堀川の西側を並行して流れる中川運河は、名古屋港と笹島貨物駅(現:あおなみ線ささしまライブ駅)を結ぶために掘られた運河で、昭和5年(1930)に竣工しました。
中川運河の竣工により鉄道で運ばれた貨物を船によって名古屋港に運び、同時に松重閘門(現在は使用停止)を設けて堀川とも行き来が可能になりました。
近代の名古屋の物資輸送の要として経済の発展に貢献してきた中川運河も、昭和30年代からは輸送手段が陸路に変わり、現在は忘れ去られた存在になっています。
運河橋は中川運河の最も上流に架かる橋で、多くの船舶が橋の下を往来した戦前の頃の面影を今も残しています。
◆運河橋(うんがはし)/名古屋市中川区月島町(右岸)~中川区運河通1(左岸)
竣工:昭和6年(1931)
構造:RC
撮影:2012/02/26
■下流の猿子橋より撮影~後ろの高架道路は名古屋高速5号万場線
■西橋詰(下流側)~橋の四隅には立派な石造の親柱、欄干の中央には背の高い橋灯も設置されています
■東橋詰(下流側)
■親柱は当時流行の表現主義風のデザイン