イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

子供たち2人がそれぞれの生活場所に戻り、夫婦2人とネコ2匹でのんびり過ごす年末年始の始まり

2021年12月31日 08時52分53秒 | 英国の、生活のひとコマ
水曜日に娘がサルフォードの学生寮に帰りました。




おなじみの、お尻を水に浸す欠陥デザインのガーデン・チェアのアレンジがかわっていました。
器用に縁の部分にお尻をのせて喫煙する寮生が利用しているのでしょう。
あいかわらずアオ藻入りの雨水を湛えた水面が冬の青空を映していました。

実家からクルマで30分、通える距離の寮住まいです。
実家に持ち込んだラップトップでも大学の課題やインターネットゲーム仲間との会合はできるはずなのですが、寮の自室においてきた自分用のコンピュータのほうが使い勝手がいいらしいのです。

翌日の木曜日には、息子がスペインのバルセロナに帰りました。



滞在中も、英国のコロナウィルスの新規感染者数が増える、増える...
昨日は189、213人。
毎日増え続けているわけではなく10万人を切った日もありましたが、感染者数の急増が懸念される欧州の中でも抜きんでた感染者数の英国です。
もちろん、莫大な数の無料検査が毎日行われているからこそ、の感染者数なのですが。
(この件はまた改めて書きます)

スペインで帰国予定後、大事な用事がある息子は出国できなくなることを心配して感染にはけっこう気をつけていたようです(それにしては毎日出歩いていましたが)
でもスペインへの入国規制が厳しくなることもなく、2度の接種証明をダウンロードしている息子は到着後大した審査もなく無事帰宅できました。
隔離も追跡感染検査もなく翌週から仕事だそうです...あら、拍子抜け。

息子がスペインにもっていくつもりで買い込んだ食品のいくつかは重量オーバーになる心配から、おいていくはめになりました。

痛恨のBranston small chunk pickele(根菜類の甘辛い漬物)は「今回おいていくけど、次回来た時に持って帰る」というぐらいの執着ぶりでしたが、なにせ重すぎたのです。


私たちで開けて食べました。
(今度来るときは、もう1瓶買ってやるつもりです)

クリスマスのおもてなし用の英国名産のチーズ4銘柄と小粒ピックルをパンに載せてスープと一緒の簡単な夕食です。

私たち夫婦2人とネコ2匹で静かな年末年始を過ごします。




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クリスマスがあけ、新年まで残すところあと2日スーパーマーケットで遭遇した寂しい芽キャベツと不条理なはり紙

2021年12月30日 06時18分44秒 | 英国ってハズカシイ!
午後2時ピッタリ。
サルフォードの巨大なスーパーマーケット、テスコ・エクストラの駐車場で撮った、晴れた冬の午後、日暮れ前のにじむような太陽です。


今日の話題は気象ではなく...


私たちのクルマのすぐそばの歩行者用通路に、たったひとつポツンと寂しく放置された...


完全無欠の傷なしの姿の、クリスマス・ディナーの名わき役、ブラッセル・スプラウト Brussels sprout (芽キャベツ)...でも実はありません。

クリスマス休暇の前半を実家で過ごして、後半、新年を学生寮で過ごすことにした娘を送ってきたついでです。
食生活が不安定な娘のために新鮮な食品や簡単に食べられるお惣菜類を買いこむため、学生寮そばの大型スーパーマーケットに寄ったのです。

ショッピングの後、立ち寄ったトイレの...


洗面台すべての上に一枚ずつはられたはり紙が墳飯ものでした。(これが本題です)


「注意/熱湯が出ます/気をつけてお使いください」
...って、熱湯でどうやって手を洗えというのでしょうか。

手を洗わずにトイレから出るわけにもいかず、勇気を振り絞って洗面台に手を差し入れてみました。
有料の公衆便所によくあるタイプのセンサーで感知する全自動の洗面台です。
青い液体ソープに続いてかなり熱いお湯がスプリンクラーのようにシャバシャバ手の上に降ってきました。

「熱いっ」と毒づきたくなるような高温でしたが、「熱湯 Boiling water」は絶対に大げさです。
ぬるぬる液体ソープを洗い流すまで手を引っ込めたくなるのを我慢しました。
ちょうどゆすぎ終わった頃にドライヤーの熱風が出てきて手を乾かしてくれました。

クルマに戻ったら手はカサカサでした。

すごく熱いお湯が出て危険かもしれないってわかっているのなら貼り紙より温度の調節でもした方がいいのに、と思いませんか。
「熱いお湯に注意 Caution very hot water 」と書かれた洗面所ってけっこう多いのです。
安全基準法 Health & Safety に引っかかるほどの高温ではないものの、場合によっては危険かもしれない絶対に熱すぎるお湯が出るままになっている洗面所が。

買い物とトイレ(と手洗い)をすませて駐車場に戻ると寂しいブラッセル・スプラウトがまだ、ほぼ同じ場所にありました。
「さようなら」を言ってクルマに乗り込みました。


クリスマスの翌日の半額セールを経てガラッガラのテスコのクリスマス・ギフト案の棚にひとつ残ったマヌケなクリスマス・ジョークギフトを買いました。


ブラッセル・スプラウトモチーフのウーピー・クッション woopee cushion。
上に座るとおならの音がリアルにでる、子供向きのお下品なおもちゃです。
ブラッセル・スプラウトを食べすぎるとおならが出やすくなるのはよく知られた事実です。
99ペンスでした。








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クリスマス後のショッピング、スペインに持ち出す英国特産食料品と倹約クリスマスプレゼント

2021年12月29日 02時11分08秒 | 英国の、生活のひとコマ
明日の早朝、スペインのバルセロナに帰る息子とストックポートのタウンセンターに買い物に行った話の続きです。


驚くほどガラガラの庶民派スーパーマーケット、アスダ Asda で、ポスト・クリスマス・ショッピングをしました。

いろいろとスペインで買えない、あるいは買えるけど値段が高い食料品漁りをする息子です。

上の写真は「ファンシーティー(果実茶やスパイス入り、産地別ブレンド、紅茶以外のティー等々)」のティーバッグ売り場であまりの種類の多さにたじろぎ、バルセロナで仕事中のガールフレンドに電話をかけて彼女のお母さんの好みのレッドブッシュ・ティー redbush tea(ルイーボス・ティー Ruibos teaとも言う、ほこりっぽい麦茶のような味のオレンジ色のお茶です)のブランドの名前を聞いているところです。

日本でウケそうな「標準」のティー(紅茶)は、スペインに住むまわりの誰も飲まないそうです。
息子もあまり好きではありません。

ガールフレンドのお母さん(イタリア人)が英国に来るたびに買うというTetley 社のレッドブッシュ・ティーを3箱購入。
ちなみに彼女のお父さんはウェールズ人なので、英国に来る機会の多い家族らしいです。

目当ての顆粒の即席グレイビーの素の老舗、ビストー Bisto のプロモーション棚に興奮して写真を撮った息子です。


グレイビーは肉や野菜のローストや、ヨークシャー・プディングなどにかけるトロ~ンとした英国料理には欠かせないコクのある茶色いソースです。
ビストーはスペインでも在住の英国人が行きつけの、何でも値段が2~3割増しの英国食料品店に行けば買えるそうです。
何に使うのかわかりませんが、スペイン人も調味料としてよく使うそうなのです。

帰宅後、息子の許可を得て撮った収穫品。


ガールフレンドの大好物、カドベリー社のギャラクシー Galaxy というぶ厚いチョコレート2枚。
サンドウィッチにしたり、トーストにのせたり肉料理に添えたり...と使い道は無限大の野菜のチャツネー(甘辛ソースに漬け込んだピックル)、ブランストン・ピックル Branston pickle(ガラス瓶入り)。
英国とオーストラリアだけで消費されているという天下の珍味、辛くて苦くてにちゃ~っとしたつやのあるどす黒いペースト、マーマイト Marmite
はトーストに薄く塗って食べられるのが普通ですが、スペイン、ポルトガルではソースの隠し味として使うために欲しがるのだそうです(息子談、丸いガラス瓶入り)
もうひとつ、赤いチューブはイタリア料理に重宝しているトマト・ピュレー(煮詰めたトマトのペースト?)です。
南米を侵略して、トマト料理が豊富なスペインで売られていないなんてにわかには信じがたいのですがイタリア人を母に持ち、パスタ料理にはうるさいガールフレンドに見せてやりたいと買って帰りました。
私のうちでは紅茶とコーヒー以外、食品の銘柄には全くこだわらないのですが息子は英国を代表する老舗ブランドの製品ばかりを厳選していきました。

ついでです。
息子がいないうちに勝手に、半額セールで買ったばかりのスポーツバッグから出して写真に撮りました。


半額セールのスキンケア・プロダクト(化粧品)類。

赤い紙の筒はクリスマス・クラッカー、左右から引っ張ると紙が破れ、爆竹のようなバンッという音がします。
クリスマス・ディナーの前に打ち鳴らす英国の奇習。
夫と私の新年祝い用に2本のこして2本お土産に持たせます。

高級ブランド品が常に市価の20%から70%引きというふれこみの TK Max という店で、(さらにクリスマス後の)半額セールになったクリスマスプレゼントをガールフレンドのために選んでいました。(セコイですね)
スペインでは(特に子供たちへの)クリスマスプレゼントは伝統的には新年に渡すということなので「時差」を利用した倹約クリスマスショッピングです。
イギリスでしか買えないブランド、製品などには全くこだわっていないようです。

ため込むタチの彼女には服とか、あるいはバッグやスカーフなどのアクセサリーとかの使ってなくならないモノは絶対に買わない方針だそうなのでクリスマス・プレゼントの定番、高級感のある入浴剤やボディーローション、きれいな缶やかごに入った「スパー・セット」をすすめました。

同じ通りに住む彼女も息子も自宅にお風呂はないので「お風呂でゆったり;スパー気分」路線は却下。

ていねいにラベルを読んでドロパックなどのスキンケア用品をいくつか選んでいました。

...日本では恋人に美容関係のものをクリスマスに買うってあまり考えられませんよね。
もしかして失礼かも...?
欧米では普通です。
使ったらなくなる、自分では買わないようないい匂いのする入浴剤や体の部位に特化したローションなど恋人どうしに限らずプレゼントに大人気です。
恋人どうしや夫婦で香水を贈り合うのも人気です。
自分の好みの香りを相手に贈ってもいいみたいです。
息子の場合、予算の都合で香水は見送りました。

15ポンド(半額以下)で、ヘア・ターバン付きのヒスイの美容ローラーを選んだときは「え、ババ臭い!」とひそかに思いました。
私が日本に住んでいた35年ぐらい前に淡谷のり子が宣伝していた、顔の上をコロコロする「ゲルマニウム・ローラー」みたいではありませんか。
今、ヨーロッパの若い女性に大人気の美容法だそうです。

自分用に制汗剤や日焼け止めクリームも買っていました。
物価が英国より安いスペインでは夏向きの化粧品類が異常に高いのだそうです。







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フィッシュ&チップスは郷愁の味、異国で料理を生業にする息子が何より食べたがった英国のファーストフードの原点!

2021年12月28日 07時56分01秒 | 英国の食べ物、飲み物
昨日、スペインから帰国している息子と、ストックポートのタウンセンターに買い物に行きました。



朝、頭痛がしたので「もしや!?」と自宅にまだたくさんある、オミクロン蔓延以前に無料で大量にもらってきたコロナのホームテスト・キットでテストしてから出かけました。
結果は陰性、ただの風邪だったようです。
フトドキにも連日出歩いている息子も陰性でした。(ホッ...これで外出を正当化できます)
息子はレストランとパブにそれぞれ1回ずつ行ったらしいのですが屋外のスケートボード場以外、人の集まるところは極力さけてお友達との再会を楽しんでいると主張しています。
とは言え、会う人すべてがいつもわきまえて行動しているという保証もないですし、たとえそうだとしても同居人や職場の同僚その他立ち回り先の人々全員が自重した行動をとって、しかも陰性だという可能性はさらに少ないですよね...

こんな心配をするぐらいなら、ロックダウンかいっそのこと戒厳令でも敷かなければいけなくなります。

今日の話題は、ストックポート日報でもすっかりおなじみの、英国の庶民派ソウル・フードを代表するフィッシュ&チップス

スーパーマーケット、アスダに駐車して目当てのチッピー chippy(フィッシュ&チップス・レストラン)に行ってみたら、閉まっていました。


The Fish Inn は古い街並みを生かした町おこし、再開発の動きが著しい、おなじみのリトル・アンダー・バンク Little Underbank に昔からある伝統的なチッピーです。
貼り紙を見て、昨日はクリスマス、ボクシング・ディ Boxing Dayに続く(ぐうぜん月曜日)のバンクホリデー・マンデイ Bankholiday Monday(法定休日)だということに気がつきました。

もう一軒のチッピー、Grandads Fish & Chips Restaurant はおなじみ不景気なシャッター街、プリンセス・ストリート Princes Street にあります。


テーブル席の営業は休日なので早く終了したらしく(残念)、持ち帰りをたのみました。
みなれない紙箱を渡されました。

以前は、外で食べる人にはフィッシュ&チップスをふたの閉まる薄い発泡スチロールの浅い容器に入れて持たせてくれるところが多かったのですが、プラスチックごみ排斥の動きの波がこの業界にも押し寄せているようです(いいことです)



自宅や職場で食べるために持ち帰る人にはわら半紙(新聞を印刷するための紙ということで、news print といいます)でクルクルまいて輪ゴムをかけてくれるのが普通です。

紙箱には新聞紙面がプリントされています。
すべてサカナがらみのオリジナル記事!

私が英国に来たばかりの30年前は、そうそう、まだ持ち帰りのフィッシュ&チップスは新しいわら半紙ではなく、古新聞に包まれていたのでした。
日本で焼き芋が古新聞の袋に入って渡されるのはそれほど不衛生に思わないのに、油でべたつくフィッシュ・フライのコロモが誰がさわったか知れない古新聞にベタっと接触しているのはとてもキタナイ感じがしました。

実際、印刷のインクで中毒事件があったり、字がコロモに転写されちゃったりといったこともあったとか、新聞の使いまわしは法律で禁止されたようです。

ただ、ある程度の年齢以上の人は新聞に包まれたフィッシュ&チップスに強烈な郷愁を感じるようです。
若い人はイギリス人でも「古新聞に!?汚~い!」と眉をしかめます。

息子が帰国できなかった2年のあいだ、夢にまで見たという懐かしのフィッシュ&チップスです。


...とは言え、ケチャップをドロッと、マッシィ・ピー(やわらかく煮つぶした粉っぽいウグイスマメ)を上にかけて実に子供っぽい食べ方です。

私は小さめサイズに、ごく普通に塩とモルト・ビネガー(茶色いお酢)をかけてもらいました。


暖かい日でしたので、外のベンチで豪快に食べました。
揚げたてでコロモがサックリ、白身の魚はホロホロ、ホクホク、とっても美味しかったです。
息子も大喜びでした。



透明なプラスチックの袋に入ったプラスチックのナイフとフォークがついてきました。
大規模なカフェ・チェーン店は近頃ではたいてい木製の使い捨てのナイフとフォークを提供しているのですが、個人商店ではコストがかかるためかいまだにプラスチックのものを使っています。
エコに徹するのは難しいみたいですね。

お店のカウンターにあった伝統的な、ブタのひずめのような形状の「チップ・フォーク」です。


発泡スチロール製の蓋つき容器が出回る以前には、コーン状に巻いた古新聞から花束のように上だけだしたフィッシュ・フライをかじりながら下に沈んだチップス(ポテトフライ)をチップ・フォークでほじくり出して歩きながら、あるいはバス停に立ったままベタベタ、アチチ...なフィッシュ&チップスを食べたようです。

私も海辺の観光地で発泡スチロール製の蓋つき容器に入ったフィッシュ&チップスをこの使いにくいチップフォークで突き崩しながら食べたことが何回もあります。

実はこの木製使い捨てのチップ・フォークを初めて見ました。
今まで見てきたのはすべて同じ形の色とりどりのプラスチック製ばかり。

木製チップ・フォークはやはり昔を懐かしむ英国人の郷愁アイテムになっていたのでしたが、さすが!プラスチックごみ排斥運動の一環ですね。復活したようです。
ゴミとして廃棄されたあと土に還る木製の使い捨てグッズがどの業界でも浸透してきています。(いいことだ)

クリスマスの翌々日、半額~70%引きセールで沸き返っているはずのタウンセンターの人出はさっぱりでした。
感染をおそれずにゆったりと買い物ができました。
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クリスマス当日のネコとクリスマス料理、やっぱり多すぎた一番小さいはずのサイズのターキーロースト!それと我が家の不動産成金

2021年12月26日 08時33分23秒 | 英国の食べ物、飲み物
メリー・クリスマス!


今日は、クリスマスの翌日、ボクシング・ディ Boxing Day です。
クリスマス当日(12月25日)に続く祝日です。

クリスマスの日のクリスマスらしい写真をお目にかけます。

朝、プレゼントを家族であけて、包み紙を散らかしっぱなしにしたリビングルームで安眠するうちのネコ、ティブと...


(夜)


母ネコ、リヴィー




そして、クリスマス・ロースト・ディナー。
今年は息子がほとんど仕切って準備してくれましたので私は助手に徹しました。



今年は、英国ではクリスマス定番のターキーをローストしました。
毎年誰もよばず、家族だけでクリスマスディナーをたべる我が家、しかも夫はベジタリアン... 一番小さいものを買っても食べきれない巨大なターキーを買ってくる勇気がなかったのでチキンで済ませています。

今年は、スペインで日本人が経営する人気ラーメン店でシェフをしている息子の希望もあって、オーセンティックにターキーを焼きました!





丸いお団子は、パン粉とハーブを練ったスタッフィング stuffing というターキーの詰め物のあまりを丸くまとめてローストした付け合わせのひとつです。

ターキー・ローストは日本の多くの人が思うほど難しくはありません。

冷蔵庫から出して、3時間ほど室温においた3kgの重さ(5~8人前)のターキーに詰め物をして、レモン汁か植物油を表面にたっぷりぬって、アルミフォイルをかぶせ、1時間半ほど180℃でローストします。(しっとり蒸し焼き状態)
アルミフォイルを取り除いてさらに30分ぐらいこんがり焼き上げます。
...それだけ。

うちでは最後の30分に、ピッグス・イン・ブランケットpigs in blanket (細いベーコンで巻いた小さなソーセージ)を加えます。

途中でたっぷりと滲みだしたジュージューいっているターキの脂にニンジン、タマネギ、ニンニク、ハーブ、オレンジ、レモンなど何でもかんでも風味をややこしく豊かにするものをぶち込めばとんでもなく美味しいコクのある「ストック」が出来上がります。
うちでは今回ニンジン1本とオレンジ2個をくわえました。

ギトギト脂ぎった薫り高い大量のストックをグレイビーの素(即席;茶色いとろみのあるソース)に加えてわが家特製のグレイビーを作りました。

付け合わせのニンジン、パースニップ、芽キャベツ、ポテトはやわらかくなる手前までゆでてからローストします。

ベジタリアンの夫のために息子が作ったチーズ&オニオンパイ cheese & onion pie 。


好物のレッド・レスター red Leicester という風味の強い英国特産の(日本では手に入らないはずです!)オレンジ色のチーズをおろし、よく炒めた玉ねぎと自家製ベシャメルソース(ホワイトソース)といっしょにショート・クラスト・ペイストリー(しっとりしたパイ皮)の壺に封じ込めてオーブン・ローストしました。
かなりの量だったので、私も少し味見させてもらいました。
びっくりするほどおいしかったので、息子のレシピで私も作ってみるつもりです。

(クッキー型で抜いた星のペイストリーは私が勝手に載せました)

午後3時ごろから1時間以上かけてお腹いっぱいになるほど食べたのですが...


も、の、ス、ゴーい量のターキーが残りました!


このままの形では冷蔵庫に入らないので、細かくむしってたくさんの容器に押し込み、冷蔵庫で保存しました。
薄く肉が残った骨は大鍋で長時間煮てストックを作ります。

キャットフード以外、ぜったいにやらないことにしているネコたちにもクリスマスの大盤振る舞い、夕食がわりに分けてやりました。

食後に、ケーキ作りが趣味の夫の弟が1か月以上まえに焼いてくれた「クリスマス・ケーキ」を食べたのは私だけです。


食後になぜかモノポリーをやるはめになりました。


(息子がソーシャル・メディアに投稿するつもりで撮った写真です。☝手前は、これ見よがしに並べた買いあさったロンドンの土地、不動産の権利書)

息子がガツガツとロンドンの不動産を売買して儲けることといったら...
夫も資産運営が得意です。
娘も私もとっくに破産していたのですが、息子がこの不毛のゲームを続けたいばかりに私たちに何度も資金を融通してくれて、いつまでたっても終わりませんでした。

...子供たちは夜中にゴソゴソとキッチンでそれぞれターキーサンドイッチを作って食べていました。
煮凝り状のプリンプリンした脂身たっぷりのグレイビーを載せたくどい夜食をよくもまあ、寝る前に食べられるものだと感心しました。

もちろん明日の昼食はターキー・サンドイッチ、その翌日には炒めたネギをくわえたターキー・スープも予定しています。
スープストックで炒めたチャーハンも楽しみです。

残りは冷凍して(さすがに3日連続は飽きるでしょう)来月あたり、ターキー・カレーに...と残ったターキー消費計画に頭を巡らせます。

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増える増える、もうどうしようもないオミクロン!浮かれている場合じゃないクリスマス前!検査数もものすごい英国の年末パンデミック

2021年12月24日 07時59分57秒 | 気になる出来事、社会情勢
近所で撮ったクリスマスらしい写真を集めてみました。


公共の場のクリスマスツリーと、うちの近所の自家製「ウィンター・ワンダーランド」(電気料金の請求書が心配...)その他。

話題は禍々しいコロナウィルスのパンデミックです。

一昨日、(水曜日)1日の新規感染者数がついに10万人を超えました。
109,655人。
もちろんパンデミック始まって以来の記録更新です。



怖ろしい増え方ですが、今ひとつ緊張感がないような?
去年の今頃は地域ごとの行動規制令により、ロンドンなどの大都市やここイングランド北西部のほとんどの地域も危険度最大指定でロックダウンになっていましたっけ。



世界に先駆けて大規模なワクチン接種計画が始まったばかりの英国では、アルファ株(ケント・ヴァリアント=英国変異株)の蔓延との競争も始まったばかり...
本当に怖かったですよ。



今回の気持ちの余裕は、たとえ感染者数は多くてもワクチン接種が社会全体に浸透しているため、重症化する可能性がかなり低いということにあるのだと思います。



英国では「接種を受けても感染の可能性は充分ある」という情報が最初からしっかりと共有されていましたので、いまさら感染者数が激増しても動揺は少ないように思います。



検査数もなにせ物凄いですし。
きのうの新規感染者数は119,789人 (記録更新!)

もちろん感染者数のすそ野が広ければ重症化、死亡も当然増えるはずです。
病院搬送者の9割が今のところ未接種者だそうなのですが。
まだブースター・ジャブを受けていない若い人の重症者がこれから増えることも懸念されています。




イングランドでは、人が集まる屋内の施設や公共交通機関ではマスク着用が法令化されていますが、マスクなしの人をけっこう見かけます!

飲食店が普通に営業していて(!)しかもマスクをしないで入店してよいのですから(たしかにマスクをしていたら飲んだり食べたりできませんよね)、スーパーマーケットや映画館ではマスクをしなければならないという説得力に欠けますよね。



運動する場所(屋内テニスコートやスポーツジムなど)もマスクをしなくてよいことになっています。
クリスマスもよその世帯の人々が集まって祝ってよいことになっています。



スペインからクリスマス休暇で帰国している息子が昨夜はレストランにお友達3人と食事に行きました。



政府のお達しどおり、全員自宅で無料のホームテスト・キットで検査して、陰性結果を確認してから集まったのは感心です。
でもそのレストランに、検査していないオミクロン株に感染しているかもしれない(マスクをしていない)他の客がいたかもしれませんよね。

うーん、そんなことを心配し始めるぐらいならいっそのこと、またロックダウンでもした方がいいのかもしれなくなります。



昨日、夫の慢性疾患の定期検診が当日キャンセルされました。
担当医師がオミクロン感染して現在隔離中だそうです。

三日前に息子が会った、近所に住むお友達のガールフレンドもオミクロン株に感染したそうです。
気の毒に一家全滅(無症状だそうですが)。
そのお友達とうちの息子もホームテストで検査しました。(結果は陰性です)



あー、検査結果登録していない!
登録コードがプリントしてある検査スティックを結果が出た後ゴミ箱にポイしていました。



帰宅した息子に問いただしたら、だいじょうぶ、検査スティックは陰性の証明にすべて写真に撮って残しているそうです。
QRコードをカメラにかざすオンラインでの登録は、簡単だそうです。

私は毎回、電話でオペレーターに登録コードの長い数字を告げる煩わしい申告をしていました。
次回は私もQRコードを試してみます。

午後、近所の薬局に夫の薬を取りに行ったら「ホームテストキットが品切れ、明日の朝早くに入荷予定」というはり紙がしてありました。
先月までは、図書館や大学、薬局などで山積みになったテストキットの箱が自由にとれるようになっていましたし、ニュースでは街角で配り歩いている人もうつされていましたっけ。
ブースター・ジャブを並ばずに予約なしで受けた私は「接種記念」のお土産に(?)1週間分1箱もらっちゃったりもしたのですが、今は違います。
検査する人が激増で、あっという間になくなるようです。


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肢体不自由犬がいる画材屋と耳噛み子イヌのいるパブ、マンチェスターのノーザンクオーターの看板イヌ2匹

2021年12月22日 04時02分09秒 | 英国のイヌ
マンチェスターに行った話題の続きです。
今回はイヌ、お店の「まねきイヌ(看板イヌ)」。


ノーザンクオーターの中心あたりに位置するスティーヴンソン・スクエアに面したパブ、フロック Flock に入りました。


昼間でガラガラ。
実はトイレに行きたくなった私のために、中に入って息子と夫がビールを1杯飲むことにしてくれたのです。

伝統的なパブの内装風ですが実はすっごくオシャレです。


そうそう、イヌ。


店内にイヌの寝床がしつらえてあったので、イヌがいることはわかっていました。

地下のトイレに行ってフロアに戻ってきたら、息子がバーメイドに「うちの母にもイヌを見せてやってください」と頼んでくれました。
バー(カウンター)の後ろからだっこして連れて来られたのはブチのダックスフント(英国ではソーセージ・ドッグと言った方が通じるでしょう)の仔イヌ(生後18週目)ドリー、メス。



夢のようにかわいい!
だっこさせてもらったら、耳をやわらかく嚙まれ、ほっぺたをべろべろ舐められました。
小さくて柔らかくてカバンに入れて持って帰りたかったぐらいかわいかったのです。
私がトイレに行っている間に私の家族は全員だっこ体験をすませ、耳も噛ませています。

もともとネコ派で、あまりイヌに興味がない夫も抱き上げて耳を噛ませて首やほっぺたをなめさせたそうです。

地階に降りる階段の上にトドの頭部のはく製がありました。(牙が一本紛失しています)


話変わって、クリスマス仕様のスティーヴンソン・スクエアのストリート・アート物件です。


長ーいダックスフントとネコ、それにイヌの群像...


戦前からの老舗の画材手芸用品店、フレッド・アルダス Fred Aldous にもよりました。
奥の大きな建物の一階半分と地下階部分がフレッド・アルダスです。




スクエアのストリート・アートはフレッド・アルダスのショーウィンドウのディスプレイと同一のテーマです。

オシャレな雑貨や北欧や日本などから輸入した個性的な文具や主にカワイイ路線のオリジナル商品を扱っている一階の売り場はおしゃれな客でけっこうにぎわっていました。

地下階の昔ながらの画材売り場では、奥のスタッフルームから低いイヌの吠え声が聞こえていました。

イヌ用おやつの袋を手にした客の女性の二人連れが、スタッフにイヌをみせてくれるように頼んでいました。

抱いてこられたのが、このコルギーのモリス。




大人気の看板イヌのようです。
スタッフの腕をすり抜けて床の上を這いまわり始めました。
後ろ脚を引きずって体を左右に揺らしながら前脚だけで進みます。



脊椎を損傷した肢体不自由犬だそうです。
特製の車いす...ではなく歩行器を装着してもらいました。



女性2人は、お目当てのモリスに会えて大喜びでした。
モリスもオヤツをもらえてご機嫌でした。


スクエアのストリート・アートの「イヌの群像」にも車いす...じゃなくって歩行器をつけたコーギーがいましたっけ。


これ、間違いなくフレッド・アルダスの看板イヌ、モリスですよね。

一階の雑貨売り場にも「モリスと仲間たち」(?)のオリジナル・グッズが売られていました。

ラッピングペーパーに...


クリスマス・カード!


ソーセージドッグのクリスマスカードもありました。


向かいのパブのドリーじゃないですよね...

店のマスコットらしいモリスがオヤツをもらって女性客のお相手をしている間も、奥の部屋からは別のイヌの低い吠え声が聞こえていました。
他にもイヌがいるようです。

帰りの電車を待つ間スマートフォンから目を離さないうちの子供たち。



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マンチェスターの誇り!サブカルチャーの華、毎回変化が楽しめるストリート・アートのパンデミック中の健在ぶり!

2021年12月21日 06時27分08秒 | マンチェスター
昨日、本当に何年ぶりかで家族そろって外出しました。


マンチェスターに買い物に行きました。
平日だというのに、マンチェスター・ピカディリー駅のコンコースのすごい人の数に圧倒されます。


学校は冬休み(クリスマス休暇)に入っていますし、初出勤の1月2日まで長い有給休暇をとった人も多いのではないでしょうか。

パンデミックの真っただ中、しかも感染率が極端に高いと言われるオミクロン株の蔓延がすでに始まっています。
シティセンター全域で1年ぶりに開催されたマンチェスターの冬の名物、大規模なマンチェスター・クリスマスフェアが開催されています。
クリスマス・フェアの会場とクリスマス・ショッピングのラスト・スパート、メインのショッピングエリアはさぞかしすごい人出だったことでしょう。

私たちは特に用もないのでそのあたりには一切近寄りませんでした。

私たちがぶらついたのはもっぱら、平日には人の行き来が少ないノーザン・クオーター Northern Quarter です。




今回のテーマは、本当に久しぶり!マンチェスターのストリート・アート。

ストリート・アートはオシャレで個性的な個人ビジネスの店舗やカフェが並ぶノーザン・クオーターの名物でもあります。



パンデミックのせいもあり、私自身マンチェスターに行く頻度が圧倒的に減っています。
ひさしぶりのマンチェスターでいまだにストリート・アートが健在なのを見て何とも心強い思いです!!

ミューラル mural (壁絵)は定期的に描き替えられます。

日本でも話題になったらしい、故キャプテン・トム Captain Tom (トーマス・ムーア大尉)を称えるミューラル。


ロックダウンのさなか、歩行器を使って自宅の庭の端から端まで100歳の誕生日までに100往復するチャレンジを達成、32,796,475ポンド(47億円)の、パンデミックで奮闘する医療従事者を応援する義援金を集めた国民のヒーローです。
残念ながら、翌年、2021年2月にコービッド(コロナウイルスによる感染症)で亡くなりました。





性の多様性を讃えるLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)運動に特化した専門書店の入り口の看板絵です。


ストリート・アートではないのですがこの頃よく見かける、建物の外観がプリントされている外装工事中の足場を覆うシートです。


おなじみ、数週間ごとにミューラルが描き替えられるスティーヴンソン・スクエア Stevenson Square のストリート・アートの集合体です。


ジンジャー・ブレッドで作ったお菓子の家!



今回はクリスマスがらみであるのはもちろんのこと、1人のアーティストが同じテーマでこのエリアごとまるごと手掛けているのがわかります。

プロ(らしい)フォトグラファーがモデルを使った写真撮影をしていました。


クリスマス時期のキメフレーズ、「ホーホーホー HO HO HO」は、サンタクロースの笑い声です。
スティーヴンソン・スクエアの今回のクリスマス・プロモーションの統一テーマは、この広場にショーウィンドウが面した手芸画材用品店フレッド・アルダス Fred Aldous がプロデュースしているようです。


(この件に関しては別テーマで次回取り上げます)

ヒップな古着や手作り小物、ヒーリングやオカルトグッズ、オタクっぽい日本のサブカルチャー(マンガ、アニメ等)などを扱う小さな店がごっちゃごちゃ中にひしめく、おなじみのアフレックス・パレス Afflecks Palace の...


...中は無名アーティストによる立体オブジェやら落書き調アートやらすべての空間が意欲的なアートやアートモドキで埋め尽くされていました。

これは、ちょっといいと思ったので写真を撮りました。


メイドさんが見当たらなかった「メイドカフェ」内部です。


メイドカフェで息子と娘が日本製のラムネを買って、帰りました。

アフレックス・パレス入り口上の、クリスマス飾りです。

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クリスマスの一週間前にレストランで食べた、本格的なクリスマス・ディナー(みみっちく1人分を半分こ)

2021年12月20日 07時39分07秒 | 英国の食べ物、飲み物
スペインから帰国している息子が働いていたブラモル・パーク Bramhall Park 内のレストランに散歩がてら寄ってみました。


ストックポート日報をずい分以前から読んでくださっている読者の方はご存知でしょうが、私もいっしょにそこで働いていたことがあるのです。
まだ働いている、息子と仲良しのシェフと、ポットウォッシュ(皿洗い)の2人のシフトが入っていたのであいさつがてら、寄ったのです。

その2人は私とも仲良くしていました。

2人にあいさつをしてコーヒーだけ飲んで帰るつもりが、オーブン料理が恋しいという息子の要望で1人前だけ注文したクリスマス・ディナー。


食欲をそそるターキー・ロースト、クリスマス料理の定番がすべて一皿に彩りよくきれいに盛り付けてありました!
2人ともお腹は空いていなかったのですが、お皿をもう1枚もらって、私も分けてもらって食べました。

ポテト、ニンジン、ターニップ(白ニンジンとよばれる甘い根菜)のロースト、ソーセージをベーコンで巻いてローストしたピッグス・イン・ブランケット pigs in ablanket 、ブラッセル・スプラウト(煮た芽キャベツ)、クランベリー・ソース、てっぺんに載っている平べったいのは砕いたクリがたくさん入っているスタッフィング stuffing(細かいハーブと玉ねぎのみじん切りを混ぜて水で練ったパン粉をローストしたもの、ターキーにも詰めます。家庭では丸めてお団子にします)それに、平べったく大きくスライスされたやわらかいロースト・ターキー、グレイビー Gravy (甘辛いソース) がたっぷり。

ものすごく美味しかったです。

わが家のクリスマス料理にはターキーではなく、チキンをローストすることが多いのでした。
家族のみのクリスマスディナーで、しかも夫はベジタリアン...私も娘もあまり食べるほうではないのでターキーはたいてい大きすぎるのです。

息子と準備する今年のクリスマスは伝統的な(小さめの)ターキーをローストすることに決めました。
...楽しみ。



ブラモル・ホール Bramol Hall の正面です。


息子はスペインにいるガールフレンドにこの写真を送って「これがイギリスの自分の家だ」とホラを吹きました。
ガールフレンドは素直なお嬢さんのようです。
信じて興奮したそうです。








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スペインからクリスマスを過ごしに帰省した息子を迎える英国の懐かしの味とPCR検査キットと短期の自宅軟禁(入国措置)

2021年12月18日 07時53分37秒 | 英国の食べ物、飲み物
木曜日の朝にスペインのバルセロナに住んでいる息子がクリスマス休暇で2年ぶりに帰国しました。

カテゴリーは写真をもとに、コロナではなく、食べ物にしました!




去年は帰国をあきらめた息子です。

英国が世界に先駆けて壮大なワクチン接種政策を開始したちょうどその頃でしたが、一般の人が接種を受けるのはまだまだ先、簡単に出入国ができる状態ではありませんでした。
去年のそのころ、何人ものイギリス人に「まあ!クリスマスを息子と過ごせないなんてなんて悲しいんでしょう!?」とひどく同情されました。
私は(だまっていればいいものを)「どうせずっと会ってないんだからクリスマスに会えなくったって、ぜんぜん気にならないけど」と本心を言っていました。
私が激しい悲しみを押し隠すための強がりを言っているととった人もいたかもしれません。




「クリスマスに一緒にすごす」のが英国人の家族にとってどんなに大切なことか、もう十分わかっている私ですがその気持ちはいまだに理解できません。
それほど会いたい相手なら、理由なんかいらないからクリスマス以外にも会う努力をしてはどうか...?と思っているのですが、なかなかこの本心はイギリス人には言えません。

私だって離れて住んでいる息子にもっと会えたらいいのにと思っていますが、別に会うのはクリスマスの日じゃなくってもぜーんぜんかまいません。

去年は、「国民の心情に寄り添うことができる宰相」を気取ったボリス・嘘つき・ジョンソン首相が「特別の計らいでクリスマスには人数制限なしで3所帯まで寄り合って祝ってよし」と発表した時には喜びで卒倒する人までいたそうなのです。
ニュースで、喜びにわく一般の人がそうコメントしていました。




スペインで出国前にうけたPCR検査の陰性結果の証明をもった息子はすんなり入国できました。
2回の接種も終えています。

30分に1本出ている空港からのバスで、ストックポートのタウンセンターまで出てきた息子を私がクルマで迎えに行きました。

公共交通であるバスの利用も許されているようです。
空港から、バスも市電も電車も近隣の町やマンチェスターの中心に向けて頻繁に発車しているようです。

滞在先として指定された私のうちには息子あてにPCR検査キットが数日前に郵送されていました。




鼻の奥とのどをコチョコチョと何回もくすぐった長い綿棒を密封し、私が近所の郵便局の普通の赤い郵便ポストに投函しました。
陰性の結果が息子本人のスマートフォンに通知されるまで、滞在先で「隔離」することになっています。

その日の夕方には「受け取りました」通知が来ました。
通常の郵便とは別枠の特急輸送ルートがあるみたいです。

金曜日の午後早くに陰性結果が伝えられたならストックポートのスーパーマーケットに息子と買い物に出かけ、本人念願のフィッシュ&チップスを食べに行こうと思っていたのですが、午後遅くまで通知は来ませんでした。

ふれこみ通り、24時間以内ギリギリの検査結果の判明です。








結果は陰性。
通常、昼のみ営業のチッピー(フィッシュ&チップスレストランを英国人はこう呼びます)はその時刻にはもう閉まっていました。

息子は夕方さっそく、近所に住んでいる小学校時代からのお友達(一人暮らしをやめて実家に戻っています)とスパイダーマンの新作映画を見に行きました。

実は到着の日の午後、自宅に常備してある無料でもらってきた「ホームテスト・キット」で即席テストをやって陰性なのはわかっていました。
もちろん決まりは決まり、陰性結果が規定の PCR検査で判明するまでの滞在先での隔離が入国者の義務なのですが...
「外で本人1人だけと10分だけ会ってくる」とそのお友達に会いに行っちゃったんですね...ああ、規則違反。

お友達のお父さんとお母さんに招き入れられてお茶まで呼ばれてきちゃったようなのです。
ああぁ。
ホーム・テスト・キットの結果で陰性なのはわかっていましたが規則違反...




昨日1日の新規感染者は93、045人です。
連日記録を更新中です!

オミクロン株とデルタ株の2本立て、今や優勢なのはオミクロン。





写真の解説です:

①スペインでは食べられないらしい、私の大好物、ミニ・ポーク&ピックル・パイmini pork & pickle pie 。
サックリしたペイストリーの壺にゼリー状の蒸したポークのひき肉と細かく刻んだ酢漬けのキュウリが入っている一口大のポーク・パイ。
息子も好きです。

②息子の好物、ベイクト・ビーンズ baked beans。大豆を甘いトマトソースでトロトロに煮た子供っぽい味の朝食の定番です。
老舗、ハインツ Heinz の小さいサイズの缶を3個買って来たのですがかなり割高でした。
倍のサイズ(標準サイズ、2人用、値段はほぼ同じ!)でも1回で食べきれるそうです。

③クリスマスのお菓子、ミンス・パイ mince pie。
ショートブレッドの皮にスパイスを入れて練った細切れ干し果実の餡が詰まったあま~いお菓子です。
ビールを飲むようになってから甘いものを食べなくなった息子ですが、イギリスの伝統菓子は懐かしいのではと買ってきました。
食べているのはもっぱら私と夫です。

④~➅息子のリクエストによる持ち帰り中華料理 Chainese take-away 。
バルセロナにも観光地ではない中国人街があるそうですが、中華レストランはあまり一般的でなく、英国でおなじみの持ち帰り中華料理ビジネスは存在しないそうです。
近所の行きつけの店は、私が大好きなカリカリの焼きそば crispy noodles を出しているのでひいきにしています。
テーブルを散らかして豪快に食べます。

⑦息子が自分用に作ったフライ‐アップ fry-up(イングリッシュ・ブレックファースト)の朝食。
スペインにも厚いベーコンがあるそうですが、白い脂と赤身肉がシマシマになったストリーキー・ベーコン striekey bacon が主流だとか、英国の赤身肉の周りを脂が縁取るバック・ベーコン back bacon はなかなか手に入らないのだそうです。
私に小さい缶のベイクト・ビーンズを少し分けてくれたのであまり残っていません。

ベーコンの脂がたっぷりしみ出たフライパンに食パンの切れをジュウジュウ押し付けて脂をしみこませて食べるのが好きなのです。

⑧息子が作ってくれた私のフライ‐アップ。
さすがにベーコン脂で揚げた食パンはコレステロールが気になる年代の私は遠慮しました。


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日が短いクリスマス前の夕暮れ風景(まだ3時台)と心配な感染状況

2021年12月16日 05時21分45秒 | 気になる出来事、社会情勢
昨日は一日中、晴天の暖かい日でした。


写真はセインズベリーの駐車場で撮った日暮れの空です。
時刻は午後3時19分。



日照時間がみじかくなると、陽が照っている日中はなぜか太陽の位置が低いような気がします。
夏の日暮れの直前のギラギラした最後の輝きのようなにじんだような光を放つ太陽が一日中照っているような気がします。



昨日1日の新規感染者は78,610人。

パンデミック始まって以来の最高記録です。
12歳以上の全人口の81.5%が2回のワクチン接種を終えている英国でこの感染者数...
3回のワクチンの効果が薄れ始めているのです。
ただし、2回の接種を受けた人が重症化する率は依然として低く抑えられています。

おおぜいの症状のない人が感染していることを知らずに、他の大勢の人々に感染させています。
そのために推奨されている、すぐに検査結果がわかる自宅でのラトゥラル・フロー・テスト(検査キットは無料です)で検査をして結果登録をする人が限りなく増えています。

感染力が極端に高いオミクロン株の蔓延が始まったことと、検査数の飛躍が感染者数の爆発的な増加にかなり関係しているはずです。

3回目の接種(ブースター・ジャブ)政策も怒涛の勢いで進んでいます。
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季節の話題、クリスマス・ツリーと季節を彩る飽くなきネコのアクティビティ

2021年12月15日 06時35分07秒 | うちのネコ、よそのネコ
クリスマスの飾りつけをしてから一週間たちます。


「飾りつけをはじめてから」と言ったほうが正確ですね。
ダラダラ、少しずつ箱から出して何日もかかって飾り付けが完成しました。

お気づきでしょうか?


20年来使い続けているうちのニセモノのクリスマスツリーです。

ストックポート日報に毎年写真を載せている、てっぺんが私の身長よりわずかに高いドドンと威圧感のある大型サイズのニセモノの木だったのですが...

今年のはじめのエピファニーの日のストックポート日報の記事からの転載です。


子ネコだったティブのはじめてのクリスマス・シーズンが終わり、クリスマスツリーの飾りを取り降ろしたところの写真です。
この後、枝を一本一本取り外して、枝を挿す穴があけられた筒状の鉄棒を三つに分けて箱にしまいます。

大きくてジャマになってきました。


枝3段を差し込む一番下の筒を省いて、てっぺんとまんなかの筒だけに枝を挿した寸詰まりのクリスマスツリーにしてしまいました。

コーヒーテーブルの上におさまる手ごろなサイズに変身です。
台の穴に真ん中の筒の直径が合わず、ちょっとぐらぐらしましたが固定するためのネジを通常よりもギュウギュウ締め付けたら、あら、びっくり安定しました。

大き目ツリ―用のフェアリー・ライト(日本ではクリスマスライトと言うのでしょうか、string lights とも言います)が壊れたので夫に修理をたのみました。


修理はかなわず、お払い箱行きに。
去年まで窓辺の飾りに使っていた短めのフェアリー・ライト(正確には電球が丸いのでベリー・ライトというようですが)が寸詰まりツリーにはちょうどピッタリのサイズです。

そうそう、今日の話題はネコでした。

クリスマスの時期、ネコのお気に入りのアクティビティと言えば、クリスマスツリーのぼり、クリスマスツリー倒し、クリスマスツリー飾りの叩き落とし...とクリスマスツリーがらみの破壊工作と相場がきまっています。
そう言えば、去年17歳で死んだホレイシオはクリスマスツリーに興味を示さなかったのでした。
狩りの名人ホレイシオは野性味たっぷり、毛糸玉にも箱にも興味がなかった飼いネコらしくないネコでした。

その点、現住ネコのティブは素直にクリスマスツリーに好んで手を出すネコらしいネコです。
毛糸玉を抱え込んで後ろ足で激しくけり込む「アクション編み物」、複数の毛糸玉を転がしてほどいて家中で展開する「インスタレーション・アート」への造詣も深いですし、母ネコリヴィーともども床におかれた配送用の箱にも必ず中に入って居心地を確認する「ネコの快楽追及者」なのです。





クリスマス・ツリーを出してから、私は好んで普段は締め切っている2階のリビングルームで過ごすことにしています。
誰もいない時は切っているリビングルームのラディエーターのスイッチを入れてテレビの前に座り、フェアリーライトの灯りをともすと昼でも夜でもティブがいっしょについてきます。
目当てはもちろんクリスマスツリー。
テレビを見ている私の横で、チャラチャラシャラシャラ静かな音をたてて根気よく枝から下がったボーブル(飾り玉)やソルト・ドウ(小麦粉)で作った星の飾りをゆすり続けます。



さすがに倒壊、登頂のようなダイナミックな行動には出ませんが、下のほうにつるされた飾りを一つ一つ丁寧に床に落とす作業を繰り返します。
夜、寝る前にフェアリーライトの電源を切り、落ちた飾りをまたつるし、ネコを出してまたリビングルームのドアを閉め切って寝室に上がります。
翌日の午後、私がテレビの前に座ってフェアリー・ライトを点灯する時までネコをリビングルームに入れることはありません。









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年末の狂騒。いよいよ本格化するオミクロンの蔓延、壮大なブースター・ジャブ推進政策と変異株の競争(あぁ、うんざり...)

2021年12月13日 07時43分10秒 | 気になる出来事、社会情勢
オミクロン変異株の蔓延が始まった英国のパニックについてとりとめのないレポートです。
写真はのん気に、クリスマスの光景を集めてみました。



昨日(月曜日)、あらたに1、576人がオミクロン株に感染したことが確認されました。



1日の新規感染者数は54、661人ですから、まだまだ既存のデルタ株が優勢ですね。
ただ、首都、ロンドンでは感染者の40%強がオミクロン感染でした。



今日午後の集計時にはオミクロン株がデルタを完全に上回る予測です。
英国すべての新規感染者がすべてオミクロンにとってかわられるのも時間の問題です。

英国のオミクロン感染者の総数は昨日までで4、713人です。



ちなみに検査数は(報告、登録された件のみで)1、259,313件。
...あら、前日に比べてずいぶん減っている。

昨日のニュースによると、希望者が殺到して無料で配布されているホーム・テスト・キットの申し込みラインがパンクしちゃったそうです。
図書館、大学、薬局などで自由に持ち帰れるテスト・キットも不足気味だとか。



検査数は本当にすごいですよ。
11月の半ばにブースター・ジャブ(免疫力を維持するための3回目のワクチン接種)を打ってもらったあと副反応が長引き体力が消耗したところで風邪までひいてしまった私は、風邪の症状に「もしや?!」といちいちおののき、これまでに4回、自宅でテストしました。



いずれも陰性、検査結果をテストキットにプリントしてある登録番号とともに NHS (国家保健サービス)に電話かオンラインで報告しています。
最初のテストの結果は報告し忘れました。(陰性の報告をサボったのは私だけではないはずです...)

正確さが少し劣るラトゥラル・フローテストのホームテスト・キットで陽性判定されたら、より精密なPCR検査をしなくてはなりません。
(陽性結果を報告すれば、自動的にPCR検査キットが送り付けられてくるはずです)
その時にオミクロンに感染しているかどうかも判定されます。

同居者にオミクロン感染者が出たり オミクロン感染者と接触があったりすれば、有無を言わさず自主隔離...だったのですが今日からは2度のワクチン接種を終えた人はホームテスト・キットの検査結果が陰性ならば自主隔離が免除されることになるそうです。



出勤前に検査を強制する職場もあるようです。
パーティやコンサートに行く前や、高齢の親戚などを訪ねる前に自主的に検査するのがエチケットになって来ているようです。

自宅での検査が徹底奨励されるようになってから、私の周りにもかなりの数の陽性者が自主隔離を余儀なくされています。
でもたぶん...まだオミクロン感染者はまわりにいないと思うのですが...

オミクロンの感染拡大率はデルタの3倍から5倍、一説には8倍だとか...?



というわけで、ものすごい規模のブースター・ジャブの接種推進政策が始まりました。
今年中(野党に言わせれば無理そうです)にすべての成人(16歳以上)にやっちゃえば100万人感染(!)が回避できるとの試算だそうなのです。

現在、2回目の接種を3カ月以上前にすませた30歳以上のすべての人が受けられることになっています。



実は免疫力が低く持病があり、健康な50代の私よりずっと危険度が高い夫がやっと昨日ブースター・ジャブを受けてきました!
予約なしの接種会場をぐうぜん通りかかってせっかくだから打ってもらってきた私より1か月近く後になってしまいましたが。

夫が予約なしの接種会場にその翌週わざわざ足を運んだものの、「ひと足遅く、その日の分のワクチンは品切れ」状態になっていました。
すでに接種対象が「接種を3カ月以上前に終えた40歳以上のすべての人」にずいぶん大きく広げられた直後だったので、たくさんの人が詰め掛けたようでした。

とは言っても、「オミクロンパニック」が始まる前だったその時(11月)はまだまだのん気でした。
2回のワクチンの効果はそのうち薄れるらしいと聞いて、念のため打っておこうという程度の認識で接種する人が多かったのだと思います。

今では2回打っていてもかなりの確率でかかるらしいオミクロン怖さに接種希望者が予約なしの接種会場に殺到しています。
ブースター・ジャブを打てば70%程度の確率でオミクロン感染は回避できるようです。

昨日のニュースでは3時間待ち、5時間待ちの行列が日中レポートされていました。
最後には、夜が更けて凍てつく寒さのなか9時間待ちの行列に並ぶ人々がうつしだされていました!!
「この行列を見て、今日のところはやめといて帰ろうという人は1人もいません」とレポーターがコメントしていました。



...夫は予約なしの接種会場に無駄足をはこんだあと家に帰って、NHSのオンラインで接種の予約をしました。
予約して待ったかいあって昨日の午後、並ばずに打ってもらえたのです。

また昨日、英国でオミクロン感染者で初めての死亡者が出ました。
公式に確認された世界初の死亡者だそうです。(世界的なニュースになったはずなのでご存知の方も多いでしょう)
「オミクロン株は感染力が物凄く強いが症状は比較的軽くすむらしい」という情報がすでにかなり出回っているようなのですが、英国政府は「症状は比較的軽くすむらしい」という部分をうのみにしないよう呼びかけ始めました。



昨日から、家で仕事ができる人はリモートワークに切り替えになりました。
それにしては、レストランやパブが通常通りの営業です。
イングランドではレストランやパブではマスクをしなくてもいいのです!!(スコットランドとウェールズではテーブルに注文したものが運ばれてくるまでマスクをしていなければならないそうなのですが)



いっしょに仕事をしてはいけないのに会食してもいいって、どういうことなんだろう...?

屋内でのマスク着用が法令化されたにもかかわらず、マスクなしの人がすごく多いのも気になるし。
クリスマス・パーティは...まだ禁止にはなっていません。
国民の関心が高いクリスマス当日の集まりは...?





もしかしたら、日本では話題になっていないかもしれませんが去年、ロンドンで感染拡大危険度が最大に引き上げられる前の週にナンバー10・ダウニング・ストリート(首相官邸)で4、50人集まってクリスマス・パーティをやらかしていたということが今になって発覚して大さわぎになっています。

英国変異株の蔓延が始まって、すでに13万人が死亡していたその時期にパーティです!
社交の集まりが一切禁止されていたその時期にです!

ボリス・ジョンソン首相は国会の答弁で「パーティなんかやっていない、仕事の集まりだった」と言いたい放題、ウソのつき放題。
お酒と食べ物持ち寄りで、シークレット・サンタ(送り主が分らない、受取人に内緒で用意するプレゼント交換)までやって、バンドの演奏まであったというこの集まりのどこが仕事の集まりなのか?!

今さら、国民に自粛しろとはよく言ったものだ。

オミクロン対策強化が始まり、昨年の規則破りパーティ追求が少し飛んじゃったのが残念です。
もうあまり報道されていません。









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お気に入りの場所がコロコロかわる、うちのネコのここ一週間のおひるね定位置

2021年12月11日 07時12分55秒 | うちのネコ、よそのネコ
壁塗りが終わってスッキリした階段の踊り場です。


買い置きのトイレットペーパーを入れておくカゴ(現在カラ)がうちのネコ、ティブのお気に入りの寝床になりました。




一週間ほど前に投稿したこの記事が手違いで別の記事の日付と重複してしまいましたので(別の記事が反映されなくなりました)、いったん削除して、気を取り直してまた投稿です。
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寒くて暗い12月のバクストンで前日に引き続きまたも見かけたウィペット、物腰の優雅な寒がりイヌ

2021年12月07日 08時19分50秒 | 英国のイヌ
投稿手続きの不備で日が開いてしまいました。

土曜日に、バクストンで見かけたウィペットwippet という種類のイヌです。


「窓辺のウィペット」(前回の記事参照)を見かけたその翌日です。
ストックポート日報ではすっかりおなじみの、ピーク・ディストリクトの鉱泉の湧く町、バクストン Buxton にわざわざまた行った理由は...







うちの娘が、ドイツから来てうちに滞在しているインターネット・ゲーム友達とピーク・ディストリクトを散策したいという強い希望を言ったものですから。
バクストンの町はずれにある初心者向き丘陵散策コースの出発地点ソロモンズ・テンプル Solomon's Temple までクルマに乗せていって放置してきました。

クリスマス・ムード満開の、それでもみぞれ雨が降る暗くて冷たい12月の午後、時間つぶしのためにバクストンの町に立ち寄った私たちが行ったのは...

オペラハウス Opera House(右)に隣接したパビリオン Pavilion という細長い温室の中にあるカフェで過ごすことにしました。


お花屋さんになっている左側の入り口を入ったら....


クリスマス・ソングをホルンで奏でるサンタクロースが何だか物哀しいムードを醸しだしていました。


パヴィリオンの奥では定例のアンティーク・マーケットが開催されていました。




入場料2ポンド50ペンス、60歳以上の夫は2ポンドを払って入場しました。
私はそもそもモノを売る催しに入場料を取る仕組みには納得できないのですが...

そうそう、今日の話題はイヌでした。


ウィペットのウィニーはマーケットに出品しているアンティーク・トレーダーの1人が店番要員として連れてきていた飼い犬です。
英国原産のウィペット、見かける頻度は実はかなり低いのです。
2日続けて見かけたのは全くの偶然です。
レースドッグのグレイハウンドを改良した縮小版で、見た目も特性もそっくりです。

イタリア原産の古い犬種を英国で改良した貴族の狩猟犬だったのがグレイハウンドです。
ウィッペットは小作人に払い下げられたグレイハウンドに小型犬種を掛け合わせてネズミやイタチなどの小動物を捕獲するために作り出された庶民的な狩猟犬なのだそうです。
どちらも敏捷で走るのが早く、性質がおとなしいことで知られています。

寒がりなところも同じです。
屋内ではフディー(フード付きのトレイナー)を着ていただけのウィニーは、外の公園に連れ出してもらう前にヒツジのもこもこフリースで裏打ちされたコーデュロイの外套を着せつけられていました。





夫と私はけっこう暖かくて快適な屋内でのアンティークあさりを楽しめました。
夫は銀メッキのスプーンとフランス製の魚の形の栓抜きを買いました。

アンティーク・フェアは週末だというのにガラッガラ。
ウィニーと飼い主の男性はとなりのディーラーにでも店番をたのんだのか、なかなか帰ってきませんでした。

手に取って商品を見ていると、こちらが値切るわけでもないのに正札に書かれた値段より安めの値段を持ちかけてきます。

パビリオンの大部分は現在修復工事中です。


ドームの下がアンティーク・マーケット会場です。
パヴィリオンに沿って私がかつて見た中で最もショボく、最も悲しいだーれも訪ねる人のいない「クリスマス・マーケット」が寂しく静かに開催されていました。

(人がいないのは天気のせいですね)

迎えに行った娘と友達は風のために丘のてっぺんのソロモンズテンプルまでは行ったものの、丘陵散策はすぐにあきらめて丘の上の古いマーケット街にあるパブに入って昼食を食べ、ずっとおしゃべりをしていたようです。
私たちは、ハイキング慣れしていなくて、しかも装備もかなり不備だったこの2人が寒い冬に荒涼としたピークディストリクトを本当に歩きたいのかといぶかったものですが、案の定、ハードルがたかすぎたようです...

グレイハウンドに関する過去の記事を見つけました☟
イギリス原産犬2種、ずんぐりむっくりとほっそりスマート、どちらも茶のブチ....状況も同じ

動物愛護王国イギリスの知る人ぞ知る動物虐待の真実、それでも人々の善意が定着させた引退レース・ドッグ引き取り活動










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