「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

数字の空虚

2008-06-06 23:35:06 | 日記
「低所得層は負担減となり、高所得層は負担増となる」
後期高齢者医療制度導入に当たって厚労省が繰り返し説明していたことだが、現実は逆だったことが厚労省の調査で明らかになった。低所得者では60%ほどなのに、高所得者では85%もの人が負担減となっているという。
とはいっても、この厚労省の調査自体も杜撰であることが明らかになってきた。
わずか4モデルに区分しただけでその構成数も明らかにせず、統計的にも問題がある調査ということだ。
役人は数字でうそをつくのが常套手段化している。
言葉自体が信用力を失っているので、数字しか頼るものがないのだろう。
空港の需要予測、道路の需要予測、年金の見通し推計など、国民には分かりにくい推計を行った上で結論となる数字だけを一方的に押し付け、根拠としてくる。
それも、算出根拠はなかなか明らかにせず、都合の悪い部分は隠ぺいする。
今回の厚労省の試算でも、野党が求めた調査に当たって市町から出された元のデータを明らかにすることを拒んでいるという。

結論ありきで数字を作ってくるのが役人の出す数字だ。
このことは、いまや常識といってもよいだろう。
ならばどうするか。
数字のウソを見抜く力を狽、ことはもちろんだが、算出過程の全てを公開することを義務付けるべきであろう。
この数字はどこから持ってきたのか、なぜこの数字なのか、普通の人でも検証可能なものはもちろん、そうでない専門的な数式であっても高学歴の日本で検証可能な人も多いだろう、積極的に公開すべきである。そういうものでなければ、信用すべきではない。
このままではこの先繰り返されることはあっても、なくなることはないのだから。