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旅行記、世相独言

Colombo500とダイブ&キス -ジェノヴァ-(異文化体験14 港湾空間を巡る旅7)

2011年06月22日 00時46分18秒 | 異文化体験_西欧
(写真はクリックで拡大します)


Colombo500とダイブ&キス -ジェノヴァ-  1992.7.24~26

       
(左)国際船と海の博覧会 入場チケット(コロンブスの肖像画が)  (右)博覧会のマスコット

 水上バスで再びベネツィアの玄関口サンタ・ルチア駅に戻り、特急列車IC656でロンバルディア州の首都ミラノまで3時間。リグーリア州の首都ジェノヴァまではバスで更に100km。

 
(左)EXPO会場のシンボル Bigo(ジェノバ方言で船の積荷を下ろすクレーンの名称) (右)会場風景

  
(左)ポルト・アンティーコの会場の鳥瞰図         (右)コロンブスの紹介パンフ

 今年はコロンブスが新大陸を発見(1492年)して500周年。これを記念してここ生誕の地ジェノヴァの旧港(ポルト・アンティーコ)で「国際船と海の博覧会」が開催されている。日本からは政府館として「羊蹄丸」、東京・大阪・愛知の各行政が共同ブースに出展する等、随分な力の入れ様である。

       
(左)Port Anticoに係留された日本政府館の羊蹄丸  (右)日本のパビリオンガイド

 しかし、スペインのセビリア万博や間もなく開催されるバルセロナ五輪等もあって、人出は目標300万人に対し100万人と芳しくない。この博覧会はレンゾ・ピアノ氏が本拠地の活性化を願って提案したと聞くが、元々港町のためホテルや他のインフラが質・量共に弱く、イタリア国内博の感が強い。

       
(左)坂の上の宿舎「Vittoria Hotel」 階段が・・・・  (右)階段を上がりきったロビー前の休憩?椅子

 宿舎「Vittoria Hotel」も一応三ツ星ではあるが、シャワーのみ。当然エアコンはなく、おまけに坂の上にあるホテルがゆえにそこそこ身にこたえる段数を上り下りしなければならず、暑いことこの上なし。ジェノヴァでは星勘定は一つ引き算をするのが常識だそうな。
 しかし、この家族的なホテルで味わったペスト・シュノベーゼ(バジリコにマツの実を加え、すり潰し、羊のチーズやオリーブ油で練った緑色のソース)のパスタは最高に美味かった。

      
(左)サン・ロレンツォ大聖堂   (右)現在のジェノヴァの中心 フェッラーリ広場
 

 ティレニア海に面するジェノヴァから西一帯の海岸はイタリアン・リビエラと呼ばれ、アルプスとアペニン山脈によって造られた渓谷地帯が続く。お昼に会場から車で10分程東に「Ponta Vagno」という岬の小粋なレストランが最高という情報を仕入れ数人で出かける。海に面した席に座ると直下の磯では海水浴を楽しむ人達が歓声をあげている。オリーブの味付けが気に食わないが海鮮料理に一応満足した後、もう少し先の海岸まで行こうと2台の車でNerviの海岸まで遠征。

 Ponta Vagnoの海辺のレストランにて

 いるわ、いるわ、小さな岩礁にへばりつくように日光浴する人、磯遊びする人。この辺りはいずれもこのような地形で、少しでも砂浜(と言っても小石まじりであるが)があると陣地の奪い合いになるのではないかと思う。

 上の道路から眼下のそのような人達を見ていると、下から若い男女がしきりに手を振ってくれる。その内の一人が「下りて来い」と言う。小生がビデオ撮影していたので難癖でもつけるのかと思いつつ下りていくと、「今からあの岩場からダイビングするから撮れ」と言う。

 ダイビングが得意のおじさん?、若者?年齢不詳

 本当かいな!と思いつつ見ていると、男は岩場をよじ登って行く。高さ30mはあろうかと思われる踊り場から、「行くぞ!」と言うなり、直下の青い海に真っ逆さまにダイビング。大サービスである。やんやの喝采を浴びて岩場に上がって来た男にVTRを巻き戻して見せてやると、大満足。もう一度やる!と本人が言うのでOKを出すと、今度はカメラを十分意識して再ダイビング。上がって来ると仲間のビキニの女性に抱きつき熱烈なキスまでサービス。いい加減にせい!

 岩場で日光浴の陽気な仲間たち
 
 でも、陽気なイタ公であった。海岸線にはリミニの海岸以上にトップレスが多く、明日のコートダジュールが待ち遠しい。

 コンテナ化の波がかつての港湾都市ジェノヴァを衰退の一途に追い込んでいる。Vittoria Hotelでの2晩に及ぶ博覧会事務局、レンゾ・ピアノ事務所の諸氏との懇談会も活性化の話に終始する。
 明日から調査団メンバーとはしばしのお別れ、モナコへの単独行となる。

 See you again in Paris!