ピンチョー pintxo,pincho。

実はバルセロナに行くまできいたことがなかったのですが、バルセロナのアイリッシュパブでイギリス/アイルランドのパブ料理を調理している息子のお気に入りスペイン料理だとかで、滞在中、2回「ピンチョ―・バー」なるところで食べました。
ひとつ1ユーロの格安明朗会計、地元の人でにぎわうピンチョ―・バー。

日本でも「ピンチョス」とよばれてけっこう知られているらしいことがグーグルしてわかりました。
日本では主におつまみ扱いですね。
スペインでももともとはもっぱらワインやビールといっしょに楽しむ軽食だったみたいです。
今では昼も夜もカウンターにずらっと並ぶピンチョーを好きなだけとって食事として食べられるような場所が町中至る所にあるようです。

薄切りパンにいろいろな具材が乗っているのが、ピンチョー。
発想が気に入りました。

たいてい、竹串で刺してあります。
スペインでは、バーなどカウンターでお酒やコーヒーを注文する場所も含めて、ほとんどどこでも食後にテーブルでお会計するのが普通です。
カウンターでいちいちお金を払って飲み物や軽食を持ってきてもらうイギリス式になれたうちの息子は、「酔ってどんどん注文しちゃって最後にどえらい額を払う羽目になるかもしれないのが毎回とんでもないスリルだ」と言っていました。
ピンチョ―のお勘定は食べ終わった後の串の数を数えて料金を請求する仕組みです。お皿を数える「回転ずし」と似ていますね。
串の先にしるしをつけたり色を変えたりして値段の違いを表している店もあるそうです。
私たちが行った2軒はすべて均一料金でした。
ピンチョ―の品目は本当に何でもありです。
調理もめちゃくちゃ簡単そうです。
新鮮な材料を確保して、それをアレンジするセンスが問われる調理法ですね。

生ハムと念願のタコ!

生のタコはパンにのっていませんでしたがピンチョー扱い、同じ値段でした。
これは2軒目の冷房が効いた室内のピンチョ―バーで、1串1ユーロ40セントだったと思います。
イギリスではまず食べられないタコ!しかも生!
地中海沿岸の国に行けばついつい食べてしまうのですが、今回私が食べたのはこの一品だけ。
スシ飯の代わりにトマトジュースとオリーブオイルを塗ったパン(トマトジュースが塗られていないのもありました)、発想がお寿司のようですね。
日本のお寿司よりもルールに縛られず気軽に新しい組み合わせが作り出せそうです。
オリーブやチーズ、ピメントやトマトを使えばスペイン風、握りずしに応用できないでしょうか?
実際、香港系の中国人が経営するマンチェスターの回転ずし屋ではチーズののった握りずしはすっかり定番ですし。
ピンチョ―・バーで夫が卵サラダを頼むと何ものっていないトマトジュースとオリーブオイルを塗った短冊切りのパンを持ってきてくれました。

ゆで卵のサラダはなぜかイギリスのレストランでは見かけません。
夫はパリでもポルトガルのポルトでも軽食レストランで注文しました。
家でも私が簡単に用意できるものなのですが、なぜかヨーロッパの旅先で食べたくなるものらしいのです。
ちなみに、サラダに入っていた缶詰/ビン詰めのトロンとやわらかいクリーム色のアスパラガス(写真に写っています)を久しぶりに見ました!
日本でもよく食べられているはずですが、そういえばイギリスにありません。(あるのかもしれませんが見たことがありません)
イギリスで調理師の資格を取った息子が「なんだ~これ?食べていい?」と珍しそうにつまんでみていました。
ついでです。帰りの空港の売店で、余ったユーロで私が買ったのは....

チョリッツオ・ソーセージのクッション。(ベジタリアンの夫のヒンシュクも買いました)
乗り物での長旅にあごをのせて休める携帯クッションにぴったりです。
実はバルセローナ旅行で留守番の息子のためにファンシー雑貨店で目が光るネコのボールペンのほか私が買ったのはこれだけ。
チョリッツオ・ソーセージは実は食べる機会がありませんでした(イギリスのスーパーで簡単に手に入ります)
夜遅くバルセローナに到着した日のタパをはじめ、まだ続きがあります。