まわる世界はボーダーレス

世界各地でのビジネス経験をベースに、グローバルな視点で世界を眺め、ビジネスからアートまで幅広い分野をカバー。

香港と中国の危うい関係

2012-02-01 23:22:53 | 香港

1997年の7月1日に香港が中国に返還されて以来、
公式には香港は中国の一部となっています。
パスポートも、通貨も、言語も、法律も別ですが、
飛行機のチケットをオンラインで予約しようとする
と、香港は中国の一都市となっていたりします。

しかし、現実は、大陸からの観光客の増大に伴い、
香港の反中国本土感情が高まり、摩擦が高まって
いるようです。

先日、香港から成田に帰る時、空港のラウンジに
置いてあったThe Daily NNA香港華南版の1月30日
号の一面はこんな見出しでした。『香港と本土、
摩擦激化の様相』。

出だしの文章を引用すると、こんな感じです。
「春節(旧正月)前後に一部で高まりをみせた
香港人の反中国本土感情が、さらにエスカレート
する気配が出てきた。先週末には本土からの買い物
客で人気の通りで、ごく小規模ながら本土客批判の
街頭運動が展開された」

そういえば、中国では天安門事件に関しては、
ウェブで検索するのも御法度なのですが、香港では
毎年、6月4日、ビクトリア公園で開催される追悼
集会には十数万の香港市民が集まっています。

香港は、報道の自由、言論の自由が束縛されること
を極度に恐れています。情報を統制しようとする
中国には抵抗を感じています。経済的には中国の
おかげで潤っている香港なのですが、心情的には
中国のことをかなり嫌悪している感じです。

The Daily NNAの記事は、「高登唱蝗團」という
グループが本土からの観光客を非難する替え歌を
街角で歌っているということを報じていました。

YouTubeで探してみたらこんな動画がありました。



ネットで集まった若者たちが、中国人のマナーが
悪いこととかを歌に乗せて訴えています。
「蝗」とはイナゴのことで、本土からの訪問客を
軽蔑していう言葉なのだそうです。

この動きと前後して、今年の一月、D&G事件と
いうのがありました。D&Gのガードマンが、
店を外から撮影しようとした記者に対して、
「本土からのお客さんだったら撮影するのも
構わないが、香港人はダメ」と発言したのだそう
です。それが、香港人の感情を刺激し、D&Gの
店頭で一斉に写真を撮ろうというデモにまで
発展したのだとか。こちらの映像がその時の
ものです。



すごい規模の盛り上がりです。

さらにもう一つ、地下鉄内で飲食をした中国人
に対しての、電車内での論争の映像です。
香港の電車内では飲食は禁止なのですが、これを
厳しく注意する側と、反論する側の論争が、
香港と中国の国際問題に発展します。



この動画が、ネットで話題となり、さらに香港
での反中国人感情を刺激することになっている
のだそうです。マスコミも中国のことを「強国」
とか言って、ちょっと反感が込められています。

このような問題は、今後もますます増加して
いくのでしょう。日本では、中国本土のご機嫌
を損ねると大変なので、こういうことはあえて
大きくは報道されないのですが、今後、香港と
中国の関係がどのようになっていくのかちょっ
と心配ではあります。

国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」が
毎年発表している「世界報道自由ランキング」
で、香港は昨年の34位から54位へとランクを
落としたというニュースもありました。ちなみに
日本は今年は22位だったそうですが、香港は
権力に負けず、マスコミの元気を死守してほしい
と思います。

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香港のSOHOでの朝食

2012-01-30 01:42:00 | 香港

香港での楽しみの一つは朝食です。
香港に住んでいた頃から、香港島のSOHO
によく朝食を食べに行ったものでした。
今回、久々に、Lifeというオーガニックの
お店に行ってみました。

ヒルサイド・エスカレーターで上に登って
いく途中のエルギン・ストリートの手前に
あるお店です。入ってすぐは、食材などを
売っているお店ですが、階段を上がると
レストランになっています。以前行った時
は屋上に行けたのですが、この日は屋上は
閉まっていました。



レストランには数人いるだけで空いていま
した。隣のテーブルに女性がいたのですが、
どうやら待ち合わせのようでした。間もなく
別の女性が来たのですが、二人は日本人で
した。

私は一人で、ホテルでもらった英語の
Sunday Morning Postを読むでもなく広げ
ていたので私のことを日本人とは認識して
いないようでした。リュックの中には、
日経新聞も入っていたのですが、そっちは
決して見られてはいけないと思って、
奥深くしまっていました。

夏のニュージーランドで少し日焼けして
いるので、ひょっとしたら、私のことを
インドネシア人かフィリピン人かと思って
いるのかなと思いながらも、二人の会話が
いやおうなしに耳の中に入ってくるのでした。

年の頃は30前後(でも年齢の推定は全然
自信がありません)、どうやら二人とも
帰国子女のようです。ところどころ流暢な
英語になったりしますが、すぐに日本語に
戻ります。



この写真に写っていませんが、右の窓際に
その二人が座っています。

私はポーチドエッグとアップルジュースを
注文しました。とてもヘルシーな朝食だっ
たのですが、その時の私はそれどころでは
ありません。私は思いました。絶対に、
日本人ということがバレてはいけない、と。
まるでスパイが身分を隠して国境の尋問を
くぐり抜けるかのような心境でした。

二人の女性は、会話に熱中していき、隣に
座っているインドネシア人(かどうかわか
らないアジア人)のことなどすっかり意識
外になっているようでした。レストランの
隅に置かれている置物と同程度の存在感
になっていたのかもしれません。

二人ともオムレツのセットを食べていまし
たが、一人の女性は妊娠しているようでした。
話しはどんどんエスカレートしていき、
ちょっとここで書くのもはばかられるような
内容になっていきました。「子宮」とか
「避妊対策」とかの言葉が聞こえてきて、
その内容に赤面してしまったのですが、幸い
にも夏のニュージーランドで日焼けしていた
ので、赤面してもほとんど認識できなかった
と思われます。

最後の最後で日本人であるとわかったら
タダでは済まないと思い、お店の人に
お勘定をお願いました。へんに言葉で
頼むと、日本人であることがバレる危険
があるので、ウェイトレスに指先でサイン
をする素振りだけで、会計を指示。
テーブルでお金を払い、速やかにお店から
出て、外でゆっくり深呼吸をしたのでした。



外からそのお店の看板を見上げると、
マハトマ・ガンジーの言葉が書いてありました。
“Be the change you want to see in the world”
(この世で見てみたい変化にあなた自信がなれ)
私自身は、日本人以外の存在になったの
だからガンジーの言う”change”であったのか
と思いながら、気まずい時間を振り返りながら
複雑な思いで、坂道を下っていったのでした。

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久々に香港でイングリッシュ・ブレックファースト

2011-08-28 16:58:31 | 香港

昨日まで香港に行っていたのですが、土曜日
の朝、ワンチャイのFlying Panに行ってきま
した。以前にも行ったことがあり、前のブロ
グにも紹介したことがあります。

ワンチャイのロックハートロードとルアード
ロードの交差点の角のビルの3階にあります。
入り口はこんな感じ。



SOHOのオールドベイリーストリートにもこ
のお店があって、以前、こちらのブログでご
紹介したことがあります。

24時間朝食が食べられる香港SOHOのFlying Panでブレックファーストを(2010年5月2日)

一番上にご紹介した写真は、今回注文した
British Fly Upというセット。実は前回注文
したのもこれでした。

卵の焼き方とパンの種類と飲み物は選べるの
ですが、ベイクド・トマト、ベーコン、ビー
ンズ、マッシュルーム、そして手前の黒っぽ
い物体のブラック・プディングはセットに
なっています。

プディングというとデザートっぽいものを
想像してしまいますが、こちらは血のソー
セージ。豚肉やラード、レバー、穀物など
の素材に豚の血を混ぜてソーセージにした
ものが輪切りにして焼いてあります。英国
では定番のアイテムのようなのですが、苦
みがちょっとあります。

前回も食べたんですが、ちょっとこのセッ
トはくどい感じ。普通の朝食セットにして
フルーツとか、スパイスアップルとかを
サイドにしたほうがよかったかとやや後悔。

でも、こういう洋風の朝食が食べられる
場所があるのはよいものです。しかもこの
お店、24時間朝食が食べられるというのも
すごい。朝食メニュー以外にはないのです
が、何か一つに徹するというのはよいですね。

ところで、今回の香港滞在中のニュースと
言えば、月餅の宣伝が街に溢れていたとい
うことと、新聞に出ていた香港大学の記事。



中国から李克強副首相が香港大学を訪問
したのだそうですが、その時に香港大学の
学生が中国の民主化を求めるデモをしたの
だとか。その時に香港の警察がデモ参加者
と拘束したり、厳しく取り締まったんだの
だそうです。言論の自由が侵害されたと感
た学生らは、さらに抗議の声を強めている
んですね。この上の新聞の徐立之という人
は、香港大学の学長です。学生に理解を示
したということなんでしょうか。

天安門事件の追悼も香港では毎年大規模に
行われていますが、香港では中国への反発、
言論の自由への抗議はずっと続いています。
今後どのようになっていくのでしょうか。

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香港から東京への機内でリンゴを齧る

2011-07-28 00:06:43 | 香港

日本に戻ってきました。機内で何となくリンゴが
食べたかったので、香港の空港ラウンジでもらっ
てきた青いリンゴを齧りました。食べるまえに、
アップルのMacBookエアーと、iPhoneと並べて
みました。みなアップルです。

ところで、香港での食事なのですが、普通、香港
に旅行に行くと中華という感じになるのが大半だ
と思いますが、実は香港は中華以外にも美味しい
料理がいっぱい。私はつい中華以外になってしま
います。

例えば、昨日行ったベトナム料理。ワンチャイの
Nha Trang Vietnamese Restaurant
住所: 灣仔皇后大道東213號胡忠大廈2樓2號鋪
電話: 2891 1177
Website: http://www.nhatrang.com.hk
これまでいろんな香港のベトナム料理行きました
が、ここは格別でした。

こちらはスタンダードな揚げ春巻き。



こちらは蝦ポメロサラダ。



これはめちゃ美味しかったです。

そしてこちらはフォー・タイ。



ビーフが入っているやつです。スープも麺も素晴らしい。

こちらはベトナム風コーヒーです。



これ以外に、パンやガーリックフライドチキンなんか
も食べましたが、どれも美味しかったです。
こういう本格的なベトナム料理が気軽に食べられる
のも香港ならではですね。

他には、写真は撮ってないのですが、ワンチャイの
Agaveでメキシコ料理のランチ。ここはランチ時は
あまり混んでなくて気軽な感じですが、メキシコ
ランチは結構いけます。

あと、香港でよいのは週末はブレックファーストが
夕方近くまで食べられること(お店によっては一日
中)。今回、オーシャンターミナルのDan Ryan's
というお店に行き、お昼時にブレックファースト。



手前はハッシュド・ビーフとフライドエッグ。
奥はオムレツ。アメリカンな感じです。

こちらがお店の入り口の雰囲気。



本当はステーキ・シーフードのお店のようです。

さて、こちらは、ワンチャイのKFCの看板。



名古屋風の旨辛チキンということのようですが、
広告デザインと「カリカリ」という片仮名が
可愛い。ついでにこちらはそのテレビCM。



ちょっと頭がおかしくなりそうなCMです。



ところで、今回久々にトラムに乗ったら、料金が
値上がりしておりました。この間まで2ドルだった
のに、2.3ドルという中途半端な金額。



オクトパスカードを持っていないと、こんな小銭
なかなかぴったりないですよね?



ところで今日の新聞。香港のアニメコミックフェアー
で、とある書店が店員にメイドの服装をさせたこと
で女性人権団体がクレームをつけたのだとか。
こういうのは日本では問題にならないのですが、
香港はシビアーなんですね。

では、また。まとまりのない話しで失礼しました。

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海外のホテルで地デジ難民となった私

2011-07-25 01:10:32 | 香港

今、香港に滞在しているのですが、午後に
チムシャツイのシェラトンホテルからワン
チャイのノボーテル・センチェリーに移り
ました。シェラトンではお昼のNHKののど
自慢が見えていたのですが、ノボーテル・
センチェリーに来てテレビをつけて、NHK
を見ようと思ったら上のような画面が!

このホテルではNHKのBS1とBS2が入っ
ているようです。NHK WorldとかNHK
Premierではありません。NHKのサイトを
見てみたら、「BS1とBS2、BSハイビ
ジョンは日本向けの放送で、海外での受信
は想定していません」という表記が!
どういうルートでこのホテルがBS1と2を
受信できていたのかわかりませんが、いず
れにしても今日のお昼から、見られなく
なってしまいました。

テレビがアナログだからなのかよくわかり
ません。テレビはパナソニックのビエラの
壁掛け型のテレビなので、ハードの問題
じゃないのかな?

ホテルに文句言ってもすぐには対応でき
ないでしょうし、日本に電話して質問し
てもきちんとした回答がくるとも思えま
せん。というわけで海外でサイレント
地デジ難民となっている私です。

今年はNHKの大河ドラマもあまり見て
ないので、まあ見れなくてもよいのですが、
地デジ化の影響が海外にまで来て、それに
遭遇してしまいました。こんなのは日本で
はあまり話題にもならないのでしょうが、
人知れず困っている人、世界にいろいろ
いるんじゃないんでしょうか?

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