SMILES@LA

シェルターからやってきたミックス犬のニコとデカピンのニヤ。どちらの名前もSMILEの犬姉妹の思い出を綴ります。

ネスレピュリナ社ドッグフードの集団訴訟の件、遅まきながら

2015-03-21 23:53:04 | 食餌・健康
先月のことなので、もう既にご存知の方も多いかと思いますが、現在アメリカでペット用品大手のネスレ・ピュリナ・ペットケアが同社のドッグフードを食べた犬が病気になったり命を落とした件で、飼い主から集団訴訟をされています。

先週書こうと思っていたんですが、前回書きましたように寝違えから来る頭痛というしょうもない理由で、長い文章が書けずにおりまして遅くなってしまいました。


「皆さんすみません。おかーさんとニヤのせいで。」「あたしのせいじゃないわよっ。」

最初に訴訟を起こしたのはカリフォルニアに住むジャーマンシェパード、イングリッシュブルドッグ、ラブラドールの3頭の犬の飼い主ルシードさん。
昨年12月下旬からピュリナブランドのベネフルというドライフードを与え始め、約1ヶ月後の1月下旬には3頭すべての犬たちが重篤な症状を示し、イングリッシュブルドッグは命を落としてしまいました。ルシードさんは自宅の改築工事のため、この期間中3頭を別々の家に預けていたのですが、別々の場所で同じフードを食べていた犬たちに胃からの出血、肝臓の機能不全の症状がありました。

ルシードさんの訴訟を皮切りに、アメリカ全土から数千件に上る同じような症例が寄せられ、多くの犬が突然死をしていたことがわかり、集団訴訟となりました。
獣医師の多くは「継続的に毒性のあるものを摂取していた症状」と述べていますが、実際に何が毒であったのかはまだわかっていません。
現在の段階では、原材料の穀物にカビが生えていたことによるカビ毒、または原材料に保存料/保湿剤として使われているプロピレングリコールのせいではないかと推測されています。

ネスレ・ピュリナ社のコメントは「この集団訴訟は事実無根のものであると考えています。我が社は会社とブランドを守り抜く所存です。」
過去にも集団訴訟の例があったが事実無根で棄却に終わっていることにも触れ、インターネットを中心に無責任な噂が蔓延してピュリナの消費者に迷惑がかかっていると述べています。


「ええっ!そんな対応ってアリなの?だってごはん食べて死んじゃったんだよ?」

過去の集団訴訟の例のひとつと言うのは、日本でも何度も報道された中国製チキンジャーキーによる健康被害と死亡例も含みます。あの件も膨大な数の被害報告があったにも関わらず同社を含む多くの大手メーカーが販売を継続していたのですが、ようやく2013年1月にメーカーの自主回収で決着したのでした。

集団訴訟の手続きがなされたのが2月。そして3月に入ってイリノイ州とカリフォルニア州の上院議員2名から米国食品医薬品局(FDA)に対して、ネスレ・ピュリナのドッグフードの毒性に関する調査の開始を促す書面が送られたと報道されました。大企業VS個人消費者の戦いに議会が介入するのは悪くないと思います。


さて、問題となっている毒性物質ですが、カビ毒は言うまでもないですね。もしもカビの生えた原材料を使っていたとすれば、全面的にメーカーの責任です。これは過去にもダイヤモンド社で、穀物にカビが生えていることを知っていながら原材料として使用して健康被害が出た例がありました。
プロピレングリコールに関しては、ネスレ・ピュリナ社が「FDAで安全性が確認され使用が許可されている食品添加物なので問題無い。」と主張しています。
これは本当です。確かに米国食品医薬品局が、ドッグフード、人間の加工食品、歯磨き、化粧品などに使用を認めている添加物です。
ただしキャットフードには使用が禁止されています。犬は大丈夫でも猫は代謝のできない物質なんですね。


「それ、うちのごはんにも入ってるの?」「おかーさん、そういうの嫌いじゃないの?」

うん、君たちが食べるものには入ってない。でもおかーさんの歯磨き粉とかには入ってる(笑)
プロピレングリコールは保湿成分として使われるので、セミモイストタイプのフードやオヤツに使われる例が多いです。

人間が食べるものは自分の責任で決めますが、犬の食べるものは人間が責任持って管理しないといけないので
私はプロピレングリコールやその他の合成保存料や合成着色料が使われているものは避けています。

ピュリナのベネフルという製品は日本では販売されていないようですが、ピュリナONEよりもランクの低い製品です。
原材料の1番最初に来るのがトウモロコシ、その次に来るのがチキン副産物ミール、その次がコーングルテンミール。
赤色40号黄色5号などの合成着色料も使われていて、色とりどりのフードです。
私は個人的には、自分の犬たちには与えることのないフードです。

ただ、どんな原材料のフードであれ、食べた動物が臓器不全を起こして命を落とすなんてことはあってはならないことで論外です。
この点はしっかり公正に調査していただかなくては。


「どんなフードならいいの?」

犬の体質、好き嫌い、相性もあるし、どんな犬にも絶対に良いなんてものはないですよね。
フード選びに関しては以前に書いた記事のリンクを貼っておきます。
「悩ましきフード選び」
↑旧ブログの記事ですが、文中にもリンクがありますし、コメント欄も参考にしていただけるかと思います。

また、以前に犬種図鑑として紹介したdogplus.meはドッグフード百科でもあります。
原材料についての解説もありますので(ただし、まだ未完成の部分もあり)参考になさってください。


「ニコはおいしければ何でもいいよ~。」

知ってるよ。ニコは多分どんなフードでも食べるから、余計におかーさんがしっかりと選ばないといけないんだよ。

ピュリナのベネフルの訴訟の件はまた、進展があったらご報告しますね。

人気ブログランキングへ
「おいしくて安全なフードを」「たくさん食べさせてっ!」

今回、参考にしたサイトはこちら。
http://www.nbcnews.com/news/us-news/lawsuit-claims-purinas-beneful-poisoning-killing-dogs-n312176
http://www.petmd.com/news/alerts-recalls/beneful-dog-food-dangerous-us-senators-want-fda-investigate-32561
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする