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旅行記、世相独言

異文化体験50 アメリカ大自然紀行の旅 (その3) マザーロード "U.S. Route66"

2018年08月01日 15時45分54秒 | 異文化体験_北米
(写真はクリックで拡大します)

その3.マザーロード “U.S. Route66”(John Ernst Steinbeck)2018.06.29


 バースト―からセドナにむけ、バスはひたすら荒野を走る。米国内の州間道路の番号は、偶数が東西、奇数が南北に走るhighwayだそうな。
 我々が走っているのは、highway40。この道とほぼ並行してかつてRT66が走っていたようだ。バースト―を8時に出発し、同じ景色の中をうつらうつらしながら、バスはいつの間にかアリゾナ州に入っている。


RT66:イリノイ州・シカゴ⇔カリフォルニア州・サンタモニカ  highway40の隣に時折RT66が   キングマン⇔セリグマンにヒストリックRT66が残っている  

2時間走ってトイレ休憩に立ち寄った駐車場に、「Camp Clipper Desert Training Center」の銘板があった。「第二次大戦の際、1942年に設置された12の砂漠訓練センターの一つで、ほぼ2年間設置され、およそ100万の兵士が戦場に送られた。ここでは第33&93歩兵部隊が訓練した。
NAZI GERMANY,FASCIST ITALY & IMPERIAL JAPANを終結させた、当地で訓練し、とりわけ戦死した兵士達に捧げるモニュメント」とある。こんな所に訓練場があったとは!

   
荒野のHighway40と車列      「Camp Clipper Desert Training Center」      砂漠の生き物

車窓にはサンタフェ鉄道であろうか、時折貨車列を延々と引っ張る機関車が見える。お昼前にコロラド川を越えると周辺の景色に緑が増え、ゴルフ場も車窓から見える。


(要 クリック拡大)貨物列車の長~い列  コロラド川を渡ります        緑が増え、ゴルフ場まで出現   

 お昼はウォールマート周辺で各自自由昼食。特段買うものもなく、ガイドお勧めのハンバーガーショップ「IN-N-OUT」に向かう。マクドナルドとは異なる新鮮・国産素材を売り物に、味も確かに美味い。店内は大いに流行っており、チーズバーガーオニオンを注文したが11番目の順番待ち。この商品の重さ、カロリー、飽和脂肪量、コレステロール、糖、プロテイン、ビタミン等々詳細成分が表記してあるのには驚いた。

          
ウォールマートでショッピング&昼食休憩      米国本土の南西部・中部に展開する「イン・アンド・アウト ハンバーガー」


ウォールマートから歩くこと10分       店内は大賑わい        メニューごとの成分数値表                 

 1985年に59年の歴史に幕を閉じたRT66だが、事の発端は第二次大戦でドイツ・アウトバーンを目にしたアイゼンハワーが、1956年連邦補助高速道路法にサインしたことに始まり、順次高速道路網が整備されHighway40の完成で正式に廃線となった。
 これから行くキングマンからセリグマンの間はヒストリックルート66が残っているようだ。今まで一日9000台通っていた車が一夜にして消えたことを憂い、この保存に尽力したのがセリグマンの散髪屋Angel爺さんとか。今は「Angel & Vilma Delgadillo’s Rout 66 Gift Shop & Visitor’s Center」としてRT66関連グッズの土産品等でRT66を懐かしんで訪れる人々をもてなしている。小生がゲットしたのはRT66の野球ボール(12.75ドル)。

           
                セリグマンのヒストリック・ルート66

  
          「Angel & Vilma Delgadillo’s Rout 66 Gift Shop & Visitor’s Center」

  
確かにAngels BARBER SHOPが実在       ギフトショップの内部        買って帰った野球ボール  

          
   Angelさんの活動紹介カード                お店のネームカード

 ちなみに、キングマンからセリグマンまでは、
RT66ルートの場合、137.6㎞(86マイル)約2時間
Highway40の場合、112.0㎞(70マイル)約1時間 とのことである。

          
14インチの白黒テレビで見た懐かしいRT66         路面に書かれている場所は限られているようだ             

 二人の若者が、カリフォルニア州ロスアンゼルスとイリノイ州シカゴを結ぶこの道路をコルベットのオープン・スティングレ-でドライブしながらその途中で遭遇する出来事をストリーにしたRT66を、白黒14インチテレビで見た世代にとっては、旅愁を誘う雰囲気が残っている。
 今日の人は、RT66を「マザーロード」と言わせしめた名画「怒りの葡萄(The Grapes of Wrath)」の小説作家John Ernst Steinbeckとしよう。

          
 パーキングエリアのアリゾナ紹介         ハート形のサボテンを見つけよう

 セリグマンを後に、最終目的地「セドナ」までは更に2時間少々のドライブが続く。

コメント
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