イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

緊急事態!いっそうすすんだストレス性の過剰毛づくろい、リヴィー、お前もか!?

2023年01月30日 07時58分49秒 | うちのネコ、よそのネコ

息子ネコ、ティブの背中ハゲ進捗情報です。

確実に悪化しています。

以前のハゲ記事です☟

ショック!いっそうすすんだティブの背中ハゲ、まるで懐かしのミステリーサークル

背中のズル剥け状況に加えて...

昨日の午後、母ネコ、リヴィーとベッドの対角線上の位置にはなれて昼寝をしていたティブの、お腹から後ろ脚の付け根の周りまでぐるっと禿げ始めていることに気が付きました。

上の写真で、わかりますよね。

サンドペーパーのようなザラザラした舌で執拗になめあげなめおろすため、皮膚が傷つきカサブタまでできています。

 

そしてまたリヴィーの背中でも...

シッポの付け根あたりから脊椎に沿って毛色の退色が始まっています。

指でそっと退色した部分をかき分けると親指の先ほどの面積の毛のない皮膚に触れることができます。

 

ね?

洗ってたたんだばかりの洗濯物の上でキャット・ローフ(食パン1斤のような姿勢)を決め込むリヴィーです。

さすがに親子。

 

毛が抜けるのは過剰な毛づくろいの結果です。

最初にティブが背中のシッポの付け根を過剰になめ始めたのはストレスによる行為だと獣医さんに診断されました。

いったい何があったのか本当に見当がつきません。

ノラネコ生活の経験があってティブを妊娠中に保護された、もともと少し神経質で怖がりなリヴィーはともかく、食欲、好奇心ともに旺盛で、3泊4日のロチェスター滞在から帰って以来いっそう私に情愛の深さを示してくれるようになったティブの心の闇とは何なのでしょうか。

何か不満があれば言ってほしいです。グループ・カウンセリングでも予約したいぐらいです。

 

母と...

 

息子の...

同時、別空間での安定したキャット・ローフ姿勢です。

服を着せる、医療用のコーンを首のまわりにはめる、という比較的妥当なオンラインのアドバイスを試す気は全くありません。ただでさえ、ストレス症状が顕著なのにこの上、死ぬほど嫌がるであろうそんなことをしたら本当に怒って家を出て行ってしまうでしょう。

2匹とも、首輪をはめてみたら怖ろしい抵抗をしたばかりか自傷行為にまで及び、おそろしくなって一家で取り押さえ、首輪を外してやったことがあります。

寝ている間に手もとにあったミントの香りのヴァセリン(リップクリーム用)をハゲ部分に塗りたくってやろうかとも一瞬思いました。たぶん、不味くて舐めるのを断念するかもしれません。それもやっぱり怒るでしょうね。

 

夫と娘はティブに「アロペーシァalopecia」と、ロシア文学かギリシア神話に出てくるような美しい響きのニックネームを授けました。

あやふやなスペリングを聞いてウィッキピーデアで検索してみたら...ショック!(日本語版に飛んで、訳語を見つけました)

「円形脱毛症(別名;台湾ハゲ)」のことでした。

みなさん、何かお知恵を拝借できませんか。

 

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ケントの古くて美しい街、ロチェスターのはずみで入った郷土史博物館

2023年01月29日 07時00分00秒 | ロンドンとイングランド南部

イングランド南東部、ケントの小さな(もと)シティ、ロチェスター Rochester のかなり偏った観光案内ふたたび、です。

最初の記事のリンクです☟

小さい街なのに大聖堂まであるロチェスター、有名な観光地カンタベリーのすぐ近く

 

 

私たちは午後いっぱい、その名もハイ・ストリート High Street という「目抜き通り」を散策するのがメインのお散歩観光を楽しみました。

道々、たくさんあったチャリティ・ショップのいくつかに入ってみましたが何も買わず、グリーティング・カードの専門店で結婚祝いのカードを買いました。

翌日結婚する夫の姪とその婚約者にあてたお祝いの小切手をはさんで結婚式に持参するためです。

 

 

私たちが立ち寄った観光名所は二つあります。

ひとつはロチェスター・ギルドホール・ミュージアム Rochester Guildhall Museum入場無料の郷土史博物館です。二つめは、ロチェスター大聖堂 Rochester Cathedral。

ミドウェイ河にかかるロチェスター橋 Rochester bridge を渡り、ハイストリートを歩きだしてすぐに「トイレに行きたい」と夫が言い出しました。

まず私が、すぐ左側にあった博物館の立派な外観におっと小さく歓声を上げたのですが、「トイレを使わせてもらおう」そそくさと中に入った夫に続いて私も入館、写真を撮るのを失念しました。

(自分で撮った写真しか載せないと自分できめたルールに)違反しているのは承知ですが...観光案内サイトから写真を勝手に借りました!!

1697年の建造だそうです。

トイレを借りに入っただけの私たちもちょっと見学していくことにしました。他には誰も見学者はいませんでした。

まず、トイレのそばの実物大ブタの貯金箱!

展示物ではなく来館者に善意の寄付を募るための募金箱です。巨大なブタの貯金箱の背中には(大き目の小銭が入る標準サイズの)お金を入れる小さな小さな穴がありました。。

現金の持ち合わせがなく残念です。大きなお腹の空洞にチャリンと小銭を落とし込んでみたかったのですが。いつもクレジットカードのみを携帯して行動しています。

夫を待つ間、ブタと顔を寄せ合ってセルフィーをいくつか撮りました。

観光地にありがちな歴史的遺物を所狭しと並べた素朴な入館無料の郷土史博物館のようでしたが、案内表示に私の注意をひく展示場を見つけました。

「上の階にあるらしいハルク hulk 体験展示がちょっと見たい」という私に夫が付き合ってくれました。

「ハルクってなんだか知ってるのか」と聞く夫に「知ってる!」と胸を張って答えた私は実は去年の春ごろだったかな、BBCによってテレビドラマ化された「大いなる遺産」(また出た!)の再放送をひとりで見たのです。

赤いじゅうたんが敷かれた大階段を上がって見上げた階段ホールの天井の漆喰装飾が見事でした。

 

「ハルク展示」は階段を上がり切って左の部屋なのですが、すぐ目の前のこのギルドホール・チェンバーにまず入ってみました。

議事室だったようです。

私たちが足を踏み入れたとたん、センサーで感知したシャンデリアの電灯がパッとつき荘厳なバロック音楽の小節がエンドレスで流れ始めました。私たちが立ち去った後に電灯が消え音楽は止まりました。電気代節約式のショボいおもてなしにちょっと苦笑しました。

このチェンバーは結婚式用に貸し出されているようです。登記所挙式については参考までに前回の記事をお読みください、リンクを貼りました☟

ディケンズゆかりの地に泊りがけで行った結婚式の式次第

 

チェンバーを出て「ハルク体験展示室」に入ってみて驚きました。「無料の郷土史博物館」らしからぬなかなか凝った演出だったのです。

もう一回だけルール違反です。写真を撮らなかったものですから、博物館のウェッブサイトから写真を借りました。

ハルクとは、「監獄船」のことです。

私が撮ったのはこういうバカバカしい「鏡セルフィー」ばかりです。(少し暗く加工しました)

甲板の上と...

 

警護に当たる兵士の詰め所です。

展示場は巨大な鏡を上手に利用して奥行きがグーンとあるように見える効果を演出していました。

 

階段を下りると「船底」に降りたような雰囲気の展示場があり、監獄船生活を物語る遺物の展示が見られるようになっていました。

いえ、まあ、けっこうチャチな作りだったのですが、「見せよう!」という意気込みが感動モノでした。

作りものくささが「ディズニーランドみたいね」とほほ笑ましく思えました。

ロチェスターゆかりの、英国文学史に名を残す19世紀の偉大な小説家、チャールズ・ディケンズの代表作のひとつ「大いなる遺産」の冒頭部分の...「大いなる遺産」を読んでいない方、ごめんなさい...

両親と兄弟のお墓の前で物思いにふけっている主人公ピップの前に現れたマグウィッチは、ミドウェイ河に停泊する「ハルク」を脱走してきたのです。

19世紀の中ごろにマグウィッチが脱走してきた「ハルク」は、徒刑囚をオーストラリアに搬送する「囚人護送船」だったようですね。

 

この展示の「ハルク」はそれより前の19世紀初頭、ナポレオン戦争時に捕獲したフランス軍の捕虜を監禁するための「収監施設」です。

戦争中の捕虜収容施設なので待遇は劣悪、ギュウギュウ詰めで衛生状態も悪く、大半の捕虜はチフスや赤痢などで亡くなったそうです。

この展示の解説には、ご丁寧にもフランス語が併記されていました。他の展示の解説は英語だけなのに。博物館を訪れたフランス人の観光客に、同胞がこの町で虐待された事実を学んで帰ってもらいたいようですね。

数隻あった「ハルク」が停泊していたのは街の中心地からは離れた河口のそばだったようです。

 

以下は、私たちが滞在したホテルの道を隔てたすぐ前で撮ったミドウェイ河の写真です。

 

ところで、前回の記事に書いた、夫の姪の結婚式がとりおこなわれた道路に街灯がまったくない(ド)田舎町のクーリング Cooling という町には熱心なディケンズファンなら知らぬ人はいないと言われる有名な「聖地」があります。

 

 

私は知りませんでした。花嫁の父(夫の弟)によるスピーチのマクラの「ディケンズご当地ウンチク」で知りました。

「大いなる遺産」の冒頭部分、ピップが脱走してきたマグウィッチから食べ物をせがまれる墓地のある古い教会が、結婚式場のすぐそばにあるのです。タクシーで通った時「Saint James's Church 」の標識を見ました。

 

といっても...描写がよく似ていて近辺で生まれ育ったたディケンズが実際よく立ち寄ったというだけだそうですが。

架空の物語の場所設定をこじつけるのって無理がありますよね。結局は「観光材料として使える!」ってことでしょうか。

と言っても、お土産物屋やらウンチク表示看板やらの「人を呼び込み一儲け」をたくらむ企ては一切ないそうです。

マグウィッチが日中隠れていた「暗い沼地」は実在します。結婚式場のそばのその教会からはかなり離れているのでやっぱり無理っぽいのですが。

 

満ち引きのある不思議なミドウェイ河の、水が引いた河原です。

何となく沼地を連想しませんか。

水の引いた泥地の上に廃棄されたような大型のこキタナイ小型船舶がいくつも河の真ん中あたりに見えている光景は異様でした。ホテルの部屋の窓から見えた、輝く水面と逆光で浮かび上がるボロ船と対岸の丘のシルエットがとても美しかったです。

 

 

 

 

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ディケンズゆかりの地に泊りがけで行った結婚式の式次第

2023年01月27日 06時21分57秒 | 英国の、生活のひとコマ

イングランド南東、ケントKent の古くて美しくて小さい街、ロチェスター Rochester 郊外で夫の姪の豪華な結婚式に参列しました。

その前日に夫と二人で決行したロチェスター観光の記事も読んでください。☟

カンタベリーに行くのなら、行く価値はありもとシティ、ロチェスター!

今日は、まあその続きです。

結婚式はクーリング・カースル・バーン Cooling Castle Barn というイベント(もっぱら結婚式)会場でとりおこなわれました。

ロチェスターから北に約10キロ、果樹園と平坦な緑の農地ばかりのクーリング Cooling という田舎町にある古城 Cooling Castle は、見栄えのするゲートハウス gatehouse とバラバラと残る外壁と塔が残る廃墟です。1380年の建造だそうです。

ゲートハウスの横にバーンと広がる17世紀の巨大な木造建築、バーン barn (納屋)が挙式と披露宴の会場として使われました。

ホテルから見知らぬ招待客2人(花嫁の大学の同級生の若い男性2人)とタクシーで相乗りしてきた時に窓からチラッと見ただけのゲートハウス(中央) と、そのとなりバーンの写真は...

かなりのルール違反ですが、イベント会場、クーリング・カースル・バーンのウェッブサイトから借りちゃいました。

花嫁の大学の同級生2人も私たち夫婦も、地元のタクシー会社に時間の余裕をもってホテルに迎えに来てくれるように予約をしていたのにもかかわらず、すっぽかされました!そんなわけで私たち2組は声を掛け合って新たにタクシーを呼んで集合時間まぎわに到着したのです。古城見物する余裕は全くありませんでした。

...といっても、集合時間から式の開始までずいぶん時間がありました。

バーン(上の写真右側)から中庭を囲み込むように直角に増築された広大なレセプションホールに集まった私たち招待客は、司会進行役の赤い燕尾服を着た美声の男性に、式の開始まで1時間近くの間「外に出ないように」と固くくぎを刺されました。

支度を終えた花嫁と母親、ブライドメイド bridesmaid (花嫁の 介添え)に参列客が遭遇してしまうとマズい「縁起かつぎ」のためです。

花婿が前夜から式前に花嫁を見るのはタブー中のタブーなのです。招待客も式まで見ないように気をつけます。ちなみに花婿が式前に花嫁衣裳を見るのも絶対ダメです。

...たぶん、花嫁とその取り巻きは(花婿や招待客抜きで)美しい庭園や古城を背景にプロのカメラマンによる写真撮影をしていたんじゃないかと思うのですが。

 

 

暖炉に火が燃える暖かい屋内で新郎新婦の友人たちが歓談に予断なく、同窓会のようなにぎやかさでした。どちらかと言うと年齢のいった私たち親戚も去年の夫の父のお葬式以来の再開でにぎやかに旧交を温めました。

バーでふるまわれるお酒はいくら飲んでもいいものですから、けっこうお式のまえに出来上がっている人もいましたっけ。

 

新郎新婦はどちらもそれぞれ、英国最難関の二つの大学の卒業生です。お互いの友人同士の紹介で15歳の時に知り合った初恋どうしだそうです。小学校から大学まで別々だったため、共通の友人もあまりなく、招待客の人数が膨れ上がっちゃったようでした。

 

式は宗教色抜きの登記所挙式 register wedding でした。

登記所の係官が式場に出張して、列席者の前で宣誓、署名させるシンプルな形式の挙式です。

とは言え、お金はかかっていたようです。

クーリング・カースルについて調べようとグーグルした夫は、はずみで最初に出てきたこのイベント会場の結婚式プランの値段一覧を見てしまいました。弟が姪の結婚式にいくら使ったか勝手に胸算用してのけぞるような巨大な金額を私に教えてくれました。(よその家の結婚費用の詮索なんて品が良くないのですが、ウェッブサイトに明記されているものですから知っちゃっても仕方ありませんよね)

伝統的に英国では花嫁の父が挙式、披露宴費用を全額負担します。夫の弟には他に娘が2人います!花嫁の姉(婚約していて今年の夏に挙式予定)と妹(同棲中)が!

 

宣誓式が終わるまで撮影は遠慮するよう言われました。プロ仕様の機材を抱えたプロのカメラマンはもちろんさまざまな角度から式の進行をすべて激写していました。

宣誓式後の写真撮影は歓迎だそうです。ただし、翌日の正午まで Facebook や Instagram などに新郎新婦の写った写真を投稿しないようにという、不思議なお願いがありました。

夫の妹によれば、「プロの写真家が撮った写真をまっさきに見るのは花嫁であり、その前に他の人たちが結婚式の写真を見るのはよろしくない」という比較的新しい(?)SNS時代の決まり事か何かがあるようです。縁起かつぎの類ではなく、礼儀だそうです。

伝統的な結婚式では登記所でも教会でも、花嫁の父が娘に腕をかしてエスコートして花婿に引き渡すことになっているのですが、今回は父と母が花嫁をはさんで入場するという斬新な演出でした。

 

式後に屋外で新郎新婦が写真を撮ったあと、新郎新婦と新郎新婦の家族、新婦の友人、新郎の友人、新婦の親戚...という具合に1時間近くかけて記念写真のセッションがありました。

 

(逆光で見えにくいゲートハウスの塔の下にとめた、新婚旅行用の花婿所有のクルマ、花婿のファースト・ネームを取り込んだ特別なナンバープレートがついています)

 

そして、暖かい屋内に戻る前のウェディング・コンフェッティ wedding confetti のシャワー 。

よくある小さなベルや蹄鉄、ウィッシュボーンなどの形に切り抜いた薄紙ではなく、小さな封筒にはいった本物のポプリが各自に渡されました。新郎新婦の頭上にいっせいにふりかけて前途を祝福します。(洗濯カゴ大の大きなカゴに半杯ほど余っていたので1袋記念にもらって帰りました)

 

披露宴はフルコースでした。

私たち「親戚テーブル」で、ベジタリアンではない肉サカナ・コースを予約して食べたのは私と、夫の妹の婚約者だけでした。それぞれ何種類かあるメニューから前もって注文してあります。

 

食後恒例の花婿、花嫁の父、花婿の父、ベストマン bestman(花婿の介添え役)のスピーチでみんなが正面の主役の座を向いた時の写真です。

夫の弟(花嫁の父)の凝ったスピーチには定評があります。

いきなり、この地で生まれ育った19世紀の有名な小説家のチャールズ・ディケンズの代表作のひとつ「大いなる遺産」とクーリングの関連性のレクチャーをぶちかましました。

会場がちょっと戸惑ったところで「え、およびでない?じゃあ、新婦の隠れたエピソードをひとつ...」と娘のハズカシくもほほ笑ましくもある感動逸話にもっていき会場をもりあげ、花嫁が「お父さん、それはちょっと...」と言い始めたのを機に「ダメ?じゃあ、ディケンズの話、また行きますか」で、大爆笑を取りました。

...今から思えばそんなに笑うほど面白くもなかったのですが、笑えたのです!アクセントの強弱が秀逸で、機会があれば参考にしたいお手本スピーチでした。

英国の伝統的な結婚式次第には、女性がスピーチをする幕は全くありません(ホッ)

 

食後、バーンにダンス会場の準備ができるまでまたレセプションホールに戻って酒宴です。今度は新郎新婦も列席者のグループをまわって挨拶やおしゃべりに花を咲かせます。

お年よりや子供連れはこのあたりでご挨拶をして退散しました。

食卓が片付いて生バンドや照明を入れたバーンで今度はディスコタイムです。

手前のオジサン、オバサンばっかりが写っちゃっていますが30人以上いた若者集団は奥のほうで新郎新婦を囲んでいます。

新郎新婦のファーストダンスに大きな喝さいをおくった後、私たち夫婦と夫の妹とその婚約者はそこで失礼しました。私と妹はちょっとだけ踊りましたが。

妹の婚約者のクルマでホテルに送ってもらいました。

ダンスと生バンドの騒々しい宴は深夜の1時まで続いたはずです。

 

日本ではかしこまった披露宴と、会費制で気楽な新郎新婦の友人たちが楽しめる「二次会」を分けて開催しますよね。

英国でも「二次会」のような、友人や職場の有志などが企画してくれるお祝い会のようなものをやることがあるようです。

式が教会の場合、原則として招待されていなくても誰が参列しても良いのですが披露宴は招待客のみ。

このバーン・ウェディング・コースはバー、式、披露宴、バー、ディスコタイムがセットになったコースのようで、招かれたら最後までいられます。最後のディスコタイムは早退しても問題ありません。年配者が帰ってしまうのは想定済みだったのかもしれませんね。

大学を卒業してまだ数年しかたっていない若いカップルの需要にじゅうぶん見合っているようです。(二次会相当の若者たちのお楽しみタイムも花嫁の父の出費です)

今回は私が英国に来て列席した中でも一番豪華な式と披露宴でした。他はすべて立食パーティ形式でしたから。バンド演奏も花婿のお友達だったりとか。

私たちも登記所挙式をしましたが、私たちの子供2人と証人2人のみが列席する安上がり結婚式でした。式後にみんなで登記所近くの中華料理屋で昼食を食べただけです。

 

 

夕食後、夜もふけた9時ごろだったと思いますが、ダンス会場の準備街の間ちょっとだけ、夫とゲートハウスの外に出て道からバーンとゲートハウスをながめてみたのですが、見えたのはライトアップしてあるイベント会場の看板だけでした。

城壁とゲートハウスがライトアップされていなくてがっかり...どころか、街灯すら全くなく、真の闇。どこからどこまでが道か農地かもわからない暗さで、行き返りはスマートフォンの灯りで足もとを照らしながらこわごわと歩きました。

 

 

 
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大聖堂がある小さな街ロチェスター(カンタベリーのすぐ近く)

2023年01月24日 07時00分00秒 | ロンドンとイングランド南部

先週の木曜日から週末の日曜日にかけて、イングランド南東部の美しく、古く、そしてびっくりするほど小さい街、ロチェスター Rochester に行ってきました。

 

ロチェスター行きの目的は夫の姪の結婚式に参列するためです。

3泊したホテルはメドウェイ河 River Medwey の川岸にあります。

 

ロチェスターは対岸の、ずうっと左側です。

川岸を少し歩いて川から離れ、住宅街の中を40分ほどロチェスターの町まで歩きました。

 

名物建築らしいロチェスター橋 Rochester Bridge にはライオンや雄ヒツジの頭部など物々しい紋章飾りでこてこてと飾られ、いかにも古い街に入る期待を盛り上げる堂々とした作りなのですが、意外にも新しく1909年の建造でした。

川沿いの古城と尖塔のある大聖堂のシルエットが向こう岸に、見えています

 

渡り切ったこちら側は、もうロチェスター。

 

下調べをせず、行ってみたら幅の狭いハイ・ストリート High Street (目抜き通り) の両側に、建築様式や年代がバラバラで統一感の全くない古い建物がぎっちりとたて込む古い建物好きの私には目もくらむような光景が眼前に展開していました。眼福。

...といっても、見てまわるところは素晴らしい街並みのこのハイ・ストリートと、(川を渡ったロチェスター・ブリッジ Rochester Bridge を背にして)ハイストリートの右がわに位置する、古城 Rochester Castle と、大聖堂 Rochester Cathedral ぐらいでしょうか。

どちらも規模が小さくて、町を見下ろす小高い丘の上や放牧地に囲まれたヨーロッパの古い街らしいセッティングではなく、たて込んだ町の中にあるのがけっこう意外です。

 

 

ハイストリートというだけあって、両側はすべて商店や飲食店でした。観光地の目抜き通りにふさわしい景観の美しい商店街は1kmほどつづき、その先の交通量の多い道路と交わるあたりからはあまりぱっとしない普通の通りが始まっていました。

とてもたくさんあったチャリティ・ショップ以外はほぼすべてが個人経営の商店でした。アンティーク・ショップ、カフェ、パブ、レストランに、地元の人が利用する食料品店や、手芸材料店がありました。

お土産物屋さんの類がそう言えば、ありませんでした。

土産物を物色したいのであれば、ギルド・ホール・ミュージアム The Guildhall Museum と、ツーリスト・インフォメーション Visiter Information Center にこの地のゆかりの偉人である小説家、チャールズ・ディケンズの肖像入りのグッズなどが手に入ります。どちらもハイストリートの目につく建築物です。

 

近隣で生まれ育ったディケンズゆかりの建物がいくつも残っています。

作品の舞台としてインスピレーションを与えた、1590年にたてられたイーストゲート・ハウス Eastgate House (☟)はディケンズ関係の博物館になっています。

私はディケンズの有名な作品に限っていくつか日本語訳で読んでいます。

特にストーリー仕立てがしっかりしていて共感を持った「大いなる遺産 Great Expectations」に登場する、主人公ピップの自称後見人のパンブルチェックさんの(というふれこみの)店がありました。17世紀の白黒ハーフチェンバーのとても興味深い建物だったのですが、写真を(なぜか!)撮りませんでした。

ハイストリートの右側にはやはり、ミス・ハビシャムとエステラが住んでいた「サティス館」のイメージの元になった Restration House という邸宅もあります。外から見てみるのを忘れました!写真を見るとレンガ造りの堂々としたエリザベス朝建築で、ケバケバと豪華で薄気味悪いサティス館とはイメージが違う!...「大いなる遺産」を読んでいない方、ごめんなさい。

Great Expectations (大いなる遺産)の苦しいシャレの屋号(☟)。

他にもディケンズ作品がらみの店名をいくつか見かけました。

 

イーストゲイト・ハウスの中庭にどこかから移築されてきた、ディケンズが組み立てキットを取り寄せてたてさせたというスイスの牧歌的な山小屋 Swiss Chalait です。

 

あら、まあ、私が撮った大聖堂の外観写真はこれだけです。

今回は、観光資料になりそうなめぼしい建物の写真をあまりとりませんでした。

 

こんなに小さい街ですのに大聖堂があるために中世いらい800年以上、堂々と「シティCity 」をなのってきました。

英国では「シティ」という称号は通例、大聖堂を有する町のみに与えられます。町の規模とは関係ありません。

以前、発刊直後のストックポート日報 にダラダラと長い連載記事をのせたイーリー Ely や、私が1年間住んだこともある古都、ウィンチェスター Winchester も町の規模はストックポートなんかよりもずうっと小さいのにも関わらず、「シティ・オブ・イーリー City of Ely」 、「シティ・オブ・ウィンチェスター City of Wichester 」などと威風堂々たる名前で呼ばれるのは、いずれも大聖堂があるためなのです。

ちなみに大聖堂のないわが町、ストックポートはおそらく郡か何かに相当する、「バロウ・オブ・ストックポート Borough of Stockport」といいます。

そしてこの、イーリーよりもずっとずっと小さいロチェスターですが...残念、1998年に近隣の町と統合され行政区分が改められた際に、「シティ・オブ...」の称号は失って、ただの「タウン」になってしまったそうです。

 

そうは言っても、地元の人たち気持ちの上ではまだやっぱり「シティ」なんでしょうね、バス停の表示や交通標識には「シティ・センター行き」とか「シティ・センターまで何マイル」と書かれていました。

 

英国国教会の総本山、国際的な観光地でもあるカンタベリー大聖堂 Cantubery Cathedral までたったの50kmちょっと、中世の頃にはカンタベリー巡礼の途中のありがたい立ち寄りスポットだったようです。

 

小ぢんまりした大聖堂は驚きの12世紀、ノルマン建築でした。もちろん、入ってみました(入場無料の宗教施設です)。

同じくノルマン時代のほぼ廃墟の古城は、少し時間も押していましたし、コートを着ないで出てきた暑がりの私もさすがに午後の夕暮れ前は肌寒く感じ見学を見送りました。

 

ハイストリートの左側に位置する、駅前広場からタクシーを拾ってホテルに帰りました。

 

タクシー乗り場から、夕暮れの風景を撮りました。

ハイストリートを裏側から見たところです。

大聖堂など、もうちょっとロチェスターについて書くことがありそうです。

 

 

 

 

 

 

 

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ネコの保護色、雪の中

2023年01月23日 06時00分00秒 | うちのネコ、よそのネコ

1月19日、木曜日、早朝に撮った写真です。

 

朝、起きたら雪が降っていました。

玄関から身を乗り出して撮った写真2枚です。

 

この日の朝から3泊4日でイングランド南東部のケントの小さな古い街、ロチェスター Rochester に行ってきました。

ロチェスター郊外の古城のとなりの古い「納屋」で開催された夫の姪の豪華絢爛な結婚式に参列するためです。

電車の切符はめちゃくちゃ高価、ストライキの心配もあって、長い距離を夫がクルマを運転して行きました。

雪の降ったあとの凍結した高速道路は中部のバーミンガムあたりまで渋滞が続きました。ふだんは4~5時間でいけるらしい行程を町はずれの川沿いのホテルまで7時間かけてのドライブでした。

せっかく遠くまでいったのですから、格安のホテルの部屋に3泊して金曜日の1日を観光にあてました。

 

写真は、はだしのやわらかい足のうらと、ズル剝けの背中のハゲ部分が寒々しい息子ネコ、ティブです。

雪の降る中、庭に出てそろそろと歩き回り、すぐに家に戻ってきました。

毛色の白い部分は雪の白に同化して保護色効果バツグンでした。

...南東部のケントは滞在中4日間とも快晴で、暑がりの私はコートなしであるきまわれるほどの暖かさでした。

 

ロチェスターについて次号から少しずつお伝えします。

 

 

 

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WTF?下品な単語が含まれた人目をひく屋号

2023年01月20日 07時00分00秒 | 英国ってハズカシイ!

国際色豊かなテイカウェイ take-away (デリバリーも請け負っていることが多い持ち帰り専門)レストランが軒を並べる国道A6で夜、撮りました。

2週間前、マンチェスターからいっしょに帰ってきた息子が、おりたバス停の向かいにこの店を見つけて嬉しそうにスマートフォンで写真を撮りました。お友達に送ったようです。

WTF?」中近東からの移民家族がやっているような、ケバブ、ピザ、バーガー屋の屋号です。横に小さくWhat The Food と正式名が書かれています。

あざといです。

WTF はかつてテクスト(文字メッセージ)専用に使われ出した、非常によく知られた略語です。What the F**k と言えばおわかりでしょうか。

スマートフォンが普及する前に日本ではおなじみだったっという「ガラケー」なるものが存在しなかった英国(というか、日本以外の国)では、電話回線を使った、通話より安い(契約によっては無料)文字メッセージを携帯電話で送り合うのがとても盛んでした。なつかしいです!

スマートフォンや「ガラケー」と違い、利用頻度の高い単語が先回りして出てくることもなく、一字ずつ文字を打って単語をつづるのは大変な手間でした!...というわけで、独自の略語がとてもたくさん定着したのです。

WTFは現在も生き残って、文字チャットやソーシャルメディアで頻繁に使われている略語のひとつです。スマートフォンだったら「wha」あたりまでタイプしたら最後まで先回りしてだしてくれるんですけどね、略語だから通じるニュアンスがあるのです。lol (たいてい小文字で)laughing out loud =大笑い も然り。

意味は..「なに~?!」とか「ウソ―!」とか今なら「マジ?」と言った(あまり好ましくない)驚きや時には「知るか!」のような憤慨を表現するフレーズです。

Fで始まるキタナイ言葉が入っているわりには WTF と略語でいえばあまり攻撃的にも下品にも響きません。

...でこのケバブ屋の屋号ですが、品の悪いフレーズを連想させて本来キタナイ言葉であるはずの F FOOD の略だなんてなかなか言葉遊びがうまい!と思われましたか。

このお店のオリジナルではないことは予想がついていましたが、検索してみたらこの名前のテイカウェイ・ショップや食品店は英国全土にとてもたくさんあることがわかりました。

下品な響きで人目を引いてしかもアイデアは二番煎じ!はずかし~!食べ物屋は味で勝負しろ!

 

息子が外から写真を撮っていたら、中で調理をしていた店の人が嬉しそうに手を振ってくれました。

30年ぐらい前の英国では人が写っても写らなくても、店の外の写真を撮ったりしていると店の人が出てきて「目的は何ですか」などと必ず問い詰められたものなのですが!現在では全く違いますね。「今の人、インスタグラムにでも投稿してくれたらいいのにな。僕の店が評判になっちゃう♪」などと喜んでいたに違いありません。

息子に「これぜんぜん面白くないけど?」と言った私ですが、数日後同じバス停を利用して夜、マンチェスターから再度帰宅する際、私も上の写真を撮りました。

ストックポート日報 に書くこの話題を思いついたものですから。

 

7月に行った、バルセロナの息子が住んでいる通りにあったレストランです。

国際観光地バルセロナのお下劣なイメージを凝縮した屋号です。この写真を撮っていたら夫と息子に「ぜんぜんおもしろくないよ」とイヤな顔をされました。おもしろくないのはわかっていますが!

「おもしろい」と思って入ってみたくなる人がいるのも信じられないのですが。

 

 

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これで終わった年末年始、疑問が残った不況下のクリスマス

2023年01月19日 09時33分52秒 | 英国の、生活のひとコマ

火曜日に撮った写真です。

1月17日に、クリスマス後初出勤してきてクリスマスの飾りを片付けるチャリティショップ、オックスファム Oxfam の店長です。

伝統的なクリスマス飾り片付け日は1月6日なのですが、その前後の週末に片付ける家庭が多いのではないでしょうか。

1月の半ばまでかなりド派手な飾りを残しておくのはちょっとだらしないことだと思われています。商業施設ならなおさら!

私たちボランティアは、店長の3週間の休暇中にも時々出てきて店を開け続けていました。

1月6日に出てきた私ともう一人の年配の女性の2人で何とか手の届く位置の飾りはおろしたのですが、ハシゴの上まで登らなければ届かない、壁を横切る「ストリーマー streamer」や、取り下ろしているところが写真に写っている「シャンデリーア chandelier」はそのままにしておきました。

その女性の旦那さんは雨どいの修理をしていた時ハシゴから落ちてろっ骨を折ったそうです。私がハシゴの2段目以上上に上がるのを必死でとめました。

高いところの作業はその翌日にやってくることになっていた背の高い男性のボランティアにやってもらうことにしました。でも、その人は来なかったらしく、けっきょく1月の17日まで残ってしまったのです。

 

 

チャリティショップは、一般の人から寄付された不用品を売って、売り上げを慈善事業の基金として利用する、セカンドハンド・ショップです。日本ではリサイクルショップとよんでいますね。

私がボランティアでお手伝いしているオックスファムは発展途上国への援助活動に特化した慈善団体です。

 

...とにかく私もやっとこれでクリスマス/お正月(年末年始)は終わりだという実感がわきました。

 

クリスマス後の最初の2週間は例年通りものすごい数の寄付品で店の奥の廊下と、2階のオフィス、収納スペース、休憩スペースまでもが身動きもとれないほど埋め尽くされました。

国内で販売できないような状態が悪い衣類は発展途上国や難民キャンプへの支援品として活用しますし、繊維をほぐしてリサイクルする団体にもかなりの数を下げ渡します。

他にもかなりの量のガラクタを店の裏の建設現場にそなえつける廃材入れ(スキップ skip)に投げ込まざるを得ません。そうして私たちが作業できるスペースが少しずつ確保されてきました。

クリスマス前に売れ残った「クリスマス対象商品」の多くは今年のクリスマス前に再び店頭に出すために一年近くしまい込まれることになります。

大量の寄付品に正当な値段をつけ、衣類のしわを伸ばすためのスチームがけや陶器類の洗浄など見栄えをよくするための商品のメインテナンスを終え、店頭に出し揃えるには店長復帰後1週間はかかるでしょう。

 

英国では新年早々に「断捨離行為 」declutter を決行する人が多いようです。日本では年末までにそういうゴタゴタを終わらせてスッキリ新年を迎えたいという人が圧倒的に多いのではないでしょうか。

英国の場合、「新年の抱負 New year's resolution 」として、「心機一転フレッシュなスタートを切る」ことにこだわる人が多いのと関係あるのかもしれません。

 

それより、クリスマスプレゼントに大量にもらってしまった新品の不用品を寄付する人が何と多いことか!

クリスマス後に決行される一年で最大のセール、ジャヌアリー・セールでモノを買い込んだ人たちが家からあふれ出た古い品物を処分するために寄付することもあるでしょう。

 

昨日のニュースでは国民の40%近くの人がクリスマスの買い物を「分割払い」にしたらしいことを報道していました。

今回のクリスマス負債を何年にもわたって返済することになる家庭も少なくないそうです。

不況なのに、借金をしてまでプレゼントを買う...(!)不況だからこそ景気よく一回限りの消費で憂さを晴らす(クリスマスなんだからいいじゃないか!)という考えもあるそうですし、子供がいたらプレゼントの出費は避けられないと言います。

クリスマスの頃には毎年、皆が楽しくにぎやかに過ごす時期に喪失感や孤独を感じる人がひじょうに多くいるようです。

少なくともクリスマスが終わるまで、その気持ちを表に出さない人も大勢いると聞いています。出費にまつわるプレッシャーは例年話題になるのですが、2022年のクリスマスは不況とインフレのため、より多くの人が負担をストレスに感じたようなのです

もらってすぐに、チャリティ・ショップに寄付するようないらないものを贈り合う悪習!不況なのに!

...おかげでチャリティショップの財源は潤い、より多くのアフリカの子供たちが学校に行けるようになる...いいことだ!

いえ、やっぱり疑問が残る不況時の大量消費社会...。

 

啓発本というのか、自助本 Self-help books ですね、「何とかしなきゃ!」と思っている時に手にとらせる本はやっぱり表紙にインパクトのある文言(題名)がドンとのっていることが多いです。

クリスマス前に、私が選んでかってにディスプレイ・スタンドにたてて写真を撮りました。

 

 

 

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内容はもう知れ渡っているハリー王子の暴露自叙伝、発売されて1週間(私は未読)

2023年01月17日 06時49分38秒 | 英国の、生活のひとコマ

 

注目度が高いサセックス公(プリンス・ハリー)Prince Harry, Duke of Sussex の自伝、「スペア Spare」が出版されてちょうど一週間です。

発売日に、ストックポートのタウンセンターで通りかかった書店、ウォーターストーンズ Waterstones のあまりぱっとしないウィンドウ・ディスプレイです。

 

余談ですが、英国には個人経営の書店が見当たりません。たしかに美術書、児童書、コミック等々の専門性の高い個人書店はあるのですが。

大規模展開のチェーン書店、それもこのウォーターストーンズばかり見かけます。ほかにはやはり大手チェーンの、雑誌、新聞と話題の本や実用書ばかり扱っているようなイメージの、文具屋でもあるWHスミス WH.Smith 。

発売開始が1月10日の午前零時だったため、多くのウォーターストーンズではその日に限って終夜営業をしたようです。

その日の朝のテレビニュースには午前零時の時報とともに覆いが外された本の山から一冊取ってレジに向かう一番乗りの客と嬉しそうな報道陣が詰めかけて景気のよさそうな映像が映っていました。

 

そう言えば、ハリーポッター本の新刊書が出た時にも、毎回ホグワーツの制服を着た大人のファンが午前零時に書店で買ったばかりの本を手に記念写真を撮っていましたっけ。

どこのニュースでも今回、ハリー・ポッターとプリンス・ハリーは「英国の出版史上に残る二人のハリー」と報道していました。

 

下の2枚の写真は先週、金曜日に行ったマンチェスターのWHスミス...一層ショボいディスプレイです。

ストックポートのウォーターストーンズで売り場の整理をしていた男性の店員に「このお店も深夜に開けたの?」と聞いてみました。「まさか!予約なしでも買えますよ,一冊いかが」とすすめられてしまいました。お断りした後で気になったことを聞いてみました。

「なんで発売初日から半額なの?」...答えは「大量に刷ってるから。薄利多売です、売れてますよ!」...と言っている間にも若い人たちのグループがスマートフォンの予約画面を見せながらハリーの本を買っていきました。

店員は予約を確認して取り置きしていた本を渡していましたが、もちろん予約なしでフラッと入って来て、レジ前のテーブルにずらーっと並んでいるのを手に取って買うことも可能です。...って、予約してまで買う人が本当にいるのか?(目の前にいた!)

それに、仲間内の1人が買ったなら貸してもらって回し読みしてはダメなのか...?半額でも14ポンド(2、192円)は高い!です。定価の28ポンドで販売しているところは本当にあるのか?

もしかして、お母さんへのプレゼントだったりして...後述しますが、ハリーの母、ダイアナ妃を知る世代のハリーに対する思い入れはいくぶん深いものがあるようです。

 

予想通りのすごい売れ行きだそうです。

プリンス・ハリーってそんなに注目度が高かったかしら?

 

マンチェスターのウォーターストーンズのウィンドウディスプレイです。

 

著者のハリー本人が宣伝のために朗読した「従軍中にアフガニスタンで敵を25人殺した」下りや、うっかり世界解禁前に販売されちゃったスペイン語版からリークされた、王室メンバーとのドロドロした確執(多数)、童貞を失った経緯、違法ドラッグを常用した十代、ド顰蹙のナチスの軍服を着て仮装パーティに出席したいきさつ(兄がわるい)、兄のプリンス・ウィリアムに床にはり倒された一件、父(国王チャールズ)の理不尽な説教...など、センセーショナルな内容はすでに連日のニュースで知られつくしています

他にもギョッとするようなことが何か書いてあるのかな?いえ、多分もうないはずです。

発売解禁と同時に購入した人たちの多くはインタビューされて「さんざんニュースで聞かされたこの本の内容を自分で読んで確かめたい」と言っていました。

14ポンド払って本を買って味わうべきは「文学性」?ハリーの初自伝出版です!文章力も注目です...って、いやいや、もちろんゴーストライターが存在するのは誰もが知るところですが...やっぱりヘンです。この出版企画。

ゴーストライターは、本人の名前で何冊もノンフィクションを出版していますし、自身の複雑な家庭を描いた自伝が映画化もされているというアメリカの有名なジャーナリストです。ハリーの自伝を執筆したのも公言しているようですし...。そんじょそこらの売れないライターじゃなく、一流のジャーナリストがハリーの名前で執筆!がセールスポイントでもあるのか?だったら「自叙伝」であることを強調しすぎなのはおかしいような?

ライターがアメリカ人なのはなぜ?ハリーの話すイギリス王室風の英語がちゃんと反映されているのか...いるでしょうね、もちろん。

題名の Spare は日本語でもおなじみの「予備の」というような意味だそうです。

将来は王位につく兄のウィリアム王子の「スペア」であることを自覚した一家のよけいモノみたいに遇された王室の末っ子の自我の物語...なようです。

母(ダイアナ妃)を亡くし家族に愛されない少年時代を送り大好きな軍人のキャリアも家庭の都合で手放さなければならず、恋愛結婚した妻もマスメディアからこき下ろされて...同情、共感する余地が十分ある境遇のハリーなのですが...

話題のネットフリックスのドキュメンタリーに続いて「恥ずかしくないのか、ハリー?」な内容なのは間違いないようです。いえ、私は読んでいませんが!(ドキュメンタリーはストリーミング開始の日と翌日に全エピソードを見ました!)

「感動した」という書評も見つけました。どこがどう感動させるのかはその書評を読む前からわかっていた気がします。

13歳で最愛の母をいたましい事故で亡くし、全世界に中継された葬儀の生中継で棺の後をゆっくりと歩む少年ハリーのけなげな姿が目に焼き付いている私たち世代を「グッと来させる」ポイントは充分抑えているだろうなと予測していました。

これは...読まなくては!

絶対に14ポンド払って本を買うことなし読んでみるつもりです!買った人を探して貸してもらう、チャリティショップに寄付されたものを探す、図書館にも問い合わせる(新刊のハリーポッター本のように半年先まで予約いっぱいかもしれません)など手を尽くしてみるつもりです。(私もミーハーなことを自覚しています)

読んだら感想を書きます。

 

...出版社からハリーに支払われた契約金が(推定)1700万ポンド!(大半はアフリカのHIV基金に寄付するそうですが)でも目的はお金だけではないのでしょうね。一流のライターと大手出版社のバックアップで言いたいことが言えるチャンスなのです!自分の言い分に世界中の注目がこれだけ集まれば有頂天になるのもわかります、が...身内をさんざんこき下ろして感動のストーリーにしあげる感性が英国民の大半のそしりの対象になっていることを本人は覚悟していたのでしょうか。...読まなきゃ!

印税はまた別にハリーの懐に入るはずです。意地でも買ってやるものですか。

 

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一刻も早く家から出したい!今やジャマモノ、用済みのクリスマスツリー!

2023年01月14日 08時28分45秒 | 英国の、生活のひとコマ

一昨日(木曜日)に撮った写真です。

そう、エピファニー(年末年始のクリスマス期間、ユールタイド Yule Tide ともいいます)が終わった後のクリスマスツリーです。

華やかな電飾をとりはらわれ、下のほうの枝を落とされてひどくみじめな用なしのクリスマスツリー、というか緑の葉をつけたまま哀れな立ち姿をさらす死んだ大木です。詳細は☟の記事でどうぞ。

ひさしぶりに行ってストックポートで見た、クリスマスツリーの悲惨な末路

この記事に載せた写真を撮った翌日、用事ですぐそばまで行った時についでにこのクリスマスツリーがまだあるか確認しにいったら...まだあったんですねぇ!

夕暮れの空を背景に、まだ青々と残る緑の葉をつけた枝ぶりがすがすがしい、最後のはれ姿を写真におさめました。

 

遠くから、シルエットを捉えた写真です。(立っているかぎりまだまだイケる!)

 

 

さて、昨日(金曜日)見かけた家庭の前庭に打ち捨てられたクリスマスツリーの死体です。

同じ通りの別の家の前庭でも同じような位置にほぼ同じサイズの死体がもう一体。

 

私たちの住む地域のゴミ収集日は一昨日(木曜日)です。つまり、昨日はゴミ収集日の翌日でした。

友人と夕食を食べにマンチェスターに行きました。最寄りのバス停に来るはずのバスをのがしたので、マンチェスター・ピカディリーまでの直通バスが頻繁に通っているバス通り(おなじみのロンドンとイングランド北限の町カーライルを結ぶイングランド縦断国道A6)まで、30分近く歩きました。

歩いている途中に見かけた数々の悲しい光景...

安定性のための土台ごと出している例です。

 

 この上と下の写真は、「どこだ、クリスマスツリーの死体は?」のようなわかりにくさですね。

 

庭から出たゴミや家庭の食品ゴミと一緒に、枝を落として幹をいくつかにわけて緑の車輪付きゴミ箱に入れておけば回収してもらえるはずです。

そう言えば、私は生木のクリスマスツリー real Christmas tree を利用したことがないので気にしたことがなかったのですが、1月6日以降のゴミの日に家の前に出しておくとそのまま回収してもらえた年が一定期間あったようです。

シティ・オブ・マンチェスターでは今でもゴミ収集日に家の外に出しておくとそのまま回収してもらえるようですが、ストックポートは現在自分で市の「リサイクルセンター」(市の粗大ゴミ捨て場)にもっていくか、バラバラに切って市指定の緑のゴミ箱に入れておくしかないようです。

昨日見たいくつものクリスマスツリーの死体はそのまま回収を期待してゴミの日に出しておかれたものの、(当然)回収してもらえず翌日まで家の前に居座っている...ということなのでしょうか。

ストックポートの一部の地区では、クリスマスツリーを粉砕してウッド・チップにして販売しているチャリティ団体に連絡して引き取ってもらうことも可能だそうです。

 

それと...マンチェスター・ピカディリー行きのバスに乗ってストックポートのタウンセンターを走り抜ける時に目にしてしまった...

下の方の枝を切り払われて悲しい姿をさらすのを目撃してからもう3日目...!まだ立っている(一番最初と二番目の写真の)ストックポート最大の公共クリスマスツリーの残骸。

(二階建てバスの上階、先頭の窓越しに撮りました)

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スパイスを混ぜて作ってみた典型的な英国風カレー

2023年01月13日 08時04分34秒 | 英国の食べ物、飲み物

英国の「家庭で作るカレー」と言えば...

トマト・ベースの赤いカレーが主流です。

昨日、私が調理したカレーは(例)ティカ・マサーラ、コーマ、ローガン・ジョシュ、マドラス、ビンダルー、バルティ、ブーナ、パサンダ、ドッピアザ等々...英国のインド料理屋でおなじみの独自の地方や材料の名を冠した本場のカレーソースと違い、ただの「エビ・カレー prawn curry」です。

(ちなみに、上記のインド・カレーのソースの名前は2022年の英国で食べられるカレーの人気トップ10です。新聞社が読者にアンケートをとったようです...結果に賛否両論あったようです。どうでもいいことですが)

 

実は以前にスーパーマーケット、セインズベリーが無料で配布しているレシピ雑誌の古い切り抜きを見つけて、5年ぶりにまた作ってみました。

 

以前にも、「英国の家庭で作るカレーと言えばこれ!」記事を書きました☟☟。そのリンクです。

簡単!英国家庭の定番カレーソース、話がそれてジェンダーステレオタイプ論

この時は、市販されているカレーミックス(粉)を使って実に簡単にできました。

今回のレシピは各種スパイスを自分で混ぜ合わせる(ちょっぴり)本格的なカレーソースです。

「英国流カレー」を作ってみたいと思われた方のために手順と材料を書き出してみました。家族3人で食べちゃいましたが4人分です。

•乾燥したレンズマメ100gを洗って30分ほど水に浸す。

•大き目のタマネギをみじん切りにして油でよく炒める。ターメリックトウガラシの粉それぞれティースプーン4分の1クミンのタネ(挽いてないもの)とコリアンダ―それぞれテーブルスプーン1杯、 ピーラーで皮を剥きみじん切りにした親指大のショウガと薄切りにしたニンニク6片をまぜ、2~3分中火で炒める。

•ゆすいで水気を切ったレンズマメと400g缶入りのトマトを加え、レンズマメが浸るぐらいの水をくわえて蓋をして煮る。

•煮立ったら弱火にして、蓋を外し、野菜スープ・ストック(インスタントで可、日本だったらコンソメスープの素1個か2個が使えそうです!!)をくわえる。

•すでに煮てあるむきエビを煮始めて30分後に加えました。サカナや肉を入れる場合は、煮立つ前に入れてじっくり煮込んだ方がよさそうです。

•レンズマメがやわらかくグズグズに煮えたらテーブルスプーン1杯のガラムマサラをくわえて火からおろす。

コリアンダー(日本ではパクチーというって、今知りました!)の葉と、とレモン汁に数分浸した赤タマネギの輪切りを上に散らして出来上がり。

 

ライスはインド産の、細長くて粘り気のないバスマッティ・ライスです。お鍋とたっぷりの水で炊きました。

英国人がチーズやハムとサンドウィッチにはさんだり、ハンバーガーなどの肉料理と一緒に食べることがあるチャツネ chutney を私のお皿には添えました。

チャツネは、野菜や果物を形がなくなるまで煮込んだとろんとしたソースです。私は砂糖がたっぷり入っている甘辛い味が好きです。辛いの酸っぱいの、各種のびんづめがスーパーマーケットで売られています。英国の植民地だったインドからカレーといっしょに来たらしい、本来はカレーの添え物らしいのに、現在カレーといっしょに食べる英国人はあまりいないようです。

夫も娘もいらないと言います。私はカレーに添える福神漬けみたいな感覚で食べています。

クリスマス需要にこたえた英国のクリスマスっぽいスパイス(シナモン、ナツメグ)が効いた、タマネギとイチジクを甘ーく煮詰めてツヤツヤの西洋料理向きアレンジのキャラメライズド・フィッグ&オニオン・チャツネ caramerised fig &onion はもちろん、1月に入ってから半額落以下で買いました。本来はクリスマスのオードーブルなどでお客様をおもてなしする高級品なのでしょう。

これだから、クリスマスが終わった後のスーパーマーケットショッピングはやめられません!

今日は,アスダAsda で、5m巻きのクリスマスプレゼント用のラッピングペーパーを3本買いました。1本15ペンスです!元の値段は1ポンド50ペンス!。もちろんいっしょに買い物に来た夫は「そんなにいらないだろう!」と激しく抵抗しましたが「1本15ペンスよ!」と言って押し切りました。

 

アスダの駐車場から見えた完全無欠の素晴らしい虹の一部です。

気象現象をスマートフォンで写真に撮っても...ショボいですね。どんなに後ろにさがっても右から左まで、半円が欠けることなく弧を描く全体を捉えることはできませんでしたし、まれにみる鮮やかな7色揃った色彩も写真にはぼんやりと写ってしまいます。

 

 

 

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ひさしぶりに行ってストックポートで見た、クリスマスツリーの悲惨な末路

2023年01月12日 08時31分11秒 | 英国の、生活のひとコマ

昨日、ストックポートのタウンセンターに行って撮った写真です。

1月6日(先週の金曜日)エピファニーepiphany がそもそも正式にクリスマス飾りを取り下ろす日とされています。翌、土曜日に片付けた家庭も多いのではないでしょうか。

飾りつけをする日は実に家庭によってさまざま、ハロウィーン(10月31日)がおわった翌日からクリスマス・イブ(12月24日)までの間のいつでもオッケーなようですが、片付ける時はササっといっせいに1月の最初の週のうちに終わらせることが多いですね。

それにしても、ロンドンとイングランド北限の町カーライルを結ぶ国道A6沿いのストックポートの表玄関ともいえるマージー・スクエアに、エピファニーをすぎて5日も取り残されたこのクリスマス・ツリーは寂莫感ひとしおです。

白い光をともしていたフェアリー・ライトは取り除かれて...

ただの丸裸の死んだ大木になり果てた元クリスマスツリー。

取り下ろすところを見たことがそう言えば今までありませんでした。

公共の場所に設置されるクリスマスツリーがたてられた直後の華やかな注目ぶりは、地元新聞やテレビニュースのローカル版などで報道されます。

12月のはじめに、カウントダウンでクリスマスツリーのライトや電柱を飾る電飾などにいっせいに灯をともしてクリスマスへの期待を盛り上げるイベント「クリスマスツリー・ライトニングアップ」をする街や商店街、(教会の)教区などもあります。有名なのはロンドンの10,ダウニング・ストリート(首相官邸)の外の華やかに飾り付けられた巨大なクリスマスツリーでしょうね。

 

取り下ろされる時は、運びやすいように枝を切り落とされちゃうんですね...一年で最大の華やかなイベントを彩る飾りの末路が悲しすぎます。

日が暮れた後、バスに乗って帰宅する途中、同じくA6で道の分かれ道にたてられた少し小さめのクリスマスツリーは、すでに完全にバラバラ死体になって設置場所に積み上げられていました。なぜ作業を途中で放棄して、1か月半の間コミュニティーを華やかに彩り続けたクリスマスツリーの無残な姿をさらすのか理解不能です。

あぁ、たぶん作業中に日が暮れかかっちゃって、「安全基準法」だかに引っかかるとかで作業を中止したのか、切る班と持ち去る班に分かれて2日で作業完了の予定があるのかもしれません。

1か月ちょっと飾るために、大きく成長した生きた木を切って来る生木のクリスマスツリーを飾る習慣とには、(そうそう、家庭用には育ちはじめた赤ちゃん樹木を切ってきちゃうんですよね)やっぱり疑問が残ります!

 

 

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イヌ連れショッピング歓迎の高級デパート、生き残りをかけた集客戦略

2023年01月09日 07時00分00秒 | 英国の、生活のひとコマ

クルマで15分ぐらいの、高級住宅街のはずれにある高級目の百貨店、ジョン・ルイス Jhon Lewis に行きました。

毛糸を買いに行ったのですが、ジャヌアリー・セール(クリスマス後のセール)も見てまわりました。特にほしいモノもありません。欲しいモノ、要るモノがあるのならこの時期まで待って買うのが賢明ですが、セールで安くなっているというだけの理由で買うつもりのなかったモノを衝動買いをすればたいてい後悔します。

もともとお値段高めの品ぞろえですから30%から50%引きになっていても衝動買いしたくなるような値段のモノもなく、(とうぜん)毛糸だけ買って帰りました。

 

今回の話題は、イヌを連れて高級デパートでお買い物、です。

やはり毛糸を買いに来た時のクリスマス前の賑わいについて記事にしたストックポート日報に、段ボール箱の上に座る会計に並ぶ客の飼い犬の写真をのせました。

 

近頃、はやりらしいイヌ連れで入れるお店だなとその時気が付きました。

ジョン・ルイスのウェッブサイトによれば、2019年からイヌ連れ来店大歓迎だそうです。飼い主がコントロールできるしつけのいいイヌで、常にひきつなにつながれていることが条件です。

 

この日見たイヌは写真に撮ったこれだけではありません、あと4匹は見かけました。(隠し撮りですので手振れや構図の甘さはご愛嬌)

シマシマのティーシャツを着て飼い主の男性の脇腹に抱きかかえられていたフレンチ・ブルドッグの写真を撮れなかったのが残念です!舌を出しっぱなしのラブラドール・リトリーバ―もいました。他は写真に撮れたのと似たタイプの、はやりの「プードル混」のモコモコした柔和そうな犬種やスパニエル系の抱きイヌだったと記憶しています。

 

悲し気な顔付きのフレンチブルドッグを除けばクリクリモコモコした毛、あるいは長めの毛の典型的な中流家庭好みの賢そうな犬種ばかり!

私好みの眉間にしわ、細い目、ほっぺたダルダルでガニガニ、どっしりした肢体の、圧倒的に労働者階級に好まれることで知られる闘犬系は全くいません。フレンチブルドッグ(そしてパグ)は悲しい顔つきの頬っぺたダルダルとはいえ、階級を超えて好まれる愛玩犬系...ボーダーラインに位置する犬種ですよね。

さすがに高級百貨店、客筋が見た目からして違えば、連れているイヌの見た目も違う!あ~、こんな話題は「ポリティカル・コレクトネス political correctnes (差別や偏見をなくし公正な社会を実現するために言論や表現に気をつけること)」にぜんぜん適合しませんね!

イヌ連れ歓迎のポリシーは賛否両論あるようです。イヌがうじゃうじゃいる店でゆったり高級品を見てまわる気になれないイヌ嫌いも確かにいるはずです。アレルギーのある人もいるでしょうし、匂いのするイヌもいますし。

ここは、店の「賭け」でもあったと思います。

イヌ連れ歓迎ポリシー以前は、連れてきたイヌをクルマのなかにおいてくる人が多かったのでは?

イヌをクルマにおいてきた買い物客のほとんどは手早く必要なものだけ買ってさっさとクルマに戻ったでしょうね。イヌといっしょなら、すぐには出ないでゆっくり見てまわることができるので特に買う予定のなかったものまで買っちゃう人もたくさんいるでしょう。売上倍増効果、抜群!

それよりも、イヌを連れて出かけられる場所がまた一つ増えた!とばかりにわざわざイヌの屋内散歩の目的地としてやってくる人もいるのでは?集客効果、抜群!

ジョン・ルイスの、かつては売り物だったともいう手芸品売り場が大きく縮小していました。毛糸売り場は何とか存続...布地売り場は消滅していました。1960年代ぐらいまでは最新ファッションの型紙と服地を売る百貨店として評判だったそうなのです。デザイナーと特約でファッションショーをやったりもしたそうですが、時代の流れです。

布地や毛糸のみならずたいていのものはオンラインで買える今、世界中で百貨店業界そのものが苦戦しているようですね。

ジョン・ルイス、大いに健闘しています。イヌ連れ歓迎で、百貨店に足を運ぶ客が少しは増えたのでしょうか。

見て、さわって品物を確認して買う、そして買ったモノをすぐ持って帰れるお店でのショッピング体験に重きをおく人々は今でも一定数いるはずです。

 

広大な駐車場の日没前の美しい空にはかなり低空で航空機が飛び交います。マンチェスター空港はすぐそばです。

 

 

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息子にとっては郷愁の味、マンチェスターでフィッシュ&チップス、店で食べるのはもしかして2年ぶり?

2023年01月08日 07時00分00秒 | 英国の食べ物、飲み物

スペインから息子が突然帰ってきました。

短期間の滞在です。

事情があって、私たち家族と過ごせる時間はあまりありません。深夜に到着、翌朝バーミンガムに向かいそこで一泊してマンチェスターに長距離バスで帰ってきました。

(鉄道全スト期間中です!)

マンチェスターでいっしょに買い物をするため、午後に長距離バスで帰ってくる息子と合流しました。

息子にクリスマスプレゼントを買うために、ジャヌアリ・ーセール January sale (一年で最大の、クリスマス後の大セール期間)のショッピング街を見てまわりました。私もみみっちいですよね、クリスマス当日に会えないことが分っているため、正価でプレゼントを買うのが割に合わない気がしてセールまで待っていたのです。

それでもいっしょに見てまわって、本人が気に入ったボクシング・ショーツとトップを3割引きで買ってやることができて満足です。

息子が、3時ごろの遅い昼食に食べたいと言ったのはやっぱりフィッシュ&チップス fish &chips

 

 

マンチェスターのおしゃれなエリア、おなじみのノーザン・クオーター Northern Quarter で12年ほど営業している、キングフィッシャー Kingfisher (カワセミ)というチッピー Chippie(フィッシュ&チップス・レストラン)に入りました。

ローカル(おもにこの地域で働いている人たちでしょう)の評価が最高の☆5つだという隠れた名店だそうです。息子がスマートフォンで検索してみつけました。

行きつけの老舗手芸品店のななめ前でもあり、よく前を通るのですが入ったのは初めてです。

うちの息子ネコと同名の Tib Street にあります。上の写真の通りの名前の表示が見えるでしょうか、ちょっと小さすぎますね。

場所がらに似合わず、驚くほど伝統的で庶民的な(ぜんぜんおしゃれ~、ではない)内装です。

 

お値段もかなり良心的でした。

買い物の後、一緒にバスで帰宅して娘の強い希望で夕食は中華料理のデリバリーを取ることになっていたのでお腹いっぱい食べるのはためらわれました。

...というわけで、注文したのはかなり大きな(それでも標準)ポーションを1人分、2人で半分こしました。

ハドック haddock のフライと、チップスはどちらも揚げたて。付け合わせにマッシィ・ピーズ mashey peas(やわらかくゆでて粗くつぶしたウグイスマメ)も注文しました。

よく冷えた缶入りの、スペインでは手に入らないというドクター・ペッパーと合成着色料は使用していないとはいえ色がどぎついバーズのチェリーエイド Barr's cherryaide ...全部で計12ポンド(1919円、外食が安価な日本に比べると高く感じますね)、息子のおごりです。

 

カウンターで注文してお金を払い、出来上がったらテーブルにもってきてもらう気さくなお店です。快くとりわけ用のお皿を余分に持ってきてくれます。

典型的なマンチェスター訛りの男性店主は客の私たちに、「my friend」と何か言うたびに呼び掛けてずいぶんフレンドリーでした。

フィッシュ&チップスの標準ポーションはいつも私には大きすぎます。たいていの日本人女性や年配の人には食べきれないサイズでしょう。

子供用サイズ(があるレストランは少ないかもしれません)を2皿注文するより標準ポーションを1皿注文して半分こするほうが割安です。つまり...たぶんみみっちい印象ですがこのお店には子供用がなかったので、後ろめたい気持ちにはぜんぜんなりませんでした。食べられない量を注文して大量に残す方がかえって失礼なのでは?(特にやたらにフレンドリーなこういうお店では)

もしかしたら息子には半分こは少なかったかもと心配でしたが、お腹を空かせて帰宅したため、デリバリーの中華料理を大いに楽しめました!

 

チッピーではおなじみの、お食事パイ各種と長いソーセージがカウンターの保温ケースに入って売られています。

フィッシュ&チップスは、とてもおいしかったです。

他のチッピーと同様、テイカウェイ(持ち帰り)もできますが、ちょっと割高な揚げたてをテーブルにもってきてもらって食べたのは大正解でした。

持ち帰るとコロモがべちょっと湿っぽくなってしまってガッカリ、お皿に移す時にコロモが紙にくっついてベロンとはがれてしまうこともあります。やっぱりフィッシュ・フライは揚げたてのサクサクが最高です。

...そう言えば、持ち帰りを食べることは何回もあるのですが、店で食べたのは本当に久しぶりでした。2021年の秋にバクストンで食べて以来でしょう(ストックポート日報の記事があったので確認できました)

去年もスペインからやって来てフィッシュ&チップスが食べたいと言った息子といっしょにストックポートで食べたのは...残念、テイカウェイでした。行ったレストランが閉まっちゃうところでしたから。

その時の記事のリンクです☟

フィッシュ&チップスは郷愁の味、異国で料理を生業にする息子が何より食べたがった英国のファーストフードの原点!

 

 

 

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国際都市マンチェスターの風紀の乱れ、公序良俗の危機を公言するハズカシイ警告バナー

2023年01月06日 07時00分00秒 | 英国ってハズカシイ!

実は、だいぶ前に撮った写真です。

マンチェスターのクリスマス・マーケットに行った日でした。

載せようか迷ったのですが...

載せます!

 

グレーター・マンチェスター警察 Greater Manchester Metropolitan Police からの警告バナーです。

ゴミを捨てるな、とか荷物を置き去りにするな、とかキャンプをするなとか...なぜこんなことを大書する?(まるで日本みたい)と思わせるような老婆心的シビリアンコントロールの注意事項の中の...「排尿、排便を便所以外でしてはならない」わかりやすい簡略禁止マーク入り。夫が「これの写真を撮れ」と言ったので撮りました。

一体、マンチェスターはどれだけ規律が低く、風紀がみだれているんだ...!?

にぎやかなクリスマス・マーケットで人通りが多く、マンチェスターのシティセンターの玄関口ともいえるピカディリー・ガーデンズが向かいの、バス道をはさんだ公共交通のハブ(要所)にこの警告はないでしょう?!ハズカシイ。

1,000ポンド以下の罰金刑にあたいする犯罪行為だとも書かれているのは、ちょっと意義があるかもしれませんね、思いとどまる人がいる...かも。

 

 

 

 

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顔でおなじみチーズ&オニオン・パイ、作ってみたら驚くほど簡単!とっても英国らしいお食事パイ、やっぱり顔付き

2023年01月05日 06時08分08秒 | 英国の食べ物、飲み物

チーズ&オニオン・パイ Cheese &onion pie をつくりました!

ご存知ですよね、チーズ&オニオン・パイ?ストックポート日報ではすっかりおなじみです。

英国の、トップ・パイ・メーカー、ホランズ社 Holand's の冷凍パイの表面に浮かぶ、さまざまな表情をしつこくしつこく写真にとって、いちいち紙面に載せている私です。

一例;不敵な微笑み

パイ・メーカーはわざわざ顔を創作しているわけではないはずです。

他にも違う種類の丸いパイがあるため、中身が判別できるようにチョンちょんちょんと三つ、刻み目をつけているのでしょう。

英国の庶民的な家庭料理の代表的な、チーズ&オニオン・パイ!ベジタリアンの夫も食べられるため、冷凍庫にいつも常備しています。200℃の高温のオーブンで40分焼けば出来上がり、らくちんです。

いろいろと英国の家庭料理を意欲的に作ってみている私ですが、実は自分で作ったのは初めてでした。なにせ、スーパーマーケットに行けば超格安で、大量生産された冷凍の(顔つき)チーズ&オニオン・パイの出来合いが食べられるのですから。

クリスマス・ディナーに、ベジタリアンだけどサカナは食べる夫のためにサーモンのパイでも焼こうと、麺棒でのばすだけの出来合いのパイ皮(pastry)をひと巻き買ってきたのですが結局、出来合いのナッツローストをオーブンで温めて出したため使いませんでした。加えて、チーズもたくさん余っている...そんなわけで無駄に買ってしまった材料の使い切りプロジェクトなのです。

権威あるBBCのオンライン・レシピを見つけて参考にしましたが、予想通り簡単でした。

タマネギを細く切って、よく炒めて、まず完全に室温に冷ます。ほぼ同量のおろしたチーズ(もっとも一般的で料理に重宝するチェダーCheder がおススメです)と、タマネギとチーズがねっとりまとまる量の溶きタマゴ(この2人分だと中型サイズを1個)を入れてよく混ぜる。シオ、コショウで味を調える。チェダーはけっこう塩気のきいた濃い味なのでシオはひかえ目に...

パイ・ディッシュに敷き詰めたパイ皮の中に入れて、上面と同じ大きさに切ったパイ皮で蓋をする。これだけ、簡単!!

溶きタマゴを筆で表面に塗りたくるのを忘れました!!!!溶きタマゴで美容パックをしていたら、ツヤツヤテカり顔になったはずなのですが!

もちろん、表面は笑顔で飾ります。

鼻はていねいに余ったパイ皮でタマネギ型に形作ったのですが、加熱すると形が崩れて団子鼻になりました。

切り分けたのが一番上の写真です。娘がロンドンで一泊した日の夫と私の2人のディナー、好評でした。

2日後、余ったチーズ&オニオン・パイに、これまた余ったジャガイモをくわえ、余ったパイ皮をかぶせてつぎはぎの「チーズ、オニオン&ポテト・パイ」を勝手に創作して焼きなおしました。

今回はツヤツヤ。

すでに調理されているあまりものチーズ&オニオン部分はアル三フォイルできっちりと覆い、焦げないようにしました。もちろん今回は溶きタマゴをたっぷりと塗ったので最後の5分ほどフォイルを外して日焼けランプのようにオーブンの熱にあててみました。

私と娘はドイツ系のスーパーマーケット、リドルに行くと手に入る、出来合いのポーク・シュニッツェルをいっしょのオーブンで温めて食べました。

ポーク・シュニッツェルは日本のトンカツの原型とも言われているらしい、ドイツのカツレツ料理です。

私たち一家はギリシャのロードス島にホリデーに行った時に発見しました。ドイツ、オーストリアからの観光客が多いらしいロードス島ではどのレストランでも(ギリシャ料理屋でさえも)シュニッツェルを出していました。トンカツよりもずっと薄くて大きいものが多いようです。油で揚げずにオーブンで焼くことの方が多いようです。

 

...今日の話題のチーズ&オニオン・パイに戻ります。

 

「イギリスに行ったら食べてみたい!」と思う人がけっこういるらしいロースト・チキンやロースト・ビーフと同様、こだわり自家製の本格的なチーズ&オニオン・パイ(や他の英国らしいお食事パイ)はパブで食べられます。

それに...フィッシュ&チップス・レストランでも!

上の写真は、テイカウェイ take away (持ち帰り)店で撮った持ち帰り用のパイ各種です。

スーパーマーケットで売られているホランズ社の冷凍パイはたいていのチッピー(フィッシュ&チップス店)に卸されているようです。

テーブル・サービスのチッピーに行けば、チップス(短冊切りのフライド・ポテト)とマッシィー・ピー(やわらかくゆでてつぶしたウグイスマメ)を添えて温めてお皿にのせて持ってきてもらえます。格安で気楽!

以前に載せたチーズ&オニオン・パイの表情総集編記事のリンクです。☟

またまた登場チーズ&オニオン・パイ、過去の記事から写真を集め、表情のあるパイ百面相の総集編

今回載せた2枚のパイ顔以外のパイ顔がご覧いただけます。

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