無事、修理も完了しこの場でご紹介することが出来るようになりました。
「ツバサ自動金銭分類器」
あまり資料が残って居らず、時代は昭和初期~中期と判断します。
正面(帳場側)、エンブレムも状態が良いまま残っております。
外装は柄漆塗りのようで高級感を醸し出しております。
この金銭分類器は木製レジスターに観られる上部に帳場仕切(結界)飾りは無いタイプになります。
上部、左側に硬貨投入口、中央に伝票用金具、右側に本来はペン立てが有った筈なのですが
残念ながら、その金属ベース部分のみ現存しております。
この部分については将来、ペン立てを追備補修したいところです。
そして背面部。この部分がお客さまからの正面になります。
菱型エンブレム部。
そして、操作部分。
前回も説明しました通り、左側のダイヤルを2段階開錠、次に右側レバーを指で下げる仕組みに
なっております。上手く開錠されてないとレバーは最下部まで下がりません。
ダイヤル部。。。修理の過程で開錠文字を判読しております。
因みに左廻りでとある文字位置に、次に右回りでとある文字と2段階開錠方式となります。
構造は至って簡単なのですが、この場では詳細は控えさせて頂きます。
早速、開錠状態でレバーを下げるとベルの「チ~ン♪」という音と共に下部の抽斗が飛び出ます。
仕切りは4ツ。底板は船底で硬貨を取出し易いようになっております。
因みに現行流通硬貨で試してみたところ、500円硬貨は大きさの関係で使用は不可で
後の100円硬貨、50円硬貨、10円硬貨、5円硬貨、1円硬貨と試してみたところ
右側から1番目に50円と1円が、2番目に100円と5円、一つ飛んで一番左側に10円と
分類されました。(何度やっても同じ)
流石に現行流通硬貨には非対応のようです。(当たり前ですが)
そして、下部の硬貨用抽斗が開放されない限り引き出せない上部小抽斗(紙幣用)。
この部分も構造は至って簡単なのですが公表は控えさせて頂きます。
今回、ご紹介しました「自動金銭分類器」。
ペン立ての欠品を覗けば状態は奇跡的とも言っていい程のとても良い状態を保っております。
ツバサ自動金銭分類器/昭和初期~中期 : 非売品