イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

古い建物の多いボルトンにも棲む、哺乳類、爬虫類、鳥類

2018年02月27日 09時00分00秒 | 古い建物に棲む動物をさがす
ボルトン Bolton の写真がまだありました!

久しぶりに「古い建物に棲む動物」です。

ボルトン市庁舎 Bolton Twon Hall 正面階段わきの・・・


伏せライオン像。


「手を触れるな KEEP OFF」のサインが つっけんどんですね。
たしかに噛みつきそうな顔をしています。

古い建物の表面を飾るライオンの顔のモチーフは、ボルトンのあちらこちらでたくさん見つけましたが、ここで取り上げるのは、やめておきます。
イギリスの古い建物にはつきもののライオンです。特に珍しいものはありませんでした。


市庁舎のある、ヴィクトリア・スクエア Victoria Square に面した、リージェンシー風の建物に・・・


ヘビ 二匹。


何の建物だったのか、見てくるのを忘れました。

「杖に絡まっているヘビ 一匹」はよく見ます。医学のシンボルだということは一般によく知られています。
ギリシャ神話の、医学の神様、アスクレピアスの杖なんだそうです。

世界保健機関(ダブルエイチオー WHO)の徽章にも、地球をバックに使われていますね。

ヘビ 二匹も これのバリエーションか? 翼までついています。

調べました・・・走るのが早くて、翼のついたサンダルを履いていたギリシャ神話の神、ヘルメスの杖らしいです。・・・アメリカでは、同じく医学のシンボルなんだそうです。

アスクレピアスの杖に絡みつくヘビ一匹マークと混同されて、19世紀の終わりごろ、アメリカではこのヘルメスの杖に絡みつくヘビ2匹も医学のシンボルになってしまったんだとか・・・

この建物も もともとは医療関係の何かだったのかな、と私も思っちゃいました。

実は、アメリカ国外では、「商業取引」のシンボルとして使われていることが多い、らしいです。
ヘルメスは商売繁盛の神でも何でもありませんが、左右対称の2匹のヘビが調和を表しているところから・・・こじつけ!?

・・・ややこしくなってきた。

とにかくこの建物は、もともと「商業取引」と関係ある事業に使われていたようですね。

「杖に絡みつくヘビ」はいずれの場合にも、ギリシャ神話では大地の力を取りこむ、という意味なんだそうです。


古い大きなパブ、スワン The Swan。


となりは、創業が14世紀の、ボルトンで一番古いパブ、Ye Olde Man with Scythe (草刈りがまを持つ男;イギリスのパブの名前によくある、中世風のつづりです)


てっぺんの破風に、漆喰細工のハクチョウの前半身!


繊細で何とも美しい。

19世紀に創業して以来、ずうっと、The Swan というパブとして営業してきたんですね。


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人気のお菓子、ベーカウェル・タート、チェリーがあるとかわいさ倍増、限定販売入浴剤もあり

2018年02月26日 09時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート
すごいバスバブル(アワのたつ入浴剤)をみつけました!


チェリー・ベーカウェル・タートchery Bakewell tart の香り!

ボトルのピンク、真っ赤なチェリーがのった かわいらしいチェリー・ベーカウェルのイラストで女の子っぽさ満載!
アーモンドエッセンスのような わざとらしい、甘い香りです。

夫が気に入って愛用しています。
チェリー・ベーカウェル・タートは、下の息子の大好物、このバスバブルが使いたくて2度も入浴しました!

・・・ちなみに、下の息子は乳幼児の頃から7歳ぐらいまでは別にして、15歳になる今まで、20回ぐらいしかお風呂に入ったことがありません。
21歳の息子は1回だけ入りました。・・・いつもシャワーです。どうやらイギリス人の男の子にとって、バスタブに漬かる、しかもバスバブルを使用するというのはとんでもない女々しいことのようなんです・・・いえ、みんなに聞いて回ったわけではありませんが。

夫ぐらいの年配の男性は、ぬるめのお湯につかって長々と寝そべるバスタブの入浴が異常に好きな人が多いので、これも、不思議です。

2~3週間に一度は買ってきて食後に食べる、チェリー・ベーカウェル・タート。


日本では、「タルト」といっているようですね。

スーパーマーケット、テスコの製品です。6個入って1ポンド(150円)、とお買い得。



手のひらに、チョンとのる かわいいサイズ。

以前にも紹介した、ベーカウェル・タート。再登場。

ベーカウェル Bekewell というのは、イギリス北西部ダービーシャー、ピーク・ディストリクトの町の名前です。
とても美しい歴史のある町だということですが、まだ行ったことがありません。

ストックポートから日帰りで行ける距離です。

カスタードの入った平たい焼き菓子、ベーカウェル・プディングの発祥の地だそうです。
ベーカウェル・プディング、見たことも食べたこともありません。
グーグルしてみたら、ウィッキピーディアの「ベーカウェル・プディング」の項目の、唯一の外国語訳が、日本語でした!

また!以前に書いたヨークシャ―・バーキンと同じ、イギリス国外ではまったくと言っていいほど知られていない 珍しい、むしろ、地方色が強く、イギリス国内ですら、広く食べられているとはいいがたい、二つのイギリス固有のお菓子が日本で知られているらしい!珍現象。

なぜだか知っている方がいたら、教えてください。

*ヨークシャ―・バーキンについて、書いた記事のリンクを下に貼りました。↓開けて読んでみてください。
イギリス北部の地名を冠した、ご当地以外ではあまり知られていないはずの、お菓子2種


それはともかく、ベーカウェル・タート。
ベーカウェルが発祥ではないらしいのですが、ベーカウェル・プディングと同様、カスタード・クリームがつかわれているのでその名前が付いた、ということです。

正確には、カスタード・クリームに、アーモンドクリームを混ぜた フランジパンという、モダンでおしゃれなフランス風クリームです。

比較的新しいお菓子。


エキゾチックな、アーモンドの香りが特徴です。

ベーカウェル・タートはペィストリーの中に詰めたラズベリージャムの上にフランジパンがのっている、甘ーいお菓子です。

その上にさらに、アイシング・シュガーと、グラッセ・チェリー(サクランボの砂糖漬け)ののった甘くてくどくて、かわいらしいのが、チェリーベーカウェル・タート。

これは、普通のベーカウェル・タート。


アイシングシュガーとグラッセチェリーなしの、切り分けて食べる大きなタート。

アーモンドのフレークが散らしてあります。
粉や、白い削り節で表面がびっしりと覆われたもののほうが一般的かもしれません。

自家製をだしているカフェやティール―ムもけっこう多いですよ。


下の息子が、うちにあったグラッセ・チェリーをわざわざ載せて、かわいくしました。



T A R Tと、「バナナグラム bananagram」のタイルでつづって「写真を撮れ」といったのは、うちの夫。

tartというのは、「身持ちの悪い女」をさげすむ意味のある 汚い言葉でもあるのです・・・
お菓子の意味で使うときはたいてい「~タート」と種類の名前を付けて言います。

あ、バナナグラムというのは、バナナの形の袋に入った、縦横に単語をつづり、手持ちのタイルをすべて使い切った人が勝ち、という卓上ゲームです。


ちなみに・・・ベーカウェル・タートの香りの入浴剤と同時に限定発売の、バナナの香りの入浴剤も、買いました!


ご想像通りの香りです!
日本に昔あった(今でもありますか?)甘ったるい、ニセモノ臭い味、子供用歯磨きのバナナ味!



ついでにもう一つ、日本に住んでいる人に何回も聞かれたことがある質問です。

「西洋では浴槽の中で体を洗うときいているけど、ゆすがないのか」と。
「アワのたつお風呂に入った後は、お湯を抜いて浴槽内でシャワーか かけ湯でゆすぎををするのか」と。

答えは、「ゆすぎません。シャワーもかけ湯もしません」
浸かっている(体を洗った石鹸が溶け込んでいる、あるいは入浴剤の泡が浮いたままになっている)お湯で体をゆすぎ、アワが付いたままお風呂から上がり、そのままバスタオルで体をふいて おしまいです。

キモチワルイ!と思われた方が多いと思いますが、外国のホテルに泊まられた時、どうしていますか。

この国に住んでいる人はみんなそうしている、と思えば慣れてしまうものなんです。


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寒さはまだまだ厳しい、春が待たれる2月の末、空き地にすでに咲きはじめている春の花

2018年02月24日 09時00分00秒 | 英国の木々と草花
とても天気の良かった昨日撮った写真です。

風が冷たく、春はまだまだ先、といった寒さでした。

それでも咲いている、スノードロップ。


ストックポート日報では毎年毎年、撮った写真を載せ続けている、木彫りのフクロウ、ヴェーラのいる、住宅街のど真ん中の空き地。




万が一、「去年の写真を使いまわしてるんじゃないか」と思われる読者がいないとも限らないので、去年とは違うヴェーラをお目にかけます。



地中海沿岸諸国の浜辺で無防備に日光浴をして、赤くただれたイギリス人の日焼け後の肌のような色になっています。

冬前に、防腐のためにリンシードオイルか、クレオソートか何かを、木肌に塗りたくられたようです。

うちの家族、うちのご近所の人たち何人か、ストックポート日報の一部の読者の方には評判のよくない、不気味な様態のヴェーラ、赤みを加えていっそう不気味度を増した、とうちの夫の不評が強まりました。

私はそれほど悪くないと思うのですが。素朴で力強い表現でなかなか良いと思います。

スノードロップの盛りは実は過ぎちゃったようですね。2月に入ってすぐ、早いものはつぼみを膨らませ始めました。
春の訪れを最初に告げる花。



二番手の、クロッカスが混在です。

クロッカスに占領されたエリアもあります。


クロッカスが大きく開くころになると、三番手の黄色いラッパ水仙のが咲き始めます。

気の早いラッパ水仙がもうすでにちらほら咲き始めていました。


…いくら何でもちょっと早いんじゃ、と思うのですが、毎年こんなだったかしら。



この空き地が黄色いラッパ水仙にうめつくされる4月になると、イースター。完全に春です。

初公開、木彫りのフクロウ、ヴェーラのいる、住宅街のど真ん中の空き地の(ほぼ)全容。


日照時間はすこしずつ、それでも目に見えて、長くなってきています。


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木の表面に現れた女の顔!見える人には見える、写実表現!

2018年02月23日 09時00分00秒 | さがせば何処にでも顔はある
マンチェスターの郊外、ディズベリ― Didsbury の住宅地の中にある、フレッチャーモス・パーク Fletcher Moss Park、ストックポート日報 で何度も取り上げています。

林の中の遊歩道で見つけた、木の表面に現れた女性の顔!


…また、見える人と見えない人がいるんでしょうけど、私には見えます。

どうでしょうか、額の上に黒髪のまげをのせた、東洋人の女性の顔ですっ!こんな顔の人、探せば実際にいそうです!

広大なパークの中を、広い川が流れています。


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安売り店を警護する、ボルトンの警官、常任勤務で100円均一商品を万引きの悪の手から守る!

2018年02月22日 09時00分00秒 | 英国ってハズカシイ!
ボルトン Bolton で撮った写真が実はまだ あります。

はっきり言って、どうでもいい写真ですが....


チェスの駒を背負ったゾウ2頭が見下ろす、ヘクタゴン・スクエアに面した、「1ポンド均一店」パウンドワールド Poundworld で 店内ににらみを利かせる勤務中の制服警官。

外から見ると、窓越しに警官の存在を強調する、両面プリント、八面六臂のダミー警察官
(外から撮った写真がありません)

後ろめたい意図で入店する客を牽制する任務も遂行しているようです。




この、どこの町にもある安売りチェーン店の店名が思い出せません!

イギリスには全国展開の「1ポンド均一店」風の名前の安売りチェーン店がいくつもあるのでした。

Poundstretcher

Poundland

Poundempire

Poundworld


グーグルで調べたらボルトンには上記4店、すべてがあることが判明しました!!

そして住所から、この写真に撮った店は Poundworld であることを確認!

それにしても、何とかならないのか、このワンパターンの命名?
お互いをライバル視してつけたとしか思えない、想像力のない店名ではありませんか。
(ストックポートにもそのうち2店があるのですが、私には違いが判別できません)

日本の100円均一店にかけて、私が勝手に「1ポンド均一店」と呼んでみましたが、実際は「すべて1ポンドコーナー」はあるものの、値段はまちまち、すべての商品が1ポンドで売られているというわけではありません。

メーカー品がどういう経路でか、格安で売られています。オリジナル商品もたくさんあります。
英語の製品名ロゴ以外、すべてアラビア語やロシア語など読めない文字の並ぶラベルの製品も時々見かけます。

日本の100円均一とはちょっと感覚が違うかもしれません。
現在ポンド安で1ポンドが150円程度ですが、200円を超えることもあったのです。

以前にもストックポート日報に載せた、ダミー警官、シリーズ化してもいいかもしれません。




「常時警察官による警戒実施中」アピールのダミーがあるのは、店内が雑然としていて少人数のスタッフで切り盛りしている、大型安売り店に限られています。

安売り店に来る客の品性を見くびっているのでしょうか。

「客を見たら泥棒と思え」といわんばかりの、万引き警戒対策...感じ悪い!

実際の犯罪抑止効果が気になります。

警官ダミーが見張っていようといまいと、「万引きをしてみようかな?」という気が起こったことのない私には判断が付きません。

日本では、装飾的な歌舞伎の隈取をした目のシンボルを貼っておくと、万引きや落書きが激減した、という話をきいたことがあります。

たしかに、後ろめたいことを考えている人には、たとえダミーでもシンボルでも、「視線が怖い」というのは わかる気がします。

しかし、等身大の警官はちょっと、露骨です。客を怖がらせる心理作戦。

やましいことのない身には何でもないんですけどね。


笑顔がさわやかな、細身でかっこいい警官のダミーは、ちょっと好感がもてますね。


ガラスドア用 透明スティッカー版(店内、店外両側に笑顔を振りまいています)、影が薄いです...

ストックポートの、ホーム・バーゲンズ Home Bargains というこれまた、身も蓋もない店名の 安売り店専属警戒スタッフです。


ボルトンのパウンドワールド所属の警官はちょっと年配で、威厳が足りませんね。

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サミュエル・クロンプトンのかやぶき屋根の生家のある、時間が止まったかのような石畳の通り、売家看板も出ている普通の住宅街

2018年02月20日 21時29分28秒 | ストックポートとその周辺
ボルトン Bolton のタウンセンターから、バスに乗って15分、第一級保存指定建築である、かやぶき屋根の、サミュエル・クロンプトンの生家 Birth place of Samuel Crompton を見に行ってきました。

古い農家のコテージが、石畳の道の両脇に20軒、奇跡的に保存されている、タイムトリップしたような、短い通り、ファーウッド・フォールド Firwood Fold

バス通りに、ちゃんと標識が出ています。


ごくごく普通の、、前庭に駐車スペースがある1960年代から80年代にかけて、一括分譲されたような小振りの一戸建てがならぶ新興住宅地の中を抜けて10分足らず歩いて、寂しい、雑木林をめぐったところに・・・


その通りが出現。




これが、問題の10ファーウッド・フォールド。あああ・・・ピンボケ!


文化資産!サミュエル・クロンプトンの生家!


16世紀の後半に建てられたことが確認されている建築史的にも重要な物件。、

ちゃんと、古そうな石の標識にそう書いてあります。


で、サミュエル・クロンプトンって、誰?

イギリス人にも知らない人が多い、ミュール紡績機を発明した、18世紀の発明家です。

前回ボルトンに行った時、彼が子供の頃からミュール紡績機を発明した青年時代、壮年期まで、間借り人として住んでいた中世の館、ホリィス・ウッド Hall'th' Wood を訪ねて、この生家のことを知りました。

彼について少し書いた、1月23日のホリィスウッドの記事を読んで下さい。リンクを貼りました。↓

イギリスと世界の歴史を大きく変えた薄幸の天才発明家の住んだ家・・・ボルトンの隠れた名所ホリィス・ウッド


入口。


ちなみに、この通りの家は、すべて、個人の所有。
一般の人が住んでいます。
公開なんかしていません。Private (立ち入り禁止)の小さな札がドアにかかっています。

となりの、11ファーウッド・フォールドと その隣の12は 17世紀初めの建築。





坂を上り切ったところ、車は、行き止まりです。


車道も歩道も ゴロンゴロンした丸い石で舗装してあるので、とても歩きにくいんです。


上の写真の左側は、切り立った断崖になっていて、下のほうに人工の、古い農業用貯水池が見えました。


そのまわりには カワセミの生息地として知られる遊歩道もあるそうです。


行き止まりで引き返し、坂を下りて反対側・・・

もと、学校として建てられた 18世紀の建物。


19世紀には、2軒の家として改装され、現在も2世帯住宅になっています。
一軒分はけっこう狭そうです。


元学校の建物わきの空き地に、史跡に関する説明立て看板があります。

「売家」の看板が出ているのが、「ボルトンで一番古くて、建築年代が特定されていて 現在でも人が住んでいる住宅」、15ファーウッド・フォールド。


1589年に建造。

個人の住宅です。正面は前庭にかこまれているので、写真がとれたのは、横側、これだけ。それと、☝の空き地に面した、裏側と。


・・・といっても、売家です。扱っている不動産屋の Zoopla のウェッブサイトを見てみました。
3部屋の歴史コテージとして、売り出されていて、£299,950、約30万ポンドです。四千五百五十万円ぐらい・・・いかがでしょうか。

実は、庭から撮った外観と、屋内の写真も28枚アップされていたのですが、転載できませんでした。

興味のある方は、「Zoopla、15 Firwood Fold Bolton 」で、検索してみてください。一発ヒットで出てきます。

保存指定建築なので、外観と構造上の建て替えは許されていませんが、内部の装飾は自由です。インテリアが半端にモダンで、私の好みではありません。
低い天井や、木の梁が史跡建築であることを感じさせます。


住人の車が駐車されていて、いかにも人が住んでいる通りってかんじですね。


観光目的で保存された地域ではありません。

私がこの通りに到着した時、カメラを首に下げた年配の人たち10人ほどのグループが散策して、帰る途中でした。

この通りに住んでいる人たちは、いいかげんイヤになるんじゃないかと思うのですが・・・
サミュエル・クロンプトンの生家のある、18世紀から時が止まったかのような石畳の自分の家の前を通る道を抜けて、カワセミの生息地に向かう散策者がぞろぞろ通って、写真を撮りまくっていくんです。

観光産業に従事しているわけでもない、普通のお勤め人らしい住人たち・・・まあ、それが嫌なら、こんなところに住みませんよね。


ボルトンタウンセンターにある、サミュエル・クロンプトンの像。


地下は、閉鎖されて久しい公衆便所。




クロンプトン像の下を通って、反対側が公衆便所の出口。


クロンプトンの生家のある、ファーウッド・フォールドと、彼が育って、ミュール紡績機を発名した中世の館、ホリィス・ウッドは歩いて15分ほどの距離しか離れていません。どちらも、ボルトンタウンセンターからそれぞれ1時間に1本発車している525,527番のバスで、簡単に行けます。



クロンプトンについて書いた記事(☝)の前後の、ホリィス・ウッドについての記事も、読んでみてください。

入場無料の博物館、住宅街のど真ん中に残る本当に古い骨とう品がぎっしり詰まった本物の中世末期の邸宅!


中世の館、ホリィス・ウッド。500年間建て増し修復を繰り返し、今の姿に…それでも貴重な文化財!偉人も住んでた地元の名所

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古くから伝わる奇妙な図柄、チェスの駒を背中に載せられたゾウ、ボルトンのマスコット?

2018年02月19日 09時00分00秒 | 古い建物に棲む動物をさがす
ボルトンの話題、番外編です。

シビック・ビルディング Civuc Centre のすぐ横の小さな広場、ヘクタゴン・スクエア。





奥の建物の上のチェスの駒、キャッスルを背中に載せた ゾウ2頭


案内看板によると、このゾウ2頭は、重さが1トンを超す鋳鉄製、ボルトン市内の綿織物の漂白工場の門扉のてっぺんに取り付けられていたそうです。

ボルトン市民にとって、大切なモニュメントみたいですね。

1977年に工場が取り壊された時、市庁舎前のヴィクトリア・スクエアに移され、まわりまわって、あまり人目につかない高い場所に落ち着いたようです。

広場の3頭の子ゾウたちは、歴史的モニュメントが寂しくないように、設置されたのでしょうか。


キャッスルを背中に載せた象の図像は エレファント&カースル Eliphant & Castle といいます。


ロンドン南部の交通の要所に、同名の地区があるのをご存知の方もいるのでは。
同名の地下鉄の駅もあります。

なんで、ゾウがお城をせなかに?

17世紀のイギリスの国王、チャールズI世の妃(スペインの王女)の称号 La Infanta de Castilla がロンドン市民の耳には「エレファント・アンド・カースル」と聞こえ、大うけだったので、王の結婚を記念して、ロンドン南部の宿場町にある馬替え宿が「エレファント&カースル」と改名した、地名はその宿が由来・・・という人気のある俗説が今に伝わっているそうです。これは間違い。

エレファント&カースルは中世以来、ヨーロッパ中で紋章の図柄として、広く知れわたったイメージなんだそうです。

インドの王侯貴族が乗った、ゾウの背中に取り付けられた駕籠、あるいは古代の東洋の勇敢な兵が乗って戦ったゾウの戦車のイメージのヨーロッパ風アレンジだとか言われているそうです。

エレファント&カースルの地名のもとになったそのロンドンの宿(パブ)は、紋章の図柄として古くから知られる「エレファント&カースル」を商標として使用していた有名な刃物商の跡地に店開きしたため名づけられた、ということです。、

商売物のナイフの柄には象牙が使われていたそうなので、選ばれた商標らしいです。

なーんだ!

ボルトンのエレファント&カースルは、市の紋章の一部なんだそうです。



19世紀のマーケット・ホールを改装した、ショッピングセンターの、いくつもある入口のアーチの下、すべてについている市の紋章。


このショッピングセンターについては、昨日の記事を読んで下さい。

市庁舎のあるヴィクトリア・スクエア Victoria Square にも。


戦没者慰霊碑。


工事中の銀行のたてものてっぺんにも。


クレスト(紋章飾り)。



前回ボルトンに行った時、ヘクタゴン・スクエアの鋳鉄製のお城をのせたゾウのペアと、3頭の子象を見かけて、ボルトンの町にとってゾウはどんな意味があるんだろう、と思って調べました。

グーグルしたら、すぐにわかりました。
クレストを冠した、古い建物のリストも見つけました。本当はもっともっと、たくさんあります。

シビック・センターの窓の外の、正方形の窓を飾る、鉄のレーリングも、ただのアールデコ意匠かとおもっていたら・・・


ゾウの鼻をイメージしたデザインなんだそうです!!(ほんとかしら)


ゾウはボルトンのマスコットみたいなもののようですね。

マンチェスターのハチのような存在かもしれません。それほど知名度はありませんが・・・

日本でいえば、ゆるキャラ?ああ、全然ゆるくないですね。

ヘクタゴン・スクエアの、子供の遊び場に立つ、3頭の象のモニュメントは、子供たちに親しまれる存在を目指しているようです。


いえ、ゆるくないですが・・・色彩が楽しげです。

子供たちによる投票でついた名前があります。
前からそれぞれ、Ellie(私の名前とつづりが同じです)、 Elner、 Mr.Jackbow。

ロンドンの有名なエレファント&カースルの モニュメント。


ピンク!

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19世紀に栄えたボルトン、当時の栄光を今に伝えるマーケット・ホール、今ではおしゃれなショッピングモール

2018年02月18日 09時00分00秒 | イングランド北部
前回に引き続き、ボルトン Bolton の町です。



古い建物の残る、19世紀に綿織物で栄えた町、ボルトン再訪!古い建物の多くは空き家・・・

産業革命後に、綿織物工業で栄えた、ヴィクトリア時代の面影を濃く残す町ですが、いかんせん商店の不振はいずこも同じ。
前回の記事を読んで下さい。☝


ゆいいつ、日曜日にもかかわらず盛況だったのが、ボルトン最大のショッピングセンター、マーケットプレイス・ショッピングセンター Market Place Shopping Centre


(イギリスには、スーパーも含む大規模店舗や、全国展開のチェーン展開の「ハイストリート・ショップ」は、日曜日には5時間以上営業してはいけない法律があります。

何年か前までは、12時まで開店してはいけない法律があったはずですが、今では、午前10時から、午後6時までの5時間、開店、閉店時間は事業主の判断に任されているようです。
まわりに足並みをそろえて、開店は10時の店がほとんどではないでしょうか)

その名の通り、もとは、「マーケットホール(屋内マーケット)」だった建物です。

こちら側がもともとは、正面入り口だったようですね。


立派です。

左右の通りに面して突き出したウィングに、店舗ファサードがずらーっと並びます。


1855年(安政2年だそうです・・・西暦をタイプしたら、勝手にコンピューターが教えてくれました!)にオープンした、当時から現在に至るまで、連合王国最大の屋内マーケットだそうです

ああ、もうマーケットではありませんね。

おしゃれなショッピングモール!

反対側の、こっち側のほうが賑やかで、人の出入りがおおいようです。同じ写真をまた使います…悪しからず。


中は、こんなに広々としています。


メインの建物と、左右の翼が交わる部分の、十字の天井。



一階中央の床を細長くぬいて、吹き抜けにして、地階の天井を支える弓梁アーチを見せています。



地階の、ヴォールト1855 Vault1855というレストラン街には足を運びませんでした。
上から見下ろしたのみ。
レンガづくりのアーチ天井の地下街、機会があったら行ってみたいです。

反対側の、もとは正面入り口だった(らしい)ところからはいると、すぐ階段があります・・・あがり切ると中2階。







イギリスの多くの町にはヴィクトリア時代に建てられたマーケット・ホールが残っています。

ストックポートや、ほかの多くの町ではまだ、マーケットとして機能していますが、中にはスーパーマーケットの進出に押され、さびれて閉鎖されたものも多いそうなんです。

古い建物の開放的な空間を魅力的に利用したおしゃれなレストランとしての再利用が、今 注目されています。
ヴィンテージフェア、クラフト・フェア、ミュージック・ライブなどの開催スポットとして利用されている場所も多いみたいですね。

ボルトンのこのマーケット・ホールは、何せ、規模がけた違いに大きいので、利用目的が限られてしまうところです。
ショッピング・モール、これしかない!

北イングランドでも最大規模の工業都市だったボルトン、マーケットホールの立派さで、当時の豊かさが一目瞭然!

外壁に残る浮き彫り、「綿織物の製造過程5段階」の一部。


現在 使われていない、小さな出入り口。




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古い建物の残る、19世紀に綿織物で栄えた町、ボルトン再訪!古い建物の多くは空き家・・・

2018年02月16日 09時00分00秒 | ストックポートとその周辺
先週の日曜日、また!ボルトン Bolton に行きました。
前回と同じ、ボルトン近郊のホテルで開催されたチェスの選手権大会に出場する夫の車に同乗、一人でボルトン見物です。

(今回は、ボルトンからバスに乗って、ミュール紡績機を発明した ボルトン出身のサミュエル・クロンプトンの生家を見に行ったのです。その話は また、今度)

ボルトンのタウンセンター、 前回は、おもに 市庁舎 Bolton Town Hall と・・・


弓形のシビック・センター Civic Centre と・・・


の写真を中心にお見せしましたが 今回は、古い建物がとてもよく 残る 街並みの写真を・・・

大きな教会、セントピーターズ・チャーチ Saint Peter's Church のあるチャーチ・ゲート Churchgate (通りの名前)・・・







パブがすごく多いのです。

それも由緒のありそうな、古い建物のパブが・・・。

Elephant&Castle。大きなパブ、ライブミュージックや カラオケで人寄せをしているらしい。


The Old Three Crowns。オリジナルな外装が美しい、伝統タイプ。




The Swan。チャーチゲート側は本格パブ、脇道のの入り口から入ると、ライブハウス、として機能しているみたいです。


中でも一番有名なのは、Ye Olde Man with Scythe (草刈りがまを持つ男;イギリスのパブの名前によくある、中世風のつづりです)


創業が1251年!


ボルトンで一番古いパブ!

1636年に再建築されています。


実は、すごく中に 入ってみたかった のですが、午後、いかにも地元の常連客らしい男性客がぞろぞろ出たり入ったりするのを見て、躊躇。
いきがかりの観光客の女性が一人で入るパブではなさそうです。

私はアルコールが飲めません。
パブに入るのは飲む人と同伴で。
もちろん、コーラやサイダー類など実に豊富なソフトドリンクのチョイスがあるのですが、飲めない人が一人で入っても 歓迎される場所と、そうでない場所があります。
違いは 明白。

近ごろ多い、表にコーヒー会社の コンチネンタル風「コーヒーをやってます」看板を出しているどちらかといえば軟弱系のパブはOK。
ファミリーレストラン風、イギリスの伝統のオーブン料理など、食事に力を入れていそうなところ、モダンでおしゃれな内装のところもOK。

このパブは、いかにも こわもて、伝統のパブらしい店構えでした。
今度、夫のエスコートで、ぜひ 入ってみたいです!

日本から観光に来た人たちを躊躇させるようなことを書いてしまいましたが、お酒の飲める方はぜひ、思い切って入ってもらいたいです。

「地球の歩き方」に紹介されているようなところはできるだけ避けて、地元の人たちが出入りするようなパブでこそ、イギリスの旅情を感じてほしいものです!

カウンタ―にずらっと並んだパンプのハンドルの絵を見て、適当に選んでもいいんです。
通ぶったりしないで、観光客らしく謙虚に、といってもおどおどしないでふるまえば、スタッフも常連客も暖かく迎えてくれるはずですよ。


立派な、デパートの建物。


奥の、現代的な高いビルと内部でつながっています。

倒産、閉店していました。
「貸しビル」の看板が出ていました。

The Old Three Crowns のとなりも・・・


荒み方がひどいですね。

脇の、個性的な古い建物の並ぶ通り。


シャッターが下りている店舗が多いのは、日曜日なので お休みなのかな、と思ったら、ほとんどが空き家でした。

個人商店が振るわないのは どこも同じ。デパートも次々と閉店して、オンライン・ショップに力を入れるようになってきています。
…寂しい。

カフェで一休みしている間に 雪がちょっと降ったようです。

雪あり、雪なしの写真が混在です。



行きどまりの セントピーターズ・チャーチ Saint Peter's Church



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ぜいたく食の食べ納め!子供たちに大うけの、年中行事、宗教的起源はただの言い訳、パンケーキが食べ放題の日

2018年02月13日 22時34分19秒 | 英国の、生活のひとコマ
きのう2月13日、火曜日は「パンケーキ・チューズデイ Pancake Tuesday」でした。

もともとキリスト教の行事です。


もちろん 今でもそうなのですが、宗教的意義を気にする人はあまりいません。
というより、宗教的な起源を知っている人はあまりいないのではないでしょうか。

とにかく、イギリス中でパンケーキをたくさん焼いて食べる!日なのです。

上の息子と、そのガールフレンドがうちに来てすべて準備をしてくれました。



日本で「ホットケーキ」としておなじみの、ベーキングパウダーが入った ふっくらしたものは、イギリスでは「スコッチ・パンケーキ」と呼ばれています。
スコットランドでは、そのふっくらタイプのものが(標準)「パンケーキ」なようですね。

イギリス(イングランド)のは、ベーキングパウダーを使わず 卵だけで膨らませます。
日本で「クレープ」といっているものに厚みを加えたものを想像していただけば どんぴしゃりです。

下は、私が雑誌でずいぶん前に見つけた基本のレシピです。

100gの小麦粉、300mlの牛乳、卵2個、大さじ一杯の植物油をジャグにいれて、よく混ぜる。中ぐらいの温度に熱したフライパンで焼く。
簡単です。
(今回の息子のレシピは、手伝わなかったので不明です)


息子たちは、塩を加えたセイバリー・タイプ(甘くないもの=食事)と、砂糖を加えた デザート・パンケーキの2種類を大量に作ってくれました。

息子が作った、カリカリのメープル・ベーコン。


メープルシロップがなかったので、ゴールデン・シロップ goldenssyropで代用。
甘辛く、べたべたでおいしかったです。

やわらかく香りの強いホワイトチーズ、サマセット・ブリィ Samerset brie をのせて巻く おしゃれな食べ方は、レストランで調理師として働く息子が先輩シェフから習ってきました。


オイスター・マッシュルームとほうれん草をシングルクリームであえたソース。


以上は、甘くない、セイバリー・タイプ。
息子と、ガールフレンドは、おろしたチェダー・チーズをパンケーキに混ぜて焼いていました。

甘い方は・・・
レモン汁と砂糖を振りかけて食べるのが基本です。


スマイルいり。


ゴールデンシロップ golden syrup をかけるのも、イギリスではおなじみのパンケーキの食べ方です。


チョコレート風味のヘーゼルナッツのペースト、ナッティラ Nutella


伝統的ではないかもしれませんが、これもおなじみです。
パンケーキ・チューズデイ用スペシャルバージョンのラベルです。


フランスの、ボンヌ・ママン社製の、これもパンケーキ・チューズデイ用限定販売らしい、今、はやりの塩キャラメルソース salted caramelも試しました。


いずれも、具やソースを巻き込んで食べるのが正統派です。

シナモンとバナナの輪切りも近ごろ流行りの定番です。

翌日、水曜日(今日)から始まり、4月のイースター・サンデイ Easter Sunday 前日まで続くレント Lent のはじまりの前日にあたる火曜日gパンケーキ・チューズデイです。

春への第一歩。

レントというのは、キリストの受難を思って、自分たちの罪を悔い改めるため、肉、脂、卵、乳製品、砂糖(お菓子)などのぜいたく食を慎む、宗教的な節食期間です。


その日を前にして、家にある肉を食べつくしぜいたく食の食べ納めをするのが、カーニヴァル(謝肉祭)です。
アメリカでは、「マルディー・グラ(フランス語で脂ぎった火曜日という意味です)」とよばれ、仮装パレードなどで、パーっと盛り上がる地方もあるそうですね。
イギリスでは、卵と脂(バター)牛乳、シロップ類をレント前に食べつくすため、パンケーキを国中の家庭で焼いて食べまくる、昔からの年中行事として、定着しています。

下の息子は、ハイスクールの、上の息子のガールフレンドはシックスフォーム・カレッジのそれぞれ学食で、昼も、放課後のおやつにもパンケーキをすでに食べてきたそうですが、夕食とデザートに出てもまだいくらでも食べられるそうです・・・年に一度の、縁起担ぎのようなものですから・・・

毎年、子供たちは大喜びです。食事時に甘いものがどっさり出るのですから。

おなかいっぱい。




これがゴールデンシロップ、オリジナルの缶入り。



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みんなが嫌がる雨降りがテーマ、観光ホテルの楽しいインテリア、開き直りか、イギリスの冬の風物詩

2018年02月10日 21時26分44秒 | マンチェスター
イギリスの冬といえば、、毎日毎日、雨。

今日は、午後から雪になる可能性もある ということです。

さて、ストックポート日報では、安藤忠雄デザインの「壁」でおなじみ、マンチェスターのタウンセンター、ピカディリー・ガーデンズ Piccadilly gardens のすぐそばの・・・

アイビス・スタイルス・ポートランド・ホテル Ibis Styles Portland Hotel



世界的なホテル・チェーンの アイビス経営の、ファンキーなインテリアで評判をとっている「スタイルス」シリーズのホテルらしいです。
アイビスは、マンチェスターだけでも数軒あります。

日本にも、東京新宿と、大阪、京都にあるらしいですね。

ドアには 「Come in. Let us surprise you. 入って、びっくりしてください」と書いてあります。


カナペー(庇)の上の巨大なサングラス(!)がバカンス気分を盛り上げているのかとおもったら・・・


ガラスのドアのハンドルが、実物大のブーツの形。
  

それも、「ゴム長靴」だというのが中に入ったら判明。

ロビーの天井から下がる、雨傘のディスプレイ・・・。


壁紙が、お天気予報に登場する、気圧線模様なのです。写真をきちんと撮らなかったので、分かりにくいですね・・・


額装してあるプリントはすべて、雨に関係あるものばかり。

壁の間接照明から雨のしずくがたれているのも芸が細かいです。

イギリス人が心底意忌み嫌う、冬の雨!

観光ホテルが その雨をインテリアデザインのモチーフに選んだのは一種の開き直りか、ヤケクソか、それとも、ものすごくファンキーなのでしょうか?

楽しいイメージが満載です!


雨が嫌さに大勢のイギリス人が退職後、スペインやポルトガル、フランス南海岸などの暖かくて雨の少ないEU諸国に移住します。
(EU離脱後は永住権を失った大勢のイギリス人が帰国する、パニックが予想されています。)

オーストラリア、ニュージーランドへの移住希望者も後を絶ちません。

毎日雨、今日も雨、明日も雨!の自嘲ぎみの愚痴は、お決まりの あいさつみたいなものなんです。

外国から来た人に、「イギリスはどう?ああ、好き? じゃあイギリスの天気は?」と天を仰ぐジェスチャーで聞くお決まりの歓迎文句は、2度目3度目からは面白くも何ともありません。

私がイギリスに来たばかりの時は、本当に何人もの(特に年配の)人に言われたものですが、この頃は聞きません。
イギリスに定住してしまった私が言われないだけだからでしょうか。

それとも陳腐で恥ずかしい決まり文句になってきたとか?

「イギリスの雨なんて、大したことはありません。私の国には、梅雨(rainy season)と台風(hurricane)が毎年やって来ます!」と言ってやりましょう。

実際、イギリスでは、雨の中を傘をささずに歩いている人をけっこう見かけます。
日本に比べて、一度に降る雨の量は少ないんです。

子供は、傘をさしません。
風にあおられるし、視界が遮られて危ないからです。雨合羽で装備です。

イギリス紳士の象徴のように思われている長傘を持っているイギリス人も、ほとんどいません。
もっている人がいるとすれば、巨大なゴルフ傘。

傘といえば、折りたたみ。
日本の家庭のように、予備の傘が何本もある、ということもないようです。


そして、「イギリス、雨、冬」といえば、「巨大な水たまり、水浸し、大水・・・」



マンチェスター郊外の、フレッチャー・モス・パーク Frether Moss Parkで。


パーク内の 鉄の溶けだすオレンジ・リバーがあふれ、遊歩道が行き止まり!


あぶない!です。


毎年 この時期、浸水、洪水、決壊といった 雨がらみの深刻な災害のニュースを耳にします。

公園の水浸しぐらいは、行政が取り組んで 何とかならないのか、といつもいつも思うのですが・・・

毎年冬限定で、青い空を写す美しい池が出現する、うちのそばの空き地。


イギリス中いろいろなところで 見られる自然現象、水はけが、悪いんですね。

なかなか悪くない、イギリスの冬の風物詩。

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ややこしい!カップケーキとマフィンの違い 明白なのはイングッシュ・マフィンとアメリカン・マフィンの違い 

2018年02月09日 09時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート

前回が「フェアリーケーキとカップケーキの違い」の話題でしたので、今回はマフィン muffin

マフィンとカップケーキの違い、ご存知でしょうか。どちらも、19世紀のアメリカ起源、世界中に広がっています。
実は、違いはあまりはっきりしていないようです。

あえて言えば、マフィンはチーズ味など、甘くないものも含み、アメリカでは朝食に食べられることもあるとか・・・初耳です。
アメリカにはドーナツをコーヒーで流し込んで朝食にする習慣もあるそうですから、納得。

カップケーキはあくまで、ケーキ。小型のケーキ。たいてい、アイシングやクリームでデコレーションされています。
生地もマフィンより細かく、ふわっとしているところがイギリス固有のフェアリーケーキ fairy cake と混同されがちな理由でもあります。

これが、イギリスで一般的なマフィン。


アメリカでも、日本でも、マフィンといえば、これでしょう。

カップケーキよりもっこり、むっちりしています。大きさはだいたい同じ。(イギリスのフェアリーケーキより明らかに大きいですね)

チョコレートチップ入り。


今では、イギリスでもマフィンといえばこのタイプ。
アメリカから来た、写真のような焼き菓子のことです。


マフィンには、もうひとつのタイプがあります。

20年ぐらい前までは イギリスで「マフィン」といえば、これ!のみ だったらしいのです。


4個入り。


発売元、大手スーパーのテスコは「トースト用マフィン toasting muffins」と呼んでいるようです。

一般には、上の アメリカから来た[焼き菓子マフィン]と明確に区別するために、イングリッシュ・マフィン English muffin と呼ばれています。

半分に切って・・・


トーストして・・・


バターとジャムかマーマレードを塗って食べます。


朝食に食べる、トースト用の「パン」と同じです。
食パンよりきめが細かく、むちっとしています。

昔からヨーロッパ中にあった丸い平べったいパンのことを昔は英語で「マフィン」といったんだそうです。

アメリカで発展した焼き菓子マフィンは 膨張剤(バーキングパウダーなど)をいれて膨らました、元はといえば「パンの変形」で、甘く味付けされてお菓子として食べられるようになったのは、ずっと後になってからなんだそうです。


以前はイギリスで「アメリカン・マフィン」と呼ばれていた、もっこりタイプは、今ではたいてい ただの「マフィン」で通っています。

イギリス固有のひらべったいタイプが「イングリッシュ・・・」や「トースト用・・・」の名を冠して呼ばれる逆転現象、アメリカ文化の浸透、おそるべし!

ついでですが、イギリスではバター(あるいはマーガリン)とジャム(あるいはマーマレイド)のどちらも一緒に塗って食べるのが普通です。

超肥満大国イギリスの真実!

…あの、慣れるとくせになりますよ。ジャムだけでは物足りなく感じるのが不思議です。




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安売りパン屋で買った、かわいい名前のカップケーキのイギリス版?グロいデコレーションのフェアリーケーキ

2018年02月04日 23時29分27秒 | 英国のお菓子とデザート
久しぶりに、ケーキです。

安売りベーカリー(パン、ケーキ、パイ、菓子パン類とサンドウィッチを作って売る店)で買った4個で1ポンドの、フェアリー‣ケーキ fairy cake


イギリスでは、数年前まで「カップ・ケーキ cup cake」が空前絶後の大ブームでした。

カップ・ケーキブームは、アメリカから やってきて、いつの間にか下火になりました。
ケーキ作りブーム、カップケーキ・カフェなるものの出現をもたらし、台所用品(エプロン、ティータオルなど)だけではなく 文房具やティーシャツなどにまでモチーフとしてプリントされ、手芸好きな人はかぎ針編みのマスコットやクッションを作っていました。

典型的な図柄には、モッコリらせん状に盛ったウィップト・クリーム(生クリーム)がのっています。

ブームが去った今でも、たいていの カフェでは イギリス伝統のケーキに混ざって カップケーキが売られています。

さて、本題のフェアリー・ケーキ。
カップケーキと どう違うのかと、疑問に思うイギリス人も けっこういるみたいです。

フェアリー・ケーキのほうが小さいです。

違いはそれだけ、ほとんどの人は「カップ・ケーキはフェアリー・ケーキのアメリカ英語だ」と思っています。
私もそうでした。

調べてみたら、違いました!

フェアリー・ケーキというのは、小麦粉、砂糖、卵のみで作った、きめの細かいスポンジ・ケーキのことです。

その点、カップケーキは、材料の制限なし!
ティン・カップ(丸い焼き型)に入れて焼きさえすれば、どんなケーキ(ココア、イチゴ、ブルーベリー風味等々)でも カップケーキとよべるんだそうです。

生地がプレーンなぶん、表面のデコレーションに凝るのがフェアリー・ケーキ。

チョコレート、バタークリーム、アイシングなどをてっぺんに塗って、上にグラッセ・チェリーや、アメリカ英語で「スプリンクルス」と呼ばれている、「ハンドレッド&サウザンズ」というカラフルな砂糖の粒を振りかけたり、日本の「マーブルチョコレート」のような「スマーティーズ」という色付き糖衣チョコをのせたり・・・バリエーションには限りがありません。

子供のお誕生日パーティーではおなじみの 楽しいケーキ。
飾りなしの出来合いをスーパーで大量に買い込んで、家庭で飾り付けることが多いようです。

さて、これ。


珍しいので買ってみました。

アイシングにのっているのは、ジェリー・ベイビー jelly babies

フルーツ風味の、日本でいう「グミ」のような 昔ながらの駄菓子ですが、グロいです!裸の赤ん坊!



雪の中で行き倒れた凍死体 のようにしか見えません。

アイシングは、べっとりねっとり・・・ゆるめに溶いてあったらしく、歯や指にくっついてこまりました。
味も今ひとつ。砂糖そのものの味でした・・・

もっと一般的な 楽しい フェアリーケーキのデコレーションを、またそのうちお目にかけますね。


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南国の香りココナツの粉で覆われた冬の季語、雪にちなんだレトロなお菓子、スコットランド製

2018年02月04日 09時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート
関東地方に、この冬 二度めの雪が降ったと聞いています。

今日の話題は、雪にまつわる、イギリスのお菓子、スノー・ボールス snow balls


あ、スコットランド製のお菓子です。イギリス(イングランド)のお菓子ではありません。

「雪にまつわる」も、たいへんな こじつけでしたね。

レトロなパッケージでおなじみの、トゥノック Tunnock's 社製。




同社のベストセラー、ティー・ケーキ teacake と同じで マシュマロがチョコレートに覆われています。違いは 乾燥ココナツの削り節が びっしり まぶしてあることと、形がちょっと ぺちゃんこなこと。

実は、トゥノック社の ウェッブサイトで見て 食べてみたいな、と思っていたのですが、どこにも売っていませんでした。
・・・いえ、探せばどこかにあったのでしょうが 私がよく行くスーパー数店舗、どこに行っても見ることがありませんでした。

ところが、去年のクリスマス前に、大手スーパーではなく、うちの近所のコンビニに売られていたのを見つけました。
個別包装30gが4個で79ペンスはお手頃です。

雪と無縁の、南の常夏の島を思わせる ココナツの香りがエキゾチックで、どことなく高級感漂う味です。
といっても、このパッケージと マシュマロとチョコレートの強烈に甘い組み合わせは、「庶民的なお菓子」であることを強調しています。

スノーボール(雪玉)といっても、冬(クリスマス)限定販売ではないようです。
いつも見かけない この製品が突然店頭に上がったのは、雪と関連付けてクリスマス前に売れることを見込んで、でしょうか。
当てが外れて、かなり売れ残ったようです。

1月になって、50ペンスに値下がりしていたのを、また買いました。
甘ったるしいのですが、くせになる味です。

売り切れたあとは、もう手に入りません。

私は食べたことがないのですが、スコットランドにはスノー・ボールス snow balls という、伝統のケーキがあるようです。

鉄板にケーキミックスを落として焼いて、ラズベリー・ジャムを挟んだ げんこつ状のスポンジ・ケーキにやはりココナッツの白い削り粉がびっしりとまぶしてあります。

トゥノックのチョコがけマシュマロ版 と違って、白いケーキに白いココナッツがまぶしてあると、本当に雪の玉のように見えるみたいです。

レトロなパッケージングが売り物の、トゥノック社の、ほかの製品・・・

ティーケーキ、ミルクチョコレート。


ティーケーキ、ダークチョコレート。


キャラメル・ウェハース。


それぞれ、ストックポート日報 で特集した記事のリンクです。☟

スコットランド製のレトロなお菓子、ティー・ケーキ、イギリスで人気、名前がまぎらわしい2015年8月15日ブログ

トゥノックのティー・ケーキ、ダークチョコレートバージョンがイングランドに登場、装飾性、大!2016年12月28日ブログ

おなじみトゥーノック社のレトロなお菓子、チョコレートがけ、キャラメル挟みのウエハース



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