古物商  showa 土花亭

          効率性や利便性だけで埋め尽くされた今の時代。少しだけ時計の針をゆっくりと進めてみませんか。

手回し計算機/TIGER Calculating Machine戦後型10×10×18入荷

2023年07月07日 | 雑貨

過去、いくつもの「手回し計算機(TIGER Calculating Machine)」を触って来ましたが、ここまで程度の良い個体は

初めてで、各ペイントの状態も申し分ない。

気になる部分は下の写真の数値入力部の2ケ所備わる樹脂製の桁数表示右側の先端部が破損状態。

しかし、樹脂製桁数表示は各2ケ所づつ備わっており欠品はしていない。

とは言え、現在は不動状態で各駆動部は油切れで全て固着している。

通常は製造から70年以上も経過していることと、本体が重量物のためほぼ全ての個体はゴム足が潰れ劣化が

みられて当たり前ですが、この個体のゴム足は比較的に良い状態。(但し、取り付けボルトが1本破断している)

早速、固着を解くために外装を外して行く。ここでも驚かされるのが、外装裏面に貼られている防振用鉛板の

青いビニルテープ。こちらも健全な状態で残っている。ここまで残っているには奇跡的で、固着の状態をみる限り

ほとんど使われていなかった個体なのかも知れない。

今後は固着を解き、注油を施し機能テストを行い後は、外装を奇麗に仕上げて行く予定。

 

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手回し計算機/TIGER Calculating Machine基本型(戦前)のレストア

2023年02月22日 | 雑貨

前回の「手回し計算機/TIGER Calculating Machine基本型(戦前)が入荷」の後、先ずは外装を外し

固着でガチガチのギア類を解く作業から。

まぁ~、酷いものです・・・。全ての可動部が動きません。

欠品についてはお決まりの小さなマイナスボルトぐらいで、後は問題無さそうな雰囲気。

いくら基本、先ずは壊れない「タイガー計算機」とは言え、ここで無理にレバーを廻したりすると取り返しの

つかないようになるため、これでもかの注油後、数日放置し少しづつ加減をしながら可動部を動かしながら

機能確認も兼ねて動かして行きます。

そして、固着が解け機能が確認できたところで外装のお化粧直し。

左下映るゴム足は御覧の有様のため新品の代用品を用意。各ボルト類は洗浄後に磨きを掛けてあります。

前面上カバーの文字類が薄くなっていたのでこの後、墨入れ補色を施しそして組付け。。。

この個体の面白い所はカバー右下の表示が英語表記の「TIGER 」であるところ。

通常はカタカナで「タイガー」です。

このことについては理由は分かりませんが、後年(戦後)の「TIGER 」表記には「6×7×12」は存在しないため

後年の機種からの移植は考えられず、オリジナルであることは間違いないようです。

背面のカバーはこの時代特有のカタカナ表記の「タイガー」と各特許番号表示になっています。

毎回、申し上げますが兎に角この「戦前基本型」は小さくて可愛くもあります。

戦後から段々とダイアイル桁数も増えて行きましたので、単純に考えて「6×7×12」は戦後の「10×10×18」等の

約半分近くの桁数ですから、幅も半分強しかありません。

現状、計算機能も問題ない「虎印」の「TIGER Calculating Machine基本型(戦前)」になります。

 

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手回し計算機/TIGER Calculating Machine基本型(戦前)が入荷

2023年02月18日 | 雑貨

以前にもご紹介した「手回し計算機/TIGER Calculating Machine基本型(戦前)」と同機種が入荷。

但し、程度は非常に悪い。

完全に固着した状態でどの操作も現状では出来ない状態で、錆も酷い。

何処までレストアできるかは不明ですが、この「虎印」が付いた「タイガー計算機」は「TIGER 印」とは全く

価値が違うので何とかして上げたい。

 

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ヴィンテージピッケル・EVERNEW 1号(その2)/1960年

2022年11月08日 | 雑貨

久しぶりに「ヴィンテージピッケル」を仕上げる。(相当な手間を掛けて・・・)

元はこんな状態。

元はこんな状態だったが、仕上げて行く過程でその刻印から「EVERNEW 1号」と分かるヴィンテージピッケル。

当時のピッケルは今のとは違い趣があります。

丸環のストッパー部分。

EVERNEW 1号(その2)/1960年: 価格応談

以前のヴィンテージピッケル

ヴィンテージピッケル・EVERNEW 1号/1960年

ヴィンテージピッケル・ICEMANSHIP (2)/1950年

 

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高千穂製作所製:オリンパス顕微鏡

2022年10月28日 | 雑貨

昭和初期の未だ「㈱高千穂製作所」だった頃の「オリンパス顕微鏡」。

100年、1世紀近い時間の経過とともにやはり金属部の劣化、木部の汚れは仕方ない。

一応は付属品をはじめ揃っているように見受けられるが、やはりレンズの汚れと黴や反射鏡の一部腐食は有る状態。

気になるのはやはり光学機器の金属部の艶落ち。

木箱の洗浄とともに出来る限りの磨き作業。今まで汚れで隠れていた木箱の「OLYMPUS TOKYO」の文字も浮かび上がる。

「制作本店川外(名古屋)」のエンブレム。木箱の制作メーカーなのかは不明だが、流石に光学機器用の保管箱ともなると

相当、造りが良い。

そして、廓大倍数票には「昭和8年」の記載。(白い部分はこれ以上の損傷防止のための当て紙で補強)

錆びていた専用の鍵も磨きを掛け、鍵穴にも注油し問題なく使えるように。

廓大倍数票も規定の位置に戻す。

戦前の昭和初期、このような光学機器がいくら程したのかは不明ですが相当、高かったことは間違いなさそうです。

高千穂製作所製:オリンパス顕微鏡(昭和8年・1933年)/非売品

 

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