古物商  showa 土花亭

          効率性や利便性だけで埋め尽くされた今の時代。少しだけ時計の針をゆっくりと進めてみませんか。

精工舎/へそ型目覚まし時計

2020年08月08日 | 時計

暫く機械の様子を観ながら各パーツのクリーニングと磨きを施す。

本来、ベルは銀色に塗装を施しても良いのですが今回はあえて、この程度に留め味をだすことに。

文字盤と針(剣)を備えたところで、目覚ましアラーム時刻と時計とのシンクロ調整。

次に欠品部品の調達のためストック部品と睨めっこ。

出来ることならアラーム用ゼンマイ巻きも、当時のオリジナルに近い真鍮折り畳み式の物にと探すも見当たらず。

次にアラーム時刻設定ノブについてはネシ山が合うものを探すので精いっぱい。何とか一つだけ探し当てる。

(ここは本来、折り畳み式ではなく通常のノブの筈ですがネジ山が合うのがコレしかない)

そして組み上がった「100年モノ」。。。

以前の所有者が昔、ケースの開け方が分からずコジたであろう裏蓋の変形や、ケース自体の凸凹はこの時計の

シワみたいなもので、あえて直す必要もないと思うが、左側のゼンマイ巻きが惜しいところ・・・。

側面は細い脚とボッテリした厚みが特徴的なフォルム。

そして正面。。。やはりベルは塗らずに正解でした。。。これぐらいが趣があって宜しいかと。

スモールセコンドも元気に動き、コチコチと時を刻むようになりレストアも終了。

精工舎/へそ型目覚まし時計(後期型)大正~昭和初期

 

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精工舎/へそ型目覚まし時計のレストア

2020年08月07日 | 時計

知り合いが最近、入手したという「精工舎製へそ形目覚まし時計」のレストア。

決して写真がピンボケというわけでもない朽ちた状態。

薄汚れたガラス風防越しに精工舎の文字とロゴマークが存在する。

この手の精工舎製の「へそ形目覚まし時計」の製造開始は明治32年頃で昭和初期までの約30年間

製造販売されたロングセラー品。

この個体は文字盤が初期型のローマ数字ではなく算用数字であること、そして精工舎の「S」マークロゴに

風防ガラス押さえがギザギザリングではなくフラットリングであるため大正から昭和初期の後期型と推測できる。

それでも約100年前の時計に間違いないため何とか蘇らせてあげたい。

現状では発条(ゼンマイ)自体は生きているようで、目覚まし(アラーム)は時を進めると反応しベルはなる。

ただ、肝心の時計はゼンマイを巻いて本体を振っても動く気配はない。

欠品部品としてはアラーム用ゼンマイ巻きは非オリジナルで後、アラーム時刻設定ノブが欠品状態。

早速、機械を取り出すため分解して行く。

機械を観ると一応は健全のようで、ヒゲも良い状態。

これは何とか蘇ると判断し、クリーニングと注油を繰り返し何とか初動確保。

そして、この機械のテンプは本体より下方へ出っ張っているため吊るし状態で暫く様子をみることに。

 

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