新宿御苑 皇室ゆかりの伝統を受け継ぐ菊花壇展を見に行ってきました。
回遊式の日本庭園内に上家といわれる建物を設け、花々を独自の様式で飾りつけた花壇です。
新宿御苑の正面玄関には、大作りの菊花壇が飾ってありました。
入場券(200円)を買って入場
日本庭園中央入口から入って
旧御凉亭 昭和2年(1927)に、昭和天皇のご成婚記念として建てられた。
中国南方地方の建築様式を取り入れた、国内においても希少な本格的中国風建築
第一路地花壇 背にドコモタワーが見え もみじが色変わりし・・・
菊の花が飾られています。
色代わりして綺麗な紅葉を見ながら
新宿御苑菊花壇は1本の茎から数百輪もの花を咲かせる「大作り」・・・
特色ある「嵯峨菊」「江戸菊」「伊勢菊」「肥後菊」など
伝統の技法と新しい手法により丹精込めて作り上げられたさまざまな菊花壇が秋の日本庭園を彩ります。
懸崖作り花壇に・・・
野菊が崖の谷間から垂れ下がっている姿で飾られています。
嵯峨菊・丁子菊・伊勢菊 花壇に
嵯峨菊(さがぎく)
京都の嵯峨野地方で発達した菊で、嵯峨天皇が愛で、京都の大覚寺に植えたのがはじまりとされています。
ちょうど箒をひっくり返したようなイメージの嵯峨菊は、咲きはじめはパラパラと開き、
垂れ下がる伊勢菊とは対照的に花びらがまっすぐ立ちあがって咲いています。
丁子菊(ちょうじぎく)
関西地方を中心に作られた菊で、花の中心が丸く盛り上がって咲き、小さな帽子を思わせる花形になっている。
キンポウゲ科のアネモネの花に似ることから、外国では「アネモネ菊」と呼ばれ、人気の高い品種です。
伊勢菊 (いせぎく)
三重県松坂市など伊勢地方で発達した菊で、無数の細い花びらが垂れ下がって咲く。
咲きはじめが縮れているため、花が枯れているようにも見えるが、この縮れ具合も伊勢菊の特徴になっている。
大作り花壇
菊花壇のなかでも豪華絢爛な美しさがもっとも優れているといわれています。
木の素材をいかした、障子屋根とよしず張りの上屋の中に、3株が横並びに展示されています。
大作り花壇は
初冬に出てくる芽を一年かかりで枝数を増やし一株から数百輪の花を半円形に整然と仕立てて咲かせる技法だそうです。
大作り菊 「裾野の月」489輪の花を咲かせている。
大作り菊 「裾野の輝」518輪の花を咲かせている。
大作り菊 「白孔雀」518輪の花を咲かせている。
大作り菊は一株から数百輪の花を・・・下を覗いてみました。
江戸菊
江戸菊は、まず花が咲いた後、花びらが立ち上がったりねじれたりと、変化していくのが特徴で、
咲き進むごとに表情を変えていく事から「狂菊」という別名もある。
くるくると幾重にも折り重なった花びらが開くと、中央に抱かれた花弁が顔をのぞかせました。
種類によって花びらの変化は異なり、それぞれに「追抱」、「褄折抱」、「丸抱」、「乱れ抱」、「自然抱」」、「管抱」という
7通りの名前がついている。
大 菊 (厚物 ・ 管物 ・ 一文字) 菊の代表的な品種の大菊です・・・
厚物・数百枚の花弁が花芯の中央一点に向けて鱗状に整然と高く盛り上がった花。
管物・管状の花弁が長く真っ直ぐ伸びて、花弁の先は小さく固く玉巻き状となり、
花芯の部分はカップ状か茶筅状になった花。
一文字・明治元年(1868)から皇室の紋章になったので、御紋章菊とも呼ばれいる。
一文字菊は、花びらの数が16枚前後の一重咲き大輪菊です。
肥後菊花壇
肥後菊は,古くから肥後地方で作られた一重咲きの古典菊で,おもに武士の精神修養として発達した花。
一重咲きですっきりしています。
肥後菊は背丈や花の大きさによって、大菊(後菊)、中菊(中菊)、小菊(前菊)に分けてられている。
大菊花壇
厚物は、花びらの先端が中心に向かってうろこ状に丸く盛り上がって、手まりのような形になるのが特徴です。
新宿御苑の菊花壇展示11月1日~15日
9:00~16:00(16:00入園終了、16:30閉園)