本学 松尾准教授を研究代表者とする「
Evidence-Based Review of Stroke Rehabilitation 日本語版」のweb公開が始まりました.
広く情報活用していただき,今後,更新される情報を翻訳協力していただく,協力者を幅広く求めます.
Evidence based という考え方は大いに賛成できる.
ただし,臨床家においては,数値をもって示すことのできない「根拠」は科学的でないという視点には反対する.
EBMの視点を持ち,それを世界的な動向として情報を入れるということは,現在進行形の科学と技術の限界を知る意味でも大変重要なのである.
一方,これだけの視点となれば,新たな科学と技術の進歩を止めてしまう.
すなわち,コペルニクス的転回を狭めてしまう.
いわば,その両方を知っていて,
自分の臨床を創り(科学的根拠の視点から),
患者個人にとって最も良い戦略を提供できるよう
セラピストはいつでも準備しておかなければならないのである.
そのためにもこうした情報は意味を持つ.
過去も振り返り,今現在の動向も知り,そして未来を創造する.
このすべての視点を個人が持ち得ればよいのだが,
それが難しければ,セラピストが一人一人がニューロンとなり,
システムを構築していく大プロジェクトが必要であろう.
その司令塔となる人材が求められる.