イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

異常気象の影響か、異例の大雨!昨日目撃した近所の一大事!

2019年07月31日 23時27分58秒 | ストックポートとその周辺
一昨日、昨日と2日続いて大雨が降りました。
昨日は夏には珍しい豪雨で....


夕方、洪水で地域最大規模のラウンドアバウトが冠水し、交通止めになりました。

このラウンドアバウトの写真を使った、ラウンドアバウトについて詳しく説明した過去の記事のリンクです。ぜひ見てください☟

イギリスが世界に誇るラウンドアバウト、交通渋滞の緩和のカギか?

それにしても、この頃の異常気象!先週は記録に残る過去最高気温の日が続き、その後 豪雨が降ったりやんだり...

昨日の夕方、通行止めになったため、このラウンドアバウトを通らずに、横道をジグザグ抜け、遠回りしてスーパーマーケットに行きました。

しばらく降り続いた雨もやみ、買い物を終えた後通行止めのことを忘れて、このラウンドアバウトの反対側に戻ってきたら...


目の前にじゃーんという感じで展開された光景がこれ☝でした。

冠水シーンに消防車!
水をポンプで吸い上げていたようです。

車のフロントスクリーン越しに、慌ててスマートフォンをバッグから取り出して撮った写真です。

なぜかこの側は交通止めも何もしていなかったので冠水の水際近くまで来た車が次々と停車、みなそろりそろりとUターンして、もと来た方角に戻り、脇道に抜けて、遠回りして目的地に向かいました。

私もUターンして回り道ののちラウンドアバウトの反対側に抜けた場所に来ると、こちら側はちゃーんと交通止めになっていました。


冠水、フラディング flooding ! めったに見られない自然現象!
これを見逃がすわけにはいきません。

....あ、これって本当に自然現象でしょうか??

車を坂の上の住宅街に停めて、物見高い私は 徒歩で見に行くことにしました。

冠水ラウンドアバウトは急な坂の一番下にあるのです。


坂の下のラウンドアバウトはおなじみの(もと)貴族の館、ブラモル・ホール Bramall Hall のある、広大な庭園公園ブラモル・パーク Bramhall Park の緑地に面しています。




水際には、立ち入り禁止テープが巡らせてありました。
テープの内側に立つ消防士が、一番深い場所(坂の底、ラウンドアバウトの中央)は 水深6フィート(183㎝)以上もあることを教えてくれました。

中央の、コンクリートの高い土台の上に土を盛って木を生やし、芝生が植え付けてある「アイランド」が半分水没しています!



ラウンドアバウトに入る道の一本は、川をまたぐ橋になっていて 歩道から一部露出した川面が見下ろせるようになっているのですが、この日は..



上の写真の左側にあるその川の露出部分が氾濫したのです。



この川は(なぜこんなところに駐車されているのかナゾの)黒い車の右側にある庭園公園、ブラモル・パーク内を流れおりてくる通常は静かに流れる「小川 brook 」なのです。




パーク内の屋敷の元門番の家だったらしいこの一軒家の前の小道がコーヒー牛乳色の濁流にのみこまれています!
住人らしき人が戸口に立って心配そうに外を見渡していました。

通常パーク内をさらさら流れる澄んだ水の小川は道路の下を通ってこの川に流れ込むのですが、逆流した川水に飲み込まれてしまって、どこからどこまでがもとの小川かわからない!

...まあ、写真の木や茂みの位置をよく見ると何となくわかりますね。

川幅が10倍ぐらいになっています。

私を含めた やじうまや ブラモルパークを訪れる常連のドッグ・ウォーカー(犬連れ)も次々とやって来て 写真を撮っていました。
氾濫する川の水際ギリギリまで近寄る 長靴装備のドッグ・ウォーカーも たくさん いました。
犬がしり込みしていたました。




ここでまた、日本の読者の皆様は 「消防隊まで出動する状況でなぜこんな危ない位置に一般人の立ち入りが許されるのか」とお思いでしょう。

イギリスでは何かあっても自己責任です!



消防隊の責任範囲は冠水したラウンドアバウトのみで、片側に接した 氾濫した川に浸かったパークのことまでは責任外だったのかもしれません。

冠水対策上開けられたらしい 三角マンホールの穴も興味深かったです。


底をゴーゴー音を立てて川の水が流れていました。



三角マンホールの前で自転車をとめて腰を下ろしているおじさんがいました。
やじうまの一休みなのか、それともラウンドアバウトの冠水で通行止めを食らって途方に暮れているのか、はたまた マンホール穴を通行人に警告するために待機しているのか...ナゾでした。

このラウンドアバウトの冠水、今回が初めてではありません。
過去に何回も経験しているのです。

ずいぶん前から大雨の予想はついていたはずなのに、なぜ前もって対策を立てなかったのか それもナゾです。
...地震や津波と違って冠水は対策次第で何とかなりそうなものなのに!

自然現象ではなさそうですね....人災???











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考察!イギリスの衣料メーカーにとってトーキョーとは何か

2019年07月31日 09時00分00秒 | シブい!日本語表記、日本関係なら何でもクール!
仕事場で漢字ティーシャツ発見!


ちなみに、この人はほかに私が知るだけでほかに2枚漢字入りティーシャツを持っています。
(写真がありません。今度見かけたら、撮らせてもらいます)

東京貿易会社!
読み方と直訳を教えてあげると、トーキョーという知った言葉が含まれていることに大喜びでした。

あら、撮った写真を見るとちゃんと大文字でTOKYOって、漢字の背後に書かれてあるじゃありませんか!? 私も気づきませんでしたが。
書いてあることをぜんぜん見ずに買ったみたいですね。

知らない外国語の文字でなんて書いてあるかなんてことを気にも留めないのも当たり前か...?

衣料がすべて1ポンドのチャリティショップ、ストックポートのカンサー・リサーチ Cancer Reserch で見かけたフディーズ(フード付きトレイナー)。


カンサー・リサーチは寄付された不用品を売って、売り上げ収益を独自のがん研究に充てるチャリティ団体です。

フチを かがっていないボロボロのアップリケはそういえばちょっと前のはやりでした。

少し大きめでしたが買って家で着ようかとも思ったのですが「前面ロゴ入り衣料は死ぬまで絶対に着ない!」と決めていることもあって思いとどまりました。

トーキョー・ラウンドリー Tokyo Laundry という イギリスのカジュアル・ウェアブランドの製品です。
アメリカのカレッジウェアにインスピレーションを得たデザイン コンセプトだそうです

しかしアメリカっぽいカジュアル衣料がなぜ、「トーキョー・ラウンドリー」なのか?

トーキョーという日本の首都名は、イギリスのカジュアルウェアのメーカーや愛好者にとって、どうやら計り知れないような輝く魅力があるようなのです。

都市のイメージ、言葉の響き、それに東京という漢字も左右対称で下が両側に広がってる感じとか均整がとれて楽しそうではありませんか?

もちろん、東京という文字の意味を知っている、現実の東京を知っている私たちにはその非現実的なワクワク感は想像するしかありませんが。

でも(東京上升)って何でしょうか?
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視界スッキリ新しい窓越しに繰り広げられる住宅地の野生の王国風景、愛らしい野鳥の訪れとお下劣リスの暴食シーン

2019年07月30日 09時00分00秒 | 英国の動物




二か月ほど前に撮った写真です。


今日の記事のテーマは「窓」
カテゴリーを何にしようか迷ったのですがテーマと離れて、イギリスの動物たち にしました。

以下、本文に添えた写真の種類できめました。

窓の外はおなじみの、エリのバード・カフェ Ellie's Birds' Café 。

台所の、裏庭に面した窓の開閉する左端部分のガラスだけが結露しています。(上の写真)
もうずいぶん前からこんな状態なのですがそのままになっていました。

先週の木曜日に業者に来てもらって入れ替えました!!

視界がこんなにすっきり!!


バード・カフェのお客様がもうはっきり見えます。

といっても、ガラスを入れ替えてからカフェのアレンジをちょっと変更、窓のそばにメインのファット・ボール・フィーダ―を移したため、お客様たちは神経質で、びくびく、私たちが窓のそばで見ていようものならバサバサッと飛び立っていかれます。

というわけで、離れた場所から撮ったあまりぱっとしない望遠写真ですがブラックバード(下のフィーダー)とブルーティット(上のフィーダー)が仲良く召し上がっていらっしゃるシーンを何とかとらえました。

うちの窓はすべて「UPVC ダブル・グレイズィング・ウィンドー double glazing window 」という、現在イギリスの住宅の標準様式の既製品窓です。
政府推奨の省エネ対策建材なのです。

名前の通りの、プラスチック枠にはめ込まれた二重窓です。

3センチほどの真空のすき間を挟んだ2枚のガラス板でできた薄い箱状の「ガラス窓」が各種規格サイズで売られているのです。
古い家の窓枠に合わせて寸法を取る特注もしてもらえます。

このダブル・グレイズィングにすると、暖房効率が桁違いに上がるのです。
イギリスの冬の屋内はダブルグ・レイズィングとセントラル・ヒーティングのダブル使いでとても暖かく、半そでで過ごす人も多いぐらいです。

でもこのダブル・グレイズィング、何かのはずみで二枚のガラス板をつないでいるゴム板が緩むかひびが入るか(本当はあり得ないことのはずなのですが)して空気が漏れ入るとたちまち結露します。もちろん二枚のガラスの内側が!
内側の結露はふき取ることができません。少しずつ潜入する細かいホコリや最悪の場合のカビもガラスの外からよく見えるのに対処法がありません。

...というわけで、ガラスが割れたわけでもないのに取り替えてもらうことになるのです。

規格サイズだったので、段ボール箱に入った出来合いのガラス板2枚を、二人の作業員が5分足らずではめ込んでいきました。
ぺりぺりッと剥がしたプラスチックの窓枠をダブル・グレイズィングのガラスを押し込んでからペッキンペッキンはめて出来上がり。

けっこう高かったのですが、あっけないほど簡単でした。
2年ほども放置しておいてなぜ突然今!修理に踏み切ったのか、というと...バード・カフェの経営に熱中し始めたからなのです。
小鳥のお客様をクリアなガラス越しにしっかりと見たかったものですから。

おかげさまで、バード・カフェは繁盛しています。

...が、しかし!




おなじみの営業妨害のリス野郎、サイモン(命名;私。何匹もいるようですがうちに来るリスはオスでもメスでも皆サイモンです)襲撃は避けることはできません。

びくびくシャイな小鳥のお客様と大違いで、サイモンは窓のそばに人がいようがネコのホレイシオがいようがお構いなし。
手足をフルに使ってがつがつお下劣に食い荒らします。



こんなヤツの食事シーンを身近に見るためにガラスを入れ替えたのではないっ。



...いえ、息子と二人で短編自然ドキュメンタリー映画(動きの早い無声映画)を見るようにけっこう楽しめましたが。


細長いドアのガラスパネルもダブル・グレイズィングです。


水滴がたれるほどのひどい結露ではないものの、左側のパネルが内外の気温がずいぶん違う時にはうす白く曇るようになったので、やはり今回かえてもらいました。

天気の良かった昨日の午後、日向で寝そべる隠居ネコ、ホレイシオの姿がスッキリとガラス越しに見えています。








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マンチェスターのコミコンに息子が行った!大満足で福袋開陳!カワイイ概念の標準は日本!

2019年07月29日 09時00分00秒 | シブい!日本語表記、日本関係なら何でもクール!
17歳の息子がマンチェスターのコミッコン Manchester Comic-Con(=コミコン)に行ってきました。



買ってきたのがピンクの「福袋」。その名もずばり、「lucky bag」。ナップザックとして使えます。
何が入っているか選べない、払った金額よりも値打ちのあるものが詰めてあるはずの福袋、イギリスにもあります。

ミステリー・バッグとかスペシャル・ディール・バッグとか、もともというはずです。

中味!


息子は大満足です。
これで20ポンドはお得だそうですが...私は何が入っているかわからないものに20ポンド、は高いと思うのですが。

日本のラムネが入っていました!
先日の博多ラーメンレストランで私が注文したラムネを一口飲んで気に入り、日本の食品売り場のあるマンチェスターの、大型中国食品卸売りスーパーに行って買ってくる、と言っていました。

福袋に入っていたなんて本当にラッキーです。
しかも製造会社が KIMURA。私たち親子の苗字と同じ。

「かわいい Ultimate Tofu Bag 豆腐バッグの決定打」というのがラッキーバックセットの名前らしいです。トートバッグのもじりでしょうね。
ところで、 tofu cute トーフー・キュートって日本のキャラクターじゃないですよね。トーフーは「カンフー」のように発音します。

かわいい動物キャラクターの前に鎮座する碁盤のようなものがもしかして、豆腐?
第一、豆腐ってかわいいかしら。

これ絶対、女の子向きセットですよね?!
息子はピンクのナップザックをしょって帰ってきましたよ。

ふわふわのウサギは「豆腐」キャラクターのひとつだそうです


息子は昔からぬいぐるみが大好きなのです。

「コスプレイ(コスプレ)」で入場する人が多いらしいのですが息子は普通のカジュアルで。
といっても、ピンクとベビー・ブルーのマシュマロ色の女の子用のフディーズ(フード付きトレイナー)と和風モチーフがプリントされたティーシャツ..と、コスプレに準ずるコミコン入場にふさわしい装いです。

ふにゃふにゃのウィンクするウンコまで入っていました。
kawaii poop と書いてありますがこれも、日本のキャラクターじゃないですよね?
poop は赤ちゃん用語でウンチの意味です。

「kawaii カワイイ」も、一部の人たちはただのキュートとは違うある種のニュアンスを伝え合う用語としてすっかり定着したようです。

ソフトクリームのようなとぐろを巻いたウンコの図柄は日本から入ってきました。
emojiの顔入りウンコのイメージが定着するまで、ウンコの定番図柄ってイギリスにはなかったような気がします。

息子が別に買ってきた、お気に入りのアニメキャラクターのラミネートでシールされたA4サイズの「ポスター」。


あれ、これ「下敷き」じゃないの?....違うか...

ちなみに、イギリスには下敷きがありません。
小学校から鉛筆ではなくボールペンでノートをとる習慣があるからかもしれません。

福袋に入っていたエビ握りずしのピンバッチ、私も欲しい!

規模がとても大きくて珍しいものをたくさん見られたというコミッコンですが、買ったものを見せてもらったほかはイベントそのものの説明はほとんど聞けませんでした。

小学生の時からのお友達とそのお姉ちゃん(オタク姉弟)と三人で行ったそうです。

お姉ちゃんは名前も正式に変更して男性として生きる選択をしたそうです。子供の頃にはよくあっていた彼女がどう変貌したのかかなり興味深かったのですが、息子に言わせると、ボーイッシュな少女からボーイッシュな女性に変貌しただけであまりインパクトはなかったらしいですが。
ウエイトレス、じゃなくってウェイターをしながらアニメーターになる勉強をしているそうです。

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ラーメンは日本を代表するアイコンか?!激安衣料店に見るシブい!日本語表記、ローマ字でもグッとくるTOKYO!

2019年07月27日 09時00分00秒 | シブい!日本語表記、日本関係なら何でもクール!
マンチェスターにある大型ファースト・ファッション店、プライマーク PRIMARK の男物ファッション売り場で。


息子のショーツ(半ズボン)を買いに行きました。

プライマークはアイルランドを拠点とする激安衣料メーカーです。
イギリス進出後大成功をおさめ、大変ないきおいで急成長しています。

男女ファッション衣料(スカーフ、バッグなどのアクセサリー、靴を含む)のほか子ども服やギフトウェア、インテリア雑貨、化粧品なども扱っています。

日本での認識度を知るために日本語でグーグルしてみました。
驚いたことに、数多くの旅情報ブログ(?)が「ロンドンに行ったら必ず立ち寄るべきイギリスの旬のファッションが激安価格で買える店」として紹介していました。
ロンドンのオックスフォード・ストリートに大規模な支店があるらしいです。

ストックポートにも大きな店舗があります。

さて、「京都市ラーメンレストラン」...って何でしょうか。実在する団体/飲食店ですか。ご存知の方がいたら教えてください。



電話番号らしき数字までプリントされていますが、京都の番号でしょうか、どこにかかるのだろう(めいわくになるとたいへんです。かけてみたりしないでくださいね)

8ポンド(1076円)は格安です。
とはいえ、プライマークで、ティーシャツ8ポンドは高めなのです。

色数が豊富なベーシックなデザインの無地のティーシャツは素材やスタイルによって価格が違うのですが、2ポンド50ペンスからあります。

「コラボもの」や売れてしまうとそれきり(ファースト・ファッション店ですから)のデザイン要素が高いティーシャツが集結した売り場で、どれも均一8ポンドの値段がついていました。

こちらは東京。


ネオンカラーで、黒をバックグラウンドににじむように発光しているネオンサインらしいリアルなプリントでした。

ラーメン、ラーメンってしつこいですね。
私たち一家はプライマークに入る前に博多ラーメンレストランでラーメンを食べてきたのでした。
私はラムネも飲みました。(昨日と、その前日=7月24日のストックポート日報を読んでください)

日本語表記ではありませんが、TOKYO。


「TAKE ME TO SHIBUYA 私を渋谷に連れてって」の一行が気に入りました。

他にも都市名バージョンがありました。


TORONT CANADA と VENICE Bay ORIGINAL EST 1992。
私を渋谷に連れてってに匹敵するパンチの効いたコピーがありません。

...トロントもベニスもなんだかファッション性というかエッジィなティーシャツにプリントするにはインパクトが欠けた都市名だと思いませんか。
サッカーのユニフォームのデザインなのですが、もしかして強いサッカーチームを擁する都市?...違うみたいですね。

懐かしい、NARUTO。


上の息子が子供の頃、夢中でした。
バルセローナに住む息子にこの写真を送ったら、「ぜひ欲しい!」というので、買ってやることにします。

今日の午後ストックポートに行くので、プライマークに寄ってみます。
ストックポート店にあれば買うけど、なくてもマンチェスターまでそのために出ていく気はちょっとしません。

昨日は曇り日の涼しい一日でした。気温は17度前後。
息子はプライマークで買ったおニューのショーツをはいてお友達に会いに出かけたのですが「大失敗!寒かった」そうです。

ピカディリー・ガーデンズの噴水盤の写真をもう一度。


噴水盤の向こう側に見えている一番左端の建物がプライマークです。





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ラムネに見るトボケ顔、踊るハニワと夏の暑さ

2019年07月26日 09時00分00秒 | さがせば何処にでも顔はある
マンチェスター、ピカディリー・ガーデンズにある博多ラーメン・レストランでラムネを注文して飲みました。


涼し気なラムネのビンにハニワの顔!!


昨日はものすごく暑かったです。

オックスフォードではイギリスの記録に残る史上最高、37度を記録しました。


ストックポートでも日中33度前後!
吹く風も生ぬるく、家の中でじっとしていても汗が流れました。

午後、高級デパート、ジョン・ルイスに行きました(買ったばかりのミシンの調子が悪かったので見てもらいに)。
ああああああああ~、店内は冷房が効いていて極楽でした。
イギリスでも 冷房がある場所は 今では珍しくはありませんが、それでも どこでも というわけではありません。

子供の頃の日本の夏を思い出しました。

冷房がたいてい どこの家にでもあるのが普通になったのは日本でも最近、ここ2、30年ぐらいのことではないでしょうか。

「夏は暑いのが当たり前」だったはずです。

私が10代の頃は 冷房の効いた電車の車両は3本に1本ぐらい、急ぎでなければ、冷房車が来るまで待って乗ったりしたものでした。

冷房の効いたデパートや喫茶店に涼みに入ったこともよくありました。

入ったとたん、汗がスーッと引く感触!
… 長いことイギリスに住んでいると忘れてしまいがちな夏の内外 温度差体感!

暑い日が年間、たったの一週間程度のイギリスでは 冷房は贅沢品です。
一般家庭には普及していません。

たまに暑い時に冷房の効いた場所に足を踏み入れると どこにでも冷房があったわけではなかった子供の頃の日本の暑い夏を思い出した...というわけなのです。

それでも地球温暖化の影響で気温が上昇気味だとかで、扇風機がじわじわと売れています。
我が家でも購入を検討中です。いえ、それほど高価なものではないのですが使う期間が短いので収納がやっかいです。
(...というより、昨日の暑さを乗り切ったあとは今さら買うのも意味ないようです)

冬の寒さがおだやかなイギリスでは 大雪がたまに降るたびに 電車が止まったり道路が閉鎖になったり大パニックなのですが、昨日の夏の暑さでも電車が止まって大変な混乱におちいったのでした。

気候の急変に弱いイギリス!

イギリスは夏は涼しく冬は(長いけど)寒さがおだやかな、過ごしやすい気候に長年甘やかされすぎたようです。


乗った電車が止まったり、乗るつもりの電車が運休になった人たちは別でしょうが(お気の毒です)、多くのイギリス人は猛烈に暑いのを喜んでいたようです。

わざわざ肌をさらし、カンカン照りの日なたを歩く、直射日光の照りつける屋外に寝そべる....価値観の違いは埋めようがありません。



さて、ラムネのびんの話です。


日本独自のものだと思っている人も多いのではないでしょうか。

ビー玉で密封する炭酸水のボトルは1872年、ロンドンの炭酸水商人、ハイラム・コッド Hiram Codd によってイギリスで発明されたのです。

英語でコッド・ネック・ボトル Codd-neck bottle といいます。

以後、世界中で大量に生産されたそうですが 少しずつ人気がすたれていきました。
イギリスでは1970年代まで製造が続いたそうです。
生産が続いているのは日本とインドのみ。
子供たちがビー玉欲しさにビンを片っ端から割ってしまったので、完全な形で残っているのは少ないそうです。

色や形に最も多彩なバリエーションがあるのはやはり発明国イギリスだそうです。

去年 がらくた屋で売られていたのを3ポンドで買って、窓辺のガラスびんコレクションに加えた一番スタンダードな色、形の Daniel Clifton Stockport のコッド・ネック・ボトル、(上の写真)、eベイで15ポンドの値打ちがついていました!



ラーメン・レストラン、Shoryu の窓越しにピカディリー・ガーデンズの木の写真を撮りました。


窓際にずらっと並んだ ちょうちんが ガラスに映って、斜め向かいの外の木にオレンジがなったかのような幻燈効果を与えています。



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評判の本格的な博多ラーメンレストランでさりげなく漢字表記のオヤジギャグ、なかなかセンス良し!

2019年07月24日 22時38分15秒 | シブい!日本語表記、日本関係なら何でもクール!
トイレの表示です。




ストックポート日報のこだわりテーマ、「笑える日本語表記狩り」です。
でも、これちょっとセンスがいいでしょう?

「旨(い)麺」をウイミン WOMEN と読ませるのはかなりクルしいですが、日本人が経営する本格的な博多ラーメンのレストランなのです。
イギリス人のお客にわかってもらえないのがまことに残念。

昨日撮った写真です。

夏日和の昨日、息子と夫とマンチェスターに買い物に行きました。
まずラーメンレストランによって腹ごしらえ。



手前が私が(また!)注文した Ganso Tonkotsu ラーメン、右奥が息子の Kotteri Hakata Tonkotuラーメン、 奥がベジタリアンの夫が注文した Pampkin Croquette (カボチャのコロッケ)Curry Rice です。

2年前に調理師見習だった上の息子(現在は資格を取ってバルセローナでシェフをしています)と開店してまだあまり間のないこの SHORYU (昇竜)に入って食事をした時のことをストックポート日報に載せました。記事のリンクです☟

ロンドン発祥の本格的な博多ラーメン屋、マンチェスターに開店!お値段高め、中国人に大人気

1時半ごろ店についたときは満席状態でしばらく外で待たされました。
私たち以外すべての客が中国人でした。

中国語のメニューも用意してあるそうです。

しばらくしたら、すいてきた店に入ってきたイギリス人カップル。


店内の内装の写真が撮りたかったのです。
けっきょく、私たちがいた1時間半ぐらいの間に入ってきた東洋人ではない客はこの2人とうちの夫だけでした。

....というわけで、中国人のお客さんはなんとか麺と旨麺 MEN と WOMEN の私好みのシャレをわかってあげることができるのかもしれません。
あ~、無理そうですね。

私の食べた Ganso Tonkotsu ラーメンは11ポンド90ペンス(1606円、昨晩のポンド安レートです)高いです!具がたっぷりで高級感もたっぷりなアレンジで出てきます。

さて今日は、気象台が予想した記録破りのこの夏最高気温になるはずなのです。

マンチェスター、ストックポートは33度前後になるそうです。

30度以下でしたが日が照るとギラギラ暑かった昨日のピカディリー・ガーデンズ、大人までも水盤で水浴び!


暑いときに芝生で寝そべりたがるイギリス人のし好がいまだに理解できません。
真夏の江ノ島海岸のように日光浴の人で足の踏み場もないほどでした。

そして昨日首相に就任したこの男に関して...


(できるだけバカみたいに見える写真を厳選しようとニュースサイトを見まわしてたら、あるある!選ぶのが困難なぐらいバカみたいに見える写真がザクザク出てきました。)

いろいろ書きたいことがいっぱいです。
ブレクシット推進派の嘘つきでドナルド・トランプと仲良しで、イギリスの国辱スポーツキツネ狩り復活論者で、ロンドン知事だった時にロンドンオリンピックを大成功に導いたボリス・ジョンソン。


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朝起きて受け取ったネコからの贈り物、ありがた迷惑、それも二つ..冥福を祈る

2019年07月23日 00時54分52秒 | うちのネコ、よそのネコ
うちのネコ、ホレイシオ16歳


昨日の朝起きたら寝室の外にホレイシオがネズミと一緒に寝ていました。


あああああ、ピンぼけ!!

いつもなら、早朝私たちのベッドに上がって来て朝ご飯を要求するのですが(無視し続けるとたいてい私が起きる時刻までベッドで一緒に寝てしましまいます)この日はよっぽど疲れ切っていたようで、私が下の階からスマートフォンをとって来て写真を撮っても気がつかずに寝ていました。

その日の明け方、外出から帰ったらしいホレイシオが大きな鳴き声をあげて、何ごとか要求していたようですが、私たちは無視。
夢うつつで聞いたその鳴き声は確かに聞きなれた独自の「狩りの獲物を見に来い」という要求でした。

ああ、これか!


イギリスではネコが食べずに持ち帰った獲物は飼い主(特にその家の主婦)への「プレゼント」だといわれています。

イヤだな~と思いつつも「ありがとう」というべきものらしいのです。言いました!

一階の台所に下りたらまた一匹!。


仕事に行って帰宅したら、庭ゴミ用のバケツにいれた、剪定したラズベリーの枝の上に二匹ならんでのせてありました。



「君へのプレゼントだ。ここまでは僕がやったからあとはまかせる」と夫に言われて...

ラズベリーの茂みの奥に亡骸をならべ、葉がこんもりついたままの剪定したラズベリーの茎を厚く載せておきました。

そのうち土に還るでしょう。
食べる目的もなく、自分より小さい動物の命をもてあそぶネコの残虐さに時々嫌気がさすのですが、本能です。仕方ありませんね。

私へのプレゼントだと思えば悪い気もしません。

高齢のホレイシオ、歯茎がゆるく目も悪くなっていると獣医さんに言われているのですが、一晩にネズミ2匹を狩りとって自宅に持ち帰る精悍さはまだまだ失われていないようです。

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バクストンに存在する絶滅を免れたタバコ屋に寄ってみた....イギリスのタバコ事情いろいろ

2019年07月22日 09時00分00秒 | ピーク・ディストリクト
クイズです。これは何でしょうか?☟



正解;パイプ用のタバコの葉です。
今回の話題とは全く関係ないのですが、タバコ店の店員が着ている「本物のオリジナル」と正しい日本語が意味なくプリントされたトレーナーにも注目です。

バクストン博物館/美術館 Buxton Museum & Art Gallery 見学の後 町まで降りていくつか、店をのぞいて歩きました。
(バクストン博物館/美術館について書いた昨日のストックポート日報も読んでみてください)

毛糸屋に入って、何も買わずに出てくると、外で待っていたはずの夫が見当たりません。
きょろきょろ見まわすと、となりの店の中に夫がいるのを発見、私も中に入りました。

子供が小さかった時にもバクストンに来るたびに何回か入ったことのある、レトロなおもちゃやお土産物を売るこの商店、実はタバコ専門店だったのです。


今までは気が付かなかったのですが、ちゃんと「タバコニスト TABACCONIST(タバコ商) 」と昔ながらの看板が戸口の上にかかっていました。


遠景です。


ちょうど連続店舗のゆるく婉曲した部分がタバコ店です。

なんと、驚いたことにこの店の雇われ店長は20年ぐらい前にマンチェスターのチェスクラブで一緒にプレイしていた夫の知り合いでした。
10年以上連絡が途絶えていたところ、店の中をのぞいた夫を見つけて声をかけてくれたという、全く予想もしない偶然の邂逅だったらしいのです。

世界的な嫌煙運動で、絶滅しかかっていてもおかしくないタバコ店がまだ存在していること、この店がタバコ店だったことにも驚きです。

缶入りの、細かく刻まれていない加工されたままの形状(とぐろを巻いたウンコ状)の葉タバコ、びっくりするほど高価です。


25グラムで4ポンドだったかな、切ってはかり売りするそうです。

いくつか缶を開けてそれぞれ違う銘柄のにおいをかがせてもらいました。
タバコを吸わない私たちはタバコの煙も、ヤニくさいにおいも大嫌いですが、タバコの葉の深い薫りそのものはハーブや生薬のように心を落ち着かせる効果があることを知りました。

いい~におい!だったのです。


そういえば、この店は「タバコニスト」のはずなのに、この棚に並んだ缶入り葉タバコ以外、売り物のタバコが全然見当たりません。

そうそう、イギリスでは現在「タバコを見せて売ってはいけない」という法律があったのでした。
この店に限らず、スーパーや新聞販売店などのタバコ販売許可店ではカウンターの内側の鍵のかかるキャビネットの中にタバコをしまい込んで販売しています。

客は店員に言って出して売ってもらうのです。

浅い木の引き出しに並べた高価な葉巻や薄い丸いレトロな缶に入った嗅ぎタバコも見せてもらいました。
時代がかったそれらの品もやはり客の目にふれないように金属のキャビネットにしまいこまれていました。

ここまでタバコの健康に対する害が大っぴらになった今もう、イギリス政府は「売ってやるものか!」と必死です。 

イギリスでは医療費が完全に無料だという事実も喫煙による健康被害を何としても食い止めたい!傾向に拍車をかけているはずです。
日本ではまだ「健康のため吸いすぎに注意しましょう」と控えめに書かれているだけですよね。

それでも喫煙用品は大っぴらにディスプレイして販売されていましたよ。


奥行きの浅い手前の棚にのった「シガレット・シャツ」という見慣れない商品を見せてもらいました。
タバコの箱にぴったりフィットさせてかぶせる伸縮性のある布のカバーです。

イギリスのタバコの箱には下半分以上のスペースを割いておどろおどろしい脅迫写真が印刷されているのです。

ガンで真っ黒になった肺、ヤニで詰まった気管、出血して真っ赤に染まった歯茎、白内障で濁った眼球、白目をむいて気絶している男(脳溢血?)などなどの医学資料写真(?)です。

脅迫写真のみならず、写真の解説とともに「SMOKING KILLS 喫煙で死ぬ」というおなじみのコピーもでかでかと印刷されています。

「シガレット・シャツ」を着せてタバコの害から目をそらそうというわけですね。

...といっても、脅迫写真(警告写真と保健局は呼んでいます)には実際の脅迫効果も警告効果もほぼ全くないらしいのです。
喫煙者はもう見なれちゃっているのでしょう。

まあ、いやがらせ効果はあるのかもしれませんが。

イギリスのタバコはとても高いですよ。

20本入りの紙巻きたばこの標準的な値段は12ポンド(ポンド安の今、1725円)ぐらいです。安いのは8ポンドぐらいからあるようです。
警告を無視する喫煙者も、経済的な圧迫は免れないようです。

バルセロナに住む上の息子も喫煙者です。スペインではイギリスの半額程度でタバコが買えるそうです。

皮肉なことに、イギリスではどちらかというと収入のあまり高くない労働者階級の男女両方に喫煙者が多いようです。


南米産の、くりぬいたトウモロコシの芯のパイプ。


他にもとてもたくさんの種類のパイプが売られていました。

今でも買う人がいるというのも驚きです。固定客がいるそうです。


やはり、店の収益のほとんどは、プラモデルやレトロなゲーム(カードとボードゲームの種類が豊富でした)、おもちゃ、絵葉書やキーホルダー、ペンなどの古典的な観光みやげの売り上げに支えられているそうです。
表に面したショーウィンドーには売り物の仏像までおいてありました。

喫煙用品とそれらの売れ筋商品がごっちゃに混ざって売られていました。


プレイング・カード(トランプ)のとなりはライターのディスプレイ・ケースです。


息子のために懐かしい「ウーノ―」のパックを買いました。


オンラインゲームのウーノーで火がついて、17歳の息子の周りではちょっとしたブームなのだそうです。
私も高校時代、学校でプレイしました。



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ついに見た!念願のリトルマーメイド、これがまさかの自然科学郷土博物館の展示品、ウケねらいか?天下のグロ物件

2019年07月21日 09時00分00秒 | ピーク・ディストリクト
夫がどこかに行こうと午後突然言い出して、思い付きでまたバクストン Buxton に行くことにしました。



目的はバクストン博物館/美術館 Buxton Museum & Art Gallery



バクストンはピークディストリクト Peak district の真っただ中、山の中にある町です。

町中、急な坂だらけ。
古くからマーケットが開かれる大きな広場に上がる急な坂を上がってすぐの場所にあります。


坂の途中から坂のほぼてっぺんまで続く19世紀の終わり頃に建てられた長ーい連続住宅の、一番端(下側)の一番大きい住宅部分が博物館/美術館になっています。
道に向いた角に入り口があります。

バクストン博物館/美術館に行きたくなった理由は、はい 2年前のストックポート日報に書きました。

知る人ぞ知る、バクストン名物のグロ展示物、人魚のミイラ、通名「バクストンの人魚 Buxton Marmaid」をどうしても見たくなったのです!

記事のリンクを貼りました☟

鉱泉の湧く町バクストン、マーケット広場のある丘の上、パブのフィッシュ&チップス、人魚、他いろいろ
(バクストンについて書いたそれ以前の記事のリンクがいくつか貼ってある記事です。)

一日中小雨が降り続く、肌寒い日のバクストンです。


すぐ奥の山並みが霧でかすんで見えません。

博物館の中にはいってみます!

問題のバクストンの人魚はこの1階の展示室にあります。


案内カウンターのにこやかな女性に「世界的に有名なバクストンの人魚はどこですか」と聞いたら教えてくれたのがこの Boyd Dawkins Study という展示室。

バクストン博物館のコレクションのもとになった、二人の科学者、博物学者を記念して1900年ごろの科学者の研究室を再現した展示室です。
展示ケースのむこう側には入れません。





いたいた、人魚!


怖い写真が撮れて大満足です。


グロさにおののき、表情の間抜けさに大笑いしました。
身長60センチぐらい(まっすぐに伸ばしたら)でしょうか。リトル・マーメイド。

下半身はサカナ、顔と上半身は木、眼球は貝殻、毛髪は人毛、歯は動物の骨...いろいろな素材を上手に組み合わせていかにもホンモノっぽく作られています。
(長い間 頭部はサルのミイラだといわれていたのが間違いだったと明らかになりました)。

レントゲン写真が展示してあります。内部に針金が巡らせてあるそうです。

19世紀には本物の人魚と信じられ、見世物小屋で見物料をとってお金を稼いでいたミイラ、どういういきさつで博物館の所有資料となったのかはどこにも書かれてありませんでした。

ボイドとドーキンスという二人の学者のコレクションではなさそうです。

展示ケースの中で仲良く一緒に展示されていたのは...


...右側が古代エジプトのピラミッドから盗掘されたお守り(ガラスドームの中の3点)とニセモノ!

19世紀のイギリスで古代エジプトものは大人気でした。
(よその国の遺跡をかってに盗掘して持ち帰り、売りまくるというのは現代の感覚で言えばものすごく恥ずべき行為ですが、ニセモノまで大量に出回っていたとは!もちろん、本物として売られていたそうです)

左側は石器時代の矢じりのニセモノ見本とニセモノづくりの名人の経歴!

人魚のミイラ、どこかにしまってあったのを「ニセモノ展示」の代表として引っ張り出されてきたようです。
博物館もこれは「ウケる(笑ってもらえる)!」と判断したのでしょう。



せっかく来たので上階の展示も見ていくことにします。
14年ほど前に来たときは古風で素朴な郷土博物館風だった展示方法が、おしゃれに明るく変わっていました。





展示品のいくつかに見覚えがあります。

鉱泉の湧くバクストンは、古代ローマ時代から人気の保養地です。
当時の遺跡からゴロゴロ発掘されているらしい考古学資料が自慢気に展示されていました。

他にも先史時代の遺物や地質学上の珍しいものがぽつぽつ....まとまりのないテーマのバクストンの歴史、地理にまつわるいろいろなものが 狭いスペースにぎっちり詰め込まれていました。

最近の多くの博物館同様、「自由にさわってみてください」展示方法がバクストン博物館でも取り入れられていました。

展示台に固定された化石や石器時代のツボ(レプリカ)などの他に、この地方(ダービシャー)特有のオーツケーキのリアルな模型がさわれるようになっているのには笑えました。



日本のレストランの食品サンプルそっくりでした。(もしかしたら日本に特注したのかも)

以前来た時 小さかった息子を怖がらせて泣かせた「咆哮するクマ」のはく製は 2階展示場に入ってすぐの場所にいました!


以前見た時よりも情けないことになっています。
バカみたいなティーシャツを着せられてバクストン・フェスティバルの宣伝をやらされています。
(スカーフが虹色です。LGBT がらみのイベントでしょうか)

しかも「僕と一緒にセルフィーを撮ってインスタグラムに投稿しよう」と呼び掛けています。
私もセルフィーを撮りましたが、インスタグラムに投稿する気は全くありません。

展示をすべてじっくり見ていけばすごく博学になるはずですが、かなり疲れる内容でした。

アングロサクソン時代の少年の頭蓋骨から顔立ちを復元するコンピューターグラフィックはかなり興味深く見られました。

美術館部分(広い一室だけ)にもよって、地元のプロ作家の年次展示会も見学しました。

町まで降りて見かけたのが.....


国内最大手文具店のハイストリート・チェーン、WH スミス WH Smith のショーウィンドー。

プラスチックの植木鉢を重ねて制作した、レンガ色に日焼けした人魚のディスプレイ!













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分類不能でお蔵入りのはずの、バルセローナの残りの写真、一挙に掲載...出さなきゃ先に進めない。

2019年07月19日 22時30分59秒 | ヨーロッパ
人に見せたい...と思っていたのに機会を逸し、しかもブログの記事にまとめるほどの意味もないバルセローナで撮った写真のいくつか。



上の写真は、ゴシック・クォーター Barri Gotic のおしゃれなエリアのオリジナルのティーシャツ屋の看板です。
かわいいので写真に撮りました。

一休みするためにはいった路地裏のおしゃれなカフェでトイレに行く途中の通路からキッチンの壁につるされたハムが見えました。


ブタの後ろ脚を一本豪快に使ったスペインの名物のハム、袋のブタの顔がかわいかったので座席に戻ってスマートフォンを取って来て撮りました。

産地ごとにいろいろな銘柄があるようなのですが、いずれも足先に蹄がついていて、木の台に固定されて包丁でそいで供する様子はけっこうグロいのです。
スペイン料理屋ではおなじみなのですが、最近はクリスマス前など、イギリスの大きなスーパーでも売られています。


近代的な大通り、ラ・ランブラ La Rambla 沿いに建つ立派なビルのわきの一階に BIG FAN MUSEUM という、異常にはしゃいだ名前が悲しい営業内容不明の娯楽施設がありました。


暑い日に呼び込みのリス男(?)がかぶり物をとってへたっていたところをこっそり写真に撮りました。


帰国してからグーグルして調べたのですが、何もかもひっくり返った部屋、巨大なドーナツやソフトクリームの間を抜けて通る通路、何もかも特大サイズの部屋、鏡の迷路などがある、遊園地のビックリハウスのような施設のようです。

バルセローナ大聖堂 Catedral de Barcelona の....


回廊の石の床のはさみの浮彫です。


古さも由来も調べられなかったのですが踏みつけられて擦り減っていく奇妙なイメージ...仕立て屋さん組合か何かが寄進した記念とか、まさかお墓が下にあるとか...?

ゴシック・クォーターを歩き回っていた時に通りの切れ目にドンと表れた立派な教会の扉です。


木の扉の強度を増すために打ち込んだ装飾的な金属細工(連続模様が美しいですね)の上の方に大箱を担いだ中世の職人がバランスよく2人配置されていました。


店の前でうんこする男の像。


ゴシック・クォーターの、特に宿泊したホテルの周りにいくつか排便フィギュア専門店がありました。よく知られたお土産物のようです。
カタルーニャ語でカガネル Caganer という、ウンコする男の像をクリスマスに飾るのはカタルーニャ地方特有の伝統の習慣らしいのです。

日本では「ウンがつく」なんて言いますよね。
カタルーニャではウンコは来る年の豊穣を祈るしるしらしいのです。
豊作でいっぱい食べられ、ウンコがいっぱい出るようにという切実な願いの体現です。

お土産物屋にはカタルーニャの民族衣装を着た陶器や土器製の伝統の大便小僧よりも、世界各国の有名人(オバマやトランプ、テリーザ・メイや英王室のメンバー、スペイン王室のメンバーは見かけなかったような...,有名スターやサッカー選手など)が落ち着いた顔つきで排便しているフィギュアが目立つようにディスプレイされていました。

カタルーニャの独立運動は今でも盛んです。





バルセローナ中数えきれないほど、どこでも見かけた黄色いリボンは、独自の文化と言語を持つカタルーニャ地方の国家としてスペイン政府からの独立を目指す人たちの意思表示のシンボルなのです。






市庁舎の正面てっぺんにはスペイン国旗とカタルーニャ州旗が並んで掲揚されていました。


戸口の上には黄色いリボンも掲げ、独立の意思も表しています(どうなっているの?)

独立に反対する人も多く、こんなに各人にどうどうと意思表示をされてご近所で悶着はおこらないのかと気になるところです。

....ああ、イギリスだってEU残留か離脱かで国家が分断状態なのでした.....!

バルセローナはカタルーニャが独立国家として承認された場合、首都となる都市です。



コメント (3)
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古い町並みに不思議と映える!これぞ正真正銘ストリートアートが飾るバルセローナのゴシック・クォーター

2019年07月18日 09時00分00秒 | ヨーロッパ
先月、6月の半ばに行った、バルセローナ Barcelona の写真です。


14世紀の大聖堂を中心に、海岸から緩やかに続く坂の地域にびっしりと古い建物が立ち並ぶゴシック・クオーター (gothic Quarter 、英語です。スペイン語で Barri Gòtic)。


4日間の滞在中、ほとんどゴシック・クオーターの外には出ませんでした。



せまい通りのそこかしこにあれ、っと思うような立派な教会がドンっと、高い塔もにょきにょきたっていておどらかされます。



無数の狭い通りが交差しています。

通りそれぞれに個人経営のおしゃれなお店(アクセサリーや革製品、中南米の工芸品の専門店が目につきました)、カフェ、バー、小規模なアートギャラリー、安っぽい観光客向けお土産物屋さんなどがびっしり並ぶにぎやかで観光客に人気のエリア。

上階はフラット(アパート)らしく、庭のない都市の中層フラットの窓辺や狭いバルコニーからは植木の緑が下がり、人の住む気配が楽し気に通りを演出しています。






マネキンのトルソー(閉店した店から買ったのが実はうちにもあります)、金色にペイントしてあって、おしゃれです。植木といっしょにバルコニーの飾りに使うのはいいアイデアですね。






そして、ヨーロッパの古い町並みにはなぜかぴったりの!ストリート・アートがここでもとてもたくさん目につきました。
パリでもポルトガルのポルトでも、おなじみマンチェスターや 今や!ストックポートにも!古い町とは切っても切れないストリート・アート!

町が生きている証のストリート・アート!

日本では見かけませんね。
....京都などの古い町並みにはそぐわない気がします。

本当にそぐわないのでしょうか?
住人や当局の抵抗感が強いのだと思うのでしょうが、どうでしょうか。

落書き行為と紙一重...

ヨーロッパでもストリート・アートは(多くは反体制的な)無名のアーティストの発表の場であったり、スローガンや意見を発言する目的だったり...そもそも自主的にゲリラ的に発生した景観破壊行為だったはずなのです。

でも、今では社会でのとらわれ方が完全に変わってきています。


滞在したホテルのすぐ横にローマの要塞跡がありました。




遺跡に落書き!?☝(うちの夫の肩の高さの低い扉部分だけですが)

いいのか!?
誰も気にしていないようです。

古代ローマ時代の要塞はローマ帝国の崩壊とともに取り壊されたらしいのですが中世から16世紀にかけて建て替えられた要塞が現在もホテルや住宅として使われています。

反対側に、狭い通りに面した入り口があります。



このお寿司屋さんは、昼なのに閉まっていましたが廃業したのではなさそうです。


地下鉄の駅に広告が出ていました。繁盛しているようです。
夕方からあくのではないかと思われます。

日中閉まっていることが多いらしい金属のシャッターを、店の業務にふさわしい題材のアートで飾る...そもそものストリート・アートのゲリラ的な発生と全く異なる機能が発生している現代のストリートアート!


制作中のプロのアーティストを見かけました。




高級店が並ぶ表通り、この店はアート制作のために一日店を閉めたのでしょうか。
なんだか稚拙に見えるタッチと色使いなのですが、女性にウケそうな温かい画調ですね。

やたらに技巧的なSUSHIYAのシャッター絵より、かえって洗練されているのかもしれません。

ゴシック・クォーターの狭苦しい通りを歩いていると突然視界が開けて、建物が取り壊されたあとの空き地のような場所に出ました。




空き地として確保しておくつもりなのかもしれませんね。
そういえば、木が植えられていますし壊された建物に面していた壁に窓が作られています。



精度の高いプロのストリート・アート壁画(ミューラル)みたいです。

でもウサギのミューラルの上にはどう見てもシロートが殴り書きしたと思えるタギング(自分の名前やシンボルを書き残す行為)落書きがいっぱい。
「見苦しい!」「ぶち壊しだ!」「ストリート・アートに市民権を与えるとこういうことになる、といういい例だ!」と思う人もいるかもしれません。

私は、ウサギのミューラルといっしょに盛り上げ効果があると思うのですがどうでしょうか。
ウサギのミューラルを描いたアーティストも案外喜んでいるのでは。

耳の上部分がちょっぴり損なわれている...?かもしれませんが、落書きしやすいミューラルの下の部分を塗りつぶしたりすることなく、共存しているタギングです。

ポルトガルのポルトでとてもたくさん見かけた、優雅な女性の手をかたどった真鍮や鉄製のドアノッカ―。




手が軽く握った鉄の玉や果物を丸くくぼんだ円盤にあてて、コツコツ ノックの音を出す、南欧特有のドアノッカ―、バルセローナでも見かけました。

ポルトから帰国した後、ストックポートの自宅用に買って帰ればよかった、と後悔しました。
バルセローナでも高級金物店(金属の室内装飾用品専門店)で見かけた新品は大きすぎて実用的ではありませんでした。




ショーウィンドーの装飾オブジェも興味深かったのですが写真に撮ったのは、この、私の好きなロブスターだけ。


プラスチックのドリンクボトルに本物のロブスターのはさみがくっつけてあり、中に押し込んだフェアリーライト(クリスマスの飾りでおなじみの、電気コードで連ねた小さな白く点滅する豆電球)がちかちか光っていました。







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忘れたころに初登場、バルセローナにも顔

2019年07月16日 09時00分00秒 | さがせば何処にでも顔はある
突然ですが、先月行ったバルセローナの写真です。

やっぱり「顔」が目につきます。

日本では実によく目にする、自転車の子供用シート....
イギリスでは全く、見ません。

車道を車と並んで走る自転車に小さい子供と一緒にのるのはかなり怖いです。
自転車の数そのものが日本に比べると圧倒的に少ないですし。

パリでもバルセローナでもたくさんの観光客がスクーターや貸し自転車を乗り回していました。
地元の人のものだと思われる幼児用シートの取り付けられた自転車が動物園内に停められているのをたくさん見ました。

そういえば、子供と一緒にのっているのは見かけなかったような...

やはりあった、顔マンホールのふた。


どこに行っても夢中で写真に撮ってしまう「ストリート・アート」、バルセローナでも撮りました。
次回からボツボツ分散してお目に書けます。
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また!ストックポートのカエルめぐり、アートプロジェクト今日は一体だけ....

2019年07月14日 22時28分17秒 | ストックポートとその周辺
ストックポート日報の原点、ストックポートの観光案内です。
19世紀のガラス張りのマーケット・ホール Stockport Market Hall のあるマーケット・プレイス Market Place。


古い建物が集中して残る、オールド・タウン the Old Town の中心です。
上の写真は、マーケット・ホールの裏側です。向かいにあるのがセントメアリーズ教会 Saint Mary's Church です。



上の写真に写っている角の建物はストックポート・ダンジョン Stockport Dungeon です。
18世紀に、巡回裁判所が開廷される際に罪人を留置した地下室が残る歴史的物件...月に一度の一般公開が土曜日にあったそうです。見逃しました!...16年前に一度通りがかりに呼び込みにあって入ったことがあります。壁をきれいに漆喰で白く塗った窓のない半地下でした。

階段に座っている男性は人が通るたびに次回の公開日を教えてあげていました。
市の観光課の人にも見えませんが、誰だったんだろう?

男性の前の急な坂道ミールハウス・ブロウ Mealhouse Brow を降りると...





ああああ、またカエル!(坂下にちょっと見えるでしょう?)
「ストックポートの話題」と聞いてカエルの出現を予測していた方もあるでしょう。

作品番号14;Sir Norman Frogster


なーにがストックポートの観光案内だ!?けっきょくカエルが出したかったんじゃないかって?
そのつもりだったのですが....



久しぶりに歩いてみたリトル・アンダーバンク Little Underbank の景観保存地区、そのさびれ方と、さびれたエリアにテコ入れ「にぎやかし」プロジェクトのストリート・アートの充実ぶりに驚きました

カエルは半分どうでもいい...


上の写真の、ミールハウス・ブロウの角のしょぼい中途半端にモダンな空き店舗は取り壊されることになりそうです。


正面のシャッターにはピンクのゾウ!


となり(以下、説明を省いて、どんどん行きます)


「景観損ない物件」は空き家になり次第取り壊されています。
古い街並みに調和のとれたこぎれいなたてものに次々と建て替えられていたのですが...

カエルアート、サー・ノーマン・フロッグスターの前の10年ほど前に突然前ぶれもなく崩壊した家具のショールームの仮囲いの絵がなかなか秀逸です。


サー・ノーマン・フロッグスターの向かい側です。








さびれたシャッター街ぼろ隠しアートの意欲的な数例。

なんだかこの通りの景観ヘタレ具合がタダごとではないようです。7~8年前までは建て替え、スモール・ビジネス誘致などこのエリアのリ・ジェネレーション政策が確かに進んでいるように見えたのですが...

建て替えてもテナントが入らないのであればシャッター街化を食い止めることはできそうにありませんね。
建て替えプロジェクトはどうやら一時停止しているようです。

ストックポートのランドマーク的なたてもの、ウィンターズ Winters 。


100年近くパブとして親しまれてきた19世紀の時計屋の商館だった建物です。
2年前に閉店する前に何度か入ったことがあります。2階には市の文化遺産に指定されている「看板時計」の機械が保存されて残っています。
時計仕掛けで時報の鐘を鳴らすからくり人形も修理すればいつでもなおせる状態で保存されているらしいのですが...


一階のシャッターが、アーティストキャンバスになって以来、外壁の剥落が進む一方...

いつ、同じ通りの前述の家具屋のように二階の床がドスンと落ちて崩壊してもおかしくない、いや、それはあり得ないでしょうが...ストックポートの文化遺産、さびれた通りで朽ちさせるのは惜しい!

Sir Norman Frogsterというのは、Sir Norman Foster のもじりです。(あいかわらずダジャレのレベルの低さは特筆もの)
説明によると、イギリスを代表する現代建築家だということですが、そんな人、知らない!

グーグルしてみたら...


ロンドンの、ほらこの...☝正式名は忘れましたが誰もが知っている通名「ガーキン(ピクルス用のミニキュウリ)」をデザインした人でした。
カエルのノーマン・フログスターの表面にはガラス片が細かく描かれています。
ストックポートとなんか関係ある?カエルとは?

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ストックポートのカエルを使ったアートイベント第3弾!かなりあざとい広告媒体としてのカエル利用

2019年07月12日 21時21分57秒 | ストックポートとその周辺

ストックポートの「町おこし」パブリック・アート・イベント、ストックポーツ・ジャイアント・リープ STOCKPORT'S GIANT LEAP 続きです。

「カエルはもういい、ほかの話題はないのか」と思っている読者の方もいるでしょう。
ストックポートの観光案内だと思ってしばらくご辛抱ください。

うちの夫はカエルやガマが大好きなのです。(実は私も...)
そんな夫でも半日タウンセンターを用事で出歩いて「ここにもカエル、あそこにもカエルで もうたくさんだ」といっていました。

一番上の写真は作品番号1;Nexphibian。


国道A6沿いの白亜のストックポート市庁舎 Stockport Town Hall (別名ウェディングケーキ)横の小さな広場をネクスフィビアンとシェアしているのは 第二次大戦時に英雄的な活躍をした、ストックポート出身の海兵隊員の銅像だそうです。
数年前 本人が亡くなったらしくこの奇妙な銅像が建立されました。

ユニオンフラッグの国旗があがる市庁舎正面わきのポールに、この日は「半旗」が上がっていました。
ストックポートゆかりの誰かが亡くなったようです。

ネクスフィビアンのスポンサーはオランダに総本社がある Nexperia ネクスペリアという巨大グローバル「ハイテク」会社です。
ストックポートに支社があると聞いてびっくりです。
この会社の事業内容はちんぷんかんぷん、とにかく「ハイテク」という昭和の香り高い言葉でしか表現できません。

このカエルがわけのわからない「ハイテク」ぶりを的確に表現しています。
タイトルは Amphibian (両生類)とスポンサー名を合わせたこじつけでしょう。

作品番号が1番のこのネクスフィビアンからスタートして、番号順にガイドマップを見ながらまわると効率よくすべて(といってもたったの19ですが)のカエル・アートを鑑賞できるようになっているようなのです。

ついでなので、用もないのに斜め前のストックポート駅前に集中的に設置された3体のカエルも見に行くことにしました。

作品番号2;Golding


デザイン的にすっきりして、なかなかいいと思います。

ストックポートのタウンセンター、オールドタウン Old Town に醸造所兼本社がある有名なエール(イギリス伝統のビール)会社ロビンソンズ Robinson's(通称ユニコーン・ブリュアリー Unicorn Bruary )がスポンサーで、デザインも制作もロビンソンズと書かれています。

柄は、エールの原料ホップ。ゴールディングというのはイギリス固有のホップの種類だそうです。




作品番号3;KermIT


カーミットというのはおなじみマペット・ショーのカエルのキャラクターです。
ああ、もううんざり、ダジャレ!最後の2文字が大文字で「IT」になっています。
スポンサーがIT会社なのです。これまた詳細不明の「ハイテク」事業のようです。
カーミットの表面にかかれたスポンサー企業からの「2進法メッセージ」(意味不明)を読み取ってほしいと説明書きにはありました。
0と1の羅列です。

数式か何かだとしたら解読する気は全く起こりません!
でも小さな活字でkiss、 find、 hidden、 your、 prince などなどといった単語が所々書かれていました。根気強くつなぎ合わせていくと.....グリム童話の、魔女にカエルにされたハンサムな王子様のストーリーからインスピレーションを得た、夢見る乙女へのメッセージでも出来上がるんじゃないかと思うのですが。
カエルとキスした少女は 魔法がとけて人間の姿に戻ったステキな王子様と結婚したのでした。

帽子にカエルの王子様を表す金の冠がペイントされています。

マンチェスター・ピカディリー駅とロンドンのユーストン駅直通の特急電車、インターシティInter City すべての便がストックポートに停まります。
現在1時間に一本発着するインターシティで、マンチェスターからロンドンまでたったの2時間4分から14分(時間帯によって僅差あり)しかかかりません。


駅前広場に高密度の3体もカエルを設置した意図はおそらく、ストックポートを訪れるイギリス各地からの旅行者にこのイベントの意図を何気なく悟らせ、興味を持ってもらおうという魂胆だと思われます。

一体 見ただけだと「連作イベント」だということがわかってもらえなさそうですから。
といっても...私がそこにいた時に、ロンドンからのインター・シティが停車した後だったらしく、乗客がおおぜいどっと駅前に降り立ったのですが、カエルに目をとめる人はほぼ皆無。誰も足をとめません。

インターシティが止まるほかの地方の都市からストックポートに観光やレジャーに来る人がそれほどいるとは思えません。
でもビジネス誘致が盛んなストックポートに仕事や、あるいはマンチェスター国際空港利用で滞在宿泊する人はけっこういるはずです。

それにしても、ストックポート駅 Stockport Station の周辺がいつのまにかモダンでかっこよく変貌していたことに驚きました。

完全な状態で現在も使われている19世紀のレンガ造りの古い駅舎はモダンなガラス建築に囲まれて外からはよく見えません。

ストックポート駅にはストックポート日報にも創刊間もなく(5年前)取り上げた知る人ぞ知る「0番線」があります。

ガラス張りの駅舎を増築した際、もう一つ新設したプラットフォームが1番線の手前側に位置するため全部の番号を変更するにしのばず、「0番線」登場...といういきさつは簡単に推測できます。

新築のガラス張りの建物が次々と駅前の小さな広場を囲むように建てられています。
いくつか、同時進行で現在建築中です。

黄色い安全ベストを着た建築作業員が芝生で寝転がってお昼寝をしています。



作品番号4;Cornelius。(背面)


(また!コーネリアスってだれ?)

最初に見た時は「ホロコーストを忘れるなかれ!といった重~いテーマの作品か?!」と思いました。

第一野党、労働党の組織的な反ユダヤ/反イスラエル思想疑惑が取りざたされている今、ホットな問題作!と興奮したのですが...

(でも、表現が不謹慎なような?)

説明を読んで脱力。
コーネリアスはホリデー・イン Holiday Inn (スポンサーのホテルチェーン)でぐっすり寝るのを楽しみにパジャマに着かえたところなのだそうです。
パジャマだったのか!?
強制収容所の囚人服にしか見えません。



もう先刻承知ですが、ストックポートのアートイベントのはずのこのカエルたち、すっかり企業の広告媒体として利用されまくりですね。
強制収容所を思わせるパジャマカエルなど、宣伝効果が疑わしいものもあるようです。


カーミット

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