イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

人に愛された強い記憶のある愛情深いネコたち、手放されるようになった事情はいろいろ

2024年11月29日 20時38分34秒 | うちのネコ、よそのネコ

ストックポート【ネコ】週報です。

毎週恒例の、ネコ保護施設でまた「ネコに話しかける」ボランティアをしました。

住宅地の裏側に広大な牧草地が広がるド田舎のただなかにあるストップフォード・キャット・レスキュー Stopford Cat Rescue というチャリティ団体の、ネコ保護施設です。

ダイヤル式のカギを開けていつもの時間に入った私を、人懐こいネコたちがわらわらと迎えてくれました。

運営する女性には会いませんでした。自宅の飼いネコを獣医にみせるために夕方まで来られなかったためです。

今回長く膝にのってくれたのは薄いジンジャー色の華奢で小ぶりな体つきのメスのマーヤです。

やわらかい毛並みが心地よく、いつまでも撫でていたくなります。「いい気持ちスポット」にヒットしてからは「もっとそこを集中的に掻いてほしい」と身体を私の手に押し付けて要求します。

胸に白星があるため「黒白ネコ」に分類される貫禄のある黒ネコ、ハリーも膝にのってきました。ハリーがおりたらまたマーヤが乗ってきました。私はネコの人気者...というより人間にかまってもらえるのがみな、よほど嬉しいのでしょう。

どちらも、もと飼いネコです。

華奢で目がぱっちり、子ネコのように可愛らしく、人懐こいマーヤに貰い手が見つからないのが不思議です。

以前にも書きましたが獣医の診察/治療費の高騰が大きな原因で、イヌやネコを飼い始める人が圧倒的に減っています。飼えなくなったネコを引き取ってほしいという問い合わせは現在、断らざるを得ません。

もとの飼い主にもマーヤを手放さざるを得ない事情があったようです。

さすがに、30分も外の「ネコに話しかけ椅子」に座り続けると足先とお尻が冷えてきました。

熱効率がめちゃくちゃ悪い、木の板造りの屋内に移動。電気式のパネルヒーターが2台、全開で稼働していてけっこう暖かいのですが...座るところがなくしかも臭い...!

臭いのはネコでも「キャット・リッター(ネコ用トイレ砂)」でもなく、いつでも食べられるように多めに出しっぱなしになっているキャットフードです。

ちょっとのあいだ黙ってスマートフォンを見ていると、いっしょに入ってきたマーヤが私の顔の高さに上がって来て「スマホなんか見てないで私にかまって」と頭の後ろでスマートフォンを持った手をグイグイ押しはじめました。

「はいはい、ごめんね」と言ってスマートフォンをしまうと「もういい」と言って床暖房の効いた自分の寝床に戻ってしまいました。

膝の上には上がってこないものの、私が「ネコに話しかけ椅子」に座ると必ず出てきてとなりに座るのが、高齢と腎臓病でもうあまり長くないというコーニッシュです。コーニッシュ・ウェイという道路で行き倒れになっていたところを保護されました。

毛づくろいをしなくなった病気や高齢のネコにつきものの、ゴワゴワとフェルト状に固まった毛が痛々しいです。

 

 

もう1匹、局地的ゴワゴワ毛のマーサです。

マーヤと同様、小柄で目がクリっとしたバーディーも人懐っこい、もと飼いネコです。

飼いネコとして斡旋できる人懐っこいネコが人間に対する信頼を失わないよう、あるいは神経質なネコを膝のりネコにしたてあげ、もらわれた先で「ネコの仕事」を遂行できるようにボランティアがかわるがわるやって来て「話しかける」この施設の仕組みはとても有意義です。

それにしても、こんなにかわいいネコたちを手放さざるを得ない事情とは何でしょう。

かわいいネコ(あるいはイヌ)を飼ってみたものの、飼育にかかる経費を軽視していた、ペットが病気になったり事故になったりすれば思わぬ獣医費がかかります。失業したり病気になったりで経済的に困窮したり、家を失いペット禁止の賃貸住宅に移ることになったり、動物アレルギーの人と同居することになったりと本当にやむを得ない事情があるのでしょう。

仕事が忙しくなって、子供が世話をめんどくさがるようになって、単に飽きた...等、身勝手な理由もあるでしょう。

もちろん飼い主が高齢で亡くなったり介護施設に入って飼えなくなったりのケースも多いです。

この施設の「飼いネコ候補」はー度はカーペットが敷かれた暖かい部屋のソファーやベッドに寝そべって、飼い主とテレビを見た経験があるはずです。

それがこんな(とっ散らかった物置のような)場所に他の大勢のネコと置いておかれることになるなんて、ネコたちの気持ちを考えるとせつなくなります。元の飼い主の事情なんてネコには理解できません。

運営女性やボランティアが、ネコの幸福のためにいくら手を尽くしても暖かい家庭の雰囲気を味合わせてやるのは無理があります。

子供たちの遊び相手にいいだろう、老後の寂しさを紛らわせてくれるだろう、かわいくて癒しになるだろう...という理由でペットを飼おうと思っている人たちはちょっと落ち着いて考えてほしいものです。このイヌやネコを死ぬまで幸せに暮らさせてやれるか、を。

70歳以上の元気な高齢の方には10歳以上の、貰い手が限られている落ち着いた老ネコがおススメです。保護施設がていねいに相性の相談に乗ってくれます!!

保護施設のある場所は農地登録された土地なので物置小屋のような仮小屋しか建てられません。水道も引けません。そのため、お手洗いはとなりの農家の納屋まで、借りに行かなくてはなりません。

となりの農家の庭には二羽ニワトリがいます。時々塀を超えて脱走する保護ネコ(生涯保護ネコ)マーシャが私についてきました。

こちらから近寄ったり触ろうとしたりすると...噛むそうです。

 

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活躍の場が増えている、疑問も多い...さまざまな種類の介助犬

2024年11月28日 05時00分00秒 | 英国のイヌ

クリスマスツリーにみたてた「クリスマス・ジャンパー」を着たイヌ。

書店の入り口前に腰を下ろしている飼い主に声をかけて写真を撮らせてもらいました。

クリスマス飾りが華やかな11月末にクリスマスショッピングをしているこの男性がショーツ(半ズボン)姿なのは気にしないことにして...

イヌの名前は聞いたけど忘れました。メスの、リトリーバーとダックスフントの驚きの混血!!だそうです...が、それは今回どうでもいいです。

ソーセージ体型ではないものの、ずんぐりむっくりしています。そう言えば、顔付きがダックスフント?

「SERVICE DOG」と記されたハーネスをつけた、「介助犬」です。ただし、「SERVICE DOG 」ハーネスはアマゾンでもー般のペットショップででも誰でも買えます。

介助犬の代表格の盲導犬 は訓練機関が発行した正式な認定バッジ付きのハーネスをつけているはずです。

「介助犬、えらいのね」と言ったものの、その犬がどんな介助をするのか(盲人でも、ろうあ者でもなさそうなこの飼い主にどんな障害があるのか)聞くのを憚っていたら飼い主が「ぼくにはトゥレット症がある」と教えてくれました。

「その...症状が出る前に予知してくれるの?」「そう」

てんかんなど発作の症状を伴う人の汗の匂いや体温の変化などを感知して症状が出る前に警告するよう訓練されたイヌがいます。糖尿病などを持つ人の血糖値の上昇なども感知できる、総して医療警告犬 mediacal alert dog ですね。

てんかんの場合、警告を受ければ安全なところに移動したり周りに助けを求めたりできるらしいですが...

トゥレット症は、意思に反して急に体が動いてしまう症状を持つ発達障害のー種です。瞬きの頻発、首や肩が動くほか、奇声をあげたり卑猥な言葉を発したりする例も知られています。...生活上の苦労は並大抵ではないはずですが、予知警告されたらどう対処するのか、気になります。(さすがに質問はひかえました)

ところで、近ごろ「イヌ連れ歓迎」の場所が増えていますが、ストックポートのほとんどの店はまだ(明記していなくても)「イヌの入店禁止、特例として介助犬の同伴は許可します」という方針をとっているはずです。

 

イヌの窃盗が激増、まれに身代金目当ての誘拐まで報告されている昨今、イヌを外において店に入る人はほとんどいないはず。

でも(誰でも買える)「介助犬」ハーネスをつけたイヌには特例が適応されるはずなのにもかかわらず、寒い店の外でショーツをはいて店内で買い物中の連れの人を待っているトゥレット症の男性とイヌ...なぜ?

 

飼い主の男性のパートナーらしき女性が買い物を終えて、書店から出てきました。

「お待たせ」とトゥレット症の男性に言いながら買い物袋を手渡し、「いい子にしてた?」とイヌに言いながらリードを取って歩き出しました。

あれあれ、障害者の介助犬を奪ってどうするの!?

 

...夏の制服として支給される(らしい)ショーツを真冬にはいて仕事をしている郵便屋さんはたくさんいます。バスの運転手さんも先週見かけました。膝が出ていると動きやすいのでしょうね。どの制服をいつ着なければダメという決まりはないようです。

調べました。数ある種類の介助犬の利用者は「イヌの同伴禁止」の場所に出入りするために訓練所が発行した認定証を携帯することになっています。ただ、たいていの店は認定証の提示を求めることなく「SERVICE DOG」のハーネスやベストを身に着けたイヌの同伴を許可するようです。

 

 

 

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今やストックポートは国際都市!英国で自由を楽しむ難民移民が故国をしのぶ移民経営の食品店

2024年11月26日 05時00分00秒 | 英国の、生活のひとコマ

厳しい寒さの数日の後おだやかな週末を過ごせました。昨日、月曜日はまた少し気温が下がりました。

ストックポート、タウンセンターのにぎやかなショッピングエリアから少し離れた通りでみかけた南国の果実...

マンゴーと、濃いピンクの果肉が少しはぜてのぞく硬い殻の木の実 ... アーモンドかな、と店の人に聞いたらイラン産のピスタチオだそうです。地面から拾った時のギンナンのように果肉がついているのを見たのは初めてです!(ギンナンみたいに臭くありません)

中央アジアや中近東の果実ザクロに...

 

初めて目にした実物のクインス quince。

ポルトガル語由来の日本語で「マルメロ」だそうです。原産地はイラン。

スッカスカして生でたべてもまずいそうです。ジャムや果実酒用とのこと。白い果肉を煮つめると半透明の赤いゼリー状に固まり、煮崩すとジャムになるという記述を見つけました!試さなきゃ!

 

近年、英国でよく見かける、イラン系移民が経営するイランの主に食料品を販売するイレーニアン・ショップ Iranian shop の外に箱ごと並べてありました。

たびたびテナントが入れ替わるこの店舗に落ち着いてもう2~3年は経つでしょうか、入ってみたのは初めてです。

それにしても、屋号「Alan's Superstore」のアランって誰でしょうか。経営者が本当にアラン(英国人の年配男性名)なのかどうか気になるところです。

入ってすぐ右側に野菜と果物が陳列されていました。

イタリア産のブドウ、産地不明のミカン、南アフリカ産のネクタリン、キュウリ...漢字で「胡瓜」って書きますよね。「胡」はペルシャ(イランの古名)を意味するはずです...、スペイン産のプラム、ブラジル産のマンゴー、スペイン産のカキ、産地不明のレモン、イタリア産のダイコン(英語でムーリーといいます)ラディッシュ、ネギ、ハーブ各種...圧倒的にあったかい地域の産物が優勢です!

英語でパーシモン・フルート persimmon fruit というカキの箱のスペイン語のラベルに「製品名:KAKI」と書かれています。

英国でも「カキ」と言われることもあるそうですが、ほぼ例外なく通じません。

入口わきの床に箱ごとおかれていた、ターニップ turnip 。甘いカブなのですが...

見ての通りヨーロッパ、西アジアのー般的なカブは可愛らしい二色使いです。上部が深紅や抹茶色のターニップも見たことがあります。日に当たる部分に色がつくようです。

右と左の箱のなかみは違う種類です。産地も違います。左側はたしかイタリア産でした。英国のスーパーマーケットに冬になると並ぶターニップはもっと大きく、こぶし大ですがこの店にあったものの多くはゴルフボールよりちょっと大きいぐらいで小ぶりでした。

野菜果物には製品名と値段の札がー切出ていないのがドキドキひやひやものでした。

 

奥に入って「乾物」の棚も見てまわりました。

紅茶の棚がものすごーく充実していました。

中身の詳細は不明ですが、「2台の卓上扇風機ブランド」と「競売人ブランド」の紅茶、そのものズバリのイラストが秀逸です。

 

写真を撮らなかったので販売ウェッブサイトから勝手に写真を借りた...

日本でも人気があるという英国の紅茶、アーマド・ティー Ahmad Tea に力が入っています。ブラックの紅茶をよく飲むことで知られているイランで1番人気のブランドです。

アーマド・ティー愛飲者のイラン人、アゼルバイジャン人を個人的に何人も知っています。他のイラニアン・ショップでも売られています。英国人社会では浸透していないブランドなのですが、創業者がイラン系の兄弟だそうですね。

実は、英国紅茶のそれも茶葉にこだわる夫が大ファンで、何年もオンラインで購入しています。

今度、この店に連れていくしかありません。

 

ネスカフェ・ゴールド・ブレンドのパクりの...

「マムード・コーヒー Mahmood Coffee」。フォントも写真も...カクカクした瓶までそっくり!くびれたウエストだけが独創的です。

 

クルミ大に縮小された「乾燥ライム」。

左側は乾燥レモン。何に使うのでしょうか。お菓子作り?果実酒...ではなさそうですよね。イスラム教の戒律が厳しいイランでは飲酒はご法度ですから。

会計カウンター横の冷蔵ケースには甘そうなお菓子がずらりと並んでいました。

お酒を飲めない中近東の人は紅茶とお菓子が大好きな甘党が多いと聞いたことがあります。

 

2ポンドのザクロ1個とバーベリー barberry という、ききなれない名の美しいルビー色の細い小さな木の実(乾燥)の小さな袋入りを買いました。

 

会計カウンターにいた店員はハンサムなイラン系の若者でした。(まさか彼がアラン?)私の前に会計をしていた、ヨーロッパのマダム風の装いのイラン系の年配の女性とファシー(イランの言語)で会話をしていました。

地元のイラン系の常連客が主な客層のようです。商品の箱のほとんどに英語の記述なしです。

ブレクシット完了後、出稼ぎのポーランド人の数がぐっと減りました。そこら中にあったポーリッシュ・ショップ Polish shop も数が減っています。そのかわり不法移民として入国し、難民として認定されて居住権、就労兼を得たイラン人、中近東の人が増えているように思います。

「Alan's Superstore」のある、国際色豊かな短い通りです。黒い庇の出ているのが(左側)「アランの」イレーニアン・ショップです。

 

私がボランティアをしているチャリティショップ、オックスファムに英語がほとんど話せないイラン人難民の若い女性が英語の勉強をかねて手伝いに来ていました。夏中、週に2回、私と一緒に店番をしましたが現在は英語学校に通っているため会うことはありません。休みにまた手伝いに来るそうなのでイランの食材の使い方など聞いてみます。

その人は私が会った多くのイラン系女性と同じで開放的な服装をし、お酒を飲み、男性といっしょのジムにも行っていました。母国でのイスラム教の戒律がよっぽどイヤだったんでしょうね。英国での自由を満喫しているようです。

彼女のスマートフォンに搭載した翻訳アプリケーションを使って、「お父さんがアフリカ人男性たちとヨーロッパ数か国を徒歩で経由して、ボートで渡英、5年かかって難民認定され彼女とお母さん、姉、弟が呼び寄せられた」という話をしてくれました。

イランでの学校時代、お友達と公園で人目をしのんでベールを脱いで撮り合ったハラハラビデオも見せてもらいました。「そんなところを風紀警察かなんかに見つかったらひどい目に合うんじゃないの」と聞いてみました。だからこそ楽しいスリルなんですね。英国に来られてよかったね、としみじみと思いました。英語が話せるようになったら美容師養成校に行くそうです。

 

スーパーマーケットで売られているものよりー回り大きいザクロです。

硬い皮をよく切れる包丁でザクっと切って...

ほじくり出して食べたルビー色のツブツブの美味しかったこと!奥までぎっしり詰まっています!

酸っぱさは皆無で、強烈な甘さの奥にかすかな苦みがありました。手もまな板も真っ赤に染まりました。また行って買って食べるつもりです!

バーベリーも甘酸っぱくて美味しいです。ヨーグルトやシリアルに入れて食べています。

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やっぱり行った、恒例のマンチェスター・クリスマス・マーケット、今年は異例の師走前

2024年11月23日 07時06分44秒 | マンチェスター

年末恒例、マンチェスターのクリスマスマーケット the Manchester Christmas Market (以下、MCM)に行きました。

晴天の冬の日、青い空が美しい1日でしたが...11月には異例の3日続きの厳しい寒さでした。今日あたりからまた気温は上がるようです。

寒い平日の午後ですが、けっこうな人出でした。

各国料理の出店がならぶ、お昼休みの時間帯のエクスチェンジ・スクエア Exchange Squareです。☟

詳しい説明をのせた去年の記事です☟

今年も買ったフランス製の石鹸、マンチェスターのクリスマス・マーケットで

 

バス路線多数のターミナルが集結、トラム(市電)の駅もあるマンチェスターの表玄関ピカディリー・ガーデンズ Piccadilly Gardens は飲食店に特化したエリアです。それも、外国の「ストリートフード」に...

ドイツ、オーストリア関係の出店はマンチェスターのクリスマス・マーケットの名物です。

ピカディリー・ガーデンズに今年もそびえるMCMのシンボルのようなドイツ風のメルヘンチックな風車をのせたグルーヴァイン(暖かい薬草入りの甘いワイン)を飲ませるドイツのバー。

スペイン、ギリシャ...

メキシコ料理...

ご当地、英国のフィッシュ&チップスまで出ています。

語呂のいい、Hip-Hop-Chip-Shop を謳っていますが、どこがヒップホップ?懐かしのラジカセを模した屋台ですが。

MCMの名物は、なんと言ってもジャーマン・ソーセージ!

炭火で焼いた、太くて長いパリっとした皮の香ばしいジャーマン・ソーセージはかつて1年に1度、MCMでしか食べられられない季節と地域限定の特別なごちそうでした。今ではスーパーマーケットに行けばそれなりのドイツレシピのソーセージは買えますが...

MCMで寒空の下、炭火の匂いを嗅ぎながら喧騒の中で食べるジャーマン・ソーセージの味は...格別な気が...なぜかします。

売る側も承知していて驚きの8ポンド(1551円)。ロール(ホットドッグ用のパン)付きで要するにホットドッグですね。高いです。

そこでは食べすに別のエリアに移って...

けっきょく、New Cathedral Street のジャーマン・ソーセージ屋で...

同じ値段(8ポンド)のソーセージを買って食べました。熱い肉汁がブリブリにじみ出てきてうっとりするほど美味しかったです!

遅く起きて朝食後すぐ家を出た夫はお腹が空かないらしく、私が1人で食べました。(夫はベジタリアンですのでソーセージは食べられませんが、お腹が空いていればポテト料理、チーズ料理など見つけたはずです)

暖房の効いた牧歌的なドイツの山小屋風のダイニングエリアで、買ったストリートフードが立ち食いできるようになっています。

ショッピング・エリアに出ている店で買ったアルコール飲料は必ず、この小屋のような決まった場所で飲まなければなりません。

ピカディリー・ガーデンズでは、ガーデンズ(公園)内どこで飲んでもいいのですが、こぎれいなショッピング・エリアでのお酒の歩き飲みは規律上、歓迎されないのでしょう。みんな決まりを守っています。

去年の記事にも書いたのですが、もともとMCM始まって以来メインの会場だったアルバート・スクエア Albert Square に開始当時から店開きしているドイツの家族経営のジャーマン・ソーセージ屋が私のお気に入りです。その人たちがアルバート・スクエア(改装完了は来年夏の予定)に戻ってくるまでジャーマン・ソーセージは食べないでおこう、と何となく思っていたのですが...食べちゃいました。

市庁舎の大改装のため、アルバート・スクエアが閉鎖されてから今年で3年、そのドイツのソーセージ屋はどこで店を出しているのだろうと思っていましたが...エクスチェンジ・スクエアで見つけました。同じ店構えです。

談合でもしたのか値段はどこも同じ8ポンド。

エクスチェンジ・スクエアの別の店で撮ったジャーマン・ソーセージの遠火炭火焼き風景です。

 

私たちは高級店が並ぶ広い通り、King Street の定位置に店を構えるフランス人のおじさんの石鹸屋さんから、毎年手作りの石鹸を10個(ほぼ1年分)買うことにしています。

12月になるまでクリスマスのことを忘れていたい夫はMCMにも12月の2週目をすぎるまで行かない主義です。

私が12月の最初の週に1人で日本に行くことが決まっている今年は特例、前倒しです。

.

..そう言えば、クリスマスを別々に過ごすのは結婚してから初めてです。

 

ヨーロッパ物産展のような欧州各国からの出店が目立つこの広場、セント・アンズ・スクエア Saint Ann's Square の...

つきあたりに18世紀の古い教会、セント・アンズ・チャーチ Saint Ann's Church があります。

横を抜けて...教会裏側の小さな広場に面した...

 

セントアンズ・パッセージ Saint Ann's Passage を抜けるとすぐ出たところに目当ての石鹼屋さんがあります。

自然の原料を使って手作りされた石鹸は1個5ポンド(969円)もします。石鹸好きな私たちは、数少ない贅沢のひとつと割り切って香りのよい肌に優しい石鹸を楽しむことにしています。

3個で10ポンド、10個で30ポンドとかなり太っ腹な量買い割引があります。今年は7個で20ポンドでどうだ...と夫が値引き交渉をしてほんのちょっとの思案のあと快諾してもらえました!毎年来ている私たちをおぼえてくれているのです。

 

今回は、日本にラップトップを持参しますのでストックポート日報日本版を投稿するつもりです。

 

毎年見かける強烈なビジュアルの肉詰めヨークシャー・プディングの店の看板です☟

porky は太った(おもに)男性を揶揄することばです。屋号に使うとはちょっとした度胸です。

 

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寒すぎて、外でネコと座るのはあきらめた終日霜の残る美しい冬の日にネコと過ごした数時間

2024年11月21日 05時41分22秒 | うちのネコ、よそのネコ

昨日はこの冬、ー番寒い1日でした。夜明け前は気温がマイナス4℃まで下がったようです。

 

早朝、外の景色はどこも霜をかぶって白銀の世界でした。日中最高気温は5℃前後、それでも日かげの水たまりの水は日暮れまでこおりっぱなしでした。

おなじみのネコ保護施設での短時間のボランティアに行ってきました。

最初の写真2枚は、ネコ保護施設の向かいの牧場です。

午後も2時をすぎているというのにネコ保護施設のボーボーと茂った草は凍り付いてカチカチです。

ネコと座って話をする恒例席は氷の椅子のように冷たかったのですが、暖かく着込んできたので5分ほどがんばって座ってみました。

3匹のネコが、通過儀礼のように私の膝の上を通り過ぎていきました。一瞬すわったネコもいました。

やっぱり寒いので、ガタガタの木の板壁のあばらや屋内に入りました。ネコの多くは暖かい室内で、居室を与えられているネコたちはホットカーペットの上でぬくぬく過ごしていました。

パネルヒーターのとなりの特等席で暖を取る、えーっと名前は忘れました。小柄なメスネコがどいたたあと...

この六角形の「ネコ箱」を譲っていただいて私が腰かけました。側面に丸い穴が開いていて、ネコが中に入れるようになっています。この、積んだり並べたりして好きなように組み合わせて配置できるネコ家具(1ブロックのみ)は善意の寄付品だそうです。

この、スクラッチ・ポスト(爪とぎ)付きの「キャット・ステーション」も...

先週末、内側の門の外に放置(寄付)されていたそうです。穴の開いた高さの違う箱ふたつ、丸い寝床がてっぺんについた柱が2本、2段ベッド式の3つのコンパートメントにはそれぞれ気持ちよさそうに丸くなったネコがぎっしりと詰まっていました。

運営女性は「やっぱり大きすぎてジャマだからいらない」と言っていましたが、ネコたちは絶対に気に入っています。でも私もほしくありません。

うちのネコたちは、ソファーやベッドなどお気に入りの場所を次々と変えて寝るのが好きなのです。ネコ用の寝床には見向きもしないでしょう。

パネルヒーターのそばに座って、運営女性が来るまで私の「ネコに話しかける」仕事をしました。天候や物価の話です。返事はしてくれませんが聞いてもらっている手ごたえがありました。

17歳で死んだうちのネコ、ホレイシオそっくりの毛色のトリックスは歯がほとんど抜け落ち、あごのかみ合わせが悪いので...

いつもピンクの舌先をちょろっとのぞかせていますが、舌が出ていない時は下あごが前に突き出し気味でぶすくれた表情に見えます。口が閉じられなくなったら...やはり安楽死...だそうです。

「自宅の飼いネコ(のうちの1匹)のためにトリマーが来ていたので」運営女性は遅れてきました。ネコのトリミングなんて聞いたことがなかったのですが、実は「医療トリマー」とでも言うのか...?毛づくろいをしなくなったネコの毛がフェルト状になるのを防ぐための処置だそうです。特殊なバリカンで硬くなりかけた毛をそぐように刈るのだそうです。

暖かい、あばら家の中で話をしていた私たちの肩の高さで体をすり寄せてきたおばあさんネコのモリーも背中の高い位置に固くなって盛り上がった毛の部分がありました。「ハサミでじょきじょき切っちゃダメ?」と聞いてみましたが、ダメだそうです。専門家のトリミングが必要だそうです。

そうそう、前回外で人知れず息を引き取ったアルディの遺体に寄り添っていた、「天使の羽」を持つ外ネコも...

 

...同じだそうです。抜け毛が背中の両脇にフェルト状にくっついています。...抜け毛だとは知りませんでした。黒ネコなのに抜けた毛は時間がたつと褪色して茶色になるそうです。このネコは人に絶対さわらせない(わりには出されたエサは食べ、用意された小屋で寝る)「完全ノラ」なので、処置なし、運営女性の心配のタネです。フェルト化した被毛を取り除かないと皮膚に悪いですし、たぶん虫がつくのでは。

ふてぶてしい面構えの外ネコです。

このハリーはじめ、人懐っこい「飼いネコ候補」は多数います。

先週(たったの)1件あった、「ネコが欲しい」という問い合わせは「黒白のネコはイヤ」という毛色の注文付きで残念ながら希望に合うネコはいなかったとか。

実は「黒白じゃないネコ」の希望は非常に多いそうです。タビー(トラ)かジンジャー(茶トラ)を欲しがる人が多いんですね。毛色なんてどうでもいいのに...!と思うのですが。

ただ、ジンジャーネコに死なれた後また、ジンジャーネコに来てほしいとと希望する気持ちはたしかによくわかります。

英国の雑種ネコの半分以上が「黒白」らしいです。

 

ネコ保護施設の前の道から見える遠くのピーク・ディストリクトの丘も白く霜で覆われていました。

 

3時40分、太陽が滲むように沈む美しい西の空です。

 

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景気の悪い通りの店じまいしたゲームショップの跡地に開いた新コンセプト、「ゲームカフェ」とは?

2024年11月16日 19時19分02秒 | 英国の、生活のひとコマ

2週間前の土曜日にストックポートのタウンセンター...

有数の不景気な「シャッター街」、 Princeses Street に用事があって行きました。

以前、コンピューター・ゲームショップだった店舗に、「ゲーム・カフェ」なる興味深いビジネスが店開きしていました。

週末だけあってそこそこ繁盛していました。許可を得て取った写真です。

昨年、そのゲーム店が閉店投げ売りセールをしていたのを通りがかりにみつけ娘と入ってみた時に、ゲームソフトの売り場が劇的に縮小、ゲームキャラクターのライセンス商品と、普通のおもちゃにおもな売り場スペースが割かれていたことに驚きました。子供たちが小さかったころはよく行った店の10年ぶりぐらいの来店でした。

スマートフォンにダウンロードしたゲームやインターネットゲームが主流の今、ゲームソフトはあまり売れなそうです。買う人もオンラインを利用するのでしょう。

その同じ場所でむしろ時代に逆行した「卓上ゲーム tabletop game」で遊べるカフェが店開きしたのはとても興味深いです。

私がボランティアをしているチャリティショップ、オックスファムでは毎年この時期になると中古の卓上ゲームが年配の人によく売れます。

クリスマスに孫が来るのでしょうか。ふだんはコンピューターゲームに夢中の孫たちもおじいちゃんおばあちゃん孝行で家族ゲームを楽しんでくれるのかもしれません。

私と同年代のお客さんが「今、卓上ゲームが若い人たちの間で再流行している」と教えてくれました。なるほど、ゲームカフェがオープンするぐらいですから、確実に需要が伸びているのでしょう。

その人の子供は、うちの子供たちと同様、子供時代に卓上ゲームを楽しんだ世代ではなさそうです。

28歳のうちの息子が卓上ゲームで喜んで遊んだのはせいぜい9歳ぐらいまで、以後、ゲームボーイに夢中に。当時は男の子だった6歳下の娘にゲームボーイを買い与えたのはもっと早かったはずです。息子はかなり長い間ゲームボーイを楽しみ、大人になってからXボックスを買いましたが、娘世代はクラブ・ペンギンやマインクラフトなどインターネット・ゲームにすぐ移行しました。

私の家では木の箱に入ったコレクター・エディションのモノポリーを買ってから、1~2年にいちど成人した子供たちと家族でプレイします。私はいつも最初に破産します。

平日にそのゲームバー、the Dice Box に戻ってみました。実は家族で卓上ゲームをやりたくて、SNSサイトに入ってくる広告動画をけっこう熱心に見ています。ゲームの種類のリサーチです。

ガラガラ。

「今度家族を連れてきたい」と言って見学、熱心な店員が説明してくれました。(私がいた20分足らずの間お客の数はゼロ)

カフェなので、お値段が高めのドリンクや軽食を注文しなくてはなりません。そしてプレイ料金が1時間大人1人、2ポンド(高い!子供は無料)

在庫のゲームの種類は現在700種!

お客は最新のゲームをいろいろ楽しみたいであろうことを予想して、スタッフはほとんどの人気ゲームの遊び方に精通しているそうです。遊び方を読んで理解するのに最初の1時間を費やしてしまうことがないようにセットアップなど手伝って説明してくれるとか!

「店長のおススメ」みたいな棚で見つけたカードゲームです。箱の憎々しいゴキブリのイラストがたまりません。

「ゴキブリポーカー、ゴキブリのたわごと」。相手のウソを見抜くゲームだそうです。一瞬、コーヒーを買って2ポンド払って1時間座って店員にゴキブリポーカーを教えてもらおうか...と思ったほど私の興味を引きました!(実行しませんでした)

「広場」とか「百の鳥居」とかカードを並べてつなげる日本情緒もののゲームも興味を引きました。遊んでみたいとは思えませんが、錦鯉、蛇の目がさとうちわを持った舞妓さんに黄門様、肥たご担ぎのお百姓のイラストに注目です。

モノポリーなど伝統的なゲーム盤を貼り付けた壁がおしゃれですが...昔ながらのCludo、 Battle Ship、WHO’S WHOなどはおいていないそうです。

モノポリーはありましたが、時間がかかりすぎるためおススメしないそうです。たしかにモノポリーやクルードー(犯人あて推理ゲーム)など古典ゲームが好きで定期的に遊ぶ人は自宅にゲーム盤があるでしょうし。

次々と発売されるという新しいコンセプトのいろいろなゲームで遊んでみたい人が行く場所みたいです。

私はカウンター(たま)を並べて点数を稼ぐようなルールが簡単で奥が深い「モダン・チェス」カテゴリーのゲームを買いたいのです。実物を買う前に見てみたかったのですが、そういうのはありませんでした、

平日でもクリスマスショッピングでそこそこにぎわい始めたストックポートのショッピングエリアに驚異的なガラガラぶりなくせに週末は予約必須とのこと。

話のネタに行ってみる人も多そう。うーん、ピザ13ポンド(2,534円)は軽食カフェに払うには高すぎます...!常連客がつくのかな...?

平行に走るとなりの通りには...

2018年に「連合王国でいちばんみっともない建築物」に与えられる栄えあるカーバンクル・カップ(おでき杯)を受賞した総合レジャー施設、the Red Rock があります。

記事のリンクです☟

輝く栄冠!建築大賞を獲得した連合王国で一番見苦しい建築物がストックポートにあり!!!

 

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まだ11月、クリスマスの準備が整うタウンセンターでクリスマスの喜びを享受できない子供に思いを寄せる

2024年11月16日 07時14分33秒 | 英国の、生活のひとコマ

ストックポート、タウンセンターです。

あらら、生木のクリスマスツリーは12月になるまでおあずけだ...みたいなことを先週書いたのですが、もう特大のが据え付けられています。こんなに大きく成長した生きた木をたった2ヶ月飾るために伐採して枯れさせるなんてもったいないです。1月6日まで2か月も保つのか疑問です...保つんでしょうね。

国道A6沿いのマージー・スクエア Mersey Square です。ショッピングセンター、マージーウェイ Merseyway の入り口から撮りました。

マージーウェイ、内部です。

マージーウェイの通路には毎年おなじみになったギビング・ツリー the Giving Tree がたてられました。

クリスマスの朝にプレゼントをもらえない事情のある子供たちがいます。子供たちにプレゼントをあげすぎていることを自覚しているひじょうに多くの親たちはドキッとする事実です。

子供たちは祖父母はじめ多くの親戚たちからもたくさんのプレゼントをもらいますし。

毎年出没するこの白いクリスマスツリーには恵まれない子供たちの欲しいものが書かれた「短冊」が下がっています。

10歳の男の子が「スポーツ関連のおもちゃ」を(手前)、8歳の女の子が「光るスクーターとヘルメット」を(左奥)希望しています...☟

この時期、すでにクリスマスプレゼントを買い始めるのに奔走する人々がちらほら見受けられます。

身のまわりのあらゆる人にあげまくる(しかも必ずしも喜ばれるとは限らない...むしろ、えーなにこれ、いらない...のほうが多そうな)クリスマスプレゼントの大量買いに疑問を持つ人は多いはずです。

特に子供へのプレゼントの習慣を見なおそうという提唱の一番よく知られたものは「クリスマスプレゼント5つのルール 5 Gift Rules for Christmas」です。

①欲しいもの ②必要なもの ③身に着けるもの ④本 ⑤楽しい思い出... をそれぞれひとつずつ。

...実質、「おもちゃ」は①の「欲しいもの」たったひとつだけになっちゃいますよね。実行している家庭は本当にあるのかな。

好きな短冊を木からとって、その子供の欲しがっているものをラッピングして、短冊といっしょにこの備え付けの業務用のゴミ箱に入れておけばその子供に届くそうです。今のところ、カラッポ。

(このゴミ箱は以前、小さくなった子供の学校用制服を寄付するためにおかれていました)

恵まれない子供たちがクリスマスの朝に開けるプレゼントが見知らぬ人の善意で贈られたこのひとつだけだったとしたら...一般の家庭の子供が受け取る50個のクリスマス・プレゼントのひとつひとつより、はるかに重みのある喜びをもたらすのでしょうね。

ほんとうに考えさせられるこの時期です。

 

となりの威圧的なクマのベンチにはゴテゴテと電飾が張り巡らせてあるのに、電気がついていないのが気になって...

もしやと思って、座ってみました。そしたら途端に...

キラキラと走るように動く、「チェイサー」タイプの眩い光が灯り、耳元で「うひゃひゃひゃひゃ、うひゃ、うひゃ、うじゅー(よだれを含んだ笑い声)」という複数の幼児の笑い声(たぶんAI)が聞こえてきました。...薄気味わるすぎです。

なるほど、省エネタイプだったか。私が立ち上がったら笑い声もチェイサーライトもピタッと止まりました。

2週間以上前に、これが設置されたばかりの時、いやがる夫と並んで座ってセルフィーを撮って、息子と娘に送ったのですがその時は無灯でいたって静かでした。

ショッピングセンターを見下ろす丘の上にあるセント・ピーターズ・スクエア Saint Peter's Square にもクリスマスツリーがたてられていました。

たくさんの吹きだまった落ち葉をまとめて袋に詰めたのはいいものの、おきっぱなし。

後ろに見えている、ストックポート選出の19世紀の代議士、リチャード・コブデン(穀物法の廃止に尽力した地元の名士です)の像の足元には腐りかかったハロウィーンのカボチャの残骸が積まれていました。イタズラ行為の犠牲者、コブデン像の受難もあいかわらずです。

 

 

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ネコとの会話のボランティア、やりがいがあって楽しそうなネコ保護活動の悲しい一面

2024年11月14日 07時00分51秒 | うちのネコ、よそのネコ

ネコの保護施設でのボランティア、先週に引き続き2回目です。

運営女性はいなかったのでダイヤル式のカギをあけて、敷地内に入り定位置の椅子に座りました(寒い)。

わらわらと人懐こいネコたちがよってきました、が、今回、膝にのるネコはいません。前回の膝の友、アーネイはネコ宿舎の床暖房の上でぬくぬく丸まって寝ていました。

 

しばらくして運営女性のヴァンのエンジン音が聞こえてくるとネコたちはいっせいにゲートのほうに走っていきました。

世話をしてくれる人が来るのがよっぽど嬉しいのでしょう。

運営女性は、金網の外の「定住野良ネコグループ」の病気の老ネコにやるつもりで新鮮な鶏肉を買いに出ていました。

獣医さんに「もうあまり長くはない」といわれたそのネコを安楽死させるかわりに住み慣れた小屋で静かに息を引き取らせるつもりで連れ帰ったのだそうです。鶏肉は最後のごちそうです。

鶏肉を持っていくと、老ネコはすでに息を引き取っていました。丸くなってすでに硬直が始まっていましたがまだ体に温かみがありました。仲間の野良ネコチームが様子を見にやってきました。

天使の羽をつけたネコがやってきました。

天使の羽に見えるのは、抜け替わった茶トラ色の毛がフェルト状に黒い毛の背中に貼りついたむさくるしい脱皮状態だったようです。野良ネコチームのメンバーは基本的に人に体を触らせません。

アルディという名の、死んだ老ネコがうっかり写ってしまいました。

運営女性はひどく動揺していました。

バスタオルでくるんで、獣医さんのもとへ遺体を焼いてもらいにいく間、私はまたネコたちとお留守番です。

残念です。運営女性の気持ちを考えて胸がいっぱいになりました。鶏肉、食べさせたかったでしょうね。私も食べてもらいたかったです。

17歳で死んだ、うちのネコ、ホレイシオにそっくりの毛色のネコがいました。

敷地の奥のネコの共同墓地には1m以上の深い穴が掘れる男性がいる時にしか埋葬できないそうです。

浅いとキツネに掘り起こされてとてもイヤなことになりますから。

運営女性にとってネコの死はもう日常茶飯事なはずです。それでも親身に世話をしているネコが死ぬたびに悲しい思いを繰り返すのでしょう。ネコ好きにはたまらない楽しそうなチャリティ活動の暗い一面です。

70代前半であろう運営女性はキャット・プロテクション Cat Protection という国内最大のネコ保護団体の職員でグレーター・マンチェスター全域の保護ネコ斡旋活動の責任者だったそうですが本部と意見の食い違いがあり20年ほど前に離職、その頃に亡くなったお母さんからこの土地を相続して、ネコ保護チャリティ団体を立ち上げたそうです。

団体の名はStopford Cat Rescue。本部の住所は経理を請け負うボランティア女性のお住まい、電話番号はこの運営女性の携帯電話、活動本拠地は、この名のないネコ設備のみ...

相続したこの土地は農地として登録されていて景観条例のもとに保護されているので新しく建物を建てることは許されません。板を並べたペラペラの壁のシェッド shed(木製物置小屋)しか建てられないのはそのためです。

電気は通っていますが水道は引けません。ネコたちの飲み水や食器洗いは貯めた雨水を利用しています。トイレと流しはとなりの農地の納屋のを使わせてもらっています。

となりの農地の敷地内です。ネコ施設の野良ネコチームのメンバーが好き勝手に出入りしています。☟ 向かいの牧場には柵のそばにずんぐりむっくりしたウマが集結していました。

 

ネコたちが寒い思いをしないようにペラペラの壁のシェッド(2棟)の宿舎では冬中24時間、自立式のパネルヒーター複数がつけっぱなしです。

熱効率が悪すぎ!電気代が心配です。窓はガラスではなくアクリル板、あくまで仮の建物として条例の認可を受けているのですから。

扉は開けっ放し、屋外に小屋がある「一生保護ネコ」のなつかないネコたちも寒い夜にはペラペラ壁の屋内に入って暖をとれるようになっています。

 

特別寒い日に開放する「全館床暖房」のペラペラ壁の小型シェッドもあります。

(囲いの外の野良ネコチームは屋内へのアクセスがありません)

この運営女性は私の家の近くに住んでいます。2部屋のフラット(マンション)で、屋外に出せないネコを8匹も飼っているそうです!

「自分のネコともいっしょにすごしたい」とひっきりなしにネコ施設と自宅を行き来しています。クルマで15分ぐらいでしょうか。自分がネコ施設を離れている間、ボランティアの誰かがネコの相手をしてくれるとありがたいとのことです。

私がネコにかまうのを少しの時間やめて、スマートフォンを見ているとおなじみのネコたちが私の膝を通り道に次々と通り抜けていきました。

 

どのネコも1回は戻ってきます。

膝に座ってはくれませんが、少なくとも私に気を許してくれているようです。インターネットで読んだことをネコたちに言い聞かせてみました。わかったのかどうかわかりませんが聞いてくれたようでした。

このチャリティ団体の運営資金などについてはまだよくわかりません。

向かいの牧場のやたらに愛想のよいウマたちです。

鼻づらをなでてやると頭突きをしてきます。

顔に余分な毛が生えてたりしてもっさりした見かけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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はじめて見たフランス版第一次大戦終結記念行事!英国では二日連続...重々しさがケタ違い

2024年11月12日 06時56分28秒 | 英国の、生活のひとコマ

昨日、11月11日は第一次世界大戦のアーミスティス・デイ Armistis Day停戦協定締結記念日)でした。参戦した欧米各国が厳粛な戦没兵士追悼行事をとりおこなったはずです。

写真は、昨日の午後3時48分、郊外のスーパーマーケットの駐車場で右(西の空)から左(東の空)へぐるっとまわって撮った夕暮れ風景です。紫がかったオレンジ色の雲がまたおなじみのサハラ砂漠の砂塵雲 Saharan dust clouds かな、と思って調べたのですがMET Office (気象庁)の発表は見つかりませんでした。

英国のリメンブランス・サンデー Remanbrance Sunday(あるいはレッド・ポピーデイ Red Poppy Day )は、毎年11月11日にいちばん近い日曜日があてられます。

今年はリメンブランス・サンデーの翌日(月曜日)がアーミスティス・デイで、第一次大戦終結に関する厳粛な行事が2日続きだったわけです。

今年は1,944年のチャーチル首相以来80年ぶりに、第一次大戦の同盟国、フランス共和国の追悼儀式に英国の首相が招待されました。

BBCニュースチャンネルでクルマからおりた英国の首相、サー・キア・スターマーがフランスの大統領、エマニュエル・マクロンに暖かく迎えられるシーンではじまる生中継を1時間ぐらい見てしまいました。

私は政治的なことはさておき、弱冠39歳でフランスの大統領に就任、それよりなにより24歳年上の高校時代の演劇部の顧問の先生と結婚した(!)マクロンに下世話な興味を持っていました。

今回の英国首相の式典招待はマクロン個人がサー・キア個人を招待した友情交換みたいなイベントだったようです。

2人は徒歩でおもむいたパリ市内の第二次大戦時の英国首相、チャーチル像と第一次大戦終結協定に調印した当時のフランス首相クレマンソー像に花輪をささげたあと、式典会場の凱旋門にパレード用車両で向かいました。

マクロンのスムースでスマートなエスコートぶりにたまげました。

「はい、次はこちら」「さあ、クルマに乗りましょう」といったかんじにサー・キアの肩や背中に手を添えて誘導するジェスチャーがとても細やかでステキでした!英国の男性政治家にそんなことをする人はいないはずです。もうちょっと堅苦しく振舞うのが普通です。

凱旋門 Arc de Triomphe (なぜか英国では凱旋門のことをアークデトリオーンフとフランス語で言います。英語の観光ガイドにもそう書かれています)の儀式は短くさっぱりしていました。

マクロンとサー・キアが仲良くソーセージ状にまとめた重そうな赤白青の花枕(?)を凱旋門下の無名戦士の墓標に捧げて、フランス時間の11時にぴったりに黙とう、「未来永劫消えない火」に2人で新たに火種を入れて(棒状のトーチを突っ込んでいました)軍服を着た年配の男性合唱団の英仏両国家の斉唱(三部合唱、輪唱つき)を聞きおしまい!シンプルでしたがじゅうぶんに厳粛でした。

凱旋門を囲む円形広場には丸く囲むように野外コンサートみたいな仮設の席が設けられ、関係者が思い思いの服装でリラックスして座っていました。

軍人はもちろん軍礼装でしたが、式典の出席者も男性は普通のダークスーツ、女性はきれいな色のスーツ、儀式が終わった後、凱旋門広場に居並ぶ出席者ひとりひとりにマクロンとサー・キアが朗らかに声をかけて談笑していたのにもびっくり!でした。英語がペラペラのマクロンは通訳までこなし、まるで自分のお友達どうしを紹介しあっているようなカジュアルさでした。

パリからの生中継の後、時差のため1時間遅れで始まったロンドン・ホワイトホールのセニタフ(戦没者慰霊塔)広場での重々しいアーミスティス・デイ儀式の生中継に切り替わりました。はずみで、毎年おなじみのこっちも見てしまいました。

前日のリメンブランス・デイに引き続いて軍礼装の軍人と黒衣で正装した民間人がおおぜい出席、関係者や行進してくる各連隊の代表がポピーの花輪をセニタフに捧げるのに延々1時間以上かかりました。軍隊の楽団による重々しいBGMの生演奏付きです。

儀式の途中、全員無言。高齢の退役軍人が車いすに座って出席していた以外、全員直立不動でした。パリから1時間遅れの11時の黙とう時には英国各地で黙とうする人々の画像に切り替わります。

王室メンバーや政府要人と関係者(退役軍人や戦没軍人の遺族など)が歓談する席が式後に設けてあるそうですが(テレビ放映はされません)人でいっぱいの広場では「笑ったら負け」みたいな雰囲気に支配され誰ひとり厳粛な表情を崩しません。

フランスの国事儀式と大違い...

私が半分退屈しながらそれを見ていると遅く起きてきた夫が「またそれ見てるのか、昨日おんなじの見ただろう?」とイヤそうな顔で言ってきました。愛国心とか軍事パレードみたいなことが大嫌いな夫は社会主義者です。

もう、夫は英国人なのに!混乱しています。「あのね、昨日のはリメンブランス・サンデーで、これは世界共通のアーミスティス・デイ、違うの!」と教えてあげました。どっちにしても興味はなさそうでした。

日本では第ー次大戦に関する関心は皆無ですよね、参戦したはずですのに。あまり犠牲を出していないんでしたっけ。

日本人にとって歴史的に重要な第二次世界大戦の終結記念日には英国人は毎年戦勝祝いで浮かれます。ストリート・パーティとか終戦時の服装の仮装でダンスパーティとか。

5月8日のドイツ軍が降伏したVE Day (Victry in Europe Day 欧州での勝利の日)が英国人にとっての終戦記念日です。

本当の終戦はまだ3ヶ月先の日本が無条件降伏した8月15日なんですけどね、V-J Day (Victry over Japan Day 日本に勝った日)というお祝い行事も毎年あるのですが浮かれ気分にはなりにくいです。日本が降伏して解放された日本軍の捕虜収容所の連合国軍捕虜たちはただただ虐待され酷い目にあっただけで、勇敢なエピソードなどもなさそうですから。

 

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クリスマス前の浮かれ切った雰囲気に水を差す、戦没兵士を悼む厳粛な日

2024年11月11日 06時51分28秒 | 英国の、生活のひとコマ

昨日、11月10日はリメンブランス・サンデー Remembrance Sundayでした。

毎年、第一次世界大戦が終結した11月11日(1918年)に一番近い日曜日、レッド・ポピー・デイ Red Poppy Day とも言われます。午前中に英国全土とコモンウェルス、旧植民地の第一次、第二次大戦その他の紛争の戦没者を追悼する厳粛な式典があります。

軍関係者、王室メンバー、政府の要人、退役軍人などなどのものすごい数の人々が軍礼装や黒服でロンドン・セニタフ(戦没者慰霊塔)に集まって、赤いポピーの花輪をささげ、11時の黙とう、礼拝、長い長いパレードがあります。一部始終がテレビ放送されます。

これが終わると、「さあっ、クリスマスだ」と国中が公然と浮かれ立ちます。いえまだ1カ月半以上先なのですが...

 

ほんの10年ほど前までは、この日が終わるまではクリスマス気分で浮かれ立つのは不謹慎...みたいな雰囲気が確実にあったのですが...

今はもう、10月31日のハロウィーンが終わり次第「クリスマス商戦(日本的表現!)」のスイッチが入ってしまいます。

先週のストックポート、タウンセンターのショッピング・センター、マージー・ウェイ Merseyway のクリスマス飾りです。

浮かれ切った、クリスマスツリーと記念写真用のサンタクロースの帽子をかぶったクマさんベンチ、天井から下がるプレゼント(いずれも日暮れをすぎれば電飾できらめくはずです)の脇では...

リメンブランス・サンデーにむけて、レッド・ポピー募金のキャンペーンが展開されています。勲章をいっぱいつけた退役軍人が素朴な紙製やピンバッジの赤いポピーを販売して戦没軍人の遺族や、傷痍軍人を支援する基金を募っています。

毎年この時期になるとストックポート日報で記事にしている戦没者追悼行事に関して、私はあまり興味はありません。ただ、季節感を重んじる日本人の私にとって英国の季節の節目として意味があります。

ショーウィンドウのハロウィーンの飾りつけを見て深まる秋を、ボンファイヤ・ナイト(11月5日)の花火の音で夜の長い冬がもうそこまで来ていることを、10月の半ばごろから始まるレッド・ポピーのキャンペーンはリメンブランス・デイが近いことを、リメンブランス・デイが終われば、もう冬だ、クリスマス!!(うんざり)...を実感できます。

マージーウェイの入り口です。

...生木のクリスマスツリーは12月の最初の週末前にそえ付けられることが多いですね。伐ってきた木は早すぎると1月6日のエピファニー(クリスマス飾りをかたづける日)まで保たないのでしょう。

 

いちばん最初の写真は、マージーウェイ名物の、やはり記念撮影用の季節に合わせて飾り付けられるスイング・ベンチ(ブランコ)です。すわってセルフィーを撮るのがはばかられる重々しさです。

シルエットのモチーフは、有名な絵画からとった戦友の墓に黙とうをささげる第一次大戦の従軍兵士です。戦没兵士への追悼のシンボルになっているイメージです。(重い...)

スイング・ベンチの後ろの書店のショーウィンドウに本棚のイラストがプリントされた白い覆いがかかっていますね。追悼の思いに敬意を表して右隣のウィンドウのような浮かれたクリスマス・ディスプレイを隠しているのでしょう。

 

先月、家族でマンチェスターに行った時に撮った写真です。

松葉づえの将校に導かれ列になって堤防の上を歩く、ドイツ軍のマスタード・ガス(世界初の化学兵器)で失明した英軍兵士のブロンズ群像です。これも有名な絵画からの題材です。

2,019年の第一次大戦終結100周年を記念してマンチェスター・ピカディリー駅正面に設置された永久展示です。春夏秋冬1年中、マンチェスターを訪れる人々の気分をドンと重くしてくれる重厚なメッセージ...。「反戦」ではありません。何だろう?「犠牲の尊さをかみしめる」ようなことでしょうか。ここになくてもいいような気がするのですが...

この時期、赤いポピーの花輪でも首からかけられているのではないでしょうか。

 

 

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ネコの幸福にわずかながらも貢献...ネコを愛する人たちが作り上げたネコの天国(見た目はちょっとゴミ屋敷)

2024年11月09日 06時00分00秒 | うちのネコ、よそのネコ

「保護ネコ施設」のボランティア初日です。前回記事のリンクです☟

うちのネコ2匹を見つけた懐かしの保護センターと手放さざるを得ない昨今の驚きのペット事情

施設の周りの牧場のウマ、ヒツジの写真をところどころ挿入します

この施設を運営している女性が1時間半ぐらい買い物に行っている間、ネコとのお留守番をまかされました。役目は「ネコに話しかける」です。

暖房の効いた「ネコ宿舎」の中にいてもいいのですが穏やかな日でしたので、屋外のプラスチック製の肘掛椅子に座りました。なつかしいポップミュージックを流し続けるラジオをかけてくれました。

ネコが次々とやって来ました!感激です。

どのネコも私の膝に上がりたそうでした!早い者勝ちで、小柄なクロネコ、アーネイが膝席を獲得。

前回来た時に膝にちょっとのあいだだけ載ってくれたヨレヨレの毛並みの高齢ネコ、コーニッシュもそばに来て親しみを表してくれました。

つぶれた片耳がくっついてしまった別のクロネコ(名前は忘れました)も私の膝先に飛び乗って先住のアーネイの肩あたりにお尻をのせました。あまり居心地がよくなかったのかしばらくして下りてしまいましたが。

アーネイは飼いネコ候補です。人によくなれていて、もらわれた先でもかわいがってもらえるでしょう。半年ぐらい前にこの施設に引き取られた時は膝にはのらない人見知りネコだったそうです。運営女性とボランティアが少しずつ慣らして「膝のりネコ」に仕立て上げたのです。甘えるネコの需要は高いはず!

耳ツブレは耳の中の器官(三半規管?)が不全でバランスをとるのが難しく障害がすすんで立てなくなったら獣医の処置で安楽死させることになっているそうです。

20歳近いコーニッシュは腎臓病であまり長くないということです。おしっこがでなくなり体がむくんできたらやはり苦しむ前に安楽死...の予定だそうです。

三毛トラのスパローは手が届く位置に興味津々で近寄ってきたので撫でようとしたら大げさな動作で飛びずさりました。虐待経験があるようです。毎日世話をしている運営女性にも触らせない神経質なネコなので今のところ飼いネコ候補にはなれません。

グレーの毛並みは優雅だけど体つきがずんぐりむっくりしたアイザックは他のネコに言いがかりをつけてケンカを売ってばかりいます。もめごとになるとすぐネコ宿舎の自分の区画に閉じ込められます。懲罰というより他のネコの安全のためでしょう。飼いネコ候補ですが他のネコとの同居は難しいかもしれません。

たくさんいるネコたちの保護された状況など詳しく聴いてはいませんがどのネコも重い事情がありそうです。

「話しかける」任務を楽しみました。

飼いネコ候補であってもなくても人に慣れる、人との生活を楽しめるようになるのはネコにとって大切なことですよね。話しかけられることによって安心感を得るのでしょう。

ネコへの愛情が人ー倍の運営女性はずっとネコに話しかけていました。ネコたちも彼女の顔の高さに近づいて話しかけもらいたがっていました。この人のネコのための献身的な活動ぶりには頭が下がります。

ネコたちと1人で残された後、頭の中で考えていることを声に出して積極的に話してみました。ネコたちは返事をしてくれませんが、なんとなく聞いているようなそぶりをします。石のお地蔵さまに話すよりは張り合いがあるかもしれません。

私は家でもネコ2匹によく話しかけます。(もちろん日本語で)私が話したいからです。うちに来て4年以上たつうちのネコたちはこの家で安住の地を見つけ安心しきっているはずなので保護ネコたちのように積極的に話しかけて安心させてやる必要はありません。

夫はテレビのニュースを見ている時や、何か落としたりした時などよく悪態をついて、そばにネコがいると「お前のせいじゃない、気にするな」と言っています。動物に話しかけることによって人間が得るのは「返答」や「理解」ではなく、「連帯感」なんじゃないかと思います。

アーネイを膝にのせたまま、編み物をしました。編み棒の先についた丸い玉が膝のアーネイの頭の後ろにあたるたびにうっとりした顔で編み針を押してきました。「いい気持ちスポット」にヒットしたようです。その場所を掻いてやるとすっかりなつかれました。膝から下りたあとも私のあとをついてきます!

座っているのに飽きたので草取りもしました。(ゴム手袋持参です)黒いゴミ袋2杯分の、オシッコくさい草を抜いてまた座ったらアーネイがまた膝にのりました。他のネコもまた集まってきました。

無料の「ネコカフェ」満喫気分でした!

個人の善意で運営されているこの小規模なネコの保護施設について理解できたことがいくつかあります。それは次の機会に...

小規模なネコ保護施設が日本には多そうですね。英国には全国規模、もと王立も含め大きな機関がいくつかあって支援も多いようですが目立たない小規模施設は少ないですし、どこも...運営難だそうです。

とりあえず週に1度、顔を出し2時間程度いることにしました。次回またご報告します。

 

 

 

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秋深し、世界の動向を左右する合衆国の大統領選選挙戦と早すぎ!のん気な英国のクリスマス商戦

2024年11月07日 06時41分10秒 | 英国の、生活のひとコマ

10月31日のハロウィーン終了後、商業施設がクリスマスの飾りつけをはじめます。11月からもうクリスマス気分...!早すぎです。(うんざり)

以下写真は、私がボランティアでお手伝いをするチャリティショップ、オックスファムのはしゃぎすぎのクリスマス飾りとクリスマスプレゼント用の商品(寄付品)です。レトロなストリーマー(吹き流し飾り)は寄付品です。

 

11月5日(火曜日)夜が長い英国の晩秋の訪れを自覚させるボンファイヤ・ナイトでした。日本語で「かがり火の夜」と訳されているはずです。

写真は、真っ暗な夕方5時過ぎ...高級住宅街の歩道はジョギングの人でいっぱいです。

ボンファイヤ・ナイトは、日没後に地域の公有地に焚かれた巨大なたき火の周りに人々がわらわらと集まって飲み食いしたり盛大な打ち上げ花火が上がるのを見物する英国の...いわば奇習です。ほぼ毎年使いまわしている過去の記事のリンクです☟ボンファイヤ・ナイトの詳しい説明があります。

英国史に残る陰惨な大事件、火薬陰謀事件を記念して始まった秋の気分盛り上げイベント

11月5日はアメリカ合衆国の大統領選挙の投票日でしたね。

あろうことか共和党のトランプの勝利(絶望)...と言っても私はそれほど驚きませんでした。

以下はあくまで私の私見です。意見が違う方はごめんなさいね。私はトランプが大っ嫌いです。ボリス・ジョンソンよりもリシ・スナクよりもずっとずっと嫌いです。

昨日は、ニュースチャンネルで「ハリスの敗因分析」みたいな解説を終日放送していました。

私なりに主に政見とは少しはなれて感じたことを、書きだしてみます。

私の周りの人はすべて、少なくとも私の知る限り、民主党のハリス候補(現副大統領)を支持していました。

そして、大統領選ネタの会話ではかならず「ハリスの勝利」予想になるのでした!

え、ちょっと待って。もうずっと「今回の選挙は史上稀に見る接戦でどっちが当選してもおかしくない」と報道されていたじゃないの?

日本でも注目だったはずのこの選挙、同じだと思いますが英国でも公共性の高い「スカイ」やBBCのニュースチャンネルでは公平でムラのない報道を徹底していました。

それなのに、私の周りの知的な人々(例;夫、ボランティア先のオックスファムのマネージャー、夫の弟等)は報道番組を見るたびに「ハリスで決まりだね」みたいな印象を築いてきたようです。ハリスに有利な報道だけを熱心に認知してきたようです。

テレビのインタビューに何を言っているのかよくわからない南西部訛り(?)で答えるトランプ支持者たちは概して言えば「あまり知的ではない」人たちに見えます。そういう人たちが何を言っても気にしない...みたいな偏見に満ちた感情が、ハリス支持者の英国人にはおそらくあったのでしょう。

私の印象では、トランプ支持者のほうがハリス支持者よりよーっぽど熱心に見えました。トランプ支持者ではない人はトランプが大っ嫌い。「トランプでさえなければオッケー」と言う程度の熱意でハリスを支持する民主党支持者がけっこういたのではないかと思えます。

私はもちろん、同年代で非白人女性の、てきぱきと演説する姿がかっこいいハリス支持ですが...はっきり言ってトランプのねちっこいカリスマ性はハリスにはありません。

自分が女性で非白人なものですから、ハリスが女性と非白人の有権者に絶大な支持を得ていると勘違いしていたのもナサケナイ感じです。他に決め手になる魅力はなかったのかな?

アメリカの非白人(特にヒスパニック系)は一般に男女ともに女性の元首を好まないそうですね。アメリカってもっと進んだ国だったと思っていませんでしたか。違うみたいですね。

トランプの得票の決め手は移民対策と経済政策、貧乏人の優遇税制だったみたいですが、「よし、がんばれ!」と思えるようなハリスの公約は思い出せません。パレスチナ戦争の停止?

 

懸念の「妊娠中絶法」に関して、「私たち女性は自分の身体に関する決定権を持っています。私たちは自分の決定に責任を持ちます」みたいなスピーチをしてフェミニストの闘士みたいな女性たちの喝さいを浴びていました。

私も全面的に賛成ですが「あれでは胎児の人権を主張する人とか、アメリカにはたくさんいるというキリスト教原理主義者とかが怒ってしまうでしょうに、言い方が悪い」と思いました。

「妊娠中絶に反対する人たちの価値観を尊重します。だけど中絶を選んだ人たちを法律で制裁するのはおかしいです。アメリカは民主主義国家ですから」...みたいな言い方をすればよかったのにと今、思います。

選挙戦のはじめ頃に討論会でへまをして、高齢を理由に立候補を降りるように言われて「絶対に降りない」と言い張り、最終的に共和党の同僚に引きずり降ろされたバイデン大統領にドン引きしました。このドタバタ騒ぎで「補欠」みたいに登場したハリスの印象はかなり長いこと薄かったですよね。

オックスファムでは、オリジナルのクリスマスカードを8月の半ばに入荷、陳列をはじめました(雪景色のイラスト、早すぎ。本当にウンザリ!)

選挙運動の最終週に、英国の労働党議員、職員が100人ぐらい渡米して、激戦区でハリス支持の選挙運動ボランティアに参加すると表明、大騒ぎになりました。ー国の政権政党が国会開催中によその国の政治に干渉するために議員を送る(休暇を与える)なんて、国際ルール違反もいいところです。

もちろんトランプ候補は怒っていますし英国の労働党政府に対して悪い感情を持ったとしても非難はできません。うちの夫も党員として籍をおく、労働党もバカですね(残念)

10月の最初の週にクリスマス販売促進のバナー(御幣ツナギ)を飾り付けるよう本部からの指示がありました。お客さんのいるところで床で作業するなんて英国では日常茶飯事です。

 

ハロウィーンの翌日に1個10ペンス(9円)に暴落したランタン用のカボチャです。前日までは2ポンド(400円)でした。

ハロウィーン前に1個買い、中をくりぬき叫び顔のランタンを作って灯をともしました。「トリック or トリート」の門付けに来てくれた全部で20人ぐらいの仮装の子供たちにお菓子をふるまいました。

くりぬいた中身でお鍋いっぱいの甘いクリームスープを作りました。2日連続で夕食に出して夫に「もういらない」と言われました。

こんなに余ったカボチャ、どうするのでしょう?10ペンスでも売れないのでは...?

 

 

 

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うちのネコ2匹を見つけた懐かしの保護センターと手放さざるを得ない昨今の驚きのペット事情

2024年11月05日 06時47分25秒 | うちのネコ、よそのネコ

保護ネコセンターでボランティアをすることに決めました。

場所は、4年まえ、ロックダウンのさなかにわが家の2匹の母子ネコ、リヴィーとティブをもらい受けた地元の慈善団体です。

この施設を運営している女性に連絡すると、「ネコ施設」に顔を出すように言ってくれました。私のことや、うちの2匹のネコのこともおぼえていてくれました!

住宅街をクルマでたったの13分、家並みが途切れたあたりからジャーン!というかんじで田舎風景が突然始まります。

懐かしい「ネコ施設」は4年前と変わらず、牧場に囲まれた舗装されていない細いー本道にありました。となりは、かなり繁盛しているらしいケネル&キャトラリー(イヌネコのホテル)です。イヌの吠え声がひっきりなしに聞こえてきます。

前回、この場所に行った時の記事です☟リヴィーと子ネコ時代のティブを最初に見つけた時の写真が載っています!!

バタバタと決まった、うちに母と息子のネコが来る顛末....かわいい子ネコと人相の悪いネコの写真多数

今回も出入り自由のネコのお出迎えがありました。

前回とはちがって、マカレル・タビー(サバ柄)の馴れ馴れしいネコが迎えてくれました。驚いたことにこのネコはエサと小屋を提供され、タイガ(愛称ティッグ)と言う名前まで付けられているのに「保護ネコ」ではないそうです。

この前庭部分には他にも同じ身分のお気楽「フェラル feral(野生)」分類のネコが数匹、仮住まいしています。と言っても必ず帰ってくるようなのですが。

二重扉の内側が「保護ネコ」エリアです。

「保護ネコ」には屋内に専用の居住エリアを持つ「飼いネコ候補」と、事情があって飼い主を見つけるのが難しいと判断され、主に広い敷地内に小屋を与えられた「ー生保護ネコ」の、2種類あるようです。

英国の雑種ネコはなぜか黒白が多いようです。

4年前に子ネコの時から17歳で死ぬまでうちにいたホレイシオをほうふつとさせる「タキシード・キャット」も何匹か目にしました。

うちのリヴィーも黒白です。

 

ところで私は現在、チャリティーショップ、オックスファム Oxfam で週2回、店番のボランティアをしています。

地元の常連が多いお客さんの相手は楽しいですし、寄付品を売った売り上げが途上国の恵まれない人たちの援助に役立っていることに張り合いがあります。...しかし...直接、手助けしている実感が欲しくなってきました!

私たちの団体の援助で学校に行けるようになったアフリカの子供たちやバングラデシュの緑地化した荒れ地を見るわけではありませんし。

ホームレスの炊き出しなんかどうかな、とも思ったのですが。実際、何か資格をとって自立支援をしている友人もいます。手助けの実感があってやりがいがあるそうですが、同じ国内で不遇な人の重い事情にかかわるのも気が重いです...と言うわけで思いついたのがネコ!

うちのネコより明らかに不遇なネコが幸せになる手助けを直接ネコを目にしながらできたらやりがいもひとしおでしょう。

エサやりやトイレの始末は管理の女性とベテランの数人のボランティアが請け負っているようですが、とりあえずネコを膝にのせて話しかける役割をおおせつかりました!楽しみ!

どこを見ても、敷地内全域がゴミ屋敷状態です。

かたづけと、庭仕事(とりあえずは敷石がしてあるパティオ部分の草取りと枯れた植木の始末)も申し出たら喜んでくれました。

そして悲しい話を聞きました。

ここ数ヶ月、ネコの貰い手が皆無だそうです。それどころか飼えなくなったネコを引き取ってほしいという問い合わせが多数あるのだとか。私がいた1時間ちょっとの間にも2本も引き取り願いの電話がありました。

引き取る余裕はー切ないそうです!しかも、2件とも30㎞前後離れた遠隔地...。できるだけ、地元優先の方針だそうです。飼い主募集中の売り込みネコが現在13匹。

断って他を当たってくれるよう言うしかありません。

ロックダウン中にイヌやネコを飼い始めた人がとても多かったのはよく知られた話です。このセンターでも多くのネコたちが飼い主を見つけたそうです。

急に飼えなくなった人が急増したー番の理由は「昨今の獣医の診察代の高騰」だそうです。

え、獣医さんの診察代が高いのは昔からでは...?と思ったのですが、よく聞いてみると近頃、個人経営の診療所が軒並み廃業し、大手獣医チェーンの寡占状態がはじまっているのだとか?!初耳です!

たしかに以前からペットにかかる費用を軽視して簡単に飼い始めて後悔する人はたくさんいたはずですが、このところ、かつてないほどその傾向が強いそうなのです。

うちのネコ2匹は、今のところ健康ですし何も不調がないのに定期検診を受けさせるのは「もったいない」と思っているケチなものですから気にかけたことがありませんでした。…大ごとです。

それと、動物愛護に関して先進国を自認している英国でなんともナサケナイ話なのですが、飼いネコの避妊/去勢処置を感情的に否定する人がー定数いるらしいのです。飼えない子ネコを増やしてどうする!?引き取り手を責任もって探せるのなら問題ないのですが。ネコ保護関係の人たちの憤怒の的です。

リヴィーとティブがいた、「母子寮」だった小屋です。

現在、子ネコはいないのですが、顔半分がつぶれて大手術を受けた片目の茶トラネコが1区画を使って療養中でした。手術代が1,200ポンド(23 万円)..!よく生きていたものだと感心します。手術代は寄付を集めたそうです。チャリティ・ショップなどの経営をしているわけではないこの団体の運営状況をそういえば知りません。...敷地内をきれいにして「ネコカフェ」でもやればもうかりそうなのですが...

資金とボランティアが確保できれば、もう20匹ぐらいなんとかなりそうです。

敷地の奥にあるネコの共同墓地です☟

 

敷地の周りのヒツジたち

 

コメント (2)
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