人間というものは
第一 生まれてくる条件を何ひとつ選択できない。
両親・性別・兄弟・時期・場所・人種・国何ひとつとして
第二 生まれて生きてゆく最終目標、終着駅を選択できない。敷かれたレールの上を走っていかざるを得ない。
第三 乗車期間が限られている(せいぜい100歳)
と五木寛之氏「生きるヒント」より。
「通い慣れた電車の中から、延々と後ろに続く二本のレールを眺めた。鮮明にくっきりと敷かれたレールに30有余年の時間がだぶる。
ふっと前方に目を移すと、やはり、レールが果てもなく続いていた。」
上記の言葉は退職するに当たっての先輩の想いである。現役の方、この言葉をよく味わいながら自分の人生を思うが侭に乗車期間を楽しんでいただきたい。