
10月14、15日の二日間、白山を歩いてきました。
今回歩いたコースです。
■1日目
別当出合→慶松平→殿ヶ池避難小屋→黒ボコ岩→室堂平→御前峰→お池めぐりコース→室堂平→トンビ岩→南竜山荘(泊)
■2日目
南竜山荘→南竜ヶ馬場散策→南竜分岐→甚之助避難小屋→別当覗→中飯場→別当出合

(地図は白山ベストガイドから引用しました)
それでは、歩いた順に、山の様子をご覧いただきたいと思います。
別当出合を6時1分に出発しました。登山客の姿はまばらです。今回は観光新道から登りました。


高度を上げていくと、東に別山尾根の大屏風が見えてきます。太陽は尾根に隠れて、まだ顔を出していません。

10月も半ばになると、見られる花はごく僅かです。左のシソ科らしい花は、アキギリ(シソ科アキギリ属)でしょうか。右は、アキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属)です。


ナナカマド(バラ科ナナカマド属)が現われました。白山には、ナナカマド、ウラジロナナカマド、タカネナナカマドの3種が生育しています。
ナナカマドとタカネナナカマドは、葉の先が尖っていて、この高度で見られるのはナナカマドです。

登っていくと、喜市郎坂と書かれた標柱が現われました。最近建てられたものです。
永井喜市郎は、市ノ瀬にある永井旅館の創業者で、別当出合から慶松平に至る新道(観光新道)を戦後に開設した人です。観光新道は全体に勾配が急ですが、この坂は登っても下ってもきついです。


喜市郎坂の途中で、別山尾根から太陽が昇ってきました。いっきに暑くなり、長袖のシャツを脱ぎました。。

7時14分、慶松平に着きました。景色が広がります。ここで白山禅定道(越前禅定道)と合流し、この先は尾根道を歩きます。


慶松平で朝食を摂りました。今朝早くコンビニで買ったおにぎりは、米粒がカチカチで、よく噛んで食べました。さて、再出発です。
高度を上げるにつれ、見える景色が少しずつ変わっていきます。


黄色く色づいている樹は、ミネカエデです。

ハクサンボウフウ(セリ科カワラボウフウ属)が現われました。この先を含めて、花が残っているのを見たのは2株だけでした。

半分落葉した樹々の下を、落葉を踏んで歩いていきます。


アザミ(キク科アザミ属)が咲いていました。アザミはこの先でもかなり見ました。

続いて、オヤマリンドウが現われました。この先を含めて、花が残っているのを見たのは、ここで観たものだけでした。


紅葉する樹々や、ヤマハハコ(キク科ヤマハハコ属)の残花などを見ながら登っていくと、疲れを感じません。


仙人窟という大きな岩の下をくぐります。隙間はしゃがむことなく通れるだけの高さがあります。
今から11~16万年前の、古白山火山の活動で噴出した岩だそうです。
ここを抜けると、左に白山釈迦岳の姿が大きく見えます。これからしばらく、釈迦岳を眺めながら歩きます。


白山釈迦岳(標高2053m)です。この山に通じる釈迦新道は、雪崩で林道の橋が流出したため、2018年から通行止めが続いています。

そして、向かう先の御前峰は、まだまだ遠いです。

9時20分、殿ヶ池避難小屋を通過しました。
4年前に観光新道を登った時は、暑さでバテバテになりましたが、この季節は気持ちよく歩けます。
避難小屋を見下ろす高さまで登ってくると、花の名所、馬のたてがみです。ここで脱いでいたシャツを着ました。


さすがにこの季節に花はないだろうと思っていましたが、タカネマツムシソウ(マツムシソウ科マツムシソウ属)が咲いていました。


コウゾリナの仲間(キク科ヤナギタンポポ属)、さらにミヤマキンポウゲ(キンポウゲ科キンポウゲ属)も見られました。


10時13分、蛇塚(じゃづか)を通過します。

黒ボコ岩には、10時25分ごろに着きました。周辺に大勢の登山客がいて驚きました。
5分ほど休んで、自分のカメラでは写真を撮らなかったものの、初めて白山に登るという方の写真を撮ってあげました。
黒ボコ岩を過ぎると弥陀ヶ原です。


韓国語を話すグループが、大きな声で話していました。不思議なことに、あちこちの山で、韓国語、中国語、大阪弁が際立って聞こえます。
韓国語が後ろから追いかけてきたので、速足で五葉坂を登り切り、室堂に11時ちょうどに着きました。

室堂でほとんど休むことなく、奥宮の鳥居をくぐります。

五葉坂を急いで登ったので、息が荒いままです。

結局、途中で休む羽目になりました。

シラタマノキの実が随所に見られました。

振り返ると、室堂と別山がきれいに見えています。

御前峰山頂に12時ちょうどに着きました。


北アルプスの大展望を眺めながらの昼食です。素晴らしい眺めについては、続編でご覧いただきます。

秋の白山を歩いてきました(その②)に続きます。