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1日あけて、またネコの話題です。
母ネコ、リヴィーは太っています。
このおにぎりのような座り姿をご覧ください。
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(☝奥の青い板は体重計です。偶然写ってしまったのです!)
母子ともに引き取った10月の初めにはすでに充分にどっしりしていました。
現在明らかに「肥満」です。
原因は、わかっています。
キャット・アダプション・センター(ネコの引き取り手を探す団体)で強く勧められてオンラインで購入した、「科学的根拠のある健康にいい、総合栄養食」を過剰に与えすぎていたからです。
これ。
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右上に座っているのは生後4か月の息子のティブです。
乾燥したキャットフードが15kg入っています。
セール期間中50ポンド(6、928円)で買いました。
体重4キロの標準的な体形の大人ネコの273日分の食事量だそうです。
私のうちにかつて肥満ネコがいたことはありませんでした。
うちの夫は太ったイヌやネコを見ると「動物虐待だ。RSPCA (王立動物虐待防止協会)に連絡しよう」と言うほど肥満したペットを嫌がります。
私は顔がほころぶぐらいよその家の太ったネコを見るのが好きなのですが「自分の家のネコが太っている」という事実を実ははっきり受け止めることができなかったのでした。
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アダプションセンターの女性は、「母ネコにはこの乾燥総合栄養食(=堅)のみを、子ネコにはやわらかいタイプ(=軟)の子ネコ用キャットフード半分量 + 大人ネコの食事に慣れさせるために「堅」も一緒に与えるように」と指示してくれました。
「母ネコも子ネコ用の「軟」を欲しがるので、少し与えてもかまわない」とも言っていました。
9月に亡くなった先住ネコのホレイシオは「軟」しか食べませんでした。
栄養がバランスよく採れて虫歯にならないらしい「堅」に移行させたかったのですが、食べたがらないマズい食餌を強要するにしのばず、ずっと「軟」で通した経緯があります。
アダプションセンターで「堅」を食べなれていた今回うちに来た2匹はこれからも獣医師も勧める「堅」を食べ続けてもらう予定です。
朝、1食分の「軟」を二つのお皿に盛って母子で分け合って食べさせると同時に共有のお皿にいつもざらざらとかなりの寮の「堅」を入れておきました。
いつも少し残して食事を終え、小腹が空いたころに降りてきて少しずつボリボリカリカリ間食していました。
たっぷり盛った「堅」がすっかりなくなる午後遅くにまた「軟」の一食分を半分ずつ与え、同量の「堅」をたっぷりと入れておいておきました。
どっちのネコがどのくらい食べたのか判別つきかねるやり方です。
当初は「ぽっちゃりしてるね」と毛並みのツヤツヤしたリヴィーの体をちょんちょんたたくのが楽しみだったのですが、ここ数週間、手で触った肉の感触が堅くて厚くなり、薄い皮膚にむっちりと詰まっているかんじになってきていたのです。
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体重を計ったことはありません。
私が抱いて体重計に乗って、私の体重をひけばリヴィーの体重が判明するのですが、抱き上げられるのを好まないのです。
たまに抱き上げてみたら「お、重い!」
亡くなる前の衰弱したホレイシオの羽のように軽かった体を思って胸がいっぱいになるのですが、リヴィーの体重は晩年のホレイシオの2倍以上あります。
ホレイシオは若い頃、精悍で美しい肢体のオスネコでした。健康な時の体重は4kg前後。
それに比べてリヴィーは.....
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(寝ている写真ばかりのリヴィーです。ずっと撮りたかった四つ足で立っている写真がやっと撮れました)
肥満の件は抜きにしても、もともと首と手脚が短くずんぐりむっくりで、胴体も短めな「小さめのネコ」であるはずなのです。
獣医師に診せるべきかと相談していたところ、ふと思い立って「堅」フードの袋にかかれている「一日に摂取する適量」表によると、ショック!体重4キロのネコは1日たったの60gで充分栄養が足りているらしいのです!
母子2匹合わせて400gは与えていました。
太るのも無理ありません。
いくら何でも60gは少なすぎやしないかと夫がインターネットでダブル・チェックしてみたら少なすぎず、栄養バランス上もカロリーの点でも適量と確認が取れました。
体の小さい(ホレイシオより胴が短い)リヴィーの適正体重は4キロ以下のはずです。
現在おそらく6㎏は絶対にあるでしょう。
そう言うわけで、今までどちらかと言うとしばらくつらいノラネコ生活を経験したリヴィーにたくさん食べさせてリラックスさせてやりたいと甘いことを言っていた夫が(ペットの肥満は飼い主の怠慢で動物虐待だ、なんて言っていたくせに矛盾していますが)リヴィーのダイエット管理をする、と宣言しました。
夫が決めた方式で3日前から現在食餌療法中。
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さすがに一気に60gまでに減らすと欲求不満とリバウンドが心配なので、徐々に減らす計画です。
量を計ってそれぞれのネコがどれだけ食べたか把握しています。
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少ない量を親子一緒に食べさせた後、母ネコがふてくされて階上に昼寝しに上がった時など育ちざかりの息子のティブにコソコソ余分の「軟」を与えています。
母ネコにバレています。
台所のドアをしめ切って息子ネコだけに余分の食事をさせている間、ドアの外で不平を言っているのが聞こえました。
「なんで私にはくれないの」と。
夫に(英語で)それを伝えたら「太っているからだと言ってやれ」とのことでした。
本人にそう日本語で言ったのですが理解しているとは思えません。
ノラネコ経験がなく育ちのいいティブは母親ほどがっついてはいません。
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