓶ビールを飲み終え、「ウーロンハイ」450円に変えたあと、


水餃子が登場。酸味の効いたタレがかかっており、下にはモヤシが敷いてある。


その後、店員さんが粉を付けてから揚げた、唐揚げが登場。


食べる前から予想していたが、水餃子は業務用のよくある味。たぶん「鶏皮餃子」もそうだろう。
唐揚げは自家製で、味も悪くなかったが、美味しい唐揚げは世にあふれているので、イチオシはやはり上モツ煮だな。

ウーハイを飲み終えたので、シメの麺類を作ってもらう。
お願いしたのは、上モツ煮と同様、初回から気になっていた、「超濃厚 数量限定 鬼だるまラーメン」950円。
数量限定なので、入店後すぐに残っているか店員さんに確認し、「あとで必ず頼むので取っておいてください」と予約。
ここまで触れていないが、こちらの接客は客とは付かず離れずで、店員さん同士や常連客との私語もなく、問題ないと思う。
あと、個人的に好感を抱いたのが、店内BGMの有線が、80~90年代に流行った曲ばかり。 ※西城秀樹はまだ聴いたことはない
おっさんの私の耳にはなじむが、若い店員さんたちはイヤじゃないのかな。最初の方に画像を載せた、鉢巻きオーナーの趣味か?
森昌子の「越冬つばめ」のサビ部分、「♪ヒュルリ~ヒュルリリ~ララ~」の絶叫に驚いていた頃(本当)、
鬼だるまラーメンが登場。だるまラーメンよりさらに濃厚で、チャーシューも1枚増えている。


普段のスープは、私の推測では乳成分由来の白さだが、このラーメンは、たっぷり入った背脂由来の白さに思えた。
レンゲでスープをすくえば、背脂の固まりが多数浮いている。


飲んでみると、背脂過多でちょっとくどく、麺を啜れば背脂がバッチリ絡む。
濃厚好きの私だが、鬼だるまラーメンは、ちょっとキツく、麺と具材は食べ切ったが、スープは結構残してしまった。

そういえば、モツ煮も少し残しておき、『味源』立川店でもよくやるように、お行儀悪く麺を浸して食べてみた。


濃厚スープと同様、濃厚モツ煮もやはり、麺と好相性。熱々の状態ならもっとウマかっただろう。
期間限定商品で、「モツラーメン」という商品も出しているようだが、これはおそらく、ベースのだるまラーメンにモツを加えたものだろう。


可能ならば、モツ煮を2杯頼み、ひとつの丼にまとめてもらい、そこへ注文した替玉をドボンと投入する、
「スープまでモツ煮ラーメン」を食べてみたい。価格も計920円とお手頃である。
この後も何度か通って、店員さんと仲良くなったら、そういう裏メニューもお願いできるかな。
そのときは、「ここの豚骨スープ、本当に無添加なの?」と聞いてみたいが…それは失礼か(苦笑)。
いずれにしても、コミュニケーション能力が乏しい私には難しそうだが、
だるま一家さんに、今後も通おうとしているのは事実である。店員さん、今後もよろしく!

最後に、だるま一家さんとは無関係だが、国分寺駅近くの満腹食堂『だるまや』さんが、
下記のような貼紙でしばらく休んでいたが、最近もシャッターが下りたまま。


だるまやさんも、まだまだ通いたいお店なので、早期復活を願っている。 ※詳細をご存知の方の報告、お待ちしております



だるま一家 東京府中分店
東京都府中市宮西町2-12-1
JR府中本町駅から徒歩約5分、京王線府中駅からは推定約6分、分倍河原駅や府中競馬正門前駅からも徒歩圏内
営業時間 10時45分~24時
定休日 基本なしだが、大晦日と元日は休み
※お店情報は、府中店のインスタグラムでご確認を
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永福町系大勝軒に、年末の大勝利を誓う

2024年12月20日 | ラーメン、つけ麺など
年末のこの時期は、競馬・競輪・競艇・オートなどの公営ギャンブル愛好家にとって、
各競技で1年を締めくくる大レースが行われる、嬉しくも悩ましいシーズンである。
悩ましい理由はもちろん、命の次に大事なお金を失うからであり、そうならないよう努力=レースの研究はしているのだが、
どんなに熱心に研究しても、的中には結び付かない場合が多々あることを、博打好きなら誰もが知っているはず。
なので近年の私は、運に恵まれるようゲンをかつぐことに尽力している。
過去には、レースだけでなく母校野球部の勝利も願い、勝=カツを食べたり、ラーメン店『大勝軒』で食事をしたりした。
先日ちょうど、私の地元立川で永福町系大勝軒のお店が開業したので、
今年は、この系統のお店で食事を重ねることで、大勝利を願うことにした。


↑の画像は、2年前の12月に紹介した『一ツ橋大勝軒』のラーメンであり、今回タイトルも当時のものをパクっている。

立川のお店の前に、数ヶ月前に食べた、吉祥寺の『三鷹大勝軒』を紹介。
元々は三鷹にあり、吉祥寺に移転してきたのだが、屋号は現在も三鷹大勝軒である。
店舗は、JRの駅北口から徒歩数分だが、スナックなどが密集するエリアの奥という、少々わかりづらい場所にある。


南口には別系統の大勝軒があるので、店頭には「永福町系」と記されたノボリが出ていた。


店内はスナックの居抜きなのか、あまり広くなく照明も暗め。券売機で「中華麺 中盛 1.5玉 210g」950円の食券を購入。
1玉の並盛は140gで850円、大盛は280gで1050円と、70g刻みで100円増減するようだ。
永福町系は、並盛でも2玉300グラム程度の店が多いが、こちらは一般的なラーメン店の量である。
カウンター席に座り、ワンオペの男性店主に食券を渡すが、彼は終始無言のまま。
そんな寡黙な店主が調理した、中華そば中盛はこちら。


横アングルも撮影したが、冒頭の一ツ橋~のような巨大丼ではなく、やや大きめくらいのサイズ。


いざ食べてみると、煮干しの風味は薄く、スープの油も少なめで、舌がヤケドするほどの熱さではない。
永福町系のお店は、「こんなの大勝軒じゃない!」のようなネット批判が、以前はよく見られた。
三鷹~も、グーグルにそんな投稿があり、丸長・東池袋系との違いも知らずにバカなヤツだ、とあきれていたのだが、
私の感想も、「ちょっと永福町系とは違う気がする」になる。味に不満はないけどね。
なお、無言だった店主だが、退店する際に目が合うと、ペコリとお辞儀をした。悪い人じゃないみたいだ。

続いては、さっき触れた、11月25日に立川で開業した『昭島大勝軒』。
三鷹~と同様、立川なのに昭島~と名乗る理由は、23年2月に閉店した、昭島大勝軒の味を継承したから。
継承した方は素人ではなく、多数の飲食店を手掛けている会社のオーナー、つまり一流の経営者である。
復活した昭島大勝軒は、オープン前から話題を集め、開店直後も大盛況で、連日売り切れ早じまいが続いていた。
開店から数日後、そろそろ客足も落ち着いたと予想し、とある日の夕方に訪問してみた。
入口券売機で食券を購入し、店員さんに案内されカウンター席へ。テーブルもあり席数は29と多いが、すぐ満席になった。
卓上にもメニューがあったので撮影した。


注文したのは、一般的な永福町系では並盛にあたる、「中華麺 二玉」1100円。
ちなみに、元祖昭島大勝軒の閉店時は、同内容で900円、当時の店主が茅ケ崎で新たに開業した、『中海岸 大勝軒』は現在も900円。
店は広いし家賃も高いだろうが、師匠のラーメンより弟子の方が高い、値段設定に不満を抱きつつ、
運ばれてきた中華麺のビジュアルには満足。


並々のスープにたっぷりの麺が泳ぐ、洗面器のような丼、


さらに、重くて安定感のあるレンゲに、こぼれにくい底の厚いコップ。これぞ永福町系である


ラード入りのスープは当然熱々だが、ヤケドを恐れず啜っていき、2玉の麺もすぐにたいらげた。
量も味も、永福町系のファンにおススメできる品質だと思うが、私自身は、やはり価格面が気になった。
そもそも私は、先述したここのオーナーが経営する、立川市の某店を何度か利用したことがあったが、
毎回店員の応対が悪く(さすが立川)、会計も不明瞭だったので、昭島大勝軒立川店も、入る前から悪印象を抱いていた。ゴメン。

数日後、今度はJR南武線の南多摩駅からほど近い、『稲城大勝軒 五一』というお店を訪問。
永福町系のお店をネット検索したところ、夜はやってないお店が多いのだが、こちらは21時まで営業している…
はずなのに、17時台なのにお店は閉まっている(嘆)。さすがは、日本一臨時休業に出くわす男=私である。


脇の看板に記された、営業時間の「11:00~21:00」と、(都合により臨時休業する場合があります)の記載が悲しい。


この日は結局、駅前になぜか建っていた、「ヤッターワン」像を撮影しただけで、南多摩からは退散。


まあ、ヤッターワンといえば勝利のポーズなので、この写真もある意味縁起物だ(?)。

それから数日後、お店のXで夜営業しているのを確認してから、『田無大勝軒』に行ってみた。


カウンター席だけだが、店内は明るく雰囲気はいい。ここも券売機なのでメニューは撮影していないが、
私が選んだ「中華そば 2玉」は900円で、この系統では安い部類だと思われる。
ついでに「生玉子」60円も追加してみた。牛丼チェーンも見習ってほしい価格である。 ※現在はどの店も、生玉子は90円以上


丼の大きさや麺の量は、いわゆる永福町系スタイル。


ちょっと麺が柔らかい気もするが、スープの熱さや煮干しの風味は問題ない。
生玉子を溶き、つけ麺のようにして食べると、ラードの熱さや煮干しの苦みが薄れる。

※コップは一般的なものだった

珍しく、黒コショウもあったので入れてみる。さっきから書き忘れていたけど、永福町系はちゃんとナルトがあるのもいいね。


また、淡白で平凡な印象の永福町系チャーシューだが、こちらは味付けも濃く、なかなかウマかった。
そういえば、食券を渡す際に「柚子は入れますか?」と確認されたのを思い出し、最後に残った欠片を撮影。


値段も安いし営業時間も長く、田無大勝軒はなかなかいいお店だと思ったよ。

最後に、私が永福町系にハマるきっかけとなった、『一ツ橋大勝軒』で食べてきた。
訪問したのは平日13時台で、10分ほど待ってから入店。2年前の紹介時から、いくつか変更点があったので報告。
①価格が変わった


上記は主要商品だが、以前はメニュー表にはなかった(注文は可能だった)「2玉ラーメン」が加わり、価格もそれぞれ100円値上げした模様。
ラードや煮干しの高騰は、この系統のお店には相当ツラかったはずで、多少の値上げは仕方がない。それでも新参者の立川よりは安いぞ。

②若い男性のワンオペ
小野寺昭似と噂(噂元は私)の店主は不在で、初めて見たお兄さん店員の孤軍奮闘。
店主との関係は不明だが、ワンオペを任されるくらいだから、調理や接客は当然、無難にこなしていた。

③夜営業が復活


上記は、2年前に撮ったお店の外看板だが、ネット情報によると、記載されている17時~21時の営業が復活した模様。
会計後、お兄さん店員に確認してみたところ「3ヶ月前からやってます」とのこと。次回は夜に行ってみるか。

この日は2玉ラーメン1000円と、田無店と同様「生玉子」80円をオーダー。 ※味玉と同価格


丼の中央は、幅が広すぎてハシが置けない、相変わらずの巨大丼である。


見た目は他店と似ているが、煮干しの香りや、麺の歯応えなどが、少しずつ異なる。
それぞれ好みは違うだろうが、私は永福町系では、一ツ橋大勝軒が一番好きだ

こちらでも生玉子つけ麺も試してみたが、やっぱりウマい。玉子ダブルにしてもいいかな。


あと、卓上調味料でこれまで未使用だった、右の醤油らしき黒い液体を、レンゲに数滴垂らして味わってみたところ、


醤油ではなく、魚介風味を含む元ダレであった。スープに入れると風味が強くなるし、さっきの溶いた生玉子に入れてもウマそう。
いろいろ発見もあり、お腹も心も満たされ、いい気分でお店を出た。

気温は高くないが、晴天で爽やかだったので、そのままJR国分寺駅まで歩く。麺2玉のカロリーも消費したいし(笑)。
12月30日は、世間的にはともかく、私にとっての年間最大行事である、競輪グランプリが行なわれる。
レース後には、この日のような爽やかな気分になれることを、願ってやまない。

次の日曜22日には、中央競馬の有馬記念に、競艇の賞金王決定戦が開催される。どちらも「グランプリ」の別称を持つ競走だ。
さらに、29日には地方競馬の東京大賞典、大晦日31日にはオートのスーパースター王座決定戦がある。
公営賭博が好きな読者の皆さん、大勝利を目指し、お互い頑張りましょう!
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いまだ衰えぬ「豚骨ラーメン」への渇望

2024年11月27日 | ラーメン、つけ麺など
先日、長年通っている八王子の某ラーメン店を利用した時のこと。
初訪問以来ずっと、「お兄さん食券もらいまーす」などと声掛けされていたのに、
この日初めて「旦那さんはこってりでしたよね」と、呼称が「お兄さん」から「旦那さん」へと変わっていた。
そりゃあ、店員さんよりも明らかに年長だし、もはやお兄さんと呼ばれる年齢ではないとわかってはいるけれど、少々さみしかったよ(涙)。

外見の衰えこそ顕著だが、そのお店でも「チャーシューメン・背脂増し」を喰ったように、食生活は若い頃と変わらず、
【人生何度目かの「豚骨ラーメンブーム」到来】を宣言した9月20日以降も、年甲斐もなく濃厚豚骨ラーメンを食べまくっている。
今回は、直近2ヶ月間に食べた、ベージュ色のスープに細麺、ネギ、チャーシューなどが入り、替玉もできる、
久留米・博多・長浜などでおなじみ、下記画像のような九州福岡スタイルの豚骨ラーメンを紹介したい。


まずは、私の地元立川駅からはちょっと離れた、武蔵小杉駅にある『博多 禿鷹』へ。
由来は不明だが、ずいぶんと大胆なネーミングで、近年頭頂部が薄くなった私は共食いである。
HPによると、最近は同じ南武線の向河原駅にも支店を出したそうで、なかなかの人気店のようだが…「準備中」では入れない。


ちゃんと営業時間を確認して訪問したのだが、どうやら、平日は中休みができたらしい。


気を取り直し、数時間後に再訪。店内はカウンター席のみで、券売機で食券を購入し、空いていたイスに着席。
選択したのは基本の「ラーメン」で、ワンオペだった男性店員に食券を渡す。
ラーメンの価格は、先述のHPも、食べログのお店公式表記も、そして店内壁にあったメニュー札も650円になっているのだが、
唯一、券売機の表示だけが750円。この場合はもちろん、750円が正価である。
あとで調べたら、さっき「最近(略)向河原駅にも支店を出した」と記したが、そこは既に閉店しており、HPは更新されていないようだ。
今の時代、750円でも高くはないのに、なんだか損した気分だな…と心の中で愚痴っているうちに、ラーメンが完成。


横アングルはこちら。丼サイズは標準だと思う。


スープは脂こそ浮いているが、あまり濃くない印象で、このとき紹介した、国分寺『一竜』の赤いタレ抜きバージョンみたい。
麺は低加水の白い極細、具材はチャーシュー、ネギ、キクラゲにノリと、いわゆる福岡スタイル。ネギは博多産らしい。
豚骨独特の臭みはなく、食べやすいと思える反面、旨味に乏しくインパクトに欠けるともいえる。
とはいえ、私は豚骨ラーメンは大好きなので、当然「半替玉」100円を注文。普通の「替玉」は150円だった。
この前、新秋津の『長風』で、人生初の粉落としに挑戦したので、
今回はこれまた人生初となる、あまり見かけない超柔らかめ=「バリやわ」を頼んでみた。


柔らかい麺の注文は受け付けない店もある中、禿鷹さんでは「粉落とし」~「バリやわ」まで全7段階の硬さに対応
卓上のタレを追加したあと、スープに麺を投入。柔らか好きの私には、許容範囲の茹で具合だった。
HPによると、高菜、紅生姜、ニンニクが無料らしいが、私の訪問時は、ニンニクはなかったと記憶している(あれば絶対に使うので)。
ついでに、私の目の前の冷水ポットも中が空だったので、ふたつ隣席のポットに手を伸ばして使用した。
男性店員がオーナーなのかは不明だが、調理作業を終えると、常連客とパチスロだかパチンコについてずっと語っている。
そんなヒマがあるのならば、ニンニクの用意や水の補充をしてほしい。あとHPの更新もね。

続いては、これまた南武線の稲田堤駅にある『コハクノトキ』。
お店ブログによると、「ねとらぼクチコミ」では、神奈川県で注目のラーメン店1位、 川崎市ラーメンランキング1位などに選ばれている模様。
ねとらぼを信用していいのかはさておき、実際にグーグルなどのサイトでも評判が良く、繁盛店なのは間違いなさそう。
なお、南武線の稲田堤以南は、すべて川崎市となる。さすがは政令指定都市、面積がデカい。

お店に着いたのは、夜営業の開店直後だったが、既に店内カウンター6席は埋まっていた。
ひとまず入店し、券売機で食券を購入。選択したのは今回も、ベーシックな「博多豚骨ラーメン」700円。
しばらく店内の待ち客用イスで待機。数分後には席が空き、やはりワンオペの男性店員(たぶん店主)に食券を渡す。
タイミングが良かったのか、すぐに提供された。


ラーメン店ではよく見るデザインの丼だが、ちょっと小さく感じる。


スープはしっかり乳化しているが、臭みは皆無で、丁寧に炊かれたのがわかる。
ただ、ベタついたりはせず、塩分も控えめで、万人受けするテイストといえよう。
麺と具材は、ノリがない以外は禿鷹さんと一緒。ネギは輪切りではなく細かく刻まれていたが、この方が福岡ラーメンっぽいね。
途中で、卓上のおろしニンニクと胡椒を追加。ちなみに高菜は有料(120円)だった。


厨房内には大きな寸胴鍋がいくつかあり、スープ作りだけでなく、麺を茹でる釜としても使用。
店主は、スープをお玉ですくったら即寸胴にフタをして、麺を茹で終わっても、やはりすぐにフタをしていた。
温度低下と異物混入の双方を防ごうとする、店主の努力は認めるが…正直バタンバタンうるさい。
ワンオペで大変なのはわかるが、食器の片づけ作業も雑だったし、「替え玉」120円はしないで退散。
フォローするじゃないけど、ラーメンの味自体は悪くなかったし、700円という価格も魅力。
替玉しなかった理由はもうひとつ、訪問する前に稲田堤駅近くで見かけた、下記看板が気になったから。


満腹になる前に寄り、「酒と麻婆」を楽しませてもらった。上記店舗については、改めて取り上げるかも。

コハクノトキの店主さんは、博多の有名豚骨ラーメン店『だるま』の親戚らしい、というネット情報を見かけた。
そのだるまとは、おそらく無関係だと思われるのが、これまた南武線の府中本町駅が最寄りとなる、『博多長浜ラーメン だるま一家』。
このような、人気店と似た名前で客を呼ぶ商法(?)は好きではないが、たまたま近くに用事があったので、寄ってみることに。
店内はカウンター席とテーブル席があり、店員さんは男性ふたり体制だが、どちらが店主かはわからず。
麺類は、基本の「だるまラーメン」850円の他、赤、黒、具だくさん、超濃厚などのバリエーションがあり、酒やつまみも用意されている。
私の注文はやはり、だるまラーメン。アイドルタイムだったので、すぐに出てきた。


店内照明の影響か、オレンジっぽい画像だが、実際のラーメンはもっと白かった。
デザインも同じだし、コハクノトキさんと同じ丼かな。


かなり乳化されたスープには泡が浮いているが、乳化して泡が出るほどお店でじっくり煮込んでいるのではなく、
他にも支店があるため、本部から仕入れたスープに牛乳などを混入し、直前に加熱して泡を出したのでは? 違ったらゴメン。
具材はチャーシュー、キクラゲ、ネギの福岡ラーメン三銃士(←勝手に命名)で、ネギの刻み方はやや粗目。
麺がちょっと変わっていて、店内貼紙によると、小麦の殻を半分含んだ、半粒粉のオリジナル麺とのこと。


初めて耳にした半粒粉麺は、バカ舌ゆえ小麦の味までは感じなかったが、
色は白くなく薄茶色で、ミルキーなスープとの絡みが良好な印象。なので当然替玉。
「替え玉」は120円だが、ハーフの「半玉」100円をやわめで注文。卓上のおろしニンニクと調整ダレを加えて一気に啜った。


断定はできないが、先に紹介した、禿鷹さんやコハクノトキさんの方が、正統な福岡豚骨ラーメンだと思うが、
やや邪道っぽい(失敬)だるま一家さんのラーメンの方が、私の好みであった。
超濃厚の「鬼だるまラーメン」や、おつまみの「上モツ煮込み」(「上」が付くのが素敵)も気になるので、
再訪した際は、一杯やってから締めにラーメン…を楽しみたい。

以上、個人的には初訪問だった、JR南武線沿線の3店を紹介したが、次は下りの終点・立川駅から、
このブログではたびたび名前を出している、『パワー軒』をチョイス。
以前も記したが、パワー軒は立川駅から徒歩だと30分はかかるので、多摩モノレールを利用しよう。

こちらのラーメンは、「燕三条」と「塩豚骨」が2トップ(?)なのだが、「長浜らーめん」という商品も提供している。
最近の券売機からは消えたが、店主に「長浜できますか?」とたずねてみたら、「できるよ。700円」と返答されたので、直接支払う。
パワー軒さんも近年は値上げして、並ラーメンはだいたい千円オーバーになったが、長浜は相変わらず安い。
しばらくすると、こってりスープのパワー軒風「長浜らーめん」が、


高菜と紅生姜、そして限定商品の「角煮」450円と一緒に登場。「高菜」は通常だと50円だ。


お店が“超こってり”と称する、塩豚骨のスープがベースなのか、ほんのり魚介風味も感じる。
ただし、脂分もたっぷりで、スープを啜れば口の周りがベタベタに。お陰でリップクリームは不要だ(笑)。
麺は長浜専用の細麺。最近は他のラーメンでも、「替玉」150円として注文できる。


具材はチャーシュー2枚、キクラゲ、ノリに、東京ラーメンっぽい切り方のネギ。
途中で、450円にしては巨大な豚角煮を加え、さらに旨味と脂肪をスープに溶け込ませる。


画像ではわかりづらいが、麺も一般的な福岡タイプの細麺より多いと思うので、替玉はせず、
「ライス小」150円を追加し、角煮丼を作って食べた。ちなみに、ライスも「小」表記ながら200グラムはあるはず。
すべて食べ終え、やはりパワー軒の長浜は、立川市の福岡豚骨ラーメンではトップクラスだと再確認。
ついでに、この日気付いたパワー軒さんの変化その1 ニンニクがクラッシュじゃなくおろしタイプになった。
 

クラッシュだと周囲に飛び散る危険性があるので、個人的にはこちらの方が好み。
変化その2 店内のBGMとしてジャズピアノが流れていた。
以前からそうだったかもしれないが、この日は大音量だったので気付いた。お店の雰囲気に合っているかはノーコメント(笑)。

最後に、近年では一番のお気に入り豚骨ラーメンである、国分寺『木村亭』を紹介。
冒頭画像を再掲するが、これは木村亭さんの「豚骨ラーメン」+「チャーシュー2枚」150円であった。


10月頃、開業10年目で初の値上げをしたが、それでもラーメンは750円、「替玉」は100円のままである。


上記画像、当初はピンボケだったので、後日差し替えたのだが、替玉の価格が見えないね(苦笑)。

濃くてウマいスープに、果汁などを含める特注麺、そして絶品チャーシューに脇役のノリとキクラゲとネギ。
いつ食べても期待を裏切らない味で、当然のように替玉を注文。


豚骨ラーメンの名店は、九州など全国にあるだろうが、拙ブログは「多摩地区には木村亭がある!」と主張したい。

今回は福岡系の豚骨ラーメンにスポットを当てたが、家系、ラーショ、ホープ軒など、
いわゆる「豚骨醤油ラーメン」とされるジャンルも、飽きずに食べているので、それらも改めて特集したい。
最後に蒸し返すけど、「旦那さん」と呼ばれたのは、やっぱりショックだったなあ(苦笑)。
コメント (1)
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2玉まで無料の替玉にアタック! 新秋津『長風』

2024年10月10日 | ラーメン、つけ麺など
先日ここで告白したように、もういいトシなのに全然収まる気配がない、私の豚骨ラーメン欲
今回は、JR新秋津駅改札を出てすぐの場所にある、豚骨ラーメン店『長風』を紹介させていただく。


こちらのお店は、以前は『春樹』という屋号で、ここも『豚骨ラーメン春樹』のような店名だと思いこんでいたが、
下記の店内ノレンで、屋号が長風だと気付いた。店頭写真をよく見ると、黄色い看板の中央に同じマークがある。


屋号は違うが、現在も春樹と母体は一緒のはず。かつては立川にも、つけ麺推しの春樹があり、私もよく利用した。
つけ麺は、当時いろんな店が提供し、「またおま系」と称された、濃厚魚介豚骨スープと太麺の組み合わせ。
これは10年以上前に、ガラケーで撮影した「野菜つけ麺」だが、さすがに画像がひどすぎるので、


春樹HPからつけ麺画像を拝借。こちらは、麺とスープと具材を分けて提供する。


つけ麺は、味自体は悪くなかったものの、当時流行のタイプとは微妙に異なっていたが、
価格は他店より少し安く、しかも麺の増量は無料と、なかなか頑張っていた。
母体の会社は、華僑や在日中国人向け企業なので、春樹従業員の大半は大陸出身者だと思われるが、
仕事面で不満を抱いたことはなく、少なくとも立川市ではまともな方だった。  ※他がひどすぎるのかも
長風も、上記春樹の特徴と同様、値段はそこそこ安く、替玉無料などのサービスがあり、中国人らしき店員さんが働いている。

さっきの店頭画像を再掲載。春樹とは別のお店HPから借りたのだが、こちらは最近更新していない模様で、


デカデカと記された「らーめん550円」や、「替玉無料1玉まで」などの諸条件は、現在は異なっている。
あと、HPのURLに「chofu」の文字があり、長風は「ちょうふう」と読むことが判明。
私は知らなかったが、「長風」という言葉は実際にあり、goo辞書によると、
“非常に遠くから吹いてくる風。また、遠くまで吹いていく強い風。勢いの盛んなことにたとえていう”らしい。
てっきり、和民と魚民のように、同じく替玉無料のチェーン店『風龍』をパクったのかと思っていた。申しわけない。

こちらが最近のメニュー表で、白、赤、黒の博多豚骨ラーメンやつけ麺、ご飯ものやドリンクなども提供。


一番安いラーメンは「白」の700円。ただし、替玉は2玉まで無料になっている。
珍しく券売機も撮影。さっきの表に記載されてない、「替玉」は100円だった。


開業は2018年で、屋号はともかく店の存在自体は知っていたが、初訪問は今年の夏。
友人と近所の『なべちゃん』で飲んだあとのシメに、「近いからここでいいか」と入店。

店内はカウンター数席に、テーブルが3つほど。豚骨臭はないので、お店でスープは炊いてなさそう。
友人は、白ラーメンと「チャーマヨ丼」の「丼セット」800円、私は「赤」750円の食券を買い、テーブル席に座る。
丼セットは、チャーマヨ丼単品が200円なので100円お得だが、替玉は1度しかできないと、
壁ポスターに説明があった(画像右側)。なお、画像左端の客は、扇風機の風がガンガン当たり、涼しいどころか迷惑そうだった。


我々の席近くの壁にも、下記のような「麺の硬さポスター」が貼ってあったり、


卓上調味料の解説も記されているが、正しくは、×ホワイトペーパー→〇ホワイトペッパー、×ニンニクみじん→〇ニンニクおろし である。


ペッパーの絵も「BP(ブラックペッパー)」だし、母体の会社には日本人スタッフもいるはずなので、早急に修正してもらいたい。

しばらくすると、友人の白ラーメン+丼セットと、


私の赤ラーメンが登場。丼の大きさは普通。


チャーマヨ丼は、チャーシューの細切れに、マヨを和えた茶色いソースを絡めた珍しいタイプ。
チャーシューごはん愛好家ゆえ、少し気になったが、友人曰く「しょっぺえ」とのこと。
私が注文した赤は、普通の白に辛味噌ダレを追加したものだが、『一蘭』などのラーメンと比べると、タレが多すぎて辛い。
最近、辛さに弱い私には、この赤ラーメンは「辛ウマい」ではなく「単に辛い」であった。
「失敗だったかも…」と嘆きつつ、しっかり替玉サービスは利用する。


おろしニンニクを入れ、具材を食べ終え、引き続き辛い辛いとボヤいているうちに、またまた麺を食べ終えてしまったので、
「2玉まで無料」というお店のご厚意に甘え、再度替玉をいただくことに。


上記画像ではわからないだろうが、せっかくなので、人生初の「粉落とし」に挑んでみたが、
「やわらか」好きの私には、やはり気に入らず。粉落としとは真逆の「茹ですぎ」のような、超ソフト麺も食べてみたい。
少しでも柔らかくなるよう、しばらくスープに浸し、なんとか麺を食べ切った。


数日後、都内から西武池袋線で帰ってきて、秋津駅から新秋津駅へ向かう途中で、長風さんに寄っていく。
今回の注文は、初訪問時に友人が頼んだ、基本の白ラーメン。


前回触れなかったが、具材はチャーシュー、キクラゲ、輪切りのネギ。盛り付けの悪さはドンマイ。
スープは臭みがなく、油は浮いているがしつこくなく、ライトな仕上がり。麺は九州ラーメンならではの細麺。
以上、特にインパクトはないが、万人受けする豚骨ラーメンという印象。
すぐに麺を食べ終え、この日もやはり替玉をいただき、さらにもうひと玉頼む。


前回は粉落とし麺に挑戦したが、今回は、だいぶ前にどこかのサイトで見た記憶がある、「担々麺もどき」を試してみる。
確か、「豚骨ラーメン店には、ゴマをくるくる回してする(擂る)容器を設置してある場合が多いので、
丼の上でゴマを大量にすり、さらにラー油を加えれば、担々麺のできあがり」のような内容だった。
調べたところ、「スリッキー」と呼ぶらしい容器ですったゴマを投入し、ラー油を垂らし、ふたつ目の替玉を投入。


やる前からわかっていたが、やはり担々麺とは似て非なるモノであった(苦笑)。


それでも、ちゃんと2玉たいらげ満腹に。計3玉食べて700円のラーメンは、私が知る限りでは現在最安だ。

「ごちそうさまです」と挨拶すると、「アリガトゴザイマース」と、中国人男性店員が返事する。
前回も今回も彼のワンオペ。大繁盛でもないが、ダラダラと客が入ってくるし、私のように替玉を頼む客も多く、結構大変そう。
そういえば、数軒隣の立ち食いソバ店『木曽路』も、私の訪問時は毎回、おじさん店員のワンオペだ。
あと余計なお世話だけど、長風さんの厨房は狭く、しかも照明を節約しているのか異様に暗く、気分が滅入りそうだ。

それから数ヵ月後、3度目の訪問をしたところ、この日もやはり、いつもの男性店員のひとり回し。
よく見ると彼は、お笑い芸人「ジェラードン」のアタック西本さんに似ている気がする。
ちなみに、『一ツ橋大勝軒』のときにも書いたが、私の「○○に似ている」は、賛同を得られないケースが多い。

この日はアタック(勝手に命名)の手間を減らすべく、替玉のない「とんこつ魚介細つけ麺」(券売機表記は「魚介つけ麺」)750円の大盛を選択。
春樹のつけ麺は、麺の量を350~900グラムまで、4段階から選べたが、すべて同価格。
こちらは、並と大盛のみで、特盛は+100円だが、無料で大盛にしてくれるのだから文句はない。
いつものように、アタックが調理し自ら運ぶつけ麺がこちら。麺の量は400~450グラムくらいか。


細つけ麺というが、博多風ラーメンの麺よりは当然太く、具材のメンマとチャーシューが乗せられている。


つけスープは、豚骨ベースで魚介風味を加えた例のタイプで、魚粉と輪切りネギが浮いている。


春樹のスープの方が、もっと濃厚で私好みだったが、これはこれで、豚骨ラーメン店のつけ麺らしくていいかも。
卓上にある、替玉のときに使うラーメンダレを加えてみたが、しょっぱくてつけ麺には合わなかった。


私の食事中も、アタックは調理、配膳、洗浄と休む間もなく活躍。無料替玉の注文にも、イヤな顔せず応じている。
自分も利用したくせに書くのも変だが、替玉サービスは、せめて「ひと玉まで」にした方がいいのでは?

そんな彼を少しでも助けるべく、食後はテーブルを拭き、食器をカウンターの洗い場らしき位置に運んだ。
「ソノママデイイデスー」と困惑するアタックに、いつもひとりで大変ですよね、と声をかけると、
「ヒトリタイヘンネ。デモガンバル」と返答。彼の頑張りが報われることを、願ってやまない



博多ラーメン 長風 新秋津店
東京都東村山市秋津町5-13-42
JR新秋津駅から徒歩約20秒、西武線秋津駅からは徒歩約5分
営業時間 11時~15時、18時~翌1時
定休日 不明だが無休? アタックに休日はあるのか?
※上記データは、駅からの所要時間以外は、お店HPのデータを転記
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人生何度目かの「豚骨ラーメンブーム」到来

2024年09月20日 | ラーメン、つけ麺など
久留米で誕生し、博多、長浜などで発展したとされる、福岡産豚骨ラーメンを求め、
地元周辺で駅チカの店を巡り、そのとき初訪問した、国分寺『木村亭』のラーメンに感動したわたくし。
その後も飽きるどころか、別のお店でも食べ続けている。もう若くないのに、人生何度目かの豚骨ラーメンブームを迎えたようだ。
というわけで今回は、最近食べた福岡豚骨ラーメンを5杯紹介する。

まずは、かつては「豚骨ラーメン店はここが一番」だと思っていた、南阿佐ヶ谷の『萬福本舗』
前回ブログで、「値段の安さや通いやすさも考慮すると、今の私にとっては、福岡・豚骨ラーメンなら木村亭さんがベストかも」と記した。
立川在住の私には近場の店舗であり、深夜2時まで営業していて、基本のラーメンが650円という諸条件を考慮し、「ベスト」と称したのだが、
※2024年10月追記 木村亭さんのラーメンは750円になりました
ラーメンの味だけならば、萬福本舗さんも負けていないし、むしろおつまみや酒類も豊富で、お店としての魅力は互角である。
久々の訪問となった先日は、基本の「とんこつラーメン」750円と、トッピングの「肉味噌」100円をオーダー。


画像右上に写っているのが肉味噌だが、実はラーメンの注文前から頼んでおり、
最初は「焼きワンタン」380円に、卓上のゴマと一緒に付けて食べていた。


単独でもおつまみになり、別の料理に付けても美味しく、無論、ラーメンのスープに溶かしてもウマい。


こちらのお店を訪れた際は、この肉味噌も忘れず頼んでいただきたい。
ちなみに、肉味噌の投入は途中からで、最初は純粋に、スープと麺を楽しんだ。前回より濃厚だった気がするし、いずれにしても、
萬福本舗さんのラーメンは相変わらず美味しいので、当然のように「替玉」120円を追加注文。


そのまま丼に投入したら、異様に麺が多い気がする。替玉の方が麺が多い?


小川の『いし』さんでも同じ感想を抱いたが、よく考えると、ひと玉めでスープを飲み過ぎてしまっただけだろう。
散々飲み食いしたので、スープは少し残したが、麺と具材は食べ切り「ごちそうさまでした」。
一時期、体調を崩していた店主さんも元気に調理していたし、萬福本舗さんでは、今後も飲み食いさせていただくつもりだ。

続いては、たった今名前を出した、東京で初めて福岡豚骨ラーメンを出したとされる、『九州ラーメン いし』
友人と小川駅周辺のの居酒屋で飲んだあと、2軒目として訪問。まずは「焼酎」=いいちこのウーロン茶割り400円を注文。
おつまみは、「チャーシュ」500円と、初めて頼む「目玉焼」450円を選択。


ラーメンに並ぶ名物である、明朗な店主との会話を楽しみつつ、焼酎割りを3杯ほど飲んだあと、
友人も私もシメの「ラーメン」700円を注文。私は紅生姜抜きでお願いしてみた。


大鍋でたっぷり泳がせるように茹でた、博多・長浜風よりは太めの麺と、臭みのないスープはやっぱり好相性。
途中で、ラー油を垂らして辛味と色味を加え、その後は一心不乱に麺を啜った。


酩酊かつ満腹状態でお店を出たあとは、小川駅至近の喫茶店『待夢』でひと休み。
友人はコーヒー(銘柄は忘れた)、私は「クリームソーダ」350円を注文し、懐かしい純喫茶の雰囲気を存分に味わう。
 ※ブレ失礼

西武線小川駅で下車した際は、いしさんで飲んで喰って→待夢さんで休息という、昭和満喫コースをぜひ試してほしい。

3杯目は、分倍河原のラーメン居酒屋『麺屋 しょうちゃん』。別の店で飲んだあと、シメのラーメンを食べるために訪問。
お酒は頼まず、基本の「博多豚骨ラーメン」780円に「味玉」100円を追加。


以前も記したが、しょうちゃんさんの味玉は甘口でイケる。さすがは甘口醤油の文化がある、九州のラーメン店だ。
ここの豚骨スープも、臭みはなくまろやかで、細いけれど九州っぽくない麺を使っているのは以前と変わらず。
すぐに麺を食べ終え、「替玉」120円と「替玉子」を追加。替玉子は、単なる味玉の追加である。


おろしニンニクを加え、玉子と麺を丼にドボン。


ひと玉めで、スープはまろやかというか、「ちょっと薄い?」と感じたのだが、替玉をしたら、さらに薄まってしまった。
卓上には追加タレはなく、置いてあるのは、九州のように甘くない普通の醤油のみで、足すのも変だ。
この日のスープは物足りなかったが、繰り返しになるが、ここの味玉は甘くて美味しい
一挙に5個くらい注文し、ラーメンに入れて食べてみたいが、お店の人に気味悪がられそうだ。

4杯目は、最近ちょくちょく通っており、冒頭でも名前を出したお店、国分寺『木村亭』
「豚骨ラーメン」650円の食券を購入後、「生玉子ありますか?」とたずねたが、用意してないそうなので、「味玉」100円を追加。
同じ九州の佐賀ラーメンは、生玉子入りが主流と聞いたが、福岡ラーメンのお店ではあまり見かけないね。 ※7年前食べた佐賀ラーメンはこちら
数分後、豚骨ラーメンが登場。前回ブログでも似たような画像を何枚も見たと思うが、今回もあえて撮影・掲載。


見た目はシンプルだが、普通のお店とは一線を画すウマさを秘めており、夜遅い時間の訪問だったが、スープはいつもと同じ濃厚さ。
時間によって味が違う、たとえば、開店直後の時間帯は、煮込みが足りず味が薄い、というお店もあるようだが、
木村亭さんは毎回ブレが少ない、というかほぼブレがなく、高レベルで安定している
あとから来た味玉も、ちょうどいい半熟具合。麺もスープも残さず、大満足でお店を出る。


こんなにハイレベルなラーメンが、今の時代に650円で食べられるなんて、なんだか申しわけないよ。

そして昨日、毎月恒例、一橋学園の『なにや』にチャーシューを買いに行ったのだが、
珍しく新小平駅からではなく、一橋学園駅から向かったところ、
駅の近くに新しいラーメン店ができているのを発見。しかも博多長浜ラーメンのようだ。
チャーシュー購入後、お店に戻ってみると、屋号は『博多長浜とんこつ亭』で、都下では珍しい立ち食いラーメン店と判明。


入口脇にメニューが貼ってあったが、立ち食いとはいえ「とんこつラーメン」550円は安い!


入店すると、厨房を囲むカウンターと、離れた場所にカウンターがひとつ。最大キャパは8名くらいか。
券売機で食券を購入し、厨房にいた男性店員に渡す。ひとりが調理担当で、もうひとりが客対応及び調理補助か。
この券売機、新札、新五百円玉(出たのは2021年だが)は使用不可で、替玉などの追加注文もその都度、券売機での購入を求められる。
「背脂とんこつラーメン」650円も気になったが、最初はやはり、基本のとんこつラーメンに、「生たまご」50円をトッピング。
生玉子は別皿提供も可能なようだが、私は「月見ラーメン」にしてもらった。


店員さんから丼を受け取り、立ち食いカウンターでへ。丼は結構熱々なので気をつけた方がいい。
安価だけど量は普通のお店と変わらず。具材もバラ肉チャーシュー3枚、キクラゲ、ネギと、不足はない。


まずはスープをひと口飲むと、最初の印象は豚骨ではなく、東京の醤油ラーメン!?
その理由は、輪切りにされた長ネギにあった。福岡豚骨ラーメンは、青ネギの小口切りが一般的だからね。
長ネギの風味がスープに溶け込み、それが東京醤油ラーメンを思い出させたようだ。
改めてスープを味わってみたが、意外と油っこさはあったが、豚骨臭さはなく、コクや旨味も控えめ。
店内貼紙にあった、「豚骨が苦手な方でも食べられるラーメン」の説明どおり、無難なテイストといえる。
麺は、味や細さに問題はないが、他店よりも短い気がした。食べづらくはないけどね。


薄いバラチャーシューは味付けも薄く、肉の味がダイレクトに伝わり、昭和時代のチャーシューを思い出す。
麺とチャーシュー1枚を食べ終え、「替玉」150円を追加注文。硬さは柔らかめを希望した。
なお、最初のひと玉は、客の要望は受け入れられず、お店指定の「硬め」で提供される。
ネットで苦言を呈しているヤツがいたけど、最初くらいはお店推奨の硬さの麺を試してみてもいいじゃないか。
すぐに、ネギが乗った替玉が登場。「早く安く」もお店のモットーだ。


ふた玉目でも、特に薄まったりすることはなく、黄身ちゃんを溶いて麺や肉に絡めたりして、美味しくいただいた。
ラーメン、替玉、生玉子で、計750円はお得だし、味や接客も問題はないが、立ち食いという業態は、やはり客を選びそうだ。
食事の時間が限られている、ビジネスマンには需要がありそうだが、そういうお店はビジネス街で開業すべきで、なぜ一橋学園駅前なのかなあ。
ちなみに、この店舗の隣には立ち食いそば屋があったのだが、建物老朽化などの理由で、数年前に閉店している。
博多長浜とんこつ亭さんには頑張ってほしいが、薄利多売の多売が難しそうだ。
あと、カウンターがちょっと低くて、足の長い(胴が長い?)私には不便だったが、これは仕方がないかな。

以上、最近食べたラーメンを5杯紹介したが、依然として私の豚骨欲は燃え盛っている。
新規開拓も含め、福岡豚骨ラーメン巡りは、まだまだ続きそうだが、身体に悪影響が無いか心配だ…(←何を今さら)。

おまけ
日本から出たことのない私が、「世界一のチャーシュー」と絶賛する、なにやさんのチャーシューが、


昨日購入したら、通常の約4割引きと、メチャクチャ安かった。他の店なら、倍から3倍は取られるぞ。
しばらくこの価格らしいので、なにやさんのチャーシューを試すなら、ぜひこの機会に!
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美人も訪れるラーメン店 国分寺『木村亭』

2024年09月06日 | ラーメン、つけ麺など
今年初めて訪問し、ラーメンの味が気に入り今後も通うと決心した、国分寺の『木村亭』

※初回に食べた「豚骨ラーメン」

2度目の訪問は数週間後。店内はカウンター席のみで、席によっては券売機で食券を買ったあと、一度店外に出る必要がある。
この日は、券売機の隣に座ったので、メニューを撮影できたのだが、相変わらずのピンボケで申しわけない。


提供しているのは、基本の豚骨ラーメンに各種トッピング、あとはご飯、つまみ、飲物だけと少数精鋭。
驚くべきは、ラーメン650円、替玉100円という低価格!
このときも触れたが、愛読しているラーメンブログによると、開店以来まったく値上げしていない模様。
なので、この日頼んだ「味玉ラーメン」も、750円という安価。味玉が100円以上するお店も増えてきたので、ありがたいよ。


横アングルの丼の向こう側に、チラリと見えるのは、


替玉を推奨する「麺の硬さ一覧表」(私が勝手に命名)。以前も記したが、私は「やわらかめ」が好み。


お店で使用している麺は、一般的なものとは異なり、身体に悪いとされるプロピレングリコール(PG)は不使用で、
水あめ、米酢、ハチミツ、三温糖、リンゴ果汁、果実酢、梅抽出液などを加えた、安心安全の福岡の博多麺らしい。


替玉を注文した際、リンゴ味を期待し麺だけかじってみたが、私のバカ舌では、他店の麺との違いはわからなかった。
ただし、豚骨独特の香りとコクと旨味がある、茶褐色の濃厚スープとの相性は抜群。
この日も、絶品豚骨スープと絡んだ麺だけを一気に食べてしまい、すぐに替玉を注文し、別皿で提供された麺を投入。

※替玉は、店主が現金対応してくれる

さっき転記したように、木村亭さんの麺は健康にいい(←そこまでは書いてない)ので、替玉に抵抗はない。
ふた玉目からは具材も味わう。チャーシューは私好みの醤油で煮込んだ甘じょっばウマいやつで、
やや厚めの長いサイズが1枚。下記画像は、途中で二手に分かれた状態。


味玉は、ちゃんと火が通っており、黄身ちゃんはほどよい半熟。


卓上には、ラーメンダレ、コショウ、ゴマもあるが、私が使うのはおろしニンニクと紅生姜だけ。
具材と麺ふた玉をたいらげ、スープも飲み干し「ごちそうさまです」。

店主は金髪の男性で、一見ヤンチャそうな外観(失礼)だが、食券を渡すときや替玉注文時、そして食べ終えて丼をカウンターに上げる際は、
必ず笑顔を作って「ありがとうございます」と挨拶してくれるし、調理や仕込みの作業も丁寧だ。
帰り際、「ここのラーメン、ずいぶんお安いですね」と声掛けしたところ、
「自分ひとりでやってますので…」と返答してくれた。イヤ、人件費がかからないとはいえ、それでも破格でしょ。
ラーメン1杯650円という安価を維持している、店主の真摯な姿勢も、木村亭のファンになった理由のひとつだ。

こちらのお店が営業している場所は、2012年頃から頻繁にラーメン店が入れ替わっていた。
屋号や味は変わっても、オーナーは一緒だったようだが、その中に、私があまり好きではないお店が混ざっており、
木村亭も、同一オーナーの店かと勘違いしていたため、長年、訪問を避けてしまっていた。
店主曰く「もう8年くらいやってます」とのことだが、  ※開業は2015年説が濃厚
安くてウマいラーメンを、国分寺駅近くで深夜まで提供、という好条件のお店に、今年まで未訪問だった自分が悔しい。

その後も、南口の『それはそれ』で飲んだ帰りや、都内で飲んだあとに途中下車し、
シメのラーメンを求め木村亭に寄ってみたところ、ことごとく開いてなかった!


そのうち1回は定休日の月曜だったが(苦笑)、他は通常は営業しているはずの曜日と時間帯。上記画像は金曜の夜であった。
最後に店の前を通ったのが、近くの『紅葉』もスープ切れ閉店で振られた、8月4日の日曜日。
それから数週間後、久々に足を運んでみたところ、おおっ、木村亭さんの店内に灯が! 


感動のため、外観撮影はブレてしまったが(←しょっちゅう)、気にせず店内へ。
この日は「青ねぎラーメン」750円をオーダーした。


例の店主が、いつもと変わらぬ笑顔で提供してくれたのは、いつもと変わらぬ旨味じゅうぶんの豚骨ラーメン。
青ねぎ増し=野菜を摂取したから、と自分に言い聞かせ、ちゅうちょなくスープまで飲み干す。
丼には、粉末状に砕かれた豚骨が残る。木村亭さんが、長時間豚骨を炊いている証拠である。


食後、店主に聞いてみたところ、「お盆やらスープ切れやらで休んでいた」とのこと。
たぶん、日頃の行ないが悪い私が訪れたときに、たまたま休日だっただけで、長期間は休んでいなかった模様。
いずれにせよ、木村亭さんが通常営業していたことは、単純に喜ばしい。

さて、今回のブログは、タイトルに釣られて読んだ方もいるだろうから(笑)、そろそろ「美人も訪れる」について、説明しよう。
初訪問時、あとから若い女性客がやってきて、空いていた私の隣席に座った。
女性は酩酊しており、さらに入店後、「瓶ビール」500円も追加し、隣の私に「ねえねえ」などと親しげな口調で、いろいろと話しかけてきた。
人見知りかつ、心の狭い私は、見知らぬ年下の人間に、タメ口で話しかけられた場合、通常なら不快感を露わにするが、
この日は、私より15~30歳は若い女性に対し、終始敬語で応対した。なぜなら、彼女が美人だったからである。
女性はビールは少し残したが、ラーメンはしっかり食べて、満足そうに退店した。どうやら初訪問ではなさそう。
私自身、青春時代(笑)はとっくの昔に過ぎたし、正直枯れたと思い込んでいたが、若い美女に話しかけられたら、やはり嬉しい…
という感情が、自分に残っていることに驚いた。美人よ、気付かせてくれてありがとう!

木村亭の近所にある、オムライスとパンケーキのお店『eggg Cafe』に、私のような男性客が入店をためらうのと同様、  ※詳細はこちらの文末で
男性客が主体の牛丼屋やラーメン屋には、ひとりでは入りづらいと感じている女性は、現在も少なくないはず。
豚骨臭もせず、店内は清潔で、店主が温和な男性とはいえ、豚骨ラーメンのお店に、単独で訪問するのは勇気がいるはずだが、
木村亭さんには通算4度入店したが、異なる美人客に3度遭遇。初回の方と同様、3名とも常連と思われる、慣れた振る舞いであった。
根拠のない勝手な持論だが、美人は周囲の評価などはさほど気にしない、信念のある方が多いと思う。
木村亭に来る美人も、「豚骨ラーメン店に女性ひとり?」といった、私のような古い人間からの好奇の目を気にすることなく、
「私はここのラーメンが好き。だから食べに来ている!」だけなのだろう。
一方、これは偏見かもしれないが、豚骨が臭いだの、男ばかりでイヤとか文句をいう女は、だいたいブスであり、
食べログなどに、飲食店の文句をネチネチと書き込む女も、全員ブスに違いない…ここまで書くと、「かもしれない」ではなく明らかに偏見か(笑)。
とにかく、この店には大勢のファンがいて、その中に美人が数名含まれていることは事実である。

つい先日、シラフの状態で木村亭さんに4度目の訪問。
このときは、通算3人目の美女もあとから来店し、ラーメンを食べたあと、小声で替玉を追加注文し、
すぐにたいらげ「ごちそうさまです」と挨拶し、颯爽と退店。あまり見た記憶のない「美人の替玉」だが、サマになっていたよ。
一方の私は、豚骨ラーメンと一緒に、「ホッピー」350円と「おつまみチャーシュー」300円+味玉100円の食券を購入。
「最初に少し飲んでから、ラーメンを食べます」と店主に告げ、豚骨ラーメン以外の食券を渡した。
まずは、ホッピーの外と、断熱タンブラーに入った焼酎が提供される。


タンブラーからのぞいても氷しか見えないので、焼酎の量は少ないようだが、350円だしね。


さらに店主から、「焼酎の追加は現金でお受けします。150円です」と告げられ、安さにビックリ。結局、ナカは2回お替わりした。
そして、期待以上に素晴らしかったのが、おつまみチャーシュー。味玉も一緒のお皿に盛ってもらった。


ラーメンに入っているものよりも分厚い、高品質なチャーシューが全5枚。


薬味は刻んだ青ねぎと、白い部分の斜め切り、さらに細切れチャーシューも少し混ざっていた。

※紅生姜を追加してみた

このチャーシューと味玉があれば、本気で飲んだらナカをあと5杯は飲めそうだが、泥酔しては迷惑なので自重し、
3杯目のナカを飲み終えたところで、豚骨ラーメンを調理してもらう。スープに泡が浮き、いつも以上に濃厚かつウマそうだ。


残っていたおつまみのチューシュー2.5枚と、味玉半分を乗せ、さっそく食べ始める。


熱々スープで温めたチャーシューはウマさが増し、さらに食欲を増進。すぐに麺を食べ終えたため、替玉を注文。


そういえば掲載していなかった、ラーメンブログでおなじみ「麺リフト」を撮影。このブログでは需要なさそうだが。


いつものようにスープまで飲み干し、豚骨紛を確認して「ごちそうさまでした」。
これまで、たくさんの豚骨ラーメンを食べてきたし、ここよりも濃い店、油っこい店、臭い店など、いろんなお店を知っているが、
値段の安さや通いやすさも考慮すると、今の私にとっては、福岡・豚骨ラーメンなら木村亭さんがベストかも。

この日は、いつもより長く滞在したため、店主が巨大なヘラで大きな寸胴をかき回す、スープ仕込みの風景を拝めた。
マジメな店主がマジメに作っているラーメンは、ウマいに決まっているし、そりゃあ美人客が訪れるわけだ。
退店間際、「ラーメンだけでなく、ホッピーも安すぎませんか?」と聞いてみたところ、店主は苦笑いしながら、
「さすがに苦しくなってきたので…近いうちに少し(値段を)上げるかもしれません」とつぶやいた。
開店から9年間価格を維持してきたのだから、少しくらいの値上げは、私も含め常連客なら誰でも納得するはず。
おひとりでの営業は大変だろうし、どうか無理せず、今後も美味しいラーメンを作り続けてほしい。
※2024年10月追記 ラーメンは750円になりました

最後に、私が木村亭さんに通うのは当然、ラーメンが目的であり、決して美人客が目当てではないことを、ご理解いただきたい。
って、わざわざ書くと、かえって疑われそうだな(苦笑)。



ラーメン 木村亭
東京都国分寺市本町2-11-1
JR、西武線国分寺駅から徒歩3分以内
営業時間 19時~深夜2時  ※2024年12月追記 日曜は23時まで
定休日 月曜、その他、お盆休みなど不定休あり
※月曜日も、店内で仕込みをしているときは、急きょ営業することもあるそうです
コメント (4)
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東京では初の「九州・福岡ラーメン」 小川『いし』

2024年08月24日 | ラーメン、つけ麺など
お盆前のとある土曜日の夕方。
西武線小川駅からほど近い、『百薬の長』で飲もうと思い、お店の付近まで行ってみたところ、店内の照明が消えている。 
どうやら、最近は水・土・日・祭が定休日になったらしい。 ※百薬の長・武蔵小金井店についてはこちら
実はその前に、萩山駅と八坂駅近くのお店にも足を運んだのだが、どちらも開いておらず(泣)。
クソ暑い中徒歩で移動したのに、3軒とも空振りという惨劇に落ち込んでいた、私の視界に入ったのが下記のお店。


ラーメン屋さんだけど飲み客が多い、『九州ラーメン いし』(←正式名)で飲ませてもらおう!
上記画像は、退店時に撮影したため空席が見えるが、入店時はほぼ満席で、ひとつだけ空いていた席に、なんとか入れてもらった。

先客の大半が飲んでいたので、私も心置きなく「ビール」700円と「餃子」500円を注文。
お店メニューは、厨房奥の壁に貼ってある。この他、夏季限定の「冷し中華」1000円もある。


あと、近くのおっちゃんが、「細切れチャーシューと紅生姜入りオムレツ」を食べていたが、あれは常連限定の裏メニューかな。

寺島進似(?)のダンディな男性店主が、アサヒの大瓶とコップを提供したのち、餃子を焼き始める。
キリン党の私だが、暑い中を歩き回った挙句、ようやく飲めたビールだ。ウマいに決まっている。
ちなみに、キリンもあるらしいが、この日はすでに売り切れていた。
数分後には餃子が焼き上がり、酸味のあるタレと一緒に登場。


1人前6個で、具材は野菜主体。自家製ゆえ、形がやや不揃いなのはご愛敬。


すぐにビールを飲み終えたため、メニューにはないが他のお客さんが頼んでいた、ウーロンハイを追加。
乙類焼酎で作るらしく、「麦と芋どっち?」と聞かれたので、麦でお願いしたところ、
いいちこのウーロン茶割りが出てきた。価格は「焼酎」や「ハイサワー」と同じ450円。


先客にもひととおり、ドリンクや料理が行きわたったようで、店主も端っこの席でひと休み。
こちらのお店に来たのは、このとき以来2度目だが、前回はラーメンを食べてすぐに退散したので、
せっかくなので今回は、店主といろいろとお話しさせていただいた。Qが私でAが店主だ。

Q「こちらは、東京で初めて九州ラーメンを出したお店になるんでしょうか?」
A「イヤ、新宿の『桂花』さんの方が先。ただ、あちらは熊本ラーメンだから、ウチとはちょっと違うね」
Q「そうでした。桂花が最初でしたね。では、久留米というか、福岡のラーメンはここが最初でしょうか?」
A「そうなるかな。創業した年? もうだいぶ前のことだから忘れちゃったよ(笑)」
調べたところ、開業は1973(昭和48)年。いずれにしても、数ヶ月前にここで取り上げた、
「九州・福岡スタイル」のラーメンを、東京で最初に出したのは『いし』さんのようだ

いしさんの歴史について簡単に説明。
ブリヂストンの東京工場が小平にできたとき、久留米の本社から、従業員が大量に引っ越してきた。
彼らは当然、故郷・久留米の豚骨ラーメンを欲したが、東京では出しているお店がない。
その頃、おなじく久留米から東京に出てきて、ブリヂストンとは別の仕事をしていた店主が、
知人に「久留米から来た従業員のためにラーメンを作ってくれませんか」と頼まれ、東京の福岡ラーメン1号店・いしを開業したそうだ。
屋号のネーミングは、店主の名字・石橋から。ブリヂストン創業者一族と同姓だが関係はないらしい。

Q「ラーメン作りの経験はあったのですか?」
A「奥さんの実家が久留米のラーメン屋さんで、学生時代、そこで4年間働いていた。
博多や長浜との違い? よく知らないけど、元祖は久留米だからね。自分が九州にいた頃は、長浜ラーメンはそんなに有名じゃなかった」
私も以前、福岡豚骨ラーメン発祥の地は久留米と聞いたことがある。

本場仕込みのラーメンは、久留米出身のブリヂストン関係者に大好評。次第に、九州豚骨になじみのない東京育ちのファンも増えていったそうだ。
A「最初にお店を出したのが、ブリジストン工場の近く。次に施設内のマーケットに移転して、今の場所が3軒目。
昔は朝から深夜まで、休む間もなくラーメン作っていたよ。おかげで遊ぶヒマもなかった」
まさにブリヂストンのタイヤと同様、客も回転しまくっていたのだろう(←ウマいこと書いたつもり)。

Q「東京向けに、味を変えたりしましたか?」
A「当初は久留米と同じように作っていたけど、匂いに苦情が出てね。だから途中から匂いを抑えるようになった。その分手間はかかるけど。
2度目の移転先となったここ(現店舗)も、近所の人に“匂いは大丈夫でしょうね”なんて釘を刺されたよ(苦笑)」
店内は確かに、独特の豚骨臭が漂っているが、提供しているラーメン自体に臭みはない。

別の客から、酒類の注文が入ったので、私もウーハイをお替わり。
ついでに、貴重なお話を聞かせていただいた、店主にも一杯飲んでいただこうと思ったが、その前に、
Q「営業中はお酒飲まないんですか?」
A「営業中どころか、酒はもう、50年くらい飲んでないよ」 
Q「そうなんですか! よかったら一杯どうぞ…と思ったのですが」
A「なんかの祝い事とかに呼ばれたときは、少しだけ口つけるけど、それ以外は本当に飲んでない。
ここのお客さんもオレが飲まないの知ってるから、誰も勧めてこないでしょ。若い頃は、ウイスキーなら一晩で1本半空けたけどさ」
そう言い終え、再び客席に戻ってきた店主は、ペットボトルの清涼飲料水で、喉を潤していた。

その後、常連客の団体から、「ラーメン4杯にチャーハン2皿」と、食事のオーダーが入り、店主は再び厨房へ。
このとき、店主と会話していた私に対し、「お話し中に悪いねー」と気遣ってくれた方がいて、「と、とんでもないです」と返答。
私の隣に座っていたお姉さまにも、「私たちうるさくてごめんなさい」と何度か謝られてしまい、恐縮してしまった。

居酒屋などで厄介なのが、テメエの店でもねえのに我が物顔で振舞い、新規客に自身が常連であることを誇示する客の存在。
そういう態度をとることよって、客が減って店がつぶれ、自分たちの居場所がなくなることに、気付かないのかね。
私の地元立川市は、そういう常連をたしなめるどころか、店側も一緒になって新規客を軽視する飲食店が多く、実に嘆かわしい。
その点、この日いしさんで飲んでいたお客さんは、ヨソ者かつ若輩者(皆さんよりは)の私を、邪魔者扱いするどころか親切に接してくれた。
「ウチに悪い客はいないよ。いたらオレが追い払うから」と語る店主さん自身も、気さくな好漢であり、
素晴らしい居酒屋に巡り合えて、久々に感激してしまった…あ、ここは飲み屋ではなくラーメン店だった(苦笑)。
ウーハイを何杯かお替わりし、酩酊してきた私も、シメのラーメンを作っていただくことに。

前回の注文は普通のラーメンだったので、今回はラーメン700円+大盛100円+生玉子100円にしてみた。
店主は麺を茹でる際、テボは使わず下記の平網(平ザル)を使う。


店主曰く、「麺は泳がすように茹でなきゃダメ。だからウチではテボは使わず、ずっとコレ(平網)」
「たまに、湯切りの時に声出したり、テボを振り回したりするお店があるけどさあ…」
以下は、店主が「ここだけのハナシな」とおっしゃったので割愛。まあだいたい想像はつくでしょ。
バカみたいなパフォーマンス(あ、書いてもうた)はせず、店主が真摯に作り上げた、久留米発祥の九州ラーメンがこちら。


具材はチャーシュー2枚、ネギ、紅生姜、茹で玉子のスライスに、追加の生玉子。
麺は、ストレートの細麺だが、一般的な博多・長浜ラーメンよりは太い。今回頼んだ大盛は、通常の1.5倍くらいか。


臭みのない豚骨スープは、粘度はないが旨味はしっかりあり、油が入るため熱々。紅生姜の周辺は、ピンク色に染まっていく。


白身が少し固まってきたところで、黄身ちゃんを崩し、麺に絡めて一気にすする。当然ながらウマい。


身体に悪いとはわかっているが、スープも飲み干し「ごちそうさまでした」。なぜだろう、初めて食べた時より美味く感じた。
大盛にしてバランスがよくなったのか、店主や周りのお客さんの温かさに触れたからか。おそらく後者かな。
私より先に来たのに、ずっと飲み続けている常連さんに「お先に失礼します」と挨拶し、店主にも「また来ます」と告げて退散。

そしてつい先日、今度は最初から、いしさん目当てに小川へ。
待望のキリンビールを注文したら、高菜のお通しもサービスに出てきた。


おつまみには「チャーシュ」500円を選択。チャーシュー6枚にネギ、おろし生姜、酸味のあるタレがかかっている。


この日も、店主とお話しさせていただき、彼はお酒だけでなく、東京の醤油ラーメンやうどんも食べたことはないと仰る。
「ラーメンはやっぱり、昔から食べている豚骨が好き。東京で食べたのは『どさん子』の味噌ラーメンくらいかな」とのこと。
昔の多摩地区には、『どさん子』や『どさん娘』の店舗が結構あったはず。  ※どさんこ両店についてはこちら

うどんも、地元福岡の柔らかいうどんが好きだそうで、「わざわざ九州から取り寄せて食べていた」そうだ。
小平周辺は、武蔵野うどんの名店も多いのだが、博多うどんとは相反する、ゴツゴツとした硬さが特徴だからねえ。
東京に出てきてから50年以上たっているが、店主の九州愛は変わっていないようだ。
その九州愛がもっとも表れているのが、こちらのラーメンなのだろう。
いろいろ質問してきた私に対し、店主は自身のラーメン哲学(?)について語ってくれた。
「匂いだけは出さないように変えたけど、スープの仕込み方も麺の茹で方も、すべて昔のまま。
久留米で習ったラーメンの作り方を、そのまま守り続けている。ただそれだけだよ
そんな店主のラーメンは、九州出身者だけでなく、多くの客の心をつかんできた。遅まきながら、私もそのひとりに加わった。

この日も、シメにラーメンをいただくことに。今回は並盛で、写真の茹で玉子を追加。


玉子の殻を剝き終え、完成したラーメンに投入(中央左)。さらに、残っていたお通しの高菜も加えた。


並盛にした理由は、メニューにはないけれど、店主が「できるよ」と教えてくれた、九州ラーメンでおなじみの「替玉」をするためだ。
最初の麺を食べ終え、紅生姜のピンク、高菜の黄色、そしてラー油の赤が混ざり、スープの色が混沌としてきたところに、


替玉が到着。価格はたぶん150円。推定1.5倍の大盛が+100円なので、適切価格である。


さきほど、「一般的な博多・長浜ラーメンよりは太い」と評した麺だが、太いだけでなく量自体も多い気がする。
なので、食べても食べても麺が減らず、酒も飲んでいたため、途中で満腹状態に。
それでも、残すことなく2玉の麺はたいらげたが、もったいないことにスープは残してしまった。
そんなワケないと思うが、「替玉って、最初の麺より多くないですか?」と店主にたずねたところ、「そんなワケねーだろ」と即答。あ、やっぱり(笑)。 
出っ張ったお腹をさすりながら、お会計を済ませ、この日もいい気分で店を出た。

数年前、いくつかの媒体の取材を受けた際、店主は「東京五輪までは頑張りたい」と語っていたようだが、
常連たちの熱烈な支持を受け、パリ五輪が終わった現在も、いしさんは昼から夜まで絶賛営業中である。
次のロサンゼルス、その次のブリスベンでも、常連客と談笑しながら真摯にラーメンを作り続ける、店主の姿が目に浮かぶ。



九州ラーメン いし
東京都小平市小川西町3-18-10
西武線小川駅より徒歩約3分 JRなら新小平駅から徒歩約18分
営業時間 11時~14時、17時~23時くらい
定休日 月、お盆、その他
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語り継ぎたい「チャーシューおこわ」 新宿『航海屋』

2024年08月21日 | ラーメン、つけ麺など
みんな大好き(かな?)ラーメンのお供、「チャーシューごはん」について語ったとき、
『航海屋』の名物メニュー「チャーシューおこわ」にも触れた。


余ったチャーシューの端っこを刻み、タレと一緒にお米と混ぜて炊いたもので、単品販売はなく、麺類を注文しないと頼めない。
かつては100円、現在は150円で、ランチタイムは無料。しかも2回お替わりできるので、私は当然、毎回3杯食べていた。
上記の画像はお店HPから拝借したものだが、近年は更新されていない。

航海屋さんは、いくつか支店があったが、私は阿佐ヶ谷店しか入った記憶がなく、最後に訪問したのが2018年。
その頃は、麺類との100円セットごはんが増えており、おこわではなく未食の「カレーライス」を選択した…までは前回記した。


ここからは、そのとき食べた商品を紹介。+100円のカレーも安いが、基本の「ラーメン」も、450円に値下げされていて驚く。


基本の鶏ガラスープ「基味」と、魚介風味が加わる「新味」が選べ、私は基味をセレクト。


普通のラーメンでも、やや小ぶりだがチャーシューが4枚も入る。
たくさんのネギとメンマも加わり、麺は私の好きな平打ちタイプだったが、以前は普通の中細麺だったはず。


鶏ガラ醤油スープに、チャーシューとネギの風味が移り、この店独自のテイストになっていく。
なお、カレーライスはこちら。味自体は平凡だったが、100円にしては量がある。


以上、ラーメンとカレーで550円。6年前とはいえ、さすがに安すぎる
その後はコロナ禍もあり、足が遠のいてしまい、23年に阿佐ヶ谷店は閉店。
チャーシューごはんブログで、「名物おこわ(とラーメン)を、近日中に食べに行くつもりだ」と記したとおり、
数ヶ月後には、航海屋で唯一残った、新宿店を訪問してきた。


その前に、航海屋さんについて簡単に説明。
開業したのが1993(平成5)年。開店当初は『丸信 航海ラーメン』という屋号だった。
私が初めて買った、1995年発行の下記ラーメンガイドによると、創業者は、


「たまたま入った那須のラーメン屋さんの味に魅せられ、他に本業がありながら修業を積んだ」と記載されているが、
実際は、「伝授料と称して200万円取られたが、ロクに指導してもらえなかった」と、お店HPの「航海日誌」という枠でボヤいていた(笑)。
修業はほとんどしていないようだが、創業者はラーメン作りの才能があったようで、数年後には人気店に。
20世紀末から21世紀初頭にかけて、発刊されたラーメン本では、航海屋さんがたびたび掲載されていた。
なので、最大5店舗あった支店が、新宿しか残っていないと知ったときは、さみしく感じたものだ。

閑話休題。新宿店はカウンター席のみで、HPによると全16席。店員さんは若い男性ひとり。
ワンオペで疲れているのか、なんとなく不機嫌そうで、私への「いらっしゃいませ」も、あまり心がこもっていない印象。
それでも、壁メニューの「17時以降ドリンク・おつまみALL300円」に、うっかり心奪われる私。


しかも、新宿店は一番安い「ラーメン」が750円なのだが、ドリンク+おつまみ+ラーメンで1150円というお得なセットもある。
当初の予定を変更し、軽く一杯やってからラーメンを食べ、余裕があったらチャーシューおこわを追加することに。
選んだのは、「ウーロンハイ」+「水餃子」+「とんそば」のセット。
とんそばというのは、要するに豚骨醤油ラーメンで、私は食べたことがなかった。ラーメンより50円高く、セット価格も1200円になる。
まずはウーハイが登場し、チビチビ飲んでいたところで水餃子が登場。


水餃子の提供時に店員さんが、「ラーメンはあとにしますか?」とたずねてきたので、「あ、じゃあそうしてもらえますか」と返答。
「いつでもお出ししますので、お声がけしてください」と告げ、厨房へ戻る。なんだ、意外と気が利く方ではないか。

水餃子は、たぶん自家製ではないよくあるタイプ。スープも薄味なので、おろしにんにくや黒胡椒を投入し食べた。


ウーハイを飲み終えたので、店員さんにお願いし、とんそばを作ってもらう。


丼サイズは、一般的なお店よりやや小さめに感じた。


具材は、阿佐ヶ谷店のラーメンと同じ、チャーシュー4枚にネギとメンマ。麺は昔ながらの中細ストレート。


ネーミングどおり、スープはちょいと豚骨臭がある。普段の鶏ガラ醤油スープの方が好きかな。
私がシメのとんそばを食べ始めた頃は、先客の大半が退店したが、ひとりだけ残っている中年男性がいた。
この男が、スマホの動画を見ながら行儀悪く食べていたのが、チャーシューおこわであった。
しかもこの男、しっかりお替わりもするのだが、店員さんに無言で茶碗を差し出す、憎たらしい振る舞い。
150円のサービス商品なのに、エラそうにお替わりしやがって…この日店員さんが不機嫌だったのは、こいつに原因があると見た。

ここまで書くのを忘れていたが、航海屋さんのウリは、チャーシューおこわではなく、チャーシューそのものであり、
脂の多い順に大トロ、中トロ、赤身の3種があり、好みを選べるのである。


HPから拝借した、チャーシュー画像がこちら。右から順に、大トロ、中トロ、赤身。


注文時に要望を出さなかった場合は、自動的に中トロになる。このとんそばのチャーシューも中トロだ。


私は過去に、3種とも食べたことがあるが、大トロは脂がきつく、おススメは中トロだね。
「チャーシューメン」950円にすると、8枚増えて12枚に。とんそばなど他のラーメンも、+200円でチャーシューを増やせる。
私が20年ほど前に食べた、「ダブルチャーシューメン」は1150円で、チャーシューが計20枚入る。画像がないのでまたまたHPから借りた。


お店が力を入れているチャーシューは、麺類やおこわに使うだけでなく、単品販売もしていた。


1本約200グラムで、阿佐ヶ谷店があった頃、近くに住んでいた飲み仲間の先輩がよく購入していた。
先輩は「切らずにそのままかじり、その日のうちに食べ切った」らしい。その豪快な食べ方、私もやってみたい。
セットを食べ終えたら、やはり満腹になってしまったので、チャーシューおこわは別の機会に。

それから数ヵ月後、新宿で飲んだ帰りに、航海屋新宿店に再訪問。
腹八分かつベロベロだったので、麺類+チャーシューおこわの双方を食べるのは無理そうなので、この日は麺類だけの注文。
選択したのは、これまた食べたことのない「つけめん」850円。具材は既述の麺類と同じ。


HPの説明によると、「ラーメンより濃いめのつけだれに 流水で締めた麺をからめて食べる」とのこと。
その後、「かつおの香りとネギ油が麺によくからみ(後略)」と続くが、酔っててネギ油に気付かず(恥)。
つけダレはそれほど濃くはなく、酸味を感じる昔流行ったタイプ。卓上の自家製辛味噌も入れて食べた。
つけ麺専用の太麺を使用しているらしいが、他店の極太つけ麺に慣れちゃうと、インパクトは薄い。
ただ、この日の中トロチャーシューは、ほど良く締まった肉質で、なかなかウマかった。


食後はスープ割りもできるそうなので、お願いすると、ポットに入ったスープが登場。


スープは透明で味はほとんどなし。清湯スープにしては透明すぎるが、醤油味のラーメンには合っているのだろう。


割りスープでつけダレも飲み干し、「ごちそうさまです」と告げて退散…する前に、
出口付近に設置してある、次回利用できるトッピング無料券の中から、


次回訪問時のために、「チャーシューおこわ無料券」を獲得。


店を出ると、両隣のもつ焼き屋と串カツ屋は大繁盛しているのに、航海屋さんは、例の男性店員ひとりで、余裕で回せる客入り。
店内壁には、来店した著名人のサイン色紙がたくさん貼ってあるが、色紙の日付を見ると、大半が20年以上前に書かれたもの。
このお店だけ、時代に取り残されている印象で、大きなお世話だろうけど、ちょっと心配になった。

そしてつい最近、航海屋さんのおこわが食べたくなり、お盆休みの情報がないかネット検索してみたら、
残念ながら、新宿店が7月で閉店していたことが判明!

似た味のラーメンは、修行先(?)の那須『丸信』で食べられるだろうが、チャーシューおこわは完全に幻の一品になってしまった。
航海屋さん、31年間の営業、お疲れさまでした
最近は行けてなかったですが、何度も満腹にさせていただいた、チャーシューおこわの御恩は忘れませんよ!



航海屋 新宿店
東京都新宿区新宿3-12-4
JR新宿駅から徒歩約5分、地下鉄新宿三丁目駅から徒歩約2分
営業時間 11時~0時、土曜は19時まで
定休日 日曜
※住所や駅からのアクセスは、お店HPからの転記ですが、JR新宿駅からは徒歩だと5分じゃ着きません

※※文中のとおり、残念ながら2024年7月に閉店しました
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製麺一筋50年の名人直伝! 国分寺『紅葉』

2024年08月05日 | ラーメン、つけ麺など
このとき絶賛した、国分寺駅北口の豚骨ラーメン店『木村亭』。
その後も何度か通ったのだが、7月中旬くらいから、私の訪問時は毎回閉まっている。
ただし、近所には『甚五郎』『麺創研 紅』など、代わりになりうる、遅くまで営業しているお店がいくつもある。
その中のひとつが、紅の2軒隣にある、22時ラストオーダーのつけ麺専門店『紅葉』
開業は2006年で、私も過去に何度か食べたことはあるが、店頭に待ち客がいることも多い人気店である。

麺切れによる終了や、長い行列などにより、近年はなかなか入店できなかったが、数ヶ月前に久々の訪問。
私がご無沙汰している間に、メニューは変わったようで、現在提供している商品はこちら。

紅葉HPより

昼と夜でメニューが異なるが、昼夜ともに麺は、常に5~6種類用意している。

※同上

麺の見本がこちら。保存料・添加物は当然未使用。

※同上、以降の画像は私の撮影(なのでヘタ)

麺は種類だけでなく 量も小~特大盛まで、90グラムずつ増量の全6種類から選べる。価格も、並以上は+90円ずつ増額。


種類と量、双方を選べる紅葉さんの麺は、HPの説明によると、
「製麺一筋50年の麺づくり名人より、秘伝の打ち方を修業、直伝(中略)その技術を最大限に生かしたこだわりの自家製麺」とのこと。
この日は、「創業からのつけ麺」並盛950円の平打麺を選択し、製麺一筋50年の名人直伝の味を堪能した。

最初に、細切れチャーシュー、メンマ、ナルト、海苔、ネギが入った、つけスープが登場し、


直後に平打麺が提供される。ちなみに私は、太麺と縮れ麺は食べたことがある。


初めて食べる平打麺は、麺に粒々が見える。全粒粉使用なのだろう。 ※他の麺も入っていたかもしれないが、記憶にない


麺だけ食べてみると、ちゃんと小麦の味がするが、私の好みよりちょいと硬め。スープに浸し、少し柔らかくした方がいいかな。
歯応えが強く、噛みしめる回数が増えるため、並でもお腹いっぱいになる。
スープは、お店の説明によると「3日間炊き出し、動物系・魚介系・野菜と果物のジュースをブレンドしたトリプルスープ」で、
よくある魚介豚骨タイプより、ジュース由来の甘味と酸味を感じる。野菜嫌いでビタミンが不足がちな私には、ありがたいスープだ。

基本の麺とスープを楽しんでから、こちらのお店は、味変アイテムも充実しているため、途中で使ってみることに。
一味&七味に、追加タレ、特製生姜、七品目のあげ玉、


さらに粒胡椒、レモン酢、ジャスミン茶の濃縮液まである。せっかくなので、2杯目はジャスミン茶にした。


さらにさらに、店員さんにお願いすれば、冷蔵庫からおろしニンニクと刻み玉ねぎも持ってきてもらえる。


この日は、おさじ2杯の揚げ玉と、


血圧を下げる効果があるとされる、玉ねぎとニンニクに、胡椒も何度か振りかけた。


麺を食べ終えたあとは、つけダレを余すことなく味わうため、魚介ダシの割りスープをいただく。


薄まったスープを一気に飲み干し、満腹になったところで「ごちそうさまでした」。
久々に食べた紅葉つけ麺は、以前よりたぶん、麺もスープも進化している。
実際、最近のお店Xでは、麺の太さを変えたことを報告しており、お店の向上心と、麺への情熱がうかがえる。

数日後、隣の客が食べていて気になった、「和え麺」を食べるために再訪問。
この時期の和え麺は「自家製ミートソース麺」で、そのままでも食べられる模様。


前回と同様、創業からのつけ麺・並盛の食券を購入し、店員さんに「和え麺でお願いします」と告げる。
すぐに一式が登場。スープは前回とほぼ同じだが、麺のビジュアルが明らかに違う。


ミートソース麺は、一番人気の太麺に、ミートソースを乗せて粉チーズを振りかけたもの。
通常具材のチャーシュー、ナルト、海苔はなくなっている(+100円で入る)が、
ブロッコリー&自家製マヨネーズが付き、おろしニンニクとタバスコも一緒に提供される。


「半分位までは、そのままでお召し上がりいただき」との説明があるので、最初の数口は麺にソースを付けて食べ、
その後はよく混ぜ合わせ、麺全体にミートソースを絡める。結構ひき肉が入っているね。


さすがは50年の秘伝で作られた麺、パスタよりもミートソースに合う気がする。
このままでも美味しいが、「途中からつけ汁に付けて味の変化をお楽しみください」という指示に従い、
麺をスープに付けたところ、元々の甘味・酸味に、ミートソースの旨味と酸味が合わさり、衝撃的にウマい!


その後、特製生姜を初めて使ってみたら、紅生姜を細かく刻んだ、牛丼屋や家系ラーメン店とは異なる独自のタイプだった。


今回も刻み玉ねぎをいただき、ミートソース&つけスープとのブレンドを楽しみ、


麺がなくなったら前回と同様、割りスープをもらう。


先日はちょっと薄く感じたが、今回はひき肉や玉ねぎが残っており、最後まで濃厚なまま美味しくいただけた。


トマト風味が苦手なため、最初は不安があったミートソース麺だったが、そのままでもスープに付けてもウマく、
生姜や玉ねぎを加えても、スープ割りをしても、最後までミートソースらしさ(?)は失われず。
期間限定でなく、ぜひともレギュラー商品にしてほしいね。

そして昨夜の日曜、未食の油そばを目当てに紅葉さんに行ってみたら、残念ながら「スープ切れにより早期終了」。


念のため、木村亭にも寄ってみたら、この日もやはり謎の休業。ただの夏休みだといいのだが。


それでも私には、年中無休の『武道家』さんが残っている。最近は深夜3時までの営業らしい。


「ラーメン」(並)900円とお替わりOKの「ライス」100円を、いいトシこいてガツガツ食らう。
酩酊&満腹のいい気分で国分寺駅に向かったら、下記横断幕が視界に入ってしまい、一気に不機嫌に。


もちろんこれは、日大三高ファンのくせに、早実の地元を歩いた私が悪い。
紅葉さんがある界隈は、早実生の通学路であり、いい飲食店が揃う名店街でもある。
先述した油そばや、製麺一筋50年の名人から受け継いだ、別の麺も試してみたいので、紅葉さんには今後も通うつもりだ。
このエリアの飲食店を利用する際は、三高ファンであることは隠し、早実の悪口も控えるので(笑)、どうか温かく迎え入れてほしい。

地区大会の失点数、早実は全国49代表中49位とビリらしいが、西東京代表として、甲子園では頑張ってもらいたい。
あまり気は進まないが、次回は西東京大会の決勝戦を振り返ることにする。



つけ麺 紅葉
東京都国分寺市本町2-2-15
JR、西武線国分寺駅北口から徒歩約2分半
営業時間 11時15分~15時、17時半~22時半、ラストオーダー各30分前
定休日 月曜、土曜の夜
※売り切れ早じまいあり
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