野性派でいこう!

日々の徒然です。子供四人。自然派。遺跡発掘事務所でお仕事。遺跡発掘調査で働き、やっぱり描いたり書いたりする日々。

ジリリジリリと、太陽が昇る。淡路島にて。

2015-05-06 22:17:27 | 旅行


淡路島のサービスエリアで、目を覚ますと、朝の5時半。

トイレへ行くのに外に出ると、明石大橋が遠くに見える。

東西南北がわからない。日の出はどっちだろう。

サービスエリアの建物の裏手がぐるりとテラスみたいになっている。そちらの空がオレンジにグラデーションしている。

急ぎ足で、車に戻り、末っ子と友達の子の小学3年のほうを連れ出してくる。

間に合った。
日の出である。オレンジの塊がジリリジリリと音をたてているかのように昇ってくる。

これまでも何度か、日の出を子に見せようと、奮闘したことがあるのだが、うまくいかなかった。

この旅に出る前に、日の出を子たちと一緒に見れたらいいなと思った。
それも、今、現実になっている。

「オレ、日の出みたことある。2015年の初日の出。」
小学3年の子は、もっと寝ていたかったらしい。

「いいの!毎日、こんなすごい事が起こってるの!
地球が回る速度の確認にもなるから、日の出は何回見てもいいのーっ!」

思ったより、子らの反応が淡々としたものだったので、
わたしも少々ムキになる。
「ねぇ。うどんはどこで食べるの?
うどん!うどん!」

早くもうどんコール。
日の出についての感想などは一言もない。
別にいいけどね。やはり、食い気が一番。生きる活力である。

そこから、二時間。
香川の街へ車は降り立った。

国道沿いにはいつもの大型量販店たち。
最近の地方都市は、遠くに来た演出にイマイチ欠ける。そんなものなのか。

朝早くから営業しているうどん屋さんを調べてやってきたのだが、
もう行列!!

おとなしく、列に加わり、しばらくジリジリしたあとに、いよいよ、
「いっただきまーす!」

やはり、うまい!!
関東でも近頃見かけるセルフうどん店と、なにが違うのかは、わからない。けど、うまい!!

うどんは絶対食べたいと、リクエストしておいて、本当に良かった!
満ち溢れる幸福感。

なんとなく、自分の中で、この旅の目的は達した気になっている。

ゴールに到達したかのように、一瞬錯覚したのだが、
さぁ、本来の目指すゴールの高知県に突入である!


真夜中の、大阪で。

2015-05-06 12:44:58 | 旅行
夜、21時、すっかり眠る支度をして、友の車に乗り込んだ。

バイバイまたね!と声を張り上げる子供たちだけど、ご近所迷惑になるようなご近所とは、かなりの距離があるから大丈夫。

そして、わたしも子供たちと一緒に瞬く間にグー、バタン。

車が泊まる気配で目を覚ますと、友人もちょっと寝ると、お疲れの様子で高速道路のサービスエリア。時計を見ると22時すぎた頃。

トイレに行って、夜空を見上げると、意外と星が見えない。満月が近いのか。

夜中の山の空気に触れたら目が覚めた。

よしっ!進もう!

ナビのいう通り、高速道路をぐんぐん進む。

地名の看板に法隆寺などと出てくるけど、真っ暗でわからない。

元来のザックリ物事を把握する性質である。
とにかく西に進む。
うどんを食べるには、淡路島を通る高速に乗る。
とだけ思って運転しだしたので、途中で阪神高速だの、第二京阪だの近畿なんだかだ言われても全くピンとこない。

関東なら、まだ大まかにでも東と西と上と下で感覚的にわかる部分があるのだが、笑っちゃうくらいちんぷんかんぷんなのである。

瞬発力でナビの表示に従うと言う荒業を繰り出しつづけたら、ついに、間違えた。

ナビが頑張って、新しいルートを検索してくれている。
一回一般道に降りて、Uターンしてくるらしい。

暗闇の中をずっと高速道路で移動していたので、それまで空気感に変化を感じなかったのだが、
一般道に降りると、ちょっとワクワクした。
どうもそれは大阪のど真ん中らしい。

大阪の皆さんのちょっと個性的な運転に翻弄されつつ、湘南ナンバー代表のわたくしも、三車線道路を堂々と右から左へ車線変更。


と、それは突如現れた。
右手に大きな大きな、思っていたのよりはるかにデカイ、太陽の搭である。

しかも、目からこちらにレーザービームの如く光線を発射してくる。

うわぁ!びっくりした!

「なに、やってんだよ」
太郎先生が話しかけてくる。

「ちゃんと、創れ。」
また、太郎先生。

創れ創れと、いつも太郎先生に言われている気分であるのに、子育てやら生活を言い訳にして、全然創れてないわたしは、ここでもまた太郎先生にガツンとやられた。

はい。すみません。

そこで、頭上にモノレールがゴオーッと音をたてて追い越していく。
喝までいれられちゃったよ。そんな気分。


イソイソとおとなしく高速道路に戻る。

今まで、パーフェクトにナビの表示に従えたのに、ここで間違えたのは、、、太郎先生に呼ばれたなこりゃ。
なにはともあれ、ご挨拶できて良かった。


ガソリンもそろそろ給油しなくてはならない。
ちょうど淡路島ハイウェイオアシスという大きなサービスエリア。
今夜はここで寝て、朝進めばいいか。
うどんはすぐそこである。
車中泊2日目。

こないだまで、枕が違うと眠れなかったのに、どうしちゃったのわたし。

そして、安眠安眠。

おやすみなさい。

寄り道、癖になっちゃうよ。まだ、奈良。

2015-05-06 07:00:00 | 旅行
それで、あんまり近場をうろうろし、家でゴロゴロしていると、Tさんの夫が、近所の古墳群に連れていってくれた。

車中、歴史っぽい話をすると、夫さんはとても詳しかったので、頭が良い方だなぁと思った。

この夫さん。自分の仕事のあらゆる事をなんとかして、家族で奈良に移住を実現させたのだ。密かに尊敬しているすごい方。

さすがの夫さんに、
「さすが奈良なんですよ。この道なんかはね最初の天皇が通ったと言われている道。」

言われると急に、おーっ!と言う気になって感動しているわたしに
「ホントかウソかはわからないけどね。」
と、ニヤリ。


さて、到着した古墳群は小さな小高い丘。
不自然な地形を古墳と言われればなるほど、だけど、山菜やタケノコがニョキニョキ生えている。

説明の看板を見ると、4世紀頃の最古級の古墳群とのこと。

てっぺんまで登ったら、毛穴が逆立った。

昔、熊野で気功の先生が自宅の庭に気の流れの良い場所を作った、立ってみて、と言われて立ったら、そこでも毛穴が逆立った。

よって、この古墳群も、相当なパワースポットだと思われる。

息子は、そのパワースポットを駆け下りようとして手をついて、草が刺さって血を出して大騒ぎ。

我々はのんきに山菜をとり、タケノコをとった。

それから、もう一ヶ所、石仏群を見た。こちらは1700年代にできたものらしく、
「新しいのか。」
と、あまり興味を示さないわたしに、
「1700年が新しい?」
と、怪訝な顔をしている夫さんの表情が一瞬目に入ってすみません。今は、ちょっと、縄文マニアのわたしなんである。
歴史マニア同志としてシンパシーを抱きつつあった我々にちょっと溝ができた。

夕飯は、地元の野菜づくしのご飯をいただいた。
うちの末っ子がT家の高校2年生の長女に、本当の姉みたいになついている。
こういうのって、いいなぁ。誰んちの子が、どれかわからない。


日中外を駆け回って、美味しい野菜たっぷりの料理をいただいて、ゴエモン風呂にいれてもらって、子供たちは最高にいい子っぷりだ。

四角い部屋とアスファルトの生活でおとなしくちゃんとできないからと責められるのは子供にしたらキツイ事だと思う。
生理的に、いろんな事がちゃんと整う生活なら、子供はすぐご機嫌にいい子になる。
工夫して変えていかなきゃいけないのは、いつも大人側なのだ。


そうだ、奈良は通過点という事を忘れてしまうところだった。


寝る支度をして出発。さらに、進め!ゴールは!!どこだっけ?