かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

堀川の橋(15)~住吉橋(名古屋市中川区~熱田区)

2012-04-02 | 近代橋めぐり

堀川の近代橋めぐりもいよいよ最後、日置橋から松重橋、山王橋、古渡橋、尾頭橋と堀川を下り、金山駅の南西、県道中川~中村線に設けられた住吉橋です。
上流の古渡橋、尾頭橋は堀川七橋の一つですが、戦前の橋は架け替えられ当時の面影は残っていません。
住吉橋は堀川最下流に位置する戦前の面影を留める橋で、架橋時と変わらぬ三連アーチの外観が美しい表情を見せてくれます。

関東大震災の復興に際し、橋梁や小学校などの公共建造物に震災復興モデルが採用され、住吉橋にも震災復興デザインが取り入れられています。
学校建築でも、昭和初めに建てられた都市部の小学校には、耐火耐震を重視したRC造の復興小学校建築が採用されました。
名古屋市でもRC造の復興小学校が建てられましたがほとんど姿を消し、現在では筒井小学校だけが当時の姿をとどめています。


◆住吉橋(すみよしはし)/愛知県名古屋市中川区柳川町・八熊1(右岸)~熱田区新尾頭1、2(左岸)
 竣工:昭和12年(1937)、昭和59年高欄改修
 構造:鋼ソリッドリブ・アーチ(上路)、ラーメン橋台
 撮影:2011/02/11 



■下流左岸側(熱田区新尾頭)より撮影~中央の大きな鋼製アーチの両脇にコンクリート製アーチがあるので三連アーチに見える



■上流左岸より撮影~橋の四隅にかなり立派な橋灯付親柱が設置されています~





■下流東詰の親柱と橋灯~昭和モダンな雰囲気が漂う





■幾何学模様が美しい金属製の欄干