
秋の白山を歩いてきました(その②)からの続きです。

(地図は白山ベストガイドから引用しました)
この夜の月齢は7.7で、夜半に月が沈みます。
目覚ましを2時半にセットしていたところ、うまい具合に目覚ましの助けを借りず、1時半に目が覚めました。
そっと部屋を抜け出して、山小屋の前で撮った写真が、次の3枚です。
1枚目はオリオン座を狙って撮りました。他の2枚は適当に星の多いところに向けて撮ったものです。


カンサンさんから教えていただいた、上の写真の左上に見える、アンドロメダ星雲らしきところをトリミングしてみました。
標準レンズで撮ったものですが、銀河の形をしているように見えます。カンサンさん、ありがとうございました。(10/19追記)


思えば中学2年生の時に初めて登った白山で、星で埋め尽くされた天の川を見てから、山への憧れが強まったように思います。
半世紀を過ぎて同じ場所で観た星空は、夏とは違い天の川の星の密度は希薄でしたが、当時を思い出し感動しました。
山で星空を撮るのは初めての経験で、三脚などの機材を担いでの本格的な登山も初めてでした。
重い機材を担いで山頂まで登ったのはきつかったですが、それ以上の価値はあったと思います。
今回は撮影に標準レンズを使いました。次回は広角レンズを使い、天の川の撮影にも挑戦してみたいと思います。
さて、翌朝、山小屋の食堂からの眺めです。エコーラインの草紅葉が赤く染まりました。

この日は、初日に山頂まで登りお池めぐりもしたこと、星空の写真を撮れたこと、翌日の天気が下り坂なことから連泊せず、山を下りることにしました。
時間はたっぷりあるので、先ずは南竜周辺を散策し、その後のんびり下山することにしました。
先ずは、南竜庭園と呼ばれる、南竜周辺の湿原の風景からご覧ください。








庭園を一回りし終わって、少しずつ南竜に陽が差し始めてきました。


続いて、南竜庭園の植物です。左はイワショウブの果実、右はイワイチョウの葉です。


チングルマの綿毛です。


左はヤマハハコ、右はコウゾリナの仲間の綿毛のようです。


左のアザミはタテヤマアザミかノリクラアザミのようです。右の写真の中央に見えるのは、オヤマリンドウです。


左の植物の名は分かりません(ビジターセンターで聞いたのに、忘れてしまいました)。右はクロマメノキかクロウズコのようです。


いずれもミヤマアキノキリンソウの花後です。


いずれもクロマメノキのようです。


南竜庭園を一回りしたので、下山することにします。南竜道を西に進みます。


室堂に資材を運ぶヘリコプターが上空を飛んでいます。


左の写真で、ヘリコプターの左のピラミッド型の山は、荒島岳(標高1523m)のようです。右の写真はエコーライン分岐から、エコーラインを写しました。


南竜道で見た、ナナカマドとコウゾリナの仲間のようです。


さて、南竜の景色も見納めです。この先は砂防新道を歩きます。

砂防新道で見かけた植物です。先ずはナナカマド(バラ科ナナカマド属)。


センジュガンピ(ナデシコ科センノウ属)の花が残っていました。

次は
keitannさん、他1名の方から教えていただきました。ありがとうございました。


右はムシカリ(別名オオカメノキ、スイカズラ科ガマズミ属)です。ムシカリの葉の基部はハート形ですが、左は違います。


マユミ(ニシキギ科ニシキギ属)の果実です。


再びナナカマドです。




二段になって流れ落ちる、落差70mの不動滝です。滝壺横に不動尊が安置されていることから不動滝と呼ばれています。


中飯場で小休止し、別当出合へ向け下ります。ほとんどすれ違う人はいなくなりました。


吊り橋が見えてきました。いよいよ別当出合も間近です。


吊り橋を渡ります。途中で立ち止まり、山を見上げました。


鳥居をくぐり、振り向いて大きく一礼して、登山を終えました。


別当出合から車に乗り、市ノ瀬で下りてビジターセンターに立ち寄りました。
職員の方に写真を見てもらい、植物の名前を教えていただきました。白山ビジターセンターの方にはいつもお世話になっています。
最後に、白山高山植物園がある西山に向かいました。植物園は夏の短い間しか開いていませんが、そこから観る白山は絶景でした。



下山した翌朝、ホテルの窓から素晴らしい朝焼けと、日の出が見られました。正面の山は笈ヶ岳です。
残念ながら白山の山頂付近だけは雲に隠れていて、その日山頂からお日の出が見られたかは定かではありません。

10月17日、寒冷前線が北陸を通過し、白山もいっきに冬に入りました。これから白山は名前の通り白い山になっていきます。
3回にわたる秋の白山紀行文はこれで終了です。最後までお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。
(完)