父のコレクションで喫茶店と並び数が多いのが飲食店の広告マッチです。
その中でも和食店の占める割合が高く、なかでも寿司と鰻の店はごひいきだったようです。
私の子どもの頃は、握り寿司(巻き寿司やいなり寿司は家庭でも作った)なるものは年に数回、お客さんが来た時の出前のご相伴にあずかるくらいで、鰻にいたっては食べた記憶がほとんどありません。
それでも時々父が寿司折を土産に買って帰る日があるのですが、そんな時はたいてい飲んでいて帰りが遅く、子どもの私は夢の中です。
酔うと機嫌がよくなる父は、帰宅すると母が止めるのも聞かず、寝ている私を起し土産の寿司を食べさせるのです。
こんな時でもなければめったに寿司は食べられないので、寝ぼけ眼をこすりつつ、夢うつつで握り寿司をほおばっていたのを覚えています。
庶民にとっては寿司も鰻も何か特別のイベントがなければ食べられない大御馳走で、現在とは比較にならないプレミア感がありました。
現在は回転寿司なるものが登場、鰻も輸入物がほとんどになり、昔と比べるとかなり身近な食べ物になりました。
昭和から30年近くが経過し現在でも、寿司と鰻は和食の代表としてその人気は根強く、特に回転寿司はリーズナブルな価格と多彩なメニューで、家族みんなで楽しめる外食店として不動の人気を維持しているようです。
■ほとんどが実家の近所の寿司屋さんですが、現在も営業している店は数えるほどです。
そう言えば昔は、漢字一字の魚の名前が書いてある寿司屋の湯飲みもよく見かけました。
■鰻を初めて食べに行ったのは高校生の時で、当時でも高級和食の代表でした
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