shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

ある花とある鳥を探して尾瀬ヶ原を散策(その③)

2022-05-27 05:29:52 | 山行・旅行
ある花とある鳥を探して尾瀬ヶ原を散策(その②)からの続きです。





※電池の消耗を防ぐため重なる区間を一時停止にした。この日歩いた距離は14kmだった。

2日目は朝から快晴だった。
前日16kmを歩いた疲れもあり夜はぐっすり眠れた。4時10分起床。冷え込んだのでテントはバリバリに凍っていた。
身支度を3分ほどで行い、カメラを持って尾瀬ヶ原へ向かった。

尾瀬ヶ原は周囲を山に囲まれていて、日の出は遅い。4時半を回って、先ず至仏山の頂上付近に陽が差し始めた。


至仏山の上半分が明るくなり、逆さ至仏が見事だった。


この時季、太陽は燧ヶ岳の南から登る。


陽が昇ると尾瀬ヶ原がいっきに明るくなった。






朝の散歩は牛首分岐までで、1時間余りで山ノ鼻に戻った。
川面に霧が出ていて遠望が利かないため、ミズバショウ群生地の撮影にはあらためて出かけることとした。

朝の散歩で見た鳥たち。
■オシドリ
Mandarin duck

カモ目カモ科オシドリ属
Aix galericulata
鴛鴦/L45cm






■ノビタキ
Siberian Stonechat

スズメ目ヒタキ科ノビタキ属
Saxicola torquata
野鶲/L13cm


■キセキレイ
Grey Wagtail

スズメ目セキレイ科セキレイ属
Motacilla cinerea
黄鶺鴒/L20cm






■キジバト
Oriental Turtle Dove

ハト目ハト科
Srreptopelia orientalis
雉鳩/L33cm


山ノ鼻に戻り朝食を食べた。目の前のビジターセンターにイワツバメが巣を設けていた。
■イワツバメ
House martin

スズメ目ツバメ科Delichon
Delichon urbica
岩燕/L15cm






ビジターセンターの屋根に付いているアンテナに見慣れない鳥が止まった。コムクドリだった。
コムクドリは夏鳥で、千島列島、サハリン南部、日本で繁殖し、冬季はフィリピン、ボルネオ島北部などに渡り越冬する。
私には初めて観る鳥だった。
■コムクドリ
Chestnut-cheeked Starling
スズメ目ムクドリ科ムクドリ属
Sturnus philippensis
小椋鳥/L19cm




朝食の後、7時ごろから再び尾瀬ヶ原を歩いた。目的は下ノ大堀川のミズバショウを撮ることである。
途中、鳥がいれば立ち止まり撮影した。
■トビ
Black Kite

タカ目タカ科
Milvus migrans
鳶/L60cm




■コガモ
Common Teal

カモ目カモ科マガモ属
Anas crecca
小鴨/L38cm




さて、今回の尾瀬行のご報告も残り僅かである。最後に下ノ大堀川のミズバショウと、尾瀬ヶ原の景色をもう一度見ていただくこととしたい。






尾瀬ヶ原を後にし、山ノ鼻のテント場で早めの昼食を食べた。すっかい乾いたテントをザックに仕舞い、鳩待峠へ向かったのは10時半であった。
帰路、エンレイソウ(別名タチアオイ、シュロソウ科エンレイソウ属)とオオバキスミレ(スミレ科スミレ属)を観たのは運がよかった。




鳩待峠への途中、近くでウグイスの囀りを聞いた。すぐそばに居るのは間違いない。15mほど先に藪があり、どうやらその辺りにいるだろうと目星をつけてじっと待った。10mほど先にある手前の樹が邪魔で、藪の様子がよく分からない。すると、手前の樹の枝からウグイスが飛び去った。

ウグイスは近くのササ藪に入ったが、大きな声で囀りが続いていた。木段を上がり回り込むようにしてササ藪を覗き込んだ。
すると、何と3~4mほど目の前にある、ササ藪から突き出た木にウグイスが止まって鳴いているではないか。
夢中でシャッターを切った。
写真は87枚のショットの中から、自分が気に入ったものを1枚選んだ。
■ウグイス
Japanese Bush Warbler

スズメ目ウグイス科ウグイス属
Horornis diphone
鶯/L14~16cm


鳩待峠へ向かう道では、尾瀬ヶ原に出かけるハイカーとずいぶんすれ違った。中の一人が、先ほどクマが出たと教えてくれた。
今回の尾瀬行では、ザゼンソウ、ウグイスに加え、オシドリ、ニホンジカまで見ている。これにクマが加わればジャックポット、ロイヤルストレートフラッシュ、大三元四暗刻だと思ったが、クマとの出会いはなかった。
11時50分のバスにぎりぎり間にあい、今回の尾瀬行が終わった。

ある花とある鳥を探して尾瀬ヶ原を散策(完)

★☆尾瀬のミズバショウについてもっとご覧になりたい方は、こちらをご覧くださいませ。☆★
昨年、同時期に尾瀬ヶ原に行っています。今年より雪解けが早く、尾瀬ヶ原のあちこちでミズバショウが満開でした。
やっぱり尾瀬のミズバショウはすごかった(その1)
やっぱり尾瀬のミズバショウはすごかった(その2)
やっぱり尾瀬のミズバショウはすごかった(その3)
やっぱり尾瀬のミズバショウはすごかった(その4)
雪解け直後の尾瀬で見かけた草花



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14 コメント

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Unknown (なつみかん)
2022-05-27 06:56:43
shuさん、おはよう御座います。
今回の尾瀬行き、大満足とおっしゃっていた意味がよくわかりました。
トップの一枚、とても美しいですね!!!
早春の尾瀬‥ではなく、これが初夏の尾瀬の姿なんですね。
逆さ富士ならぬ、逆さ至仏も素敵ですね。
そして、鳥さんたちがたくさん!!
こちらではあまり鳥が見られないので羨ましいです。
コムクドリ、可愛いですね。
そして、悲願のウグイス。
おめでとうございます🎊
返信する
おはようございます^^ (attsu1)
2022-05-27 06:57:59
一枚目、春の尾瀬を表す写真で、
観光ガイドにつかってもらえそうな、
ナイスショットですね^^

至仏山、
逆さ至仏が見事、風が無く良い天気ならでは一枚、
燧ヶ岳からの日の出、
何か気持ちが洗われる力を持っていますね。

最後に、見返りウグイスもナイスショット、
藪から出てきてくれたの出会うのも、
shuさんの普段の行いが良いからですね。
返信する
なつみかんさん おはようございます (shu)
2022-05-27 07:41:06
早速コメントをいただき、ありがとうございます。
トップの1枚は、あまりにも絵葉書っぽいですが、実際尾瀬ヶ原を代表する景色です。
今年は、霜害のせいで、ミズバショウの数が少ないようです。ミズバショウはシカとシモが苦手です。

逆さ至仏は、雪解けの時期にできる大きな水たまりで撮りました。私が好きな景色です。
燧ヶ岳が写っている場所は、木道が水没しそうなくらい増水していました。スローシャッターで撮ればよかったですね。

コムクドリはムクドリの群れに混じって、平地でも見られるようです。
警戒心が強いウグイスを、こんな近くで撮れるとは、粘った甲斐がありました。
返信する
attsu1さん おはようございます (shu)
2022-05-27 07:50:28
いつもコメントありがとうございます。
冒頭の景色は、ポスターなどでご覧になっていらっしゃると思います。
よく観ると遠くにフェンスが見えると思います。シカよけのフェンスです。
尾瀬ヶ原のミズバショウの多くが、ニホンジカの食害を受けました。
それでもまだまだ尾瀬のミズバショウはきれいです。昨年はそんな思いでミズバショウを撮りました。

さて、逆さ至仏を撮った時は、まったく風がなかったです。
その後風が出て、日中も爽やかな風が吹いていました。
運がよかったです。

ウグイスも運がよかったですね。あわてて撮って、絞りとか何も計算していませんでした。
ほとんど動きがなかったので、もっと絞ればよかったです。
一瞬の判断、まだまだ素人です。
返信する
ウグイス (fukurou)
2022-05-27 08:48:15
shu様
おはようございます。
ウグイスの素敵なショットが撮れましたね。
クマですか!
出会わなくてよかったと感じるか、残念と感じるか人それぞれ。
私も残念と感じる方です。(笑)
実り多い尾瀬行きでしたね!
返信する
お疲れさまでした (ninbu)
2022-05-27 10:07:07
shuさん、おはようございます。
今回の尾瀬行きの目的、ザゼンソウとウグイス撮影おめでとうございます。
最後の最後で、ウグイスが木に止まっているチャンスを捉え、鮮明な写真を
撮ったのは、さすが、shuさんだと感心します。

尾瀬の夜明け前、日の出とともに明るくなる尾瀬ヶ原の風景、感動的ですね。
この感動は写真でも十分伝わりますが、やはり現場にいた人だけが得ること
のできる特権でしょうね。

ザゼンソウやウギイス以外にも、多くの植物や鳥にも出会え、収穫の多い満足
のいく尾瀬旅行でしたね。お疲れさまでした。(^.^)
返信する
fukurouさん おはようございます (shu)
2022-05-27 10:10:07
いつもコメントありがとうございます。
十数秒のことだと思いますが、ウグイスと対峙していました。
まさかこんな近くで、庭のシジュウカラより近い距離で、ウグイスを観られるとは思いませんでした。
飛び立つ瞬間まで、シャッターを押していました。
近距離で、動きのあるものを撮るのは難しいですね。

クマに遭えるか、はらはらドキドキしながら歩きました。
残念ながらというか、無事にというか、クマには遭えませんでした。
これまで山でクマを目撃したのは1度だけです。
深い谷を挟んで別の尾根を歩いていたので、怖くなかったです。
単独行が多いのでクマ鈴を付けることもありますが、鳥撮りに邪魔なので最近は付けていません。
返信する
ninbuさん こんにちは (shu)
2022-05-27 10:20:51
いつもコメントありがとうございます。
現地にいる時は、興奮しているせいか、それほど疲れを感じません。
最近、年とともに、帰ってから疲れを感じるようになりました(帰った後のテニスのせいかもしれませんが・・)。

尾瀬に行かれるのなら、夕方と早朝がお勧めです。特に、日の出前の時間は感動的です。
朝は冷え込みましたが、何のために尾瀬に来たのかと、自分を励まして起きました。
次回は別ルートから入山し、のんびり尾瀬を楽しもうと思います。
返信する
思い出の尾瀬 (ran1005)
2022-05-27 11:03:18
私が初めて尾瀬に行ったのは10代の時でした。
至仏岳と燧岳を昇っての散策でしたからとても疲れ果てた尾瀬の思い出がありますが、至仏岳と水芭蕉の群生は圧巻ですネ。
ダイアモンド燧岳の季節もあるのでしょうか?
コムクドリ!頬から首にかけて茶色が入っているので♂ですか?
野鳥にも色々出逢えてよい旅をされましたね。
鶯の撮影。凄いですネ。
何度も足を運ばれたご褒美かも・・・
やっぱり尾瀬の水芭蕉は凄かった!
全部拝見して来ました。
尾瀬紀行が出版できそうですネ!
返信する
尾瀬の大成果 (さざんか)
2022-05-27 12:24:41
shuさん、こんにちは。
1枚目のお写真、言葉では表せないほど美しいです。
逆さ至仏も見事ですね。
テントが凍り付くほどの寒さの中で、よく眠れて良かったです。
おしどり、マガモの番が可愛いですね。
コムクドリも。
最後にウグイスがこんなに近くに来てくれて、ラッキーでしたね。
お写真が素晴らしいです。
最後にダブル役満で、shuさんの尾瀬行きが祝福されましたね。
おめでとうございます。
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