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テリー・イシダの『独酌酔言』。

夜な夜な酒場で一人飲み、酔った勢いであれこれ、一言、申し上げます。

なるべく分かりやすくコロナウイルスの事42~陽性率は低めで安定、これは、、、そして、スウェーデンの現状からの考察。

2020年09月15日 | コロナウイルス2020

なるべく分かりやすくコロナウイルスの事42~陽性率は低めで安定、これは、、、そして、スウェーデンの現状からの考察

めっきり秋めいてきた今週です、

秋の風が気持ちよいですね、

なんとか、2020年猛暑の夏を生き延びましたが、

秋から冬にかけてのインフル・コロナのダブル感染拡大が心配です、

◆このところの定点観測『週間陽性率』、先週は低値横ばいです、

(各日までの1週間の平均陽性率)

       陽性率     検査数  陽性者数
6月21日 0.5%  73911  435人
6月28日 1.3%  39103  526人
7月5日   2.6%  43392   1132人
7月12日 3.4%  57911 1980人
7月19日 3.8%  81922 3140人
7月26日 5.9%  80286 4742人
8月2日   6.0% 121121   7304人
8月9日   6.1% 164877  10094人
8月16日 4.5% 176032    7931人
8月23日 4.9%  143766    7033人
8月30日 4.4% 124531    5517人
9月  6日 3.0% 140951 4155人
9月13日 3.1% 121494 3799人

7月末から8月の感染再拡大時の6%台から3%くらいまで下がっていますが、先々週とは同じレベルです、

やはり、このまますっと一旦収束するという訳にはいかないのか?
(目標期待値は6月後半頃の1%以下)

なんか、そんな気がしてきました、、、

独酌酔言的予測 ⇒ 

このまま、ある程度の感染継続状態が続き、10月には再び増加に転じる、

ちょっと悲しい予測ですが、、、

◆コロナ関連トピックスをいくつか

やはり、Half- Way(ハーフウェイ)な状況が続きます、一進一退、

アストラゼネカ ワクチン臨床試験を再開
治験者の1人が神経系の症状を発症、副作用かどうかを判断するために一旦中断していた第Ⅲ相の知見を早々に再開しました、

安全第一、さりとて時間も貴重、

GOTOキャンペーン東京発着追加は一旦見送り
東京発着以外は実施中のGOTOキャンペーン、そろそろ東京も解禁か!?と思われましたが、政府分科会の専門家からの慎重論を受けて、こちらは一旦先送り、

経済を回したい、でも感染拡大も心配、

イベント入場者制限は9月19日にも緩和
野球やサッカーの5千人上限は撤廃、収容人員の50%を目途に新たなルールが施行される見込みです、

観客が声を発しない映画館やクラッシックコンサートなどは収容人員制限が100%以内になります、

これで楽しめる?いや、隣りに人が座るのはちと怖い?

こんな感じがウイズコロナの時代か、、、

◆スウェーデンの現状の再認識、当初の批判は妥当だったか?

ロックダウンをしないなど独自路線を歩んできたスウェーデン、

当初は感染者数も多く、『集団免疫を目指した戦略の失敗』と評価、

ワタシもこのBlogでその考えのもとに記事を書いています、
(コロナの事33参照)

分からないことが多いとはいえ、過去の評価が間違っていたかもしれないので反省、、、

ところがここに来てその評価にも疑問異論が出て来ています、

詳しくはこちらの記事を読んでください ⇒

いくつか参考になるセンテンスを引き出します、

(『誤解されたスウェーデン「コロナ対策」の真実』より抜粋)

「集団免疫戦略」ではなく、「持続可能性」を重視

死者が多かった背景としては、むしろ介護システムの問題が大きかったと考えられる。死者の9割は70歳以上であり、その5割が介護施設に居住していた。

多くの欧米諸国が実施したロックダウンという強制的な対策をスウェーデンは採らなかった。

ロックダウンをとらなかった理由は集団免疫戦略ではないと強調したうえで、今回の感染症には長期的な対応が必要になるとみて、国民・社会が長く耐えられる持続可能な対策を採ることにしたからだと説明している。

政府がそもそも国民の移動を制限することは、憲法上できなかった点に注目する必要がある。
※テリー注 ここ重要、非常時だから憲法を変えるのではなく、非常時にこそ憲法の精神を尊重した国

スウェーデンの国民はほとんどが共稼ぎである。強制休校措置はただちに病院を含めさまざまな職場に影響し、社会的混乱を招く。

スウェーデンでは「公衆衛生庁」と呼ばれる公的機関が新型コロナ対応に当たっている。この組織は、独立性が保証されている専門家集団である。憲法ではこのような公的機関は「中央政府の外」に独立して設置されており、「政府や議会は公的機関の独立性を尊重し、介入してはならない」とされている。
※テリー注 ここも重要、日本にもこういう機関が必要だし、その独立性が尊重されているのは羨ましい限り

5分で読めるのでぜひ全文を読んでみてください、

◆スウェーデンの感染状況から見えてくるいくつかの可能性

こちらはスウェーデンの新規陽性者数の推移、
(ちょっと見にくくてスイマセン)

そして、日本の同じグラフ、

感染拡大の時期にズレはありますが、概ね似たような波形を描いています、

1回目の波は小さく、2回目の方が大きい、これは似ています、

違いはスウェーデンには1回目と2回目の波の間に落ち込みがないことです、

これはスウェーデン=ロックダウン無し、日本=自粛、実質のロックダウン有り、

この違いから来ているのかもしれません、

◆日本での春の自粛にはどのような効果があったのか?

6月の大阪府の専門家会議で驚きの発言がありました、

「大阪大学 核物理研究センター」のセンター長・中野貴志教授の発言で、

『コロナ収束に自粛は関係なかった』というものです、

この見出しから、ワタシも俄には信じがたく、マスコミでもあまり取り上げられませんでしたが、
(感染拡大のニュースに比べるとね)

でも今回、スウェーデンの流行波形をみて、なんとなく意味が分かる様な気がしました、

つまり、2カ月程度の外出自粛ではコロナは収まらない、収束しない、という意味だったのかな?

スウェーデンと日本の流行波形の違いからその効果を観るとすると、

日本の外出自粛は、2つ目の波が来るまでの時間を少しだけ稼いだ、

ロックダウンしなかったスウェーデンは横ばいのまま2つ目の波を迎えた、

彼我の違いはこの違いだけ、結局は2つ目の大きな波が押し寄せてきたのです、

◆自粛は収束(終息)には効果がない

つまり、中川教授の発言は結果的にある側面では正しかったのかもしれない、

という気になってきました、

ザックリ書くと、

感染流行は今のところヒトの行動である程度はコントロールできるけれども、
(感染拡大防止には一定の効果がある、現実に日本では一旦拡大が止まった)

収束に至るまでの効果はない、
(日本でも結局2つ目の波は来た)

コロナの感染拡大収束(終息)はある程度の時間を経て集団免疫(かどうか?分かりませんが)到達するか、

ワクチン接種完了とかのインパクトがないと終息しない、、、

ということなのかな、、、

◆やはり長いトンネル、ウイズコロナの時代

ヒトの行動制限は感染拡大防止に一定の効果を発揮しますが、コロナを根絶(終息)することはできない、

一定期間はコロナと共存しながら、最終的に勝利を勝ち取る戦略しかないようです、

だから、経済活動も回していかざるを得ない、、、うむ、、、やはりそういうことになるか、

希望の星のワクチンも、

臨床に遅れが出たり、

臨床を省いて承認したり(ロシア)、

選挙のために利用しようとしたり(米国)、と一筋縄ではいかないでしょう、

2021年の秋風が吹くころに、

『ウイズコロナの時代との決別』みたいな見出しが飛び込んで来たら嬉しいなあ、と思っています、