『寿宴』
南條竹則
上海出身の先輩と数人で
上野の本格中華に行くことになりました。
楽しみすぎて、何か中華料理っぽい本を読もう!と思い
この『寿宴』を読んだ次第。
帯に「本格中華料理小説」と書いてあるのですが、
本格中華に詳しくなる内容ではないなあ。
おもしろくないわけじゃないんですけどね。
なんか不思議な本だな。
まず、小説というよりも
虚構エッセイっぽいテイストですね。
主人公は英文学者の南條、ではなく南蝶氏。通称でふ氏。
他にも実在のモデルがいるであろう登場人物の名前は
どれもふざけていて、良い。
(丘君、とるきんさん、のたい君…)
百閒(もしくは漱石)のこと好きなんだろな。
(なにしろ恩師の名が甘木先生だ)
で、中国に行って本格中華を食べて食べて食べまくる。
昼を食べて散歩して夜食べる、みたいな食べ方。
ずーっと食べてるのですが、クライマックスの寿宴は
朝食の部から夕食の部まである。
踊りや寸劇を見ながらずーっと食ってる。
食材もすごい。
すっぽんの足をハモの干物で巻いたもの。
鹿の胎児と冬虫夏草の煮物。
山椒魚(食べて良いんだっけ?)
ヤマネコの丸ごと煮(おい)
ちなみにこれで「山八珍」を制覇した、という
セリフがありまして、
熊の掌、ラクダの瘤、鹿のペニス、飛竜鳥、
猴頭(猿の脳みそ)、四不象の鼻、穿山甲、山猫の子供
だそうです。
食ったらあかんくない?
倫理的にも衛生的にも法律的にも。
と思う食材だらけですな。
なかなかおもしろい中国の食の歴史が垣間見える本ですが、
正直に言うと、「ぜんぜんおいしそうじゃない」です。
みなさん健啖ですが、
食ってる量が異常というか
古代ローマ帝国の貴族が吐きながら食ってた
みたいな感じなんだよなあ。
食材に失礼じゃないか、と。
なにごとも腹八分目がいいですね。
ちなみに先輩と行った雲南料理のお店は
めちゃくちゃ美味しかったです。
中国語母語の先輩にオーダーを丸投げしてしまったので、
料理の名前をひとつも覚えていないのだが。。。
(マグマで煮立てた鶏の骨付き肉みたいのが旨かった)
南條竹則
上海出身の先輩と数人で
上野の本格中華に行くことになりました。
楽しみすぎて、何か中華料理っぽい本を読もう!と思い
この『寿宴』を読んだ次第。
帯に「本格中華料理小説」と書いてあるのですが、
本格中華に詳しくなる内容ではないなあ。
おもしろくないわけじゃないんですけどね。
なんか不思議な本だな。
まず、小説というよりも
虚構エッセイっぽいテイストですね。
主人公は英文学者の南條、ではなく南蝶氏。通称でふ氏。
他にも実在のモデルがいるであろう登場人物の名前は
どれもふざけていて、良い。
(丘君、とるきんさん、のたい君…)
百閒(もしくは漱石)のこと好きなんだろな。
(なにしろ恩師の名が甘木先生だ)
で、中国に行って本格中華を食べて食べて食べまくる。
昼を食べて散歩して夜食べる、みたいな食べ方。
ずーっと食べてるのですが、クライマックスの寿宴は
朝食の部から夕食の部まである。
踊りや寸劇を見ながらずーっと食ってる。
食材もすごい。
すっぽんの足をハモの干物で巻いたもの。
鹿の胎児と冬虫夏草の煮物。
山椒魚(食べて良いんだっけ?)
ヤマネコの丸ごと煮(おい)
ちなみにこれで「山八珍」を制覇した、という
セリフがありまして、
熊の掌、ラクダの瘤、鹿のペニス、飛竜鳥、
猴頭(猿の脳みそ)、四不象の鼻、穿山甲、山猫の子供
だそうです。
食ったらあかんくない?
倫理的にも衛生的にも法律的にも。
と思う食材だらけですな。
なかなかおもしろい中国の食の歴史が垣間見える本ですが、
正直に言うと、「ぜんぜんおいしそうじゃない」です。
みなさん健啖ですが、
食ってる量が異常というか
古代ローマ帝国の貴族が吐きながら食ってた
みたいな感じなんだよなあ。
食材に失礼じゃないか、と。
なにごとも腹八分目がいいですね。
ちなみに先輩と行った雲南料理のお店は
めちゃくちゃ美味しかったです。
中国語母語の先輩にオーダーを丸投げしてしまったので、
料理の名前をひとつも覚えていないのだが。。。
(マグマで煮立てた鶏の骨付き肉みたいのが旨かった)