手助けサークル。家造りを自力でやりたい。 ちょっとしたアドバイスと助力を得て、 自分の家を持つ。

ミッドセンチュリーに生まれた世代が、次のステップを
見据えて“終の棲家”を作る。ミステリアスな家が
できるか?

廊下側のドアは、このような構造に・・・風が通る

2014-10-25 | 家造り
部屋に風を取り入れるには、
入る側と出る側を作る。
ごく当たり前のことをデザインするのは・・・結構難しい。

        
        20141025

左側にドアの姿図を。
両脇に縦長のスリットが・・・判るだろうか?
左側のスリットは、ドアを引くときの手掛かり。
取っ手を付けてもよいが、卒なくスッキリと作ると・・見栄えが良い。
右側のスリットは、通風のための開口。

右下に描いたのが、その部分の平面詳細。
パネル状の板が左側にスライドして、8センチの通気開口を作る。
中が覗けず・・・程ほどの開口幅はこれくらいか?
スライド式なので、好きな位置を選べる。
その意味では、フリー幅とも言える。

通気量を調整しつつ、見てくれよく。

主寝室のイメージ・・・通気窓の雰囲気、こんな感じか?

2014-10-19 | 家造り
内観図ではわからない感じも、
パースぺクティブに書くと・・・こんな感じ。

          
          20141019

左側にワークデスク。
テレビを乗せて・・ちょとしたライティングコーナーが2人分出来た。
ベットの配置からすると、テレビ位置はベスト。

頭上に組み込んだ間接照明で、壁を明るく照らす。
寝室では、光源が視界に入らないように!
シーリングライトを部屋の真中に取り付け、
まぶしくて困ることがある。
照明器具の位置・・・侮る無かれ!

外に面した壁には、左からジャロジー。通風に役立てよう。
ライティングデスクに座っても、この位置に窓があれば涼しい。
ベットに寝ても、足元を通る風は不快に感じない。

風がうまく廊下側に流れるか、
廊下側の壁にも、工夫が必要だ。

ヘッドボード後ろのクロゼットと、
廊下壁の説明は次回・・・

寝室の窓・・・機能を満たすには?

2014-10-18 | 家造り
寝室に話を移そう。
寝室に要求される窓の性格は・・・採光、通風、遮熱、視界・・・
色々な要求を、満たさなければならない。

      
      20141018

庭に面した窓を、計画してみた。
上段に平面・・上方が庭。

左から、通風のためのジャロジー窓。
ジャロジー窓とは、幅の狭いガラスがスイングしながら開閉する窓。
今回は、部屋内側に設置するので、意匠性も考慮して、ガラスを木製のフィンに変更しよう。
これだけでは耐水性・遮熱性に劣るので、その外側に片開きのアルミサッシュを併設。
そう・・この部分は二重窓になる。

その右側は、1.8m幅の引き違い掃き出し窓。
ガラスはペアーガラスで、遮熱に配慮。

これで外側は、遮熱・水密と基本機能を満足する。

しかし・・・夏の夜
引き違い窓は、安全面から、開けて寝ることは出来ない。
クーラー付けっぱなしの夜・・・音に悩まされ、不自然な温度調整では・・安眠できない!
ここで登場するのが、通気窓。
外側の片開き窓を開け、ジャロジーの羽を操作すれば、
心地よい夜気が、流れ込む。
羽の角度で、風量を調整・・・

ロハスで心地よい夏をすごそう。

夏の水盤庭園・・・何を飾るか・何を飼うか?

2014-10-12 | 家造り
7月になったら、鉢植えを地上に上げて・・・
睡蓮の鉢を下ろし、水を張る。
亀を放し・・・

        
        20141012

フナを放して、うなぎを泳がす。
土用の丑に日には、泥抜きした“うなぎ”に成仏願う。

こんな楽しい生活・・・市街地で可能だろうか?

水盤の庭・・・水を抜いて“掘り込みの庭”に。そのとき見えるのは・・・

2014-10-11 | 家造り
水盤の庭・・・水を楽しむのは夏。
他の季節は、地盤に掘り込まれた“掘り込みの庭”

目線の高さが変わると、風景も変わってくる。

        
        20141011

地盤面から少しでも下がると、包み込まれるような感じになる。
しかも目線の位置が下がって、幼時の目線位置になる。
大人の感覚で、幼児の目線。
風景が違って見えるだろう。

日常を離れた体験・・・
住宅に“非日常”を取り込むと、生活観にメリハリが付く。

水盤の庭

2014-10-05 | 家造り
水盤に変わりうる庭とは・・・どんなものか?
詳細を検討しよう。

          
          20141005

平面と断面を重ねて描いているので、目を凝らして見て頂きたい。
平面に目を凝らすと・・・
2.7m角のエリアが、解るだろうか?
L型の廊下に囲まれた部分である。
真中の色付けされた部分が、水の張られるエリア。
広さにして2.2m四方。4.5帖に少し足りない。
2段の踏み段を下がると、地盤面から30センチ下がる事になる。

ここらで、断面に目を凝らして・・・
平面に重ねてハッチングをし、グレイ色に色付けした部分が断面。
左から、廊下ーフルオープンの出入り口ーを出ると、30センチ幅のたたき。
更に、30センチ幅の踏み段を3段降りると、水盤の底に付く。
1段目の踏み台は、そのままベンチになって、四周を取り囲む。
このベンチの高さまで水を張ると、水深40センチの“水張り庭”が出来上がる。

夏場、水を張って足をつけたら・・・心地よさは、何点だろうか?
ベンチに座って、庭の緑を見たら・・・視線が低い分、どのような景色に見えるか?

色々な試みは、毎日の生活に、思いもよらない、発見をもたらす。

目を楽しませる“道行き”を、どのように演出するか・・・

2014-10-04 | 家造り
今回の住宅計画のように、エントランスー玄関ーリビングへと・・・
移動時間が長いとき?・・は、この“道行き”が、楽しいものになるような、演出が欠かせない。
目に入る景色・・・思わぬ仕掛け・・・思いっきり楽しもう!

        
        20141004

まず、道路から軒下の“平土間”へ。
土間正面の千本格子越しに、中庭の緑が少々見える。

玄関に入ると・・・庭側に開いた1.8m幅のフルオープンドア。
開口の先には・・・水盤の庭園。2.7m角の広さがある。

廊下を右に折れると、二階への階段があるホール。3帖の広さがある。
ここからも、水盤庭園が見える。
この庭園は、階段を下りてきたとき、正面に見える位置づけだ。

この水盤庭園・・地面を掘り込んだタイル張りの“穴”
夏場には、水を張って・・・ちっちゃなプールになる。

詳細は次回に。

オールインワンの水廻り

2014-09-28 | 家造り
オールインワンの水廻りを、絵にしてみる。

        
        20140928

右手が浴室。出入り口と壁面をガラス張りにして、広さを演出。
左手の壁面を前に、奥から洗面シンク・・・カウンタートップ下は衣類ケース。
一番手前が、便器と化粧カウンター。
小物・花瓶の花・・・楽しく演出しよう!

洗面カウンター前は全面鏡。
その上部は換気窓。
壁の向こうは前面道路なので、視線の届かない高窓になる。
ガラス窓で、陽の差し込む明るい水廻りを作る。

平屋部分の天井を、船底天井にしたので・・・柱・梁の掛け方を変更

2014-09-27 | 家造り
平土間・玄関にかけての天井を、船底天井にしたので、
柱・梁の掛け方を変更する。
その結果、プランにも影響が出てきた。

以前のプランは・・・
          
          20140927-1

左上から洗面・脱衣、浴室・・・右に廻ってトイレ。
このプランのままだと、浴室内に柱が出てくる。
この点を改善すると、

変更プランは・・・
          
          20140927-2

水廻りのエリアは変わらないが、浴室・洗面・トイレが all-in-one 形式になった。
浴室は45センチほど大きくなって、1620タイプのユニットバスが入るようになった。
洗面脱衣・トイレ・洗濯コーナーが、同一空間になったことによるメリット・デメリットは・・・

空間の広がりを取るか・・・
トイレの独立性を取るか・・・

右端に描いたが、上段のように、水平梁に小屋束を載せて屋根を作るか、
           下段のように、山形に梁を組んで屋根を作るか・・・
天井を舟形に作るには、棟木を支える位置に、柱を動かしたい。
結果、プラン変更を余儀なく・・・

意匠性・構造の合理性・建設費の妥当性・・・色々な可能性を比較検討しながら、プランが出来上がる。

玄関イメージを絵にすると・・・

2014-09-21 | 家造り
玄関の格子引戸を開けると・・・
左右に収納・・そして奥に伸びる廊下。

           
           20140921

平土間の石張りが、そのまま伸びた玄関床。
天井の形態も、平土間の山形がそのまま伸びた、船底天井にしよう。

デザイン要素は少なくしたほうが、インパクトは強くなる。
研ぎ澄まされたデザイン要素を、何に求めるか・・・

平土間のイメージが固まったので・・・プランを直そう

2014-09-20 | 家造り
空間ボリューム・意匠が固まったので、プランの訂正をしよう。
前回までのプランは・・

          
玄関扉の開き方は、嵌め殺し格子と片引き格子戸。
1.8m幅で、玄関内と平土間の視覚的一体感を、計画した。
しかし・・・
前回のイメージ図で書き表したように、屋根の勾配とその下に見える開口は、
シンメトリーの規則性があるほうが、整然と目に映る。
よって、イメージにあわせ、玄関周りのプランを変更する。

          
          20140920

チョッと古臭いかもしれないが・・・出入口は、引き違いの格子戸にした。
これだけで和風の雰囲気がプンプン。
見上げれば・・・屋根のフレームが、露出して見える。

玄関内は1.8m四方の広がりだが、格子戸を介して、平土間と一体に繋がる。
平土間の先には、ガレージの車が見える。
見通せる長さは、全部足すと7.2m。

玄関内には、1.8m幅のシューズクロゼットと0.9m幅のクロゼットが出来た。

平土間に自転車を持ち出して・・・
隣には子供の三輪車が。
椅子に座って、お茶でも飲むか?

この空間で、どのような生活を紡ぎ出すか・・・

玄関前土間の・・・イメージ

2014-09-14 | 家造り
玄関前土間のイメージを、パースペクティブに見ると・・・

          
          20140914

イメージがうまく伝わらないかもしれないが・・・何となくこんな感じか?

左が前面道路。右側が中庭・・・こんなにスルーな感じ。
竪格子で仕切られた空間は、ほとんどオープン。
屋根が架った、屋外に間違いない。

正面の格子戸越しには、玄関の中が覗ける。

屋根を支えるフレームに、和モダンを感じさせる表現を!
空間が狭いので、高山の民家ほど大きな構成は無理だが・・・
斜材の組合せに、動きのある「和の心」を表現しよう。

よく見る写真・・・伝統の軸組み空間

2014-09-13 | 家造り
重要文化財“吉島家住宅”の、最も象徴的な写真を一枚・・・
入館パンフレットの表紙を飾るプロ撮影の一枚。

          
          20140913-1

・・・土間の吹抜け部分にある、大黒柱を中心として梁と柱によって構成された立体格子が、
   高窓から投げかける光の移り変わりとともに、その陰影と色合いとを転変させていく演出は・・・

建築家伊藤ていじに、この感想を書きしむる空間。

格子組と縦横のシンプルなラインは、「和モダン」を感じさせる構成になっている。
これらのテクスチャーを、玄関前の土間空間に加算させたい。

参考までに、しおりの裏面に書かれたプランを添付する。

          
          20140913-2

何とも、風格を感じさせる立面になっている。

格子の遮蔽効果は・・・実物を見てみる

2014-09-07 | 家造り
千本格子・・・どの位、視線を遮断するか?
岐阜高山にある、重要文化財「吉島家住宅」の写真で、検証してみよう。

        
        20140907-1

通りから見た住宅外観。
代々酒造を生業とした豪商の家。
明治38年の火災後、飛騨の匠によって再建された。

正面に廻って格子を見る。
              
        20140907-2 

このサイズでは、家の中が見えてしまう。
したがって、目線の通るところは、障子紙が張ってある。

千本格子のほうは、どうだろうか?
        
        20140907-3

この角度では、まったく中の様子が見えない。
桟のピッチが、細かいせいだろう。
正面に廻ってみる。

        
        20140907-4

このピッチなら、中が暗かったら・・・中の様子は見えない。

実は、中からの写真で、どの位外の景色が見えるか確認したかったが、
シャッターチャンスを逃した。
何かの機会に・・・確認しよう!

玄関前平土間のイメージ・・・道から見えて、ちょっと恥ずかしいか?

2014-09-06 | 家造り
平土間のイメージは・・・
4.5帖程度の広さだが、
四方への抜けが、功を奏するか?
まずは・・・中庭方向への抜け。

         
         20140906

正面に竪格子。
抜けを保ちつつ・・・緩やかに視線を遮る。
町屋の千本格子に近い遮蔽効果。
中庭が明るいので、格子のシルエットが、さぞ美しいだろう!