南イタリアの休日 2017.07.13-07.19
21年ぶり、9回目のイタリア訪問である。
南イタリアのナポリ・ポンペイとなると実に25年ぶり。
21年前、当時国際業務を担当しマイルがたくさん貯まった私は、手作りの豪華イタリア旅行に女房を招待した。
イタリアの北から南へ、その最終日にはナポリ・ポンペイ訪問を予定していた。ところが、バス組合のストで全国的にバスがストップという事態になり、急遽電車で行ける「オスティア・アンティカ」という古代ローマの外港都市遺跡に変更し、南イタリア訪問は宿題として残った。
(この時のブログは「異文化体験28 イタリア満喫の旅」をご覧ください。Vol.1~10まで10話あります。
スタートのVol.1は、http://blog.goo.ne.jp/skhr0247/e/ee70e83563db0a32b915e0c78f2f7976)
そして今年、結婚45周年を迎え、やり残した宿題を片付けることにした。女房の仕事の関係で1週間の旅。HISの「お得旅、新!南イタリアの休日 7日間」がスケジュール的に合うというので、このパッケーズツアーで、いざ、南イタリアへ出発。
今回の旅は、以下の7話で構成されています。
1. 燃えるヴェスビオと古代都市ポンペイ
2. ナポリの再生(その1)
3. アマルフィ海岸のドライブ
4. とんがり屋根のトゥルッリ(アルベロベッロ)
5. 岩山の洞窟住居群(マテーラ)
6. 天気晴朗なれど波高し(カプリ島)
7. ナポリの再生(その2)
燃えるヴェスビオと古代都市ポンペイ (異文化体験49 南イタリアの休日1)
2017.07.13-14
(写真はクリックで拡大します)
関空へは我が家から30分。車を駐車場に入れようとしたが、この時期何と満車状態。何とかP2 4階に駐車し、HIS添乗員の野村嬢からチケット等を受け取り、搭乗手続きへ。
今回のキャセイ・パシフィックはワンワールド加盟航空会社。JALのマイルが付与され、かつワンワールド・サファイアの小生はラウンジ利用・優先搭乗が可能である。
関空19時発CX569便は1998年開港の香港チェクラップコク空港22時着、翌0時40分発CX293便でローマ着は午前7時25分の予定。JALは定時発着・世界1を売り物にしているが、CXは30分ほど遅れてローマ着。
LCCとの競争もあり、機内食の楽しみが徐々に薄らいでいくのは寂しい限り。しかし、CXが本拠とする香港のラウンジは、レストラン並みの料理と飲み物が提供されている。ここでしっかり食べたので機内食への期待は霧散する。
ローマ・フェミチーノ空港(旧ダ・ヴィンチ空港)から南へ、ナポリ経由3時間少々走るとポンペイに至る。車窓左手にヴェスビオが見えるが、どうやら森林火災が発生して小型セスナ機が海水消火でひっきりなしに往復している。
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ナポリからポンペイへは車で30分ほどの距離 ヴェスビオ火山の麓で森林火災 画面左手に小型消火飛行機
レストラン「VESVIO」で、シーフードリゾット・魚介フリット・サラダ・ババのランチの後、2度目のポンペイ遺跡の観光である。
初めての時のような感動は薄らいでいるが、女房殿は初めて。2000年の時の隔たりを感じさせない人々の生活の営みと、そこに展開する文化・技術や技法には感動ものである。
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レストラン「ヴェスビオ」 各国のツアー客で商売繁盛 あまり期待できない今回のツアー食事
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ポンペイ遺跡への入口 21年前に購入した解説本
前回も含め、今回の訪問で知り得た2000年前の生活の一端を、前回購入した紹介本の助けを借りて、ここにいくつか再現してみよう。
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ポルタ・マリーナ(町から海に通じていた門) 正面はバシリカ(裁判所等公共建造物) フォロ(町の中心広場)
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ジュピターの神殿(ヴェスビオの火災煙が右手に) ジュピターの神殿と凱旋門(復元図) フォロを背景に
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さぞかし無念な・・・・ カール・ブリューロフ作ポンペイ最後の日
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フォロの浴場(外来者のための浴場) 風呂屋の前には一杯飲み屋
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街の要所要所に水飲み場 何と鉛管による水道設備が完備
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パン屋さん こんな感じだった
前回訪問時のハイライトは、男性中心のツアーだったためか「娼婦の館」と「ベッティ家」を詳しく見て回ったが、今回は女性中心のツアー、ハイライトは遺跡から少し離れた「秘儀荘」を訪問。まずは前回の「娼婦の館」と「ベッティ家」。
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娼婦の館 以外と小さな石のベッド 各部屋にこのような得意技が
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富豪商人ベッティウスの家の中庭 ポンペイの赤を基調にグロテスク様式のフレスコ画 豊穣の神プリアポス
今回の「秘儀荘」。何が秘儀かというと、29人の人物像で描かれたディオニュソス祭の厳かで神秘的な儀式(ディオニュソスの秘伝が花嫁に伝授される過程)が描かれた壁画を見ることが出来る。絵画と壁の装飾に見るポンペイの芸術様式は大きく4つに分類される。秘儀荘は第二様式(BC80~DC14)に分類され、建築学的遠近法が採用され絵柄がリアルに描写されているのが特徴とか。
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秘儀荘の復元図(半円形テラスが海の方向に) トスカーナ風アトリウム(ガラス内は住民の遺体形)
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29人の人物像によるディオニュソス祭の厳かで神秘的な儀式絵物語
この日のポンペイのガイド・ロベルタ氏は御年84歳、日本語を話さないので添乗員の野村嬢が通訳・解説し、それを各自に配布された無線イヤホーンで聞くのだが、このスタイルは8年前のエジプト旅行時に初めて経験し、最近常態化しているようだ。
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それにしても暑い。森林火災が各所で起こるのも頷ける。秘儀荘を出た所にあるBARで名物レモンジュースで喉を潤す。16時ころ、バスで今宵の宿舎ナポリに向かう。
まだ梅雨明けしていなかったもので、ポンペイは大変暑く、日焼けし疲れたという印象が強くあまり遺跡の知識は得られなかったので、ブログを拝見いたしまして、改めてポンペイ遺跡を勉強することが出来ました。
次回も楽しみにしております。