goo blog サービス終了のお知らせ 

イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

まれに見る肥満体、それでもかわいい昔ながらの商店街の昔からあるペットショップで客に愛想を振り向くまねきネコ!

2022年04月09日 06時58分45秒 | うちのネコ、よそのネコ

ちょっと足をのばしてみた、エッジリー Edgely の商店街のペットショップ(園芸用品も販売しています)に立ち寄りました。

雑然とした店内にはペットショップ特有の異臭がしていました。乾燥した動物性のイヌ用のガム(ブタやウシの耳、ひづめの付いた脚、腸その他おぞましい動物の屠体の部分!)やイヌネコ用のビスケットなどが大量においてあるからです。

私は園芸用品を買いに来たのです。

目立たない場所にべったりうつぶせに寝るまねきネコを見つけました。

ローラ、12歳だそうです。

あまりの肥満度に驚愕しました。

 

うしろ脚の「膝」をまげていると後ろ脚をすっかり隠してしまう、非常に大きなプライモーディアル・ポーチ!

念願の、よそのネコのプライモーディアル・ポーチに手を触れる機会がついにやってきました。撫でてもちっとも嫌がらない模範的な客引きネコです!さわってもよさそう、と判断してそっとつまんでみました。(怒りません)

どうも、様子が違うのです。プライモーディアル・ポーチはやわらかい毛皮の袋なはずなのですが、このローラの袋にはゼリー状の手触りのぶにゅぶにゅした脂肪か何かがゆるく詰まっていました!

買い物をした後、ローラの飼い主である店のオーナーの女性におそるおそるローラは少し過体重気味ではないかと話を持ち掛けてみました。よそのイヌやネコが肥満体であることを指摘するのは容姿のことですから失礼かも...という気づかいだけでは決してありません。

 

飼いイヌや飼いネコが極端に肥満していたら飼い主が世話を怠っているとみなされて、RSPCA (王立動物虐待防止協会)にイヌやネコを没収される(連れていかれる)こともあるのです。

「ちゃんと世話をしているのか」という質問にもとられかねません。

飼い主は言われなれているのか、ニコニコと落ち着いて、「遺伝性の先天性の体質なので太っているのはどうしようもない。厳格な食餌制限をずっと続けている。去年死んだローラの姉(か妹)も、母親もみんなこんな体型だった」と説明してくれました。

母ネコも姉(か妹)ネコも写真を撮られるのも客にさわられるのも大っ嫌いだったそうですがこのローラだけ、近所でも評判の人懐こいネコで、かまわれるのが大好きだそうです。たくさんの人がローラを見に店にやってくるそうです。

(肥満母娘ネコが店に3匹!さぞや壮観だったことでしょう)

私が首の後ろをなでてやると小型発電機のようなドルルルルルルという音で喉を鳴らし始めました。

「喉ならし、ここまで聞こえてるよー」と飼い主が3m以上離れた会計カウンターから言ってきました。

コヒツジの枕が入った気持ちよさそうな寝床が店内にしつらえてあるのに...

 

店の商品の上で寝たがるんですね。

ショーウィンドウに面した棚にも、(売り物には見えない)薄汚れたネコ用マットレスが置かれていました。

健康に気をつけてくれている飼い主の愛情と訪ねてくる人々の関心と安楽な寝床!強制されたダイエットがちょっと気の毒ですが幸せそうです、ローラ、長生きしてほしい!

いい忘れましたが、カワイイ!とってもかわいかったです。

 

このエッジリーの商店街に行ったのは2年ぶりぐらいでしょうか。

ローラのペットショップの外壁のドッグフード会社が戦前にでも取り付けていったような古い古い琺瑯の看板がノスタルジックです!

(Sharps なんてドッグフードメーカー、聞いたことがありません)

お年寄りや、すぐそばにある公営の高層住宅(いわゆるタワーブロック)に住むクルマを持っていない間借り人が固定客として必要なものを少しずつ買っていく昔ながらの個人商店が健闘している稀有な町だったのですがシャッターの閉まった空き店舗が増えていました。

自家製ポークパイを売るパン屋、レトロな店内の八百屋、チャリティショップ2店など行けば必ず利用していた店のいくつかが閉業していました。

プライモーディアル・ポーチについて詳しく解説した過去の記事のリンクです☟

どうやら完全に使い道がないというわけではないらしいネコが肌身離さず持っている不要な小袋(ポーチ)

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 簡単!英国家庭の定番カレー... | トップ | 住宅街の真ん中で邂逅、足が... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
犬と暮らせば (浅井洋)
2022-04-11 07:40:59
江里様
 肥満しすぎはRSPCA (王立動物虐待防止協会)に(連れていかれる)

  この協会は 善意の人が無料で奉仕しているのですよね?政府がお金だして 援助してるのかな?

 
返信する
Unknown (江里)
2022-04-11 17:01:40
浅井さんへ、
Royalってついているので王室が関わってるんだと思ってましたが、違いました。完全に私営の慈善団体です。ビクトリア女王に承認されたからロイヤルって名乗っていいみたいですね。政府からはなんの援助も受けていないと今、知りました!調べてはみるものですね!
時には裁判沙汰になって報道されるので何となくわかっていましたがRSPCAのオフィサーに動物を連れて行ったり他人の不動産に立ち行って調査をする権利は全くないそうです。正式なプロシージャは団体所属の弁護士が調査結果を警察と相談して警察の立ち会いのもとで(動物虐待の違法性が確認されたら)動物の差し押さえがあるそうです。RSPCAの強引な調査(ストーカーまがいの付け回し等)や隣人の飼いイヌ飼いネコ虐待疑惑の通報に発する地域トラブルはよく問題視されています。
世界に先駆けて動物のウェルフェアの目的のために立ち上がった慈善団体の活動意義は多大で英国の誇りと言ってもいいはずなのですが、自分では権利を主張できない動物の権利擁護に奔走するあまり人間(飼い主)の権利やプラバシーが疎かになる行動が問題にもなっています。
動物をちゃんと飼わないと「RSPCAが来るよ!」が脅しになってるのは事実です。
返信する
犬と暮らせば (浅井洋)
2022-04-11 17:29:55
江里様
 ご親切に 丁寧に 調べて 頂き ありがとう
ございます
 正しい事を 法律にすると いうのと
 正しい事を するのと 違うのかも知れません
返信する
犬と暮らせば (浅井洋)
2022-04-11 17:29:56
江里様
 ご親切に 丁寧に 調べて 頂き ありがとう
ございます
 正しい事を 法律にすると いうのと
 正しい事を するのと 違うのかも知れません
返信する

コメントを投稿

うちのネコ、よそのネコ」カテゴリの最新記事