10月3日に新潟・福島の県境にある浅草岳(標高1586m)を歩いて来た。
前編では山頂までの様子をご覧いただいた。後編は山頂からスタートする。
浅草岳の山頂には一等三角点が設けられていた。
ここからは、360°の大展望が楽しめた。
先ずは南に見える田子倉湖をご覧いただきたい。前編でも述べたがそこからも浅草岳に至る登山道がある(田子倉コース)。山頂で出会った1名はそこを登ってこられたとのことだった。
次は田子倉湖から北に流れる只見川流域を見ている。この川に沿ってJR只見線と国道262号が走っている。只見川は北東に向かって流れ、喜多方市の西で阿賀川に合流する。
次は浅草岳から見て北東にある守門岳(標高1537m)を見ている。守門岳には3つの峰がある。
最後は浅草岳から南に見える、尾瀬の双耳峰で東北一の高山・燧ヶ岳(同2356m)と、その東(左)に見える関東一の高山・日光白根山(同2578m)を見ている。
その他の山については、また後ほどご紹介したい。
さて、山頂を後にして再びお花畑の跡を歩いた。
花が終わったイワショウブ(チシマゼキショウ科イワショウブ属の多年草)がたくさん観られた。
既に一部のイワショウブは、果実が赤く熟してきていた。
木道を歩いていると、まだ花が咲いているイワショウブがあった。
こちらはイワイチョウ(ミツガシワ科イワイチョウ属の多年草)の群落だ。もうすぐ鮮やかに色づくことだろう。
稜線からの景色をご覧いただきたい。北側斜面はなだらかで、草紅葉が広がっていた。
ちなみに広がる草原を「浅い草」と見立てたことが、浅草岳の名前の由来といわれている。
一方南側は切れ落ちていて、谷を挟んで急峻な鬼ヶ面山の東壁が見えていた。
この山を経由して六十里越登山口に達する縦走コースがあるが、途中細尾根や絶壁などがあり、かなりの難コースのようだ。
10月だというのに谷に雪が残っていた。
鬼ヶ面山の向こうに1400m級の山並みを挟んで越後三山が見えていた。中央が越後駒ヶ岳(魚沼駒ヶ岳)、右が八海山、左に雲がかかっている山が中ノ岳のようだ。
今一度草原に目を移そう。
草原にはエゾオヤマリンドウが散らばっていた。
アザミも観られた。
キンコウカ(キンコウカ科キンコウカ属の多年草)が岩場に生えていた。草原の草紅葉の主役がキンコウカのように思えた。
11時44分に前岳の分岐に戻ってきた。師匠が縦走路を見に出かけたので、その間私は付近で写真を撮っていた。
振り返って観た浅草岳はなかなか雄大だ。
草紅葉の主役はやはりキンコウカのようだった。
アジサイ科の樹木を見つけた。花は終わっても萼片が残っていた。
師匠が戻ってきて木道を先へ進んだ。先に見えるピークがカヘヨノボッチのようだ。
ちなみにカヘヨノボッチとは「嘉平さんが猟をしていた熊穴が近くにある尖ったところ」という意味らしい。
ユリ科の植物の果実を見つけた。ヒメサユリだろうか。
色づいた広葉樹も所々で観た。
もうすぐカヘヨノボッチだ。一旦登りになる。
12時3分、カヘヨノボッチ(標高1485m)に到着した。ここにも三角点があった。
カヘヨノボッチでは15分休憩した。
カヘヨノボッチをを後にして、だいぶん下ったところで、白い花(?)を観た。
よく見ると蔓性の植物(写真左)が、別の樹木(写真右)に絡みついて、その大半を覆っていた。
いずれもどこかで見たように思うが、名前が分からなかった。
赤い実を見つけた。
ツルアリドオシ(アカネ科ツルアリドオシ属の多年草)だろうか。
今度は青い実だ。
ユズリハ(ユズリハ科ユズリハ属の常緑高木)だろうか。だとすると福島県が北限なので、ほぼ北限に近いことになる。
13時16分、浅草の鐘があるところに到着した。二人で一度ずつ鐘を撞いた。
付近にはアキアカネがたくさんいた。もうそろそろ里へ下る季節のはずだが。
赤トンボがいる風景。
すぐに桜ゾネ広場に出て、そこから出発地の駐車場までは林道を歩いた。林道は前日に草刈りがされたような状態に見えた。
大きなアザミが咲いていた。
こちらはゴマナだ。この花は草刈りの対象になっていた。
トリカブトの仲間も見られた。一部は草刈りの対象になっていた。
サラシナショウマも、草刈りの対象になっていた。
こちらはアキギリほどの大きな花をつけていたが、アキギリとは葉の形がまったく違った。
調べてみたら、オニシオガマ(ハマウツボ科シオガマギク属の多年草)のようだった。
こちらはお馴染みのダイモンジソウ(ユキノシタ科ユキノシタ属の多年草)。
こちらもお馴染みのススキだ。といっても自宅の近くでは見ることがなくなったので、見られて嬉しかった。
ネズミモチ平駐車場には14時13分に戻った。
ちなみに暖地を好むネズミモチ(モクセイ科イボタノキ属の樹木)は、山渓ハンディ図鑑やウィキペディアによると、関東地方以西に分布しており、この辺りには生えていないはずだ。
この地名の名前の由来を調べたが、結局分からなかった。
登山口から7kmほど離れた浅草山荘で汗を流して、帰路についた。
浅草岳・秋のハイキング(完)
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
前編では山頂までの様子をご覧いただいた。後編は山頂からスタートする。
浅草岳の山頂には一等三角点が設けられていた。
ここからは、360°の大展望が楽しめた。
先ずは南に見える田子倉湖をご覧いただきたい。前編でも述べたがそこからも浅草岳に至る登山道がある(田子倉コース)。山頂で出会った1名はそこを登ってこられたとのことだった。
次は田子倉湖から北に流れる只見川流域を見ている。この川に沿ってJR只見線と国道262号が走っている。只見川は北東に向かって流れ、喜多方市の西で阿賀川に合流する。
次は浅草岳から見て北東にある守門岳(標高1537m)を見ている。守門岳には3つの峰がある。
最後は浅草岳から南に見える、尾瀬の双耳峰で東北一の高山・燧ヶ岳(同2356m)と、その東(左)に見える関東一の高山・日光白根山(同2578m)を見ている。
その他の山については、また後ほどご紹介したい。
さて、山頂を後にして再びお花畑の跡を歩いた。
花が終わったイワショウブ(チシマゼキショウ科イワショウブ属の多年草)がたくさん観られた。
既に一部のイワショウブは、果実が赤く熟してきていた。
木道を歩いていると、まだ花が咲いているイワショウブがあった。
こちらはイワイチョウ(ミツガシワ科イワイチョウ属の多年草)の群落だ。もうすぐ鮮やかに色づくことだろう。
稜線からの景色をご覧いただきたい。北側斜面はなだらかで、草紅葉が広がっていた。
ちなみに広がる草原を「浅い草」と見立てたことが、浅草岳の名前の由来といわれている。
一方南側は切れ落ちていて、谷を挟んで急峻な鬼ヶ面山の東壁が見えていた。
この山を経由して六十里越登山口に達する縦走コースがあるが、途中細尾根や絶壁などがあり、かなりの難コースのようだ。
10月だというのに谷に雪が残っていた。
鬼ヶ面山の向こうに1400m級の山並みを挟んで越後三山が見えていた。中央が越後駒ヶ岳(魚沼駒ヶ岳)、右が八海山、左に雲がかかっている山が中ノ岳のようだ。
今一度草原に目を移そう。
草原にはエゾオヤマリンドウが散らばっていた。
アザミも観られた。
キンコウカ(キンコウカ科キンコウカ属の多年草)が岩場に生えていた。草原の草紅葉の主役がキンコウカのように思えた。
11時44分に前岳の分岐に戻ってきた。師匠が縦走路を見に出かけたので、その間私は付近で写真を撮っていた。
振り返って観た浅草岳はなかなか雄大だ。
草紅葉の主役はやはりキンコウカのようだった。
アジサイ科の樹木を見つけた。花は終わっても萼片が残っていた。
師匠が戻ってきて木道を先へ進んだ。先に見えるピークがカヘヨノボッチのようだ。
ちなみにカヘヨノボッチとは「嘉平さんが猟をしていた熊穴が近くにある尖ったところ」という意味らしい。
ユリ科の植物の果実を見つけた。ヒメサユリだろうか。
色づいた広葉樹も所々で観た。
もうすぐカヘヨノボッチだ。一旦登りになる。
12時3分、カヘヨノボッチ(標高1485m)に到着した。ここにも三角点があった。
カヘヨノボッチでは15分休憩した。
カヘヨノボッチをを後にして、だいぶん下ったところで、白い花(?)を観た。
よく見ると蔓性の植物(写真左)が、別の樹木(写真右)に絡みついて、その大半を覆っていた。
いずれもどこかで見たように思うが、名前が分からなかった。
赤い実を見つけた。
ツルアリドオシ(アカネ科ツルアリドオシ属の多年草)だろうか。
今度は青い実だ。
ユズリハ(ユズリハ科ユズリハ属の常緑高木)だろうか。だとすると福島県が北限なので、ほぼ北限に近いことになる。
13時16分、浅草の鐘があるところに到着した。二人で一度ずつ鐘を撞いた。
付近にはアキアカネがたくさんいた。もうそろそろ里へ下る季節のはずだが。
赤トンボがいる風景。
すぐに桜ゾネ広場に出て、そこから出発地の駐車場までは林道を歩いた。林道は前日に草刈りがされたような状態に見えた。
大きなアザミが咲いていた。
こちらはゴマナだ。この花は草刈りの対象になっていた。
トリカブトの仲間も見られた。一部は草刈りの対象になっていた。
サラシナショウマも、草刈りの対象になっていた。
こちらはアキギリほどの大きな花をつけていたが、アキギリとは葉の形がまったく違った。
調べてみたら、オニシオガマ(ハマウツボ科シオガマギク属の多年草)のようだった。
こちらはお馴染みのダイモンジソウ(ユキノシタ科ユキノシタ属の多年草)。
こちらもお馴染みのススキだ。といっても自宅の近くでは見ることがなくなったので、見られて嬉しかった。
ネズミモチ平駐車場には14時13分に戻った。
ちなみに暖地を好むネズミモチ(モクセイ科イボタノキ属の樹木)は、山渓ハンディ図鑑やウィキペディアによると、関東地方以西に分布しており、この辺りには生えていないはずだ。
この地名の名前の由来を調べたが、結局分からなかった。
登山口から7kmほど離れた浅草山荘で汗を流して、帰路についた。
浅草岳・秋のハイキング(完)
最後までご覧いただき、ありがとうございました。